それは、恋でした。

むう

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恋?

3-3

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***


部室の中に入ると、もうすでに沢山の奴が来ていた。


本当なら、裕大は五月蝿いくらい皆に話しかけるのに、今日は話すらしなかった。


周りの奴らもそのことに目を丸くするくらい驚いていて。


話しかけなくてはやっていけなかった。





「ゆ、裕大…?腹でも、痛いんか?」

「それとも沙奈ちゃんに嫌いとか言われたか!?」




ガヤガヤと言われている最中、裕大はさっさと着替えて部室から出てしまう。


前から裕大の事を知っていた准でも、驚きを隠せないでいる。


いつもとは違う状況に皆はさっきまでの明るさが消えていってしまった。



俺が何とかしなくちゃなんねぇのは分かってるけどー



こう、いつも何だかんだ周りをまとめてくれる奴が、こんなにテンションが下がってちゃ俺もどうすることもできねぇよ…





「悼矢、今日の裕大変だけどお前しらねぇの!?」

「…多分、沙奈ちゃんの事だと思うけどさ、聞いても答えてくんねぇ」



「ー俺が、話聞いてくるわ」



准がロッカーのドアを閉めながら言う。




「あーゆー奴には、無理矢理話をしてもらうしかねぇんだよ」


「そうかもしんねぇけど、」

「俺たちが何も知らなくてイライラされて、キレられても、困るのは俺たちだろ?」


「まぁ…」



「だったら俺が話し行く」




ため息をつきながら准は裕大の元へ行く。


俺たちは准に頼むしかなかった。


それからすぐに練習は始まって、裕大はいつも通りメニューをこなしていた。




ちゃんと切り替えが出来るのは有難い。

けど、俺は心配でしょうがなかった。

そして一番心配なのは、沙奈ちゃんの事。

今日、沙奈ちゃんは来ていなかった。



今までの今まで、1日も休むことなくマネージャーの仕事をしてくれていた沙奈ちゃんが、来ていなかったんだ。


休憩時間、渡邊は俺にドリンクを持ってきた。




「悼矢!どうぞ」

「ん、、サンキュ」


「・・・沙奈ちゃん、来ないね・・・」


「そーだな」

「マネージャーって、選手の健康管理もしなくちゃならないのに、連絡してこないなんて、マネージャーとして失格だよね」




まさかの発言に俺は驚愕。



合宿も、沙奈ちゃんがいてくれていたから物事がスラスラと動いたのに、それを渡邊は何も分かってない。


自分が教えてあげたから出来たと、俺たちの事を1番考えてたと思ってる。




だから、渡邊の発言はどうしても許せなかった。








「渡「おい、お前今なんつった!?」



裕大が荒い声を出してこっちへ向かってくる。
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