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魔王によって呪いのアイテムの刑に処される勇者様

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魔物と人の共存する世界

しかし彼らの争いは
絶えることはなかった

そして世界には
「呪いのアイテム」という物が
人と魔物に厄介な存在を放っていた…




すべての悪夢の始まりは数年前に遡る


ここは名のある教会
人々に天職を与える大神官が居る数少ない場所


今日も
二人の冒険者が
別の職業へジョブチェンジにと
訪れた…

だがその日の
大神官は様子が違い
二人を薄暗い地下室へと案内した

「あれ…?ここでジョブチェンジしないのですか?」


「ええ…儀式の場を変えたのです」


「?」


二人は変に思いつつも大神官に
ついていった

「フフ…」

…そのあとを人ではない者たちが
数体着いていく


三人地下の大広間まで来ると
大神官が不敵な笑みを見せ振り返った


「まんまと罠にハマったな…人間よ」


同時に通ってきた入り口の階段から
魔物が数体降りてきた


「…まっ魔物⁉」

「一体どうして…」

二人が驚く中

二人を取り囲んだ魔物に混じり
大神官はローブを脱ぎ捨てた


”大神官はアイテムを脱ぎ捨てた

”大神官はただの老人になった
 
”老人は男に若返った
 
”男は魔王になった
 
 

するとテロップ通り
みるみるうちに
大神官の見た目そのものの
老体だったその姿は変形し魔王の姿へと変わった

二人はやっと魔王が
大神官に化けていたことに気がつく


「嘘…だろ何で…なんで魔王がここに⁉」

「…ほっ本物の大神官様…は?」


「ああ…あの老人なら
吾輩の能力で
ローブをステータスごと剥がしたことで
大神官としての力も失いただの爺になったからな

お前たちにも必要のない存在だと思って
始末したぞ…?」


…大神官は魔王によって殺された

彼らは目の前が真っ暗になった

こんなやつに遭ったが最後
…もう故郷にも帰れない

しかし目を虚ろにさせていると
魔王は良心的にも二人の顎を上げる

「そう落ち込むな…何も殺しはしない」

二人に希望が見えた

…もしかしたら逃げれるかもしれない!

「じゃ…じゃあ」

だがその思いはすぐに打ち砕かれる


「殺しはしない…だが
お前らには吾輩のしもべとなってもらおうw!
フハハww!コレを喰らえ!

”アイテム強制装備”!」

呪文とともに
魔王から謎のアイテムを投げつられる二人

”冒険者♀はオークの牙を装備した

”冒険者♂はマーメイドの鱗を装備した

「なっなんだコレ⁉」

「くぅっ…!とっ取れない⁉」
そしてジワジワと
アイテムの呪いが二人を蝕んだ


冒険者♀は醜い二足歩行の豚の魔物へと変貌し
冒険者♂は下半身が魚の形になると
長い髪をなびかせた女へと変貌した

「ぶひょっ!ぶひょおっ!なにごれぇ⁉
いやああああ!!」

「きゃあああ!足がぁ…あしがぁ⁉」

醜い体にオークは興奮し荒い息を鼻から吹き出し

両足の感覚の消えた人魚は
ぺちんぺちんと尾びれを跳ねさせる

「フンw良かったじゃないか?
貴様ら転職したくてここに来たのだろうw?
戦士や魔法使いなど馬鹿を見る職に就くより
吾輩の下で働いたほうが
ホワイト企業であることを約束してやれるぞ

…その前に人であった記憶の苦しみから解いてやろう」

魔王の深く澄んだ緑の瞳から放たれた洗脳魔法により
やがて彼らの意識は遠のいた


「魔物化した人間の数もだいぶ集まった
…ここにはもう用はない

帰るぞ皆の衆」


「はい…魔王様」

そして新たなしもべを手に入れた
魔王一行は廃墟と化した教会を後にした…


それから時が過ぎ
場所が変わって此処は
とある小規模の村

「魔物だああ!魔物、ゴブリンが
鉱山トンネルから村に降りてきたぞおお!」


その言葉の通り
村の直ぐ近くには
鉱山トンネルが有りそこは
魔物:ゴブリンの巣であった

彼らに連れ去られた以上
生きて返ってきた者たちはいない

奴隷にされているのだろうか
それとも食料に…?


どの道きっと
帰ってこれないのだろうと
村民たちは小さな村の中を逃げ惑った


だがその騒ぎを
店の中で二人の旅人が聞いていた


「…何だ?なんか外が騒がしいな」

店主はいち早く気づき
客がいるにも関わらず
荷造りをする

「どうしたんですか?店主さん」

旅人のうちの一人
白いローブの魔道士の女の子が尋ねる

「ゴブリンだよ…!ゴブリンがまた
村の人間をさらいに来たのさ!」


「さらいに来ただって⁉

こうしちゃいられない!
おいっ「ラヴ」奴らを止めに行くぞ!」


「ええっ!もちろん!「勇者マーク」様」


俺、マークと仲間の白魔道士ラヴは
外へと出た


そして村民たちに迫りくるゴブリンを
一匹ずつ倒していく


敵の残骸を後に振り向くと

直ぐ側で村の子供にゴブリンが
接近しているのに気がついた


「危ない!」

俺たちは
少年に迫るゴブリンの背中を勢いよく斬りつける

よしっ!
一撃で倒したぞ!


少年の前に倒れ込むゴブリン
しかし…まだ息があったのか
力尽きた体で闇雲に少年へ手を伸ばす

「うぐううあああ…ジョナ…サン」


「…?」

何か名を叫びながら
完全に生気を失い
そのゴブリンも死骸と変わり朽ちた


俺は剣を鞘に納め
ラヴも一段落着く

「これで全部倒せたな…」


俺はしゃがみ込み
ゴブリンの死骸を見つめる少年の
肩に手をおいた

「そう怖い顔をするなw!
もう奴らの息の根は俺たちが
止めたから襲ってくることはないぜ!」

「な…」

「ん?」


「何でこんな酷いことするんだ…よぉ!」


「…え?」

俺を睨むと同時に
少年はそのゴブリンの死骸の前で泣き崩れた

「絶対に俺を呼んだあの声は母ちゃん…だった
きっと母ちゃんは魔王の野郎に
魔法でゴブリンに姿を変えられたんだ…!」


ラヴは尋ねる

「もしかして…君の名前は
ジョナサンって言うの…?」

少年は無言のまま
ゆっくりと首を縦に振った

でも俺は眉をしかめる

…魔法でゴブリンに姿を変えられただって…?

「何いってんだよ…!
ソイツがお前の母親なわけ無いだろ?

お前を誘い込むために
わざと母親の声色を使ったんだ!」


「うう…」


悲しげに俺らを見上げる少年

そんな彼に俺は笑いかけた

「安心しろw!
魔王が主犯格なら
きっと皆魔王城の牢屋に囚われてるのさ!

魔王なんか俺たちが倒して
必ずお前の母親を含めた皆を
連れて帰ってきてやる!」


「うう…‼約束…だぞ?///」


こうして俺は村人たちと
約束を交わした

しかし魔王城に
ただ乗り込むのは至難の業

ここは情報が必要だ

そう…魔王城の図面を把握した
地図なんかがあれば良いんだが…



俺たちは一先ず
魔王城の近くにあるポスト村に立ち寄った



このポスト村では
情報屋と呼ばれる者たちが
数多く住んでいる

俺らはアイテム屋を訪ねた

「というわけなんだ

…魔王城の地図なんかがあったら
買いたいんだけど

ここに置いてたりするか?」



「…ありますよ

ああ…お代は結構ですよ」

「えっ…でも」


「なんだって貴方たちは魔王を
倒してくださる勇者様一行ですからね…

魔王城の地図ぐらい
討伐に貢献さえできればお金など入りませんよ」

「あ…ありがと」

不敵な笑みを見せつつも
店主は快く地図をただで譲ってくれた

そして俺たちは村を後にし
魔王城へとたどり着いた

「いよいよですね…」

「ああ、乗り込むぞ!」

その地図を頼りに
魔王城の中を歩いていく


「確かこのまま真っすぐ行けば
魔王の王座のある広間へと出るはずだ

店主の話だと
そこに座っているらしい

準備はいいな?ラヴ!」

「はいっ!今の所
魔物との戦闘もありませんし
魔力ゲージは満タンです!
いつでもいけます!」


何も警戒すること無く
俺たちは通路を真っすぐ進んだ


だが…


進んだその先には
広間への扉は無く
突き当りの壁になっていた



「行き止まり…?」

「何でだ…おかしいぞ
今まで
地図どおり進んできたはずなのに…」

地図を見返しても
ここが広間へと繋がる通路であると
記されていた


唖然としていると
後ろに邪悪な気配を感じた

と同時のことだった
突然暗い天井から檻が落ちてきて
俺らを捕らえた


そして暗闇の中から低級の魔物が
現れ俺たちに近づきこう囁いた

「フフ…その地図は
お前らを罠にはめるための偽物の情報だよw!」



「何だって⁉」

嘘だろ…それじゃあ
ポスト村の店主もグルだったのか…⁉

でも一体どうして…魔物なんかと


檻相手ではどうにもできず
俺とラヴは一心不乱に暴れた


すると通路の奥から
足音を響かせ
何かが
こちらへと近づいてくるのを察した



「ふんw…名のある勇者が
こんな地図ごときで罠にはまるとは
無様だな…!」


「くっ!卑怯だぞ!
ここから俺たちを出せ!」


「卑怯?…自分たちから
あの村に出向いておいて何を言っているw!

まぁ良い…暴れぬように
手足を拘束しておかなくてはな!」

下級の魔物たちは
二人の手足を拘束した


「この女魔道士は別の牢屋に連れて行け」

命令を下すと
魔物たちに担がれ
ラヴと俺は引き裂かれた


「勇者様!」

「ラヴ!

くそっ!ラヴを離せ!魔王め!」


…そのままラヴは連れてかれ
魔物たちとともに遠くへと消えていった

残されてもなお俺は魔王たちに抵抗した


「…アイツだけはひどい目に合わすな!」

魔王の目線一点を
俺は睨みつけると奴は
高笑いをする

「フハハwならば大人しく
言うとおりになってもらおう?

お前が歯向かわなければ
仲間の女にも手は出さんw!」


「…わかった」

俺は大人しく
奴らに案内され牢屋へと入る


だがもちろん
それは
その場しのぎの承諾だった…

実際は
ここから抜け出し
ラヴを助ける方法を
探っていた

俺は地図を開く

「偽物の地図と言っても
通路図は広間の扉がなかった所以外
ほぼ同じだった…

まさか魔王も
自分を罠にはめた地図を俺が再び使うとは
想定してるとは思えない…
見るからにそんな作りの地図だな…」



俺が今いるのは
空き部屋を改築したような作りの
一人部屋

窓には格子が刺さっていて
俺は部屋の中の一角の
小さな檻に閉じ込められている

二重監禁とは手が込んでいる
…今の現地点は
地図で見ると
おそらく特別監禁部屋と記されている
この場所だ

しかし他にはそんな部屋
地図に書かれていない


だとしたら…
地図の2枚目に記された
地下の囚人集合収容エリアが怪しいな

なら…やることは
先ず地下まで奴らに案内させることだ

数時間後
部屋の扉を開ける音が聞こえた

「…」

見てみるとソレは魔王だった

「ずいぶん暇なんだな…俺のことなんか
監視しに来て」


「敵を増やしたくないのでな
貴様に関しては我輩直々に様子を見に来よう」


…よし
作戦実行だ

俺は口を開き
魔王にひざまずいた


「頼む…俺はお前が思っているほど
勇者としての器には不似合いな人間なんだ

だからどうせ殺すなら
仲間とともに同じ牢屋で
飢え死ぬことを俺は心から望む…!
お願いだ…俺を囚人集合収容エリアに移してくれ」


土下座をし
心から降参したと思わせる

そしてコイツらを操って
イヴの収容されている檻を見つけ出すんだ

ひざまずいたまま顔をうつむかせる

俺には
ヤツの表情なんて見えない

しかしそれを横目に
魔王は俺の頭に手をおいた

うっ…上手くいくか?

だが同時に
頭から下が動かなくなった

「っ…⁉なっ何…」

突然のことに
俺が動揺していると
魔王は続けて言った


「ならば…望み通り
貴様から
勇者としての資格を
すべて剥奪させてやろう…」

〈勇者の武術スキルがゼロになった〉

「えっ…えっ?」

〈勇者は聖なる剣が装備できなくなった〉

「えっ…うそ」

〈聖なる剣は新たなる勇者を探しに
勇者の目の前から消えた〉

「えっ…?なん…」

〈勇者の防御スキルがゼロになった〉

〈勇者は持ち物すべての装備を装備できなくなった〉

〈勇者は裸になった〉

装備がすべて床に散らばり
俺は裸にされた

〈勇者はただの男になった〉

「えっ…?う…?う…」

一体…なっなっ…何で?

状況が理解できない俺を置き去りにして
何もかもが消えてなくなった…

「ふふ…これでお前も晴れて自由の身だw」

「これは吾輩からの祝の品だ…ありがたく指にハメろ」


呆然とする俺の手を取り
魔王は祝いの品の指輪をハメた

「楽になりたかったのだろ?
お前はさっき
勇者という立場から逃げる行為をしたのだ

私と正面から戦わない
仲間が居なければ心細く
極端にも弱くなる哀れな人間よ」

魔王がソレだけを言い残し
部屋から立ち去ると
我に返った俺は
指にハメられたリングを眺める



「そっ…そんな!」

床に手を付き
憎たらしくリングを睨みつけた

こんなものいるかよ‼

「くっ!ふぐっ!」

〈男は指輪を外そうとした
だが呪われて外すことができない〉

だが俺は無理やりにでも
指輪を引っ張り続けた

それが悪かったのか
指輪の表面の宝石が突然
謎の光を放ち俺の体へと入り込んできた

「なっ何だ…⁉この光」

何事もなく光は俺の体内に収まったかと思うと
突如、体が熱を帯び始めた

「ふぅ…ぐうう…!///」

熱い…!

それはまるで溶けていくように
全身の体温を上げる

体を抑えていると一つの違和感に気がついた

股間が縮んでいって…る…?///

「やあ…‼♡///」

縮む股間を
無理やり外へと引き戻そうとするが
努力も虚しくそれは体の奥へと沈んでいった

内股になりつつも
消えたアソコを撫でていると
今度は
胸に激痛が走った

「いひぃっ…⁉///」

まるで…胸が張ってるみたいだ
何なんだこの痛みは…///

押さえつける腕に反し
胸板は脂肪を蓄え
俺の腕を押し返した

同時に
女性のような肥大化した
乳房が
空気に晒された



「ひゃああああああん♡///」


俺は声を上げた
その声は女のように
甲高いものに変わっている

慌てて首を擦ると
さっきまで出ていた喉仏も
引っ込んでしまっていた

そして尻も後ろへと付き上がり
乳房と合ったサイズに変わり
体へと重くのしかかった

足のバランスが取れず俺は床へと
体を落とす

「ひゃあん…んふぅ♡///」

痛くはないが
乳房と尻が大きく揺れ
変な声が漏れてしまう


改めて見下ろすと
豊満な乳房が腹を覆い隠し
巨尻の脂肪が柔らかく
床へのクッション代わりをする体に成り下がった
自分自身の姿に俺は震えた


「そんな…んふ♡いや…だぁん♡///」


そのまま日は過ぎ
昇る太陽が夜明けを告げた


「んふぅ…♡んふぅ…♡」

床を這いながら
息を荒くしていると

再び魔王が様子を見にやってくる

「…ほう、たった一日で
此処まで変わるとはな…呪いの指輪は気に入ったか?」


「うっうるさ…い!んふ♡
何でこんなことをぉ…♡///」

「昨日言っただろ?


何度も同じ回答をさせて
しつこいやつだな…」

魔王は俺の手を取る

「だが貴様を女にしたのは
昨日と同じ理由ではない…

貴様には
吾輩の妃になってもらう…」

「⁉…」

嘘だろ…冗談だろ?

驚く俺の頬を手で擦る魔王

「見れば…お前は
美しく
吾輩好みの女だ…」


それは優しい手付きで
その一言が本気にも思えた

「やっ…やめっ///」

恥ずかしい…
顔が熱い…もっもしかして
今の俺
魔王から見たら
頬が真っ赤に染まってるとか…///

嫌がる俺に
魔王は微笑んだ

「…仲間を助けたいか?」

「えっ…」

突然の話に俺は
食いついた

「助けてくれるのか…⁉」


「お前が吾輩のモノになればな」


「…」

コイツの言うとおりにすれば
ラヴは助かる…

「わっ…わかった
お前の言うこと…聞く
なんでもするからラヴを開放してくれ」


「ふっ…ではこの檻から自由にしてやろう」

鍵を開けられ
俺は重たい胸を持ちながら
尻を揺らして魔王のいる檻の外へと出た

ふと、バランスを崩しそうになると
魔王が俺を支えた

「ひあぁ‼♡///」

またしても
女のような声が漏れてしまう


「…大丈夫か?」

「あ…ありがと…う///」


魔王に体を引き寄せられ
真っ直ぐ目を見つめられる

何だろ…///
何かドキドキ…する♡


「はぁ…♡んふぅ♡」

甘い吐息を漏らし
俺も魔王の顔を見つめた

するとキスが
唇に落とされた


「んふぐっ…‼♡///」

唇をこじ開け
舌が口内へと忍び込む

「ひゃっ…あぐっ♡
あっ…あっんああ♡///」

舌は互いに絡み合い痺れたような感覚が
頭を犯した

「あふぁ…ぁ♡///」

唇が離れると
絡み合い混じった唾液が
糸を引いた

蕩けた思考に立っていられなくなる俺を
魔王は持ち上げ
ベッドへと移動した

そして押し倒される

「んううっ♡///」

俺の体が揺れると
魔王は顔を赤く染めた

「やはり…美しい肉体だ///」

上から舐め回すように
見下ろすと
乳首を中心に乳房を
揉み始める…

小麦の生地をこねるように
ぱたんぱたんと乳房は揺らされ揉まされ
体中が火照りだす

「やっ…んふっ!♡おっぱいが揺れちゃう///」


「揺らせ…営みの時
乳房を揺らし喘ぐのが女の務めだ///」


魔王は俺の股を開き
女性器に口吸いを施した

途端に俺の頭は真っ白になる

「ひゃああ…⁉♡あっ♡ああん♡
 
 そこ…ぉ舐めちゃ…だめぇ///」


俺は魔王の頭を退けようとする

「そんなこと言う割に
吾輩の頭を押さえつけたりしおって…w

…ならもっとこの甘い蜜を吸ってやろう///」

魔王の舌が奥へと入り込む

ザラザラとした舌が膣壁に当たり

クリトリスもさくらんぼのように
しゃぶり尽くされた

「きゃああああ‼♡///」

俺は等々達してしまい
女の子の白い液体を吹き出した

静かになったベッドの上
横になった俺は痙攣する…

ビクビク…

「あ…♡…ああ♡///」

俺が無意識のうちに出た涙を見せると
その粒を魔王は
手ですくい上げる

「これでお前は今日から
吾輩のものだ…」

魔王は俺の頭を
優しく撫でた

「仲間の女に会わせてやろう…」



それから
面会室に連れてかれた

全裸だった
俺はドレスを着せられ
一つガラスで挟まれた部屋で
ラヴを待っていた



そしてガラス板向こうのドアが開かれる

「ラヴ!」

だが姿を見せたイヴは
もう昔の彼女ではなかった

彼女には角と悪魔のような尻尾と羽が生えていた
服装は奇抜で…そう…まるで
サキュバスのような見た目だった

「久しぶり♡マーク」


「ラヴ…なの…か?」


「見てたよ…ずいぶん魔王様と
楽しそうにしてたね…」


「見てたって…いつから…?」


「牢屋に入って

あなたのことを信じていた時
魔王様の手下の魔道士に
あなたと魔王様が
戯れているのを見せられてね…


信じてた人に裏切られて
私は目の前が真っ暗になったわ」


「ちっ…違うんだ!

言うことを聞いたら
魔王がお前を牢屋から自由にしてくれるって
言ったから…だから…!」


「…間違っていたのは
私達なのよ…マーク」


「へ?」


「あの日、魔物退治を始めた頃から
私達は重大な罪を犯すことになった

だって私達が善意で殺したのは
魔物にされた村や町の住民たちだったんですもの…」


「なっ…一体何を…」

ラヴは俺の指にハメられた
リングを指差す

「呪いのアイテムでその姿にされても
まだわからないの…?」


察した俺は苦笑いする

「…」

んっ…んな…わけ…

「私がサキュバスになったのは
同じ用に呪いのアイテムを装備させられたから

この前私達が
殺したゴブリンの一体だって

本当はあの男の子の…お母さ…」


「そんなわけないだろ!

おっ俺は住民を…
人を殺してなんか…いない!

俺は勇者だ…!
人々を助けるために戦ったんだ!」

声を荒げる俺を横目に
ラヴは笑った

「でももう良いのよ…
戦う必要なんてない
魔王様がこの世界をより良くしてくれる」

ラヴは両手を広げた

「人間たち
みーんなが魔物になってしまえばいいのよw♪

そうすれば誰も傷つかない
私達のように
柵から開放され楽になれる…!」


「おっ…お前はそんなこと
言うやつじゃないだろ…」


「何を言ってるの?

私、マークのおかげで
自由になれて
とっても感謝してるよ…♪」


ラヴは席を立ち
面会室から去っていった


その後 部屋に戻り
泣いていると魔王が現れた

「…」


「俺の…せいだ

仲間だけは傷つけたくなかったのに

そんな意志なんにも貫き通せなかった…!」


独り言を呟くように
すべてを吐いた

魔王は俺の懐に寄り添った

「お前は悪くはない…

悪いのはすべて
人間だよ…」


「…人間」


「魔物と人の歴史は長く続いていることは
知っているだろ?

その中で
一番古いのものは「魔物を奴隷化」
していたことだ

魔物牧場たるものを作り
我々の仲間は
従うことしか脳がなくなった…

だからすべての発端は
人間どもにある…」


触れられた指輪の宝石が緑色に光を放つと
俺の目は虚ろになった


「魔王…様…俺は…どうしたら
いいのですか?」


「お前は吾輩の隣に居れば良い

そして感謝しているラヴのためにも
笑顔でいれば良いんだ

…お前のやった行いは
ラヴを助けたのだぞ」

魔王様に励まされ
不安で恐ろしかった俺は安心した

「わかりました…俺
もっと笑顔で居ていいのですね

ありがとう魔王様…」

「そうなると、お前には新しい名が
必要だな…
…それでは今日からお前の名は
マーキュリーと命名しよう」


俺は…マーキュリー

ええっと…今までの名前は何…でしたっけ♡
まぁいいですわ…♡///


「ええっ…マーキュリーは
魔王様の側で永久に
お慕い申します…///」



こうして
魔王の人間魔物化
侵略は日々悪化を辿っていった…
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