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第七章 獲物を呼び寄せるセイレーン
第五話 罠にハマった獲物?
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鏡野真梨がズカズカとストーカー男の家に入って行くと、どうやら怪しい人物を発見したようだ。
彼女の行動から、犯人と思われるストーカー男が怯えていた。
太った体を必死で小さくし、鏡野真梨から逃れようと奮闘していた。
「何だ、お前ら!
何の用事で来たんだ?」
「煩いわ!
この犯罪者が!
空野ツバサさんのライブチケットを奪い、船乗栄一さんを殺害したんはお前やろ!
さっさと吐いた方が身の為やで!」
鏡野真梨は、ストーカー男の首根っこを捕まえ、ヤクザのように脅す。
危険な行為だが、そのおかげであっさりと口を開いた。
こうなって仕舞えば、鏡野真梨の脅し戦術であっさりゲロするだろう。
もちろん、鏡野真梨が腹に一撃食らわせれば、なんか別の物が出るのだろうが……。
「すいません、空野ツバサさんのライブチケットを盗んだのは私です。
具合の悪くなった船乗さんの所持品を確認した所、それが欲しくなって獲りました。
堪忍して下さい!」
「ああん、他にも獲ったもんがあるやろ!
船乗さんの命を奪ったんもお前やろがい!
さっさと白状せいや!
このままだと、お前は死刑やで!」
「ひええええ、そんな事してません。
船乗さんは、病死じゃないんですか?
自分の見ている前で突然倒れましたけど……。
ライブチケットを盗んだ後、救急車に連絡してもらうようにしました。
事件性はないように見えましたけど……」
野村警部がストーカー男に事件の真相を話す。
しかし、本当の死因は黙っているようだ。
敢えて偽りの情報を掴ませ、真犯人ならば分かるようにする為だ。
ストーカー男が真犯人ならば、野村警部の言ったことを信じないだろう。
「船乗さんは、何者かに刺されたようです。
それが致命傷となって倒れました。
あなたは、彼の傷などを確認していないんですか?」
「はい、まさか刺されていたとは……。
どの辺を刺されたんですか?
全く気が付きませんでした。
外傷はないように思えましたから……」
「そうですか。
まあ、他の方々もそのように言っていたので、傷は分かり辛いものだったのでしょう。
あなたが気付かなくても仕方ない事です。
気に病まないで下さい」
「はあ、どうも……」
「でも、ライブチケットを盗んだ事で逮捕しますけど……」
「すいません、出来心だったんです!」
「では、そのライブチケットと一緒に入っていた手紙を見して下さい。
もしかしたら真犯人の手掛かりがあるかもしれませんから……。
後、どうやって船乗さんがライブチケットを入手した事を知ったかも教えて下さい」
「はい、分かりました」
野村警部とストーカー男が穏やかに話している所を、鏡野真梨が水を差して脅す。
ストーカー男の表情から、鏡野真梨がいれば真実を話してくれるだろう。
物凄く怯えている。
「言っておくけど、お前が一番の容疑者やで!
上手い具合に船乗さんが死亡したし、ライブチケットも手に入れた。
殺人の動機もハッキリしている。
状況証拠としては十分や!
お前が真実を話さへんと、殺人犯になってまうで!」
「ひええええ、話します。
真実も盗聴も全てお話しします!
だから、殺人犯だけは勘弁して下さい!」
可哀想に怯えるストーカー男は、ゆっくりと真実を話し始めた。
自分が空野ツバメさんの事務所に盗聴を仕掛けていた事。
そして、ツバメさんが船乗さんと結婚する事を知った事。
ツバメさんのマネージャーが、あの古本屋で秘密の取引をしている事などである。
ストーカー男は、その事を知った為に、手紙を探す目的であの場所に来ていたと言う。
そして、船乗さんが倒れる所を目撃したようだ。
その後、亡くなるとは思わずに、ライブチケットと手紙を盗んで逃走した。
遠野さんは、ストーカー男の話を聞いていたが、急に笑顔になり、髪の毛を解いた。
どうやら何か事件の真相が見えたらしい。
彼女の行動から、犯人と思われるストーカー男が怯えていた。
太った体を必死で小さくし、鏡野真梨から逃れようと奮闘していた。
「何だ、お前ら!
何の用事で来たんだ?」
「煩いわ!
この犯罪者が!
空野ツバサさんのライブチケットを奪い、船乗栄一さんを殺害したんはお前やろ!
さっさと吐いた方が身の為やで!」
鏡野真梨は、ストーカー男の首根っこを捕まえ、ヤクザのように脅す。
危険な行為だが、そのおかげであっさりと口を開いた。
こうなって仕舞えば、鏡野真梨の脅し戦術であっさりゲロするだろう。
もちろん、鏡野真梨が腹に一撃食らわせれば、なんか別の物が出るのだろうが……。
「すいません、空野ツバサさんのライブチケットを盗んだのは私です。
具合の悪くなった船乗さんの所持品を確認した所、それが欲しくなって獲りました。
堪忍して下さい!」
「ああん、他にも獲ったもんがあるやろ!
船乗さんの命を奪ったんもお前やろがい!
さっさと白状せいや!
このままだと、お前は死刑やで!」
「ひええええ、そんな事してません。
船乗さんは、病死じゃないんですか?
自分の見ている前で突然倒れましたけど……。
ライブチケットを盗んだ後、救急車に連絡してもらうようにしました。
事件性はないように見えましたけど……」
野村警部がストーカー男に事件の真相を話す。
しかし、本当の死因は黙っているようだ。
敢えて偽りの情報を掴ませ、真犯人ならば分かるようにする為だ。
ストーカー男が真犯人ならば、野村警部の言ったことを信じないだろう。
「船乗さんは、何者かに刺されたようです。
それが致命傷となって倒れました。
あなたは、彼の傷などを確認していないんですか?」
「はい、まさか刺されていたとは……。
どの辺を刺されたんですか?
全く気が付きませんでした。
外傷はないように思えましたから……」
「そうですか。
まあ、他の方々もそのように言っていたので、傷は分かり辛いものだったのでしょう。
あなたが気付かなくても仕方ない事です。
気に病まないで下さい」
「はあ、どうも……」
「でも、ライブチケットを盗んだ事で逮捕しますけど……」
「すいません、出来心だったんです!」
「では、そのライブチケットと一緒に入っていた手紙を見して下さい。
もしかしたら真犯人の手掛かりがあるかもしれませんから……。
後、どうやって船乗さんがライブチケットを入手した事を知ったかも教えて下さい」
「はい、分かりました」
野村警部とストーカー男が穏やかに話している所を、鏡野真梨が水を差して脅す。
ストーカー男の表情から、鏡野真梨がいれば真実を話してくれるだろう。
物凄く怯えている。
「言っておくけど、お前が一番の容疑者やで!
上手い具合に船乗さんが死亡したし、ライブチケットも手に入れた。
殺人の動機もハッキリしている。
状況証拠としては十分や!
お前が真実を話さへんと、殺人犯になってまうで!」
「ひええええ、話します。
真実も盗聴も全てお話しします!
だから、殺人犯だけは勘弁して下さい!」
可哀想に怯えるストーカー男は、ゆっくりと真実を話し始めた。
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そして、ツバメさんが船乗さんと結婚する事を知った事。
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そして、船乗さんが倒れる所を目撃したようだ。
その後、亡くなるとは思わずに、ライブチケットと手紙を盗んで逃走した。
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