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しおりを挟む裏切られた。
この人達に期待なんてしてなかったけど、最低限の約束ぐらいは守ると思っていた。
「もう1度お願いします」
「だからお前にはエルガー伯爵家の次男と結婚してもらう。エルガー伯爵家から婚約の提案が来たんだ。エルガー伯爵家は伯爵家の中では裕福で歴史が深いから、縁を結べる良い機会だ。何度も言わせるな」
エルガー伯爵家の次男ってミカエル様よね?
結婚相手として最悪じゃない!!
見た目は良いからモテるかもしれないけど、女好きで色んな女性を侍らしてるって有名な男でしょ。
今も複数人の女性と付き合っていて、付き合ってる女性の中には、未亡人や既婚者も居るって有名じゃない。
「お父様!!約束が違います!!跡取りになる条件に結婚相手は自分で選んで良いって言ってましたわよね!!」
「お前が中々相手を連れてこないのが悪い。それに伯爵家から望まれてるのに、お前は何が不満なんだ」
不満しかないわよ!!
本気で言ってますの?
「お父様はエルガー伯爵家の次男の評判を知らないんですか!!結婚する前から、女性関係が淫らな人を婿になんて恐ろしくて考えられませんわ!!あの方の子供が現れたらどうするつもりですの!!今の我が家に関係ない者の養育費なんて払えませんわ」
お父様がこっそり借金してるのを知ってるのよ。
どうせ今回の婚約話もお金が絡んでるに決まってるわ。
「彼はまだ若いのだから、少しぐらい女性遊びをしても仕方ないだろ。結婚したら彼だって落ち着くだろ。それにモテない男より、モテる男の方が夫として価値がある」
それは浮気せずに自分に一途だったらの話でしょ!!
浮気ばかりする男なら、モテない方が絶対にマシよ。
「絶対に嫌です!!私はあんな人と結婚なんて絶対に認めません!!」
「メアリーばかり狡いわ。何が不満なの?私だってミカエル様みたいな素敵な男性と結婚したいです。この家の当主になって、素敵な男性の妻になるなんて狡い!!メアリーがそんなに嫌がるなら、私がミカエル様の妻になりたいわ」
「エルガー伯爵家は息子がこの家の婿になることを希望してるんだ。だからエミリーと婚約するのは無理だ。メアリーはそんなに不満なら、彼より素晴らしい男を連れてきなさい」
連れてきたくてもこの家にはエミリーが居るから無理よ。
彼を紹介できたら良いけど、跡取りの彼を婿にするなんて絶対に無理ですし、もしも紹介したらエミリーが私から奪おうとするに決まってるわ。
どうしたら良いの?
「メアリーばかり狡い!!私にはまだ婚約者が居ないのに、メアリーはこの家の跡取りに選ばれて、素敵な婚約者も用意されて、メアリーばかり贔屓されて狡いわ!!」
私は貴女が羨ましいわよ。
お互いにないものねだりしてるのかもしれないけど、親から愛されているのはエミリーだけ。
「そんなに私が羨ましいなら、勉強から逃げずに私と同じ授業を受ければいいのよ。そしたらエミリーが跡取りになる未来だってあるわ。貴女が望んでるエルガー家との婚約だって、エミリーのものになるわよ」
当主になる条件は昔っから言ってるのに、頑なに勉強をしようとしないエミリーには、絶対に無理な話でしょうけどね。
私の物を奪うためならどんな事でもしてきたのに、勉強だけは絶対にしないのよね。
貴族子女としての勉強もしないですし、だからエミリーには婚約の話も出て来ないのよね。
普段のお父様たちなら嫁に行くエミリーに最高の婚約者を選びそうだけど、エミリーの行動がそれを邪魔しているのよね。
男爵家や子爵家にお嫁に行くなら、多少マナーがなってなくても大目に見られるけど、それ以外の貴族なら絶対に今のエミリーが選ばれるはずがない。
お父様達はエミリーの結婚相手は、最低でも伯爵って考えてるみたいだけど、それならエミリーにちょっと厳しくしないといけないのに、勉強から逃げるエミリーを叱らないのよね。
「メアリーはそうやって私をいつも馬鹿にして!!お父様~、メアリーが私を虐めてくる!!」
「何でお前は妹に優しく出来ない!!」
自分勝手で我儘な女に優しくなんて出来ないわよ。
「私は何度も言ってるはずです!!私はこの家の跡取りになりたくない!!エミリーは跡取りに選ばれて狡いって言うけど、何の努力もしないじゃないですか!!跡取りになりたいなら勉強すればいい。そしたら私だって解放されるのに………」
私達は双子でどちらも女なんだから、どっちが跡取りになってもいいはずなのに、後から生まれたってだけで、跡取りとして教育を免除されてるエミリーが羨ましい。
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