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しおりを挟むこのまま外で話すのは悪目立ちしてしまうから、レオンの屋敷で話をすることにする。
屋敷に入ると、沢山の使用人に出迎えられる。
ここに来るたびに圧倒されるのよね。
我が家は必要最低限の使用人しかいなくて、全員が仕事に追われてるから、滅多にお出迎えをすることはない。
流石にお客さんとかが来る日はお出迎えをするけど、普段は仕事を優先するように指示をしている。
我が家で働いてる使用人が可哀想になるのよね。
1人1人の仕事量が多くて、他の貴族の家で仕えてる使用人と比べたら、絶対にこき使われているはず、それなのに給金は低くて辞めていく使用人が多いのよね。
「俺達は応接間で話すからお茶の準備を頼む」
「畏まりました。すぐに用意させて頂きます」
応接間に着くと、応接間の扉を開いたままにして、ソファーに2人で並んで座る。
恋人とは言え、未婚の男女が密室で2人っきりで居るのは不味いから、普段から絶対に扉は開いたままにする。
お互いに無言のままお茶が運ばれてくるのを待つ。
レオンが相手だと無言でも苦痛を感じないのよね。
レオンはあまりお喋りするタイプじゃないから、いつも会ってる時もお互いに別々のことをしてることが多きのよね。
隣同士に座り、お互いに好きな本を読んだりすることが多い。
私はその時間を幸せに感じることが多い。
私自身がお喋りを好きなタイプではないから、レオンと一緒に居る空間が心地良い。
今も私を気遣いながらずっと私の手を握ってくれる。
「失礼いたします。紅茶と軽食をお持ちいたしました」
「ありがとうございます」
「お嬢様がいつも喜んでくれるので、シェフが毎日喜んで用意しているんですよ」
ここの人達は温かくてほっこりする。
メイドさんは嬉しそうに笑ってから、4人分のアフタヌーンティーをテーブルにセットして、応接間から出ていく。
4人分?
「はぁ~、母上達が来るみたいだな。気持ちの整理がついて無いのに大丈夫か?」
「うん。さっきは急に泣いたりしてごめんね」
「泣きたかったら泣けばいい。我慢するほうが体に悪いからな」
レオンは私の頭を撫でながら、私の頭を自分の肩に抱き寄せる。
普段はクールなのに、こういう時にベタベタに甘やかしてくるから困るわよね。
レオンに出会うまで、私は誰からも甘やかされたことがなかった。
甘やかされずに育った私は、甘え方を知らなくて自分から中々甘えられない。
それなのにレオンは簡単に私を甘えさせてくれる。
私はもうレオンから離れることは出来ない。
「あらあら~、息子のラブシーンを見るとは思わなかったわ~」
レオンのお母様の声にビックリして、レオンからサッと離れる。
私の顔絶対に真っ赤になってる気がする。
「母上」
「そんなに怒らないでよ~、私達に遠慮しないで続けてもいいのよ」
「普段は冷めてるレオンが彼女にはベタ甘なのは新鮮だな」
ご両親にイジられて、レオンの顔がドンドンと険しくなっていく。
お2人はレオンを揶揄うのが大好きなのよね。
「恋人をベタベタに甘やかすのは貴方に似たわね~、だけどクールなところは誰に似たのかしら?私も貴方も違いますし、私の親も貴方の親も違うのにね?」
「レオンは突然変異だな。恋人を大事にしてるなら良いだろう。恋人を大事に出来るなら、将来子供が出来ても大事に出来るさ」
おじ様はそう言って、私とレオンを温かい目で見る。
レオンとの子供…………
私の顔がさらに熱くなる。
「レオンとメアリーちゃんの子供なら、間違いなく可愛いでしょうね。あら?メアリーちゃんの目が少しだけ赤い気がするけど何かあったの?悩みならおばさんが話を聞くわよ?」
私のお母様より、おば様の方が私のお母様みたい。
私は家での話をおじ様とおば様に話す。
話してどうにかなる話ではないかもしれないけど、お2人に助けて欲しいって気持ちがあった。
侯爵家だからって、子爵家が決めたことに口出すことは出来ないけど、お2人ならもしかしたらって気持ちが捨てきれなかった。
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