イケニエアゲハ~執着の檻に囲われて~

小達出みかん

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君を追いかけて(ハヤトEND)

私の負け(R18)

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「な、なにここ…廃墟…っ?団地のっ…廃墟…?」

「大学の寮だよ」

「玲奈、ここに住んで…?」

 驚いてるハヤトに、玲奈は思わず言った。

「そうだよ、夜は真っ暗で怖いよ。その昔、留年しまくって自殺した奴の霊が出るとかでないとか…」

「や、やめろよっ…ひくっ」

 ハヤトはまだ嗚咽が止まらないようだった。

「ついここまで歩いちゃったけど、ハヤトはもう帰りな。駅まで送ってくよ」

「……ひくっ…やだっ…だいぶっ…歩いた、じゃんっ」

「…それは…………ごめん」

 この寮はだいぶ立地が悪い。最寄りの駅まで徒歩だと40分かかる。つまりそれだけの道を今歩いてきたという事だ。

「あ、上げて、よっ、玲奈の、部屋」

 たしかに、歩かせたのは玲奈の責任だ。そう思った玲奈は歩きだした。

「…わかったよ。でも静かにしてね。男連れ込んでるのばれたら困る」

「わ、わかっ、た」

 自分の棟の階段を上がり廊下に入ると、後ろのハヤトがびくっとした。

「ぎゃっ、ご、ゴキブリ?!」

「ああ、よく出るよここ。周り雑木林だし、古いし」

「初めて見た…」

 玲奈はあきれながらも部屋のドアを開けた。

「ここ、玲奈の、部屋…?」

「そうだよ、ハヤト君が見た事もないようなボロ部屋だよ」

 ハヤトは中に入ってしげしげと見まわした。かなり狭いワンルーム。机の上にはいろんな教科書やプリントがつまれている。玲奈は相変わらず勉強熱心なようだ。

「ベッドに座っていいよ」

 指さされて座ったベッドは、狭いうえに信じられないほど固かった。ハヤトはふいに、自分が恥ずかしくなった。

(玲奈は必死でバイトして、こんな部屋に住んで、勉強がんばってるんだ。それなのに俺は…)

 たしかに玲奈からしたら、ちゃらちゃら遊んでいるように見えるだろう。アイスの店なんかにお金を使って、毎日食べ歩いて、一人暮らしのマンションに帰る生活。

「はいお茶」

 玲奈はコップにお茶をついでハヤトに渡した。

「あ、ありがと…」

 ハヤトはゆっくりとそれを飲んだ。

「…落ち着いた?」

「……うん」

「じゃ、タクシーでも呼んで帰った方がいいよ。ここはこんなだから」

「玲奈、ごめん」

「もう謝らなくていいって」

「玲奈からしたら…俺、全然ダメだよな、でも」

「?」

「俺が玲奈を好きなことだけは、信じてよ。知ってるでしょ…覚えて、ないの?」

 ハヤトは玲奈を見上げた。

「…覚えてるよ。指輪も、持ってるよ」

 ハヤトの顔にぱっと赤みが差した。

「ほ、本当?!」

「うん、そこにしまってある」

 ハヤトがくしゃっと笑った。

「へへ、よかったぁ…玲奈、俺のこと嫌いになったわけじゃ…ないんだよね?」

 玲奈はぐっと詰まった。滝のように流れた涙とこの微笑が、玲奈の打算を流してしまった。玲奈ははあっと乱暴にため息をついた。自分に対してだ。

「わかった、わかったよ…私が悪かった。だから帰って」

 ハヤトはきょとんとした。

「え?だって…玲奈は何も悪い事してないよ」

「ハヤトを邪険にした…必要以上に。私…前と何も変わってないんだよ。ひどい人間なんだ。だから嫌になって。ハヤトに当たった。ごめん」

「当たった?」

「…周りに人がいっぱいいて、いい生活してるハヤトがうらやましかった。私には何も、ないから。劣等感でいっぱいになって、抵抗しないハヤトに当たった。最低だね」

「へ?劣等感?玲奈が、俺に?」

「そうだよ悪い?」

「…俺は玲奈の方が、よっぽどすごいと思う」

 そういわれて、玲奈はふと既視感を感じた。

「…こんなこと、前にも話したような」

「そうだね。俺たち…変わってないなぁ」

 ははとハヤトは笑った。

「玲奈も俺も、頑張ってる。それでいいじゃん。それが事実だよ」

 ハヤトが明るく言ったので、玲奈の肩の力はふっと抜けた。

「そうだね…ありがとう、ハヤト」

「ねぇ、玲奈…」

ふいにハヤトが立ち上がって、玲奈の正面から近づいた。

「俺のこと、好き…?」

「え…」

 戸惑っているうちに、ハヤトの唇が玲奈の唇に重ねられた。

「…ハヤト」

 ハヤトはすぐに唇を放した。触れるだけのキスだった。

「玲奈…答えてよ。あの時玲奈は、俺の事好きになりそうって言ったよね?今は…?」

 ハヤトは玲奈の頬を手ではさんだ。唇を真一文字に結んで、目は潤んでいる。その必死な表情を見て、玲奈もとうとう素直になった。

「好き…になる…かも」

 その瞬間、ハヤトの目が見開かれて、ぎゅっと玲奈は抱きしめられていた。

「…今俺が…どんな気持ちか…わかる?」

 耳元の声が震えている。

「う、嬉しい?」

「嬉しいけど、怖いよ。また、玲奈が逃げるんじゃないかって。消えるんじゃないかって、こんなの嘘じゃないかって」

「嘘じゃないよ。だから…大丈夫」

「本当?」

「本当。だから今日はもう帰りな」

 ハヤトは少し下を向いた。

「…やだ。ここにいたい。いさせてよ。今帰ったら、また玲奈が消える気がするんだもん…」

「シャワーくそ狭いよ」

「別にいい」

「ベッド二人なんて寝れない」

「関係ない」

「部屋にもゴキブリ出るよ」

「いい!玲奈と一緒ならゴキブリでもいい!」

 玲奈は思わず噴き出した。

「なんじゃそりゃ…」

 するとその時、天井からどんどんと音がした。

「うわ!?」

「しっ。ハヤト、声大きい。」

「あっ、ごめん…」

「こんな事で注意されるとかやだからね」

 玲奈は立ち上がって机の前の椅子に座った。

「ハヤト、そこで寝てていいよ」

「え…玲奈は」

「レポート仕上げる。」

 そういうと、玲奈はいきなり机にむかって集中しだした。もはやハヤトの事など眼中にない。

(玲奈…変わらないなぁ)

 あのマンションで問題集に向かっていた横顔と同じ、真剣なその表情はただただ美しかった。

(えらいなぁ…学校いって、バイトして、俺にも会って、そのあと宿題して…)

 きっと自分など想像もつかないような難しい宿題なんだろう。ハヤトはそう思いながらじっと玲奈を眺めていた。

だぶだぶのパーカーから覗く細い手。狭い机の下で器用に組まれた白い足…玲奈の身体ばかり見てしまう。そして一時が過ぎた。

「ふぅ…終わった…うわ、」

 ベッドを振り返った玲奈は、ハヤトがまだ起きているのを見て驚いていた。

「…寝てていいのに」

「玲奈の事見てた」

「そう」

 玲奈はそう言ってからバタンとシャワールームへ入った。水の音がする。ハヤトはにわかに緊張した。

(やばい、どうしよう)

 そう思った瞬間に、玲奈がパタンを扉を開けて出てきた。

「えっ…早くない!?」

 突っ込みながらも、ハヤトは玲奈から目を離せなかった。サイズオーバーのTシャツから細い足が伸びている。あの下は、下着だろうか…。

「長風呂できるような設備じゃない」

 玲奈はクールにそう言ってベッドまで歩いてきた。

「狭いからつめて」

 ハヤトがおっかなびっくり詰めると、玲奈が横に入ってきた。

「れ、玲奈、そんな近くにこられると、俺」

「だから狭いって言ったじゃん」

 玲奈の腕が、ハヤトの身体に当たった。玲奈の石鹸の匂いがハヤトの鼻をかすめた。このままじっと一晩過ごすのは、無理だった。ハヤトは正直に言った。

「玲奈…し、したい」

「…もう一時だよ…」

 玲奈はうんざりした声を出した。彼女は目を閉じている。疲れているようだったが、それが逆に色っぽかった。

「一時じゃなきゃ、してもいいの?」

 玲奈はふぅーと長くため息をついた。自分を落ち着かせるように。

「わかったよ」

 玲奈は目を開けて体を起こした。

「えっ…いい、のか」

「そう言うと思ったし…もうハヤトを上げた時点で私の負けだよ」

 玲奈にしては最大限の譲歩だろう。だがハヤトはさらにつっこんだ。

「いいの?俺と、したいって、思ってくれた?」

「したいっていうか…」

 玲奈は目をそらした。頬が少し赤い。

「帰ってって言ってもいるし、寝ないし…てことは相当やりたいんだよね」

「そりゃ、したいよ、玲奈と…!」

「それを我慢させるのは悪いかなって」

 玲奈が仏頂面でそう言った。ハヤトは思わず笑った。

「俺が可哀想だから…させてくれるの?ふふ、優しいじゃん」

 玲奈はムキになって、墓穴を掘った。

「誰彼させてるわけじゃないからね!?」

「…じゃあ、俺だけ…?」

 玲奈はぐっと詰まった後、肩を落として言った。

「そうだよ。ハヤトくん…」

 負けたよ。そう言って玲奈はハヤトに口づけた。

「んっ…れい…にゃ…」

 久々の舌と舌を絡めるキスに、ハヤトの目はとろんと蕩けた。口づけしながら、玲奈の細い体を、夢中で掻き抱く。

「はぁ、れい、にゃ、すこし、やせた…?」

「そうかもね…っ、なに、」

 ハヤトは玲奈のTシャツの下から手を入れて、素肌をなぞった。

「あ…胸はあんま変わってない」

 ぷにぷにした柔らかい胸は、前触った時と同じ感触だった。

「よかったぁ…また触れて…」

 服をめくって、ハヤトはその胸にかぷりとかぶりついた。

「っ…!」

 ちゅっちゅっとそこを吸うと、玲奈は無言で体を震わせた。

「ぷはぁ、美味しい…玲奈、なんで何も言わないの」

 玲奈はふいうちで、ぎゅっとハヤトの固くなったそこを握った。

「んあっ…!」

 玲奈は小声で怒りをぶつけた。

「あのね、ここ壁薄いの!ハヤトも絶対声出さないでね!?理沙にも聞こえちゃうから!」

「そんなっ…ことっ…ああっ…!」

 玲奈はハヤトのパンツの中に手を入れて、それを握って動かした。人に触られるのは、最後に玲奈として以来だ。ハヤトはたまらなくなって声が出た。

「ひゃっ…くうっ…!」

「静かにって」

 玲奈が手を放した。

「声、ださないなんて…む、無理だよ」

 ハヤトが息も絶え絶えにそういうと、玲奈は自らパンツを脱ぎ捨てた。

「じゃあもう入れよう」

 ハヤトは口をへの字に曲げた。

「や、やだぁ、もっと玲奈といろいろ、したい…!ぎゅってしたい」

「入れながらぎゅってすればいいじゃん」

 玲奈は横になって、両手を広げた。

「ほら、おいで」

 その誘いに抗えるはずはなかった。ハヤトは1も2もなく、服を脱ぎ捨てて上から玲奈の身体を抱きしめた。

「玲奈ぁ…」

 抱きしめると、玲奈の腹にハヤトのものが当たった。

「早く、入れてよ…」

「うん…」

 ハヤトは玲奈の足の間に自分のものをあてがおうとした。が…その前に指で入り口を確かめた。にゅるっと濡れた感触がして、ハヤトの指はするりと入った。

「なぁんだ、玲奈も濡れてるじゃん…えへ、俺の、欲しかった?」

「っ…!」

 中で指を動かすと、ちゅぷちゅぷ音がした。玲奈は悔しそうに顔を反らして、口をぎゅっと閉じて耐えていた。

「はぁぁ…なにその表情…えろい…声我慢してんの…?」

 玲奈がきっとこちらを睨んだ。

「あはは…ごめんごめん…でも…気持ちい?」

 ぐっ、ぐっ、と指で奥を突くと、玲奈の内壁はぎゅうぎゅうとハヤトの指を絞めつけた。

「あ…すごい…♡玲奈の中、うねうね動いてる…入れたら気持ちよさそ…」

 玲奈は震えながら怒った。

「じゃっ、さっさとっ…入れて、よっ…!」

「うん…俺も、もう我慢できない…」

 ハヤトは指を抜いて、自分のものをそこに押し込めた。玲奈の熱い肉が、ハヤトのものにぎゅうっとからみつく。

「ああああっ…!れ、れいにゃ…っ」

「し、しずかにっ…!」

「む、無理だよぉっ…♡気持ち、よすぎぃ…!」

 ハヤトは一気に奥まで自分のものを入れると、はぁはぁ荒い息をつきながら玲奈に言った。

「う、動いて、いい?ごめ、声…我慢、する、から…」

「いいから、もう…っ」

 玲奈はあきらめた。彼にこういう我慢は不可能だと。

「あっ…♡はぁぁ、くぅっ…んんっ…!」

「っ…!」

 だけどせめて自分だけは我慢しようと、玲奈は自分の口を手でふさいだ。

「やっ…なんでっ…、顔、かくしちゃうのっ…」

「顔じゃ、なくてっ、声っ…!」

 そんなやりとりをしている間にも、ハヤトは容赦なく奥を突いてくる。玲奈は答えるので精一杯だった。

「はぁっ…玲奈、恥ずかしがりっ…かわい…っ、あっ、んんっ…!」

 久々だからか、ハヤトのものを大きく感じる。中をぐいぐい押されて、玲奈の頭もだんだんぽわんと熱くなってきた。

「れいにゃっ…中、せまく、なった…っ?お、俺、俺もう…っ!」

 玲奈は顔から手を外して微笑んだ。

「いきそう…?」

 ハヤトはその玲奈の手をつかんだ。

「うんっ…いく、いく、あっ、あああああっ…!」

 ハヤトは痛いくらいに玲奈の手を握りしめて、中で果てた。

「はぁ、はぁ…」

 そして、玲奈の上に倒れた。

「…大丈夫?」

「うん…久々、で…すごい、気持ちよかった」

「そう」

「玲奈は…?」

「私も久々だよ」

「気持ちよかった…?」

「…なんでそういう事聞くかな」

 目をそらした玲奈の唇を、ハヤトはふさいだ。玲奈の汗の味。

「知りたいから」

「もうっ!気持ちよかったよっ!うるさいなっ…」

 そういって、玲奈はハヤトに背を向けた。

「よかったぁ…へへ…ね、次は俺の部屋でしようね」

「えぇ…はぁ…わかったよ」

「やったぁ!明日くる?」

 玲奈は振り向いて、ぎゅっとハヤトの頬をつねった。

「もう寝るから。明日1限からだし、ここから駅まで遠いの」

「そっか、俺のこと起こしてね」

「…わかったよ」

 そういって、玲奈は電気を消した。

(あぁぁ…理沙にも、反対となりの男子にも、上の先輩にも、下の人にも、聞かれたな…)

 何しろ壁が死ぬほど薄いのだ。まぁいい。明日の事は明日考えよう。玲奈は毛布をひっかぶった。




「ハヤト!起きて!!!もう行くよ!」

「ふあぁ…ま、待って…」

 大あくびをするハヤトを引っ張りながら、玲奈は部屋を出た。朝の光がまぶしい。

「れいな、今、何時ぃ?」

「7時だよ、これでもギリギリだよ」

 昨日来た道を、2人はてくてく歩いた。しだいにハヤトも目が覚めたようだった。

「…なんでこんな不便なとこに寮あるんだろ?」

「家賃激安だからね、文句は言えないよ」

 歩く玲奈は、灰色のだぶだぶのパーカーに、マスクをして顔は良く見えない。ボーイッシュで可愛いともいえるが、ハヤトとしてはまた綺麗に装った玲奈と、街を歩いてみたかった。

「…今度、服もってきていい?」

「え?なんで」

「なんでって…」

 そこでハヤトはひらめいた。

「そうだ!こんど服選びにいこう!俺、ずっと玲奈とデートしたかったんだ」

「え…いいよ、そんな気ぃ使わなくて」

「俺がしたくて言ってるんだけど」

玲奈は肩をすくめた。

「この服、気に入ってるんだよ。目立たないし、誰も見てこないから」

 ハヤトはうーんとうなった。

「学校ではそれでいいけど。他の奴がちょっかいかけても困るし…とにかく服買いに行こ、明日は?」

「いや普通に学校だよ。だから、いいって。気を使わないで」

「いいって…さ…」

 もしかして。ハヤトははっとした。また前回のような事を繰り返さないためにも、ここで疑問は解消した方がいい。

「玲奈…俺のこと、どう思ってる?」

「は?」

 突然の発言に、玲奈はとまどった。

「ハヤトはハヤトでしょ」

「いやそういう事じゃなくて!また前みたいなのは御免だからな」

 ハヤトは立ち止まってすうっと息を吸った。

「俺と付き合って!」

「うん」

「付き合って!昨日俺に負けたって言ったじゃん!」

「だからうんって」

「えっ」

「うんって言ったじゃん」

 ハヤトは目を見開いた。

「本当!?!?」

「本当だよ、なんなの」

 そういって歩き出した玲奈に、あわててハヤトはついていった。

「もう俺の事、好きになってくれたの…?」

「あのね…好きでもない奴とやらないよ、私は」

 一瞬、ハヤトの顔が固まった。

「い、今のどういうこと、もう一回言って」

「だから、ハヤトの事好きだよ」 

「も、もう一回」

 ハヤトがじっと見てくるので、玲奈は自分の頬が熱くなるのがわかった。玲奈は唐突に走り出した。

「うっさい!もう言わないっ!」

「ま、待ってよ!」

「待たない!電車乗り遅れる!!ハヤトも走りな!!」

「玲奈ぁ~!!」

 玲奈は結構足が速い。追いかけるのに本気で走らなければならなかったが、ハヤトの頬はどうしても笑みで緩んで、足は遅れた。彼女の背中が遠ざかる。

「ま、待ってよぉー!」

 嬉しくて嬉しくてしょうがなかった。玲奈は、ハヤトに当たる自分が嫌だといったが、こうして追いかけるのが、ハヤトはやっぱりしっくりきた。

(俺、玲奈を追いかけるのが好きなんだな…)

 最初からそうだった。電車で見たあの時から。視線でひそかに、彼女を追いかけていた。 
だけどこれからは、追いかけて捕まえても、玲奈は受け入れてくれるのだ。追いついたハヤトはたっぷりと好きなだけ、玲奈を抱きしめるのだ。

「へへ、あきらめないぞっ!まてーっ!」

 ハヤトは走る腕に力を込めた。好きだと言ってくれた玲奈を抱きしめるために。






ーハヤトエンド 了ー




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