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第一部 高嶺の蝶
いけない夏の楽しみ方(3)R18
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玲奈の上に、ハヤトの汗と嬉し涙が落ちてくる。様々な場所から水分を放出する彼とは対照的に、玲奈の身体は冷えて乾いていた。
「玲奈・・・玲奈っ、気持ちいい?」
ハヤトのものはさすがに市ノ瀬のものより小さい。だから痛くない。だけどそれは逆に玲奈を不安な気持ちにさせた。
「・・・ハヤトは気持ちよさそうだね」
ハヤトは細い腰を必死に動かしながらうなずいた。そのたびに中のものが動いて、玲奈の背筋はぞくぞくした。
このしょうもない同級生のものが、自分の中に入って動いている。
――気持ちいいのか、気持ち悪いのか。自分でもわからないし、わかりたくない。
・・・・酒が欲しいなと玲奈は思った。
「うん、気持ちい・・・玲奈の中気持ちいいよぉ・・・あっ・・・あっ・・・だめぇ、そんなきつくしないでぇっ・・・」
玲奈は眉をよせてそっぽを向いた。その黒髪が扇形に枕に広がる。
「別に、してない・・・」
ハヤトがその腕を玲奈の首に回した。熱いその腕に、胸に、腹。
「玲奈・・・玲奈、好き・・・・ね、好きって言って・・・俺のこと好きって・・・」
耳元にかかる息まで熱い。熱を感じる場所からじわじわと、ハヤトの熱に感染していくようだ。
(やめてよ、私を熱くさせないで)
首に耳、胴体―ーそして膣内。
「言って・・・お願い、今言ってよぉ・・・嘘でも、いいから」
ハヤトの涙が再び玲奈の上に落ちた。しょっぱい。
(何でこの子は、こんなに開けっぴろげに物をいえるんだろう)
玲奈はハヤトを眺めながらそう思った。
そんな事、玲奈だったら口が避けてもいえない。そう思うと彼に対してうらやましさと、うとましさを感じた。
(それも、私なんかにこうも心を開くなんて・・・この子、なんて人を見る目がないんだろう)
そうだ、私も彼と同じくらいバカだ。こんなことを言われて、この子に同情している。中途半端な気持ちをもてあましている。
(なのに・・・今はやさしくしてあげたい)
玲奈はその衝動に従うことにした。
「うん・・・好きだよ、ハヤト。好き・・・」
「ほっ、本当!?俺も、俺も好きだよ・・・玲奈・・・・!」
ハヤトがぎゅっと玲奈を抱きしめた。そして動きを止めた。
「・・・・・・・いった?」
「うん・・・・」
玲奈はハヤトを押しのけようとしたが、ハヤトはまわした腕を放さなかった。
「もうちょっと・・・もうちょっとこうしてたい・・・」
玲奈ははぁとため息をついた。
「わかった」
今日の玲奈は黒の下着をつけていた。ワイヤーも肩紐も細く繊細なデザインで、まるで黒い茨が彼女の胸を守っているように見えた。
しかし下半身は丸裸だった。
「・・・どこいったかな・・・」
玲奈はぶつぶつつぶやきながらベッド周りを探索している。
「これ、探してる?」
ハヤトはぺらっと彼女のパンツを振ってみせた。吹けば飛びそうな軽い素材でできている。
「ちょっと、返して」
玲奈は無表情にそういってパンツをひったくった。ついで服を身に着けた。タイトなレザーの黒いスカートに、腕がシースルーになったぴったりとしたトップス。細くてシャープな体つきが強調され、適当に纏め上げた黒髪のうなじからは少女のイノセントさではなく、異様な色気が感じられた。
このいでたちではどう見ても女子高生には思えない。
「ねぇ、もっと可愛い服を着ればいいのに」
バッグを拾った玲奈はベッドを振り向いた。ハヤトは裸のままだ。
「そう・・・?でも、こんなのしかもってないから」
玲奈の服はすべて市ノ瀬が選んでいた。より見栄えする商品にするためだ。
「買ってあげるよ、今度一緒にいこう?」
今日の水着みたいに、砂糖菓子のような格好は、きっと玲奈に年相応に似合うはずだ。そしてそんな玲奈とハヤトは、きっと似合いのカップルに見えるはず。ハヤトは無邪気にそう思った。
「ううん、いい。服なんてきれればいいんだから」
そういって玲奈は玄関へ向かった。
「じゃ、かえるね」
「・・・もう?」
玲奈がいく廊下を、ハヤトは追いかけた。
「ちょっと、パンツくらいはいて」
「だって・・・・」
ヒールのバックルを留める玲奈の背中に、ハヤトは抱きついてささやいた。
「もうちょっといてよ・・・・」
「ごめん、帰らなきゃいけないの」
そう言う玲奈の表情は見えない。
「やっぱり、男?ひとり暮らしってうそ?」
「いないって言ってるじゃん」
「・・・じゃあもう少し、ここにいてもいいでしょ。泊まったっていい」
玲奈は振り向いてハヤトにちゅっとキスした。
「世の中、あなたみたいに恵まれた人だけじゃないの。じゃあね」
玲奈はそっとドアを開けて出た。
灰色の絨毯がしいてある外廊下は、ヒールのこつこつという音を消す。柔らかな間接照明に照らされたガラスに、港の夜景と自分の姿が映し出されている。
その顔が沈んでいることに気が付いた玲奈は、ばしっと両手で自分の頬を挟んだ。
(何を腑抜けているんだ、目を覚ませ)
あまりにもあけすけに自分の心をぶつけてくるハヤトと一緒にいると、結局引きずられてしまう。
(だけど私は彼とは違う・・・彼の要求どおりにはできない・・・)
したくてもできない。一緒に寝たいと思っても、本当に好きになりたいと思っても、それは許されないことなのだ。
玲奈とハヤトでは、あらゆることが違いすぎる。
(結局自分の首を絞めることになる)
そうだ、彼をいじめて楽しんで、彼もそれを楽しむくらいがちょうどいいのに。
玲奈ははやくも、彼と寝てしまったことを後悔していた。
(バカだ、私・・・・)
もう、契約を打ち切ったほうがいいかもしれない。
(まだ、引き返せるうちに)
そんな考えが脳裏をよぎった。
「玲奈・・・玲奈っ、気持ちいい?」
ハヤトのものはさすがに市ノ瀬のものより小さい。だから痛くない。だけどそれは逆に玲奈を不安な気持ちにさせた。
「・・・ハヤトは気持ちよさそうだね」
ハヤトは細い腰を必死に動かしながらうなずいた。そのたびに中のものが動いて、玲奈の背筋はぞくぞくした。
このしょうもない同級生のものが、自分の中に入って動いている。
――気持ちいいのか、気持ち悪いのか。自分でもわからないし、わかりたくない。
・・・・酒が欲しいなと玲奈は思った。
「うん、気持ちい・・・玲奈の中気持ちいいよぉ・・・あっ・・・あっ・・・だめぇ、そんなきつくしないでぇっ・・・」
玲奈は眉をよせてそっぽを向いた。その黒髪が扇形に枕に広がる。
「別に、してない・・・」
ハヤトがその腕を玲奈の首に回した。熱いその腕に、胸に、腹。
「玲奈・・・玲奈、好き・・・・ね、好きって言って・・・俺のこと好きって・・・」
耳元にかかる息まで熱い。熱を感じる場所からじわじわと、ハヤトの熱に感染していくようだ。
(やめてよ、私を熱くさせないで)
首に耳、胴体―ーそして膣内。
「言って・・・お願い、今言ってよぉ・・・嘘でも、いいから」
ハヤトの涙が再び玲奈の上に落ちた。しょっぱい。
(何でこの子は、こんなに開けっぴろげに物をいえるんだろう)
玲奈はハヤトを眺めながらそう思った。
そんな事、玲奈だったら口が避けてもいえない。そう思うと彼に対してうらやましさと、うとましさを感じた。
(それも、私なんかにこうも心を開くなんて・・・この子、なんて人を見る目がないんだろう)
そうだ、私も彼と同じくらいバカだ。こんなことを言われて、この子に同情している。中途半端な気持ちをもてあましている。
(なのに・・・今はやさしくしてあげたい)
玲奈はその衝動に従うことにした。
「うん・・・好きだよ、ハヤト。好き・・・」
「ほっ、本当!?俺も、俺も好きだよ・・・玲奈・・・・!」
ハヤトがぎゅっと玲奈を抱きしめた。そして動きを止めた。
「・・・・・・・いった?」
「うん・・・・」
玲奈はハヤトを押しのけようとしたが、ハヤトはまわした腕を放さなかった。
「もうちょっと・・・もうちょっとこうしてたい・・・」
玲奈ははぁとため息をついた。
「わかった」
今日の玲奈は黒の下着をつけていた。ワイヤーも肩紐も細く繊細なデザインで、まるで黒い茨が彼女の胸を守っているように見えた。
しかし下半身は丸裸だった。
「・・・どこいったかな・・・」
玲奈はぶつぶつつぶやきながらベッド周りを探索している。
「これ、探してる?」
ハヤトはぺらっと彼女のパンツを振ってみせた。吹けば飛びそうな軽い素材でできている。
「ちょっと、返して」
玲奈は無表情にそういってパンツをひったくった。ついで服を身に着けた。タイトなレザーの黒いスカートに、腕がシースルーになったぴったりとしたトップス。細くてシャープな体つきが強調され、適当に纏め上げた黒髪のうなじからは少女のイノセントさではなく、異様な色気が感じられた。
このいでたちではどう見ても女子高生には思えない。
「ねぇ、もっと可愛い服を着ればいいのに」
バッグを拾った玲奈はベッドを振り向いた。ハヤトは裸のままだ。
「そう・・・?でも、こんなのしかもってないから」
玲奈の服はすべて市ノ瀬が選んでいた。より見栄えする商品にするためだ。
「買ってあげるよ、今度一緒にいこう?」
今日の水着みたいに、砂糖菓子のような格好は、きっと玲奈に年相応に似合うはずだ。そしてそんな玲奈とハヤトは、きっと似合いのカップルに見えるはず。ハヤトは無邪気にそう思った。
「ううん、いい。服なんてきれればいいんだから」
そういって玲奈は玄関へ向かった。
「じゃ、かえるね」
「・・・もう?」
玲奈がいく廊下を、ハヤトは追いかけた。
「ちょっと、パンツくらいはいて」
「だって・・・・」
ヒールのバックルを留める玲奈の背中に、ハヤトは抱きついてささやいた。
「もうちょっといてよ・・・・」
「ごめん、帰らなきゃいけないの」
そう言う玲奈の表情は見えない。
「やっぱり、男?ひとり暮らしってうそ?」
「いないって言ってるじゃん」
「・・・じゃあもう少し、ここにいてもいいでしょ。泊まったっていい」
玲奈は振り向いてハヤトにちゅっとキスした。
「世の中、あなたみたいに恵まれた人だけじゃないの。じゃあね」
玲奈はそっとドアを開けて出た。
灰色の絨毯がしいてある外廊下は、ヒールのこつこつという音を消す。柔らかな間接照明に照らされたガラスに、港の夜景と自分の姿が映し出されている。
その顔が沈んでいることに気が付いた玲奈は、ばしっと両手で自分の頬を挟んだ。
(何を腑抜けているんだ、目を覚ませ)
あまりにもあけすけに自分の心をぶつけてくるハヤトと一緒にいると、結局引きずられてしまう。
(だけど私は彼とは違う・・・彼の要求どおりにはできない・・・)
したくてもできない。一緒に寝たいと思っても、本当に好きになりたいと思っても、それは許されないことなのだ。
玲奈とハヤトでは、あらゆることが違いすぎる。
(結局自分の首を絞めることになる)
そうだ、彼をいじめて楽しんで、彼もそれを楽しむくらいがちょうどいいのに。
玲奈ははやくも、彼と寝てしまったことを後悔していた。
(バカだ、私・・・・)
もう、契約を打ち切ったほうがいいかもしれない。
(まだ、引き返せるうちに)
そんな考えが脳裏をよぎった。
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