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お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね?
ずるいところ
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おおお、お兄ちゃん!? まさかお兄ちゃんは男子生徒にもモテモテだったなんて。確かに生徒会会長挨拶のときはすごくかっこよかったけれども。愛梨ちゃん相手でも負けないように必死なのに、あと何人新たなライバルが現れるんだろう。私がそう焦っていると、周りの視線が気になった。あれ、みんなお兄ちゃんじゃなくて、私を見てる……?
「三年二組で、生徒会長をしている小鳥遊優だよ。好きな人は、朱里。名字からしてわかると思うけれど、義兄妹で、朱里は僕の彼女だから。悪いけど、朱里のことは諦めて」
そういって、お兄ちゃんが私の肩を抱いた。
えっ。小鳥遊先輩って、私のことだったの。そっか、そういえば、私、先輩になったんだ。小鳥遊先輩ってなんだか、くすぐったいなぁ。
「でも、人の心は変わりますよね。僕、諦めません」
「僕たちは変わらないよ。結婚の約束だってしてる」
私が照れている間に、お兄ちゃんと鈴木くんはバチバチと火花を散らしていた。
そこに、愛梨ちゃんが割って入る。
「生徒会補佐で、二年一組の高原愛梨です。好きな人は、小鳥遊先輩です! 私も、人の心は変わるって思ってます」
その後の生徒会の自己紹介は、なぜか、好きなものではなく、好きな人を言い合うことになり、カップルが誕生したり、ライバルができたりと、なかなかにカオスな自己紹介となった。ちなみに、冴木先輩の好きなものは、胃薬らしい。
帰り道を歩くお兄ちゃんはピリピリしていた。いつもより、握られた手にこめられた力が強い。
「二、三年は僕たちのことを知ってる人が多いから手を出すような人はいなかったけど。でも、これでわかったよね。朱里は、すごく魅力的だってこと」
やっぱり、僕が十八になったら、すぐにでも籍を入れるべきかな、とまで言っているお兄ちゃんは初めてだ。お兄ちゃんは、お兄ちゃんが大学を卒業してから結婚しようと言っていたから。
「でも、籍を入れなくても、私はお兄ちゃんが好きだよ」
それは、お兄ちゃんと結婚できたら私ももう愛梨ちゃんにお兄ちゃんをとられることはないって安心できるけど。学生、しかも、高校生で結婚はあまり現実的じゃないと思う。
私がそういうと、お兄ちゃんは唇を尖らせた。
「僕だって朱里が好きだよ。でも、不安なんだ。朱里がまた、別の人と付き合っちゃうんじゃないかって」
うっ。そればかりは、前科がある私は痛い。
「もうしないよ。お兄ちゃんが好きだって、気づいたから、お兄ちゃん以外と付き合ったりなんかしない」
「本当に?」
「うん。約束」
指切りをする代わりに、背伸びをしてお兄ちゃんの頬に口付けた。
「はぁ……。朱里ってば、ときどきほんとずるい」
「ずるい私は嫌い?」
「好きだよ。そーいうの、聞くのもずるいと思う」
すっかり拗ねてしまったお兄ちゃんの頭を撫でる。
するともっと撫でろと言わんばかりに、ぐりぐりと頭を押し付けられたので、笑いながらお兄ちゃんの頭を撫でた。
「三年二組で、生徒会長をしている小鳥遊優だよ。好きな人は、朱里。名字からしてわかると思うけれど、義兄妹で、朱里は僕の彼女だから。悪いけど、朱里のことは諦めて」
そういって、お兄ちゃんが私の肩を抱いた。
えっ。小鳥遊先輩って、私のことだったの。そっか、そういえば、私、先輩になったんだ。小鳥遊先輩ってなんだか、くすぐったいなぁ。
「でも、人の心は変わりますよね。僕、諦めません」
「僕たちは変わらないよ。結婚の約束だってしてる」
私が照れている間に、お兄ちゃんと鈴木くんはバチバチと火花を散らしていた。
そこに、愛梨ちゃんが割って入る。
「生徒会補佐で、二年一組の高原愛梨です。好きな人は、小鳥遊先輩です! 私も、人の心は変わるって思ってます」
その後の生徒会の自己紹介は、なぜか、好きなものではなく、好きな人を言い合うことになり、カップルが誕生したり、ライバルができたりと、なかなかにカオスな自己紹介となった。ちなみに、冴木先輩の好きなものは、胃薬らしい。
帰り道を歩くお兄ちゃんはピリピリしていた。いつもより、握られた手にこめられた力が強い。
「二、三年は僕たちのことを知ってる人が多いから手を出すような人はいなかったけど。でも、これでわかったよね。朱里は、すごく魅力的だってこと」
やっぱり、僕が十八になったら、すぐにでも籍を入れるべきかな、とまで言っているお兄ちゃんは初めてだ。お兄ちゃんは、お兄ちゃんが大学を卒業してから結婚しようと言っていたから。
「でも、籍を入れなくても、私はお兄ちゃんが好きだよ」
それは、お兄ちゃんと結婚できたら私ももう愛梨ちゃんにお兄ちゃんをとられることはないって安心できるけど。学生、しかも、高校生で結婚はあまり現実的じゃないと思う。
私がそういうと、お兄ちゃんは唇を尖らせた。
「僕だって朱里が好きだよ。でも、不安なんだ。朱里がまた、別の人と付き合っちゃうんじゃないかって」
うっ。そればかりは、前科がある私は痛い。
「もうしないよ。お兄ちゃんが好きだって、気づいたから、お兄ちゃん以外と付き合ったりなんかしない」
「本当に?」
「うん。約束」
指切りをする代わりに、背伸びをしてお兄ちゃんの頬に口付けた。
「はぁ……。朱里ってば、ときどきほんとずるい」
「ずるい私は嫌い?」
「好きだよ。そーいうの、聞くのもずるいと思う」
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