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夏合宿
2-15
しおりを挟むside悼矢
今日も昨日と変わらない日がやってきた。
俺は早く目が覚めて、顔でも洗おうと洗面所に行った時、沙奈ちゃんに会った。
いつも結んでいる髪も、その時は結んでいなくて、新鮮だった。
その時、頭に過ぎった言葉。
“この姿は誰にもみせたくない”
何でそう思ったかは、自分でもよくわからない。
ただ、俺しか知らない沙奈ちゃんを知っていたかった。
髪を結んでいない沙奈ちゃんは、色っぽくって。
その場にずっといたらおかしくなりそうで、外に行こうと言ってしまった。
なるべく顔を見ないようしするつもりだったけど、
『今日のご飯はどうしようかなとか、今日は昨日以上に頑張らないとなとか考えてたら、何か目が覚めちゃって・・・』
その言葉を聞いて、見ないようにする何て出来なかった。
いつか頑張り過ぎて壊れてしまうんではないかと、不安になったから。
俺は頭で考えるよりも先に手が勝手に動いてしまったんだ。
耳まで真っ赤にしていた沙奈ちゃんを見て、愛おしくなる。
何で、こんなに可愛いのかなって…
でも一方では切なく感じる。
妹みたいだって思っているはずなのに、それがどうしても違う気がした。
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