家族の一員では無いみたいなので、伯父さんに助けを求めたら王女になりました

みちこ

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私の目の前にはウィリアムお兄様とアンリお姉様のお友達が並んでいる

「みんな紹介するわね。私の従姉妹のシルビアよ。訳あってこれからは王宮で暮らすから仲良くしてあげてね」

「えっと………、シルビア•メリルです。よろしくお願いします」

緊張しながら挨拶する

もしも受け入れられなかったらどうしよう

「シルビア様よろしくお願いします。私はニコル•アジャーニ侯爵家ですわ」

「シルビア様よろしくお願いします。私はイザベラ•ルーチス辺境伯家です。普段はお母様と二人でこの王都に住んでいて、お父様が数ヶ月に1回会いに来てくれてますの」

「シルビア様よろしくお願いします。私はシャノン•フィグラルツ公爵家ですわ」

3人の挨拶が終わる。

この三人がアンリお姉様のお友達なのね。

とても優しそうな人たちだな。

でも何故かシャノン様だけは、凄くキラキラした目で私を見てくる

「あの!!もしかしてカトリーヌ様の子供ですか?」

「はい。そうですけど何でお母様を?」

お母様は元王女だけど、お母様が亡くなったときにシャノン様は5歳だったはずだから、一度も会ったことがないはずなんだけど?

「私のお母様のコレクション部屋にカトリーヌ様の絵が沢山飾ってありますの!!お母様はカトリーヌ様が大好きで、私にいっぱいカトリーヌ様の武勇伝を教えてくれるので、今では私も大ファンなんです!!カトリーヌ様の娘と友達になれるなんて感激です!!」

シャノン様は元気な方なのね。

ちょっとビックリしたけど、お母様の事を褒めてもらえるのは嬉しいわね

「シャノンがこんなに興奮してるのは初めて見たわね。シルビア、この子がウィリアムの婚約者よ」

「そうなんですね。ウィリアムお兄様の婚約者にお母様を褒めてもらえるのは嬉しいですわ。これから私と仲良くしてもらえると嬉しいです」

「勿論よ!!」

シャノン様はそう言って、私の両手を握ってブンブン振る

「シャノン、そろそろ良いか?俺たちも紹介したいんだけど」

「あっ……、そうでしたね。ウィリアムごめんなさい」

「構わないよ。シャノンの可愛ところが見れたからね」

ウィリアムお兄様が激甘だ

見てるこっちが恥ずかしくなる

「アンリが紹介したけど、俺の従姉妹のシルビアだ。」

「初めましてシルビア様、私はマルセル•ツォンガ伯爵家です」

「シルビア様、お会いできて光栄です。僕はシャルル•バーネイ侯爵家です。アンリ様と婚約させて貰ってます」

この人がアンリお姉様の婚約者なんだ。

とても優しそうでアンリお姉様を優しい目で見つめてる

「もう!!アンリ様って呼ばないでって言ってるでしょ。貴方は私の婚約者なんだからアンリで良いのよ」

「それは二人のときだけだよ」

シャルル様はそう言ってアンリお姉様の頭を撫でる

ここにもラブラブな人達がいた

「そろそろ良いか?俺も自己紹介がしたいんだけど」

「あぁ、悪かった。どうぞ」

「俺はダニエル•ブリュネ伯爵家です」

わぁ~、とってもかっこいい人だな。

伯父様やエリックお兄様やウィリアムお兄様もかっこいいと思ったけど、ダニエル様は特にかっこいいかもしれない

ダニエル様をボーっと見つめてると、ダニエル様は私の目の前まで来ると、私の両手を握ってきた!?

「シルビア様!!俺の恋人になってください!!」

「えっ!?いや……えっ?」

いきなりの事でビックリし過ぎで何を言っていいのか困ってしまった

確実に私の顔は真っ赤になってる自覚がある

「おい!!脳筋バカ、初対面で何を言ってるんだ!!」

「シルビア!!この男は危険だからこっちに来なさい」

「シルビア様、大丈夫ですか!?怖かったですよね。あの男は馬鹿だとは思ってましたけど、ここまでとは思いませんでしたわ」

ウィリアムお兄様はダニエル様の頭を思いっ切り殴り、アンリお姉様は私を自分の後ろに隠してダニエル様を睨みつける

シャノン様は固まったままでいる私を見て心配してくれる


私と引き離されたダニエル様は不満そうに、ウィリアムお兄様を睨みつけている

「俺達の中を邪魔するつもりなのか!!もしかしてウィリアムもシルビア様のことを好きなのか!?もしかして俺たちはライバル?」

「さっきから何を言ってるんだ?俺にとってシルビアは守るべき存在だけど、恋愛感情は一切ない。俺にはシャノンが居るの知ってるだろ。俺が言いたいのは、初対面の相手をいきなり口説くなんて何を考えてるんだってことだよ」

「俺の行動の何がおかしいんだ?俺の父さんは好きな相手が出来たら、相手が粘り負けするまて押しまくれって教わったぞ?」

ダニエル様のお父様は、ダニエル様になんて教育をしてますの!?

粘り負けするまで押しまくるなんて、一歩間違えたら嫌われるわよね?

「そう言えばダニエルの父親も脳筋だった……、だから脳筋は扱いに困るんだよ」

ウィリアムお兄様がここまで取り乱してるの初めて見る

ダニエル様はウィリアムお兄様の束縛を抜け出して私の近くに近づいてきた

「シルビア様!!だから俺と結婚してください!!」

「何がだからかわからないですけど、私とダニエル様は今日知り合ったばかりなので、取り敢えずはお友達からでは駄目ですか?」

「それって…………、お断りの時の決まり文句ですよね?俺では駄目ですか?」

「いやっ!?本当に初めはお友達からお願いしたいだけです。私はダニエル様の性格とか知らないので、もしも婚約するってなっても困ります。ダニエル様の事を嫌いなわけではないですよ?どちらかと言うと好ましいと思ってます。」

「ならシルビア様に好きになってもらうように頑張ります!!」

まさかウィリアムお兄様達のお友達との顔合わせで、こんなことになるとは思わなかったな
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