【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ

文字の大きさ
126 / 143
第五章

15

しおりを挟む

 …………どれ?

 ねぇ!!

 どれが私達が探してる魔導具なの!?

 こんなに魔導具があるなんて知らなかった。

「お父様~~~、どれが目的の魔導具でしょうか?」

「うーん、あの日誌には魔導具の名前と使用方法だけ書いてあって、魔導具の見た目は書いてないんだよな。何処かに魔導具の一覧表があるはずだからそれを探そう」

「「はい」」

 何で簡単に見つかると思ってたのかしら?

 も~~、時間がないのに!!

 早く見つけて、魅了されてる人達を解放しないと、魅了されてる人達が無事かわからないのに!!

「………皆、助かりますよね?」

「微妙な所だろうな。学園の生徒と王妃様は助かるものがまだ多いと思う。でも殿下はいつから魔法をかけられていたか分からないから、覚悟しないといけないだろうな」

「そうですよね………、テイラー伯爵夫婦は……」

「無理だろうな。残念だがあの女は期間が長過ぎる。テイラー伯爵の方はまだ希望はあるかもしれない」

 そっか………、

 あの子は魅了をかけた相手が壊れるって知っているのかしら?

 魅了魔法が永遠に続くと思っている?

 魔法について書いてる本には、魅了魔法を解かないと、いずれ絶対に壊れてしまうと書いてあった。

 壊れるまでの期限は、その人物にどれぐらいの威力の魔法を使うかで変わると書いてあったから、約3年も無事ってことは、威力は低かったのかもしれないわね。

「父上これではないですか?」

 お兄様が分厚い冊子を持ってくる。

「これだな。この中から目的の魔導具を探すのも大変そうだな。うーん、種類別に部類されてるみたいだな。これならすぐに目的の物が見つかりそうだ」

 お父様はそう言って、魔導具の欄を確認していく。

「確か………、魔封じの腕輪と洗脳解除の玉と魅了解除の玉でしたっけ?」

「それと結界を張れる杖です。彼女に仲間が居ないとは限らないので、警戒するために必要だってユーリ様が言ってましたから」

「あぁ~、それもだな。仲間が居ないと良いんだけどな」

 ん?

 仲間が居ると何故困るのかしら?

 仲間を見つけるのは大変だと思うけど、彼女の交友関係を探っていけば、そんなに苦労しないわよね?

「どうした?」

「仲間が居ると何故困るんですか?」

「仲間が誰かによって、今回の事件の難易度が変わってくるんだよ。まだ調査をしてないから、あの女がどれぐらいの人達に魔法を掛けたか分かってない。でもあの女1人だったらたかが知れてる。学園内と王宮と近所の人ぐらいだろ」

「あの子はまだ交友関係が少ないだろうからそうだろうな。ちょっと前までは修道院に居て、貴族との関わりはなかったはずだから、パーティーやお茶会にも参加してないなら関われる人は少ない。」

 そっか……、

 今は伯爵令嬢になったとは言え、マナーが中途半端のあの子では、参加できるパーティーは少ないはず、関われる人も少ないなら魅了出来る相手も少ない。

 だけどもしも協力者が居たら、その大前提が変わってくるって事よね。

 もしも協力者が高い地位の人なら、魅了出来る人数が倍以上になる。

「彼女にもしも協力者が居たとして、彼女より地位が高い人が協力者になるでしょうか?何処でそんな人と関われるんでしょう?」

 我が家に来る前は彼女は他国にいた人ですし。

 我が家に居た期間も凄く短くて、公爵家の名前を使うことを許可されてなかったから、家を利用して誰かと会うことも出来なかったはず。

 テイラー伯爵夫人も彼女が居たときは、彼女に付きっきりでパーティーやお茶会に参加してませんでしたし、離縁したあとは修道院に居ましたから、昔の旧友と会うことも出来なかったはず、出来たとしても公爵夫人から追放されたあの人に会おうとする人は居ないはず。

 貴族はシビアだから自分にメリットが失くなったら、仲良くしていた人でも平気で切り捨てる。

「調べ切ることは出来るのでしょうか?魅了から解放するには、解放する魔導具を直接持たせないといけないんですよね?」

「貴族だけなら方法はある。だけど平民も対象になると人数が多すぎる。魔導具がもつか分からないからな」

 あっ………、

 魔導具が途中で壊れてしまう可能性があるのか。

「貴族が優先的に魔導具を使うことになりますね。特にそれぞれの家の当主と跡取りが優先でしょうね」

 子供が複数人居ても、1から跡取り教育するのは難しい。

 まだ幼いうちなら良いけど、10代後半なら手遅れよね。

 一覧表のお陰で無事に目的の魔導具を見つかり、私達はそれをもって陛下とユーリ様が居るはずの部屋に向かう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私は……何も知らなかった……それだけなのに……

#Daki-Makura
ファンタジー
第2王子が獣人の婚約者へ婚約破棄を叩きつけた。 しかし、彼女の婚約者は、4歳年下の弟だった。 そう。第2王子は……何も知らなかった……知ろうとしなかっただけだった…… ※ゆるい設定です。ゆるく読んでください。 ※AI校正を使わせてもらっています。

『悪役令嬢は、二度目の人生で無言を貫く。~処刑回避のために黙っていただけなのに、なぜか冷徹宰相様から「君こそ運命の人だ」と溺愛さています~』

放浪人
恋愛
「もう、余計なことは喋りません(処刑されたくないので!)」 王太子の婚約者エリスは、無実の罪を着せられた際、必死に弁解しようと叫び散らした結果「見苦しい」と断罪され、処刑されてしまった。 死に戻った彼女は悟る。「口は災いの元。二度目の人生は、何があっても口を閉ざして生き延びよう」と。 しかし、断罪の場で恐怖のあまり沈黙を貫いた結果、その姿は「弁解せず耐え忍ぶ高潔な令嬢」として称賛されてしまう。 さらに、人間嫌いの冷徹宰相クラウスに「私の静寂を理解する唯一の女性」と盛大な勘違いをされ、求婚されてしまい……!? 「君の沈黙は、愛の肯定だね?」(違います、怖くて固まっているだけです!) 「この国の危機を、一目で見抜くとは」(ただ臭かったから鼻を押さえただけです!) 怯えて黙っているだけの元悪役令嬢と、彼女の沈黙を「深遠な知性」と解釈して溺愛する最強宰相。 転生ヒロインの妨害も、隣国の陰謀も、全て「無言」で解決(?)していく、すれ違いロマンティック・コメディ! 最後はちゃんと言葉で愛を伝えて、最高のハッピーエンドを迎えます。

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。

木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。 彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。 こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。 だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。 そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。 そんな私に、解放される日がやって来た。 それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。 全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。 私は、自由を得たのである。 その自由を謳歌しながら、私は思っていた。 悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。

三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*  公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。  どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。 ※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。 ※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。

そんなに妹が好きなら死んであげます。

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。 『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』 フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。 それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。 そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。 イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。 異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。 何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……

処理中です...