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しおりを挟む私の話を聞いたおじ様達は呆れた顔をしている。
もしかして親に逆らう私はおかしいの?
おじ様とおば様に幻滅された?
「そんな不安そうな顔をしないで、私達が呆れてるのはメアリーちゃんの親によ」
「私の親にですか?」
「そうだな。最近はガチガチの政略結婚は時代遅れだと言われてるのに、子供の意見を蔑ろにするなんて信じられない。メアリーちゃんは親と約束してたんだろ?」
「はい。家を継ぐのに不満があるんですけど、親は私が継ぐことを決定事項にしていて、それならと結婚相手は私が決めるって条件をつけたんです。あの時は親も認めてくれたのに………」
そう……、
1度は認めてくれたのよ?
それなのに自分達の生活が豊かになるために、また私を犠牲にしようとする。
これが領民のためや私にも利益があるなら、まだ許せたかもしれないけど、特をするのは親とエミリーだけなのよね。
「貴族として約束を反故するなんて許されない。例えそれが身内相手でもだ。貴族は信頼関係が大切だからね。それに今も婚約者を親が選ぶのは変わらないけど、昔と違い本人達の意思が尊重される時代だ」
そうなのよね。
今も昔も親が婚約者を選ぶのは変わらないけど、最終決定は本人達に委ねられる。
寛大な親なら婚約者を選ぶのも本人にさせる家もある。
レオンの家がそうなのよね。
こういう流れになったのも、私達のお祖父様の世代で婚約破棄が沢山増えたからだった。
婚約破棄が増えた背景に、女性が男性と同じように、働くことを認められたって理由がある。
本人の能力次第では、出世だって認められて、男に頼らずに生きていくことも出来るようになり、男に頼らなくても生きていける。
その結果が男性に依存しなくても良いってことで、女性が理不尽な要求を跳ね除けることが出来るようになった。
女性にも学ぶ機会を与えられて、昔は女性は学園に通わずに、家庭教師が教えるのが普通だったみたいだけど、女性も学園に通えるようになり、その結果が学園で男女の出会いが増えて、婚約破棄の増加に繋がったらしい。
この国では14歳から18までが通う学園がある。
基本的に貴族が多いけど、平民でも裕福な家はここに通っているのよね。
今ではパーティーだけではなく、学園も男女の出会いの場になっている。
だから昔は小さい頃から婚約者が居るのが普通だったけど、今では学園に入ってから婚約することも増えた。
親から学園で婚約者を自分で探すように言われる者も多い。
伴侶を自分で選ぶことで、本人たちに責任感を持たせる目的がある。
婚約破棄は両家の間に確執を産んでしまうから、少しでもそのリスクを解消するために、婚約をするかどうかを自分達で最終的に選べるようにして、本人達の不満を少しでも解消させることにしたのよね。
親が勝手に選んだ婚約者と自分が最終的に選んだ婚約者なら、後者の方が身勝手な行動に出づらくなる。
それでも婚約破棄する愚かな人は居ますし、子供を道具扱いして勝手に婚約者を選ぶ家もまだある。
私の親も私のことは道具だと思っていそうよね。
エミリーのことは愛してるみたいだから、エミリーが嫌がることはさせないのに、その配慮は私には一切ない。
何で同い年で同じ親の娘なのに、私とエミリーでこんなに扱いが違うのかしら?
今では容姿は全然違うけど、昔は瓜二つだと言われるぐらい似ていた。
昔は性格だってそんなに違いはなかった。
今では性格が全然違うけど、それは仕方ないわよね?
片方は親から愛されて、片方は愛されないで育ったんだから、性格が違ってしまうのは当たり前。
お互いに性格が悪いのは一緒かもしれないけどね。
私は家族に一切の情はない。
家族が苦しい立場になっても、絶対に助けることはないと思う。
エミリーは親に愛されて育ったのに、何であんなに性格がねじ曲がってるのかしら?
私を苦しめることに快感を覚えてるみたいなのよね。
昔はそこまで露骨じゃなかったのに、今では私が悲しんだり、苦しんだりすることを楽しんでいる。
「メアリーを助けてやることは出来ないのか?これではメアリーが可哀想だ。それに俺はメアリーを他の男に渡したくない」
「そうね。メアリーちゃんは家族と縁を切っても問題ないかしら?」
「全然問題ないですわ。親から愛情を感じたことがないですから、私も親に愛情なんてありません。どちらかと言うと憎しみしかないです」
私の言葉におじ様とおば様は悲しそうな顔をする。
そりゃそうよね。
親を恨んでるなんて、普通ならとても悲しいことだもの。
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