【オススメネット小説】幻獣少女えるふ&幻獣になったオレ

猫パンチ

文字の大きさ
16 / 93
第二章 妖星少女とギガ―ス

第四話 遠野えるふの急所突き!

しおりを挟む
 オレと遠野さんは授業に参加する。
酒牧が意識不明という事を伝えると、遅刻した事は無しにしてくれた。
教師達の間では、犬神今日子の出来事は有名なのだろうか? 
犬山公子さんが何かしらの指示をしてくれたのかもしれない。
酒牧が倒れたことで動揺し、保健室に運ぶという事はできなかったようだが、それでも犬神今日子の右腕と呼ばれるだけの人材らしく、学校中に情報網を張り巡らしているようだ。

本来ならば、酒牧が美少女の情報や統計を集める前に止める事ができるらしいが、酒牧が入学後一週間以内に美少女の資料集めと統計を行ったという驚異的な処理能力を持っていたために阻止する事ができなかったらしい。
そう、酒牧も雑魚キャラとはいえ、素晴らしい才能の持ち主なのだ。
残りの授業も終わり、放課後になった。
今日は部活動も開始できないため、オレと遠野さんで酒牧を連れて帰る事になった。

放課後になっても症状は変わらず、意識不明の状態だ。
精神病院に連れて行くべきかもしれないが、彼の両親の判断に任せる事にし、とりあえず彼の自宅を目指す事にした。
オレが酒牧を背負い、疲れたら遠野さんに任せる事にした。
いくら気を失っている(廃人レベルになっている)と言っても、遠野さんにあまり触らせたくない。

かなり無理をして彼を運んだが、三分の二くらいの距離で力尽きてしまった。
さすがに、同級生を背負って、三十分以上はきつい。
次第に彼の脚を引き摺る様になったため、遠野さんに止められた。
仕方なく、遠野さんに任せることにする。

本当は、気に入った女の子を他の男に触らせるなんてしたくないが仕方ない。
オレが息を整えていると、遠野さんがオーガモードになる準備をした。
光る魔法陣のピクニックシートを道端に敷き、スマートフォンを操作して曲と光を選択する。

(良く有ったな、そんなアクセサリー……)

そう思いつつ見守っていた。
夕方のため、まだ周囲が薄暗くなり、神秘性は中々ある。
しかし、うまい具合に夕日に照らされていたため、音楽と夕日で何とか補っていた。
子供連れの親に見られ、子供が関心を持つ。

「あのお姉ちゃん、何やっているの?」

「しっ、見ちゃいけません! 指も差さないで!」

母親は子供を連れ、逃げるように家路を急ぐ。

(まあ、見られなくて良かったな。
今回の変化もあんまり変わんないけど……)

オレはそう思いながら、親子を見送った。

「古(いにしえ)に栄えし魔獣達よ、数万年の眠りを破り、今ここに甦れ! 
覚醒・オーガモード!」

曲が終わるとともに、遠野さんの変身も終わった。
かなり練習したのか、丁度良いタイミングだ。
こいつもオレの母さんと同じで、根が真面目なタイプだと思った。
遠野さんが酒牧を背負おうとする。
酒牧は未だに小声で「今日子お姉様♡ 今日子お姉様♡」と口ずさんでいる。
遠野さんは酒牧を地面に下ろし、鳩尾を的確に攻撃する。

「黙れ!」

オーガの力を込めた強烈な一撃が、酒牧の身体に突き刺さる。
折角助けようとしているのに、他の奴の名前を喋り続けていれば、誰でもイライラするはずだ。
更に、酒牧の口臭も臭かった。
これは攻撃されても仕方ない。
遠野さんは、オレが見ている事に気が付き、技名を解説してくれる。

「あ、これは『急所突き』と言って、相手の急所を的確に捉える事で、女子の力でも男性を気絶させる事ができる技です。
私が護身用に開発した技なので、別にオーガモードでなくても使えるのですが……」

遠野さんはオレが怖がらない様に、女子でも倒せるという所をアピールしているようだ。
これが遠野さんが危険な女の子の片鱗を見せた瞬間だったが、今までの美少女よりインパクトは少ない。
実際使ったのは鏡野真梨並みの怪力だが、オレは少しも恐れていなかった。
むしろ、オレが酒牧を背負う前に使うべきだったと心の中で思っていた。
遠野さんがオーガモードになってくれたおかげで、酒牧を無事、自宅に送り届ける事ができた。

(酒牧、目が覚めた時はまともに戻っていると良いな……)

オレはそう願いながら、遠野さんと一緒に帰って行った。
明日の朝は、鏡野真梨も含めて、三人で掃除のアルバイトらしい。
早めに寝て、アルバイトが終わった後は、遠野さんと二人でどこか行きたいと考え始めていた。
ちょっとデート気分を味わった後、家に来てもらおう。

鏡野真梨は、どう見ても女の子タイプじゃないと判断し、アルバイトが終わり次第解散させる事にする。
二人がこの後デートすると思わせれば、勝手に自分の家へ帰って行くだろう。
鏡野真梨を家に来させる気は毛頭なかった。
どう見ても男らしい感じにしか見えないからな。



画像はイメージです。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

​『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』

月神世一
SF
​【あらすじ】 ​「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」 ​ 坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。  かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。  背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。 ​ 目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。  鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。 ​ しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。  部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。 ​ (……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?) ​ 現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。  すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。  精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。 ​ これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

処理中です...