9 / 43
7
しおりを挟むエミリーとエルガー様が浮気してくれたらこっちのものよ。
あんな男と婚約をさせられるんだから、こっちに有利な条件をつけさせてもらうわ。
「メアリーちゃんの妹を焚きつけることが出来たとして、その後はどうするつもりなんだい?1度婚約してしまったら、簡単には婚約をなかったことには出来ないのは、メアリーちゃんだってわかってるよね?」
「婚約をなかったことにするのが難しいのは理解してます。でも私は絶対にこの婚約を破棄できると思ってます。エミリーとエルガー様の性格なら上手く行くはずですから」
上手くいかなかったら困るわ。
絶対にあんな人と結婚したくないですし、あんな男に触れられるのも絶対に嫌。
「どうするつもりなのか教えてくれるかい?」
「父は絶対に私とエルガー様の婚約を結ぶはずなので、エルガー様の素行の悪さを利用して条件をつけるつもりです」
「条件?」
「浮気を絶対に許さない。結婚するまで私に手を出すことを許さない。もしも婚約する前に出来た子供が現れたら、エルガー家で養育費を用意するとかですね。約束を破るなら婚約破棄や婚姻終了になると契約してもらうつもりです」
「相手がエルガー家のあの息子なら当然の契約かもしれないね。沢山の女性との噂が途切れない相手なのだから、警戒して当たり前だね。父親の方からその契約話が出ないのがおかしいぐらいだ」
普通の父親ならそうするんでしょうけど、私の父親はそこまでしてくれるとは思えない。
これがエミリーなら過保護なぐらい色々と条件を付けるだろうけど、私なら自分で何とかするだろうと思われて終わる。
「でもそれでエルガー家との婚約話が終わったとしても、次の縁談話を勝手に決める可能性とあるわよ?相手有責の婚約破棄なら慰謝料もかなりの額になるでしょうから、それに味をしめて、また同じような人物と婚約させる可能性もあるわ」
「あり得るだろうな。メアリーちゃん以外を跡取りにするつもりがないなら、メアリーちゃんがあの家から解放はされないんじゃないかな?」
「それなら考えがありますわ。私は妹とエルガー様が体の関係を持ったと分かってから、エルガー様に婚約破棄を迫るつもりです」
私の計画に3人は絶句する。
普通ならありえない話ですからね。
「流石に体の関係を持ったりはしないんじゃないか?この国の貴族ならどんな理由があっても、結婚前にそのような行為をしないだろ」
「エルガー様はすでに複数人の女性とそういう関係だと有名ですわ。妹なら私から婚約者を奪うためなら、自分の純潔を捧げてもおかしくないです」
大抵が未亡人や結婚してる夫人が相手ですけど、エルガー様に夢中の未婚女性の中にも、純潔をエルガー様に捧げてる人がいると有名ですもの。
未婚女性が結婚前に純潔を捧げるなんて、人生を棒にふるようなものなのに、あんな不誠実な相手に捧げるなんて何を考えてるのかしら?
貴族の女性は結婚するまで純潔なのが当たり前で、結婚する前にそう言う噂が出ると、一気に周りから敬遠されるようになってしまう。
妹は親から甘やかされてきたから、貴族としてのマナーを守らない部分がある。
だから純潔じゃなくなっても気にしない気がするのよね。
逆に姉の婚約者に純潔を奪われたって親に泣きついて、私の婚約を潰してから自分がその座に付く気がする。
「メアリーちゃんがそう言うならそうなんだろうね。でもそれだと余計に厄介なことになるかもしれないな」
「そうよね。メアリーちゃんの想像通りに進んだら、親なら絶対にエルガー家の次男とメアリーちゃんの妹を結婚させるわよね」
「それの何が厄介なんだ?邪魔なものを押し付けられるんだから良いことだろ?妹に婚約者を奪われたってことで汚点になるとかか?あんな婚約者なら奪われたほうが良いと思うが?」
確かにあんな婚約者なら奪われたほうが良いわよね。
その後にレオンと婚約出来るなら、一時的な悪評はすぐに消えそうよね。
レオンには迷惑を掛けてしまうかもしれないけど、私の今後の行動次第で評価は変わってくるはず
「お前は馬鹿だな。良いことのように見えるけど、それはメアリーちゃんの妹かエルガー家の次男が優秀だったらの話だ。あの2人が領地経営を出来るような能力があるとは思えない」
「確かにエミリーは絶対に無理ですね」
「ミカエル•エルガーも無理だな。学園で一緒だけど、3ヶ月に1回あるテストであいつはいつも下の方の成績だ」
「そしたら領地経営が出来ない者が結婚したらどうなるか分かるだろ?大金でメアリーちゃんの婿の座を手に入れたなら、シルフォード家に婿入り出来ないのは、エルガー家が認めない気がする」
そっか………、
私は逃げることは出来ないってことか。
浮気相手がエミリー以外なら婚約をなかったことに出来るけど、相手がエミリーだったら、エミリーを跡継ぎにするように言ってくるかもしれない。
でもそうなったら、あの2人では領地経営は出来ないから、私はあの家から出ることを許されずに、領地経営だけやらされる奴隷になるってことね。
356
あなたにおすすめの小説
いつまでも甘くないから
朝山みどり
恋愛
エリザベスは王宮で働く文官だ。ある日侯爵位を持つ上司から甥を紹介される。
結婚を前提として紹介であることは明白だった。
しかし、指輪を注文しようと街を歩いている時に友人と出会った。お茶を一緒に誘う友人、自慢しちゃえと思い了承したエリザベス。
この日から彼の様子が変わった。真相に気づいたエリザベスは穏やかに微笑んで二人を祝福する。
目を輝かせて喜んだ二人だったが、エリザベスの次の言葉を聞いた時・・・
二人は正反対の反応をした。
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。
わたくしは、すでに離婚を告げました。撤回は致しません
絹乃
恋愛
ユリアーナは夫である伯爵のブレフトから、完全に無視されていた。ブレフトの愛人であるメイドからの嫌がらせも、むしろメイドの肩を持つ始末だ。生来のセンスの良さから、ユリアーナには調度品や服の見立ての依頼がひっきりなしに来る。その収入すらも、ブレフトは奪おうとする。ユリアーナの上品さ、審美眼、それらが何よりも価値あるものだと愚かなブレフトは気づかない。伯爵家という檻に閉じ込められたユリアーナを救ったのは、幼なじみのレオンだった。ユリアーナに離婚を告げられたブレフトは、ようやく妻が素晴らしい女性であったと気づく。けれど、もう遅かった。
エミリーと精霊
朝山みどり
恋愛
誰もが精霊と契約する国。エミリーの八歳の誕生日にやって来たのは、おもちゃのようなトカゲだった。
名門侯爵家の娘としてありえない恥。家族はエミリーをそう扱った。だからエミリーは居場所を得るために頑張った。役に立とうとした。
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。
手放してみたら、けっこう平気でした。
朝山みどり
恋愛
エリザ・シスレーは伯爵家の後継として、勉強、父の手伝いと努力していた。父の親戚の婚約者との仲も良好で、結婚する日を楽しみしていた。
そんなある日、父が急死してしまう。エリザは学院をやめて、領主の仕事に専念した。
だが、領主として努力するエリザを家族は理解してくれない。彼女は家族のなかで孤立していく。
「10歳の頃の想いなど熱病と同じ」と婚約者は言いました──さようなら【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王太子フリードリヒの婚約者として、幼い頃から王妃教育を受けてきたアメリア・エレファウント公爵令嬢。
誰もが羨む未来を約束された彼女の世界は、ある日突然1人の少女の登場によって揺らぎ始める。
無邪気な笑顔で距離を(意図的に)間違える編入生ベルティーユは、男爵の庶子で平民出身。
ベルティーユに出会ってから、悪い方へ変わっていくフリードリヒ。
「ベルが可哀想だろ」「たかがダンスくらい」と話が通じない。
アメリアの積み上げてきた7年の努力と誇りが崩れていく。
そしてフリードリヒを見限り、婚約解消を口にするが話は進まず、学園の卒業パーティーで断罪されてしまう……?!
⚠️ 本作は AI の生成した文章を一部に使っています
(完)貴女は私の全てを奪う妹のふりをする他人ですよね?
青空一夏
恋愛
公爵令嬢の私は婚約者の王太子殿下と優しい家族に、気の合う親友に囲まれ充実した生活を送っていた。それは完璧なバランスがとれた幸せな世界。
けれど、それは一人の女のせいで歪んだ世界になっていくのだった。なぜ私がこんな思いをしなければならないの?
中世ヨーロッパ風異世界。魔道具使用により現代文明のような便利さが普通仕様になっている異世界です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる