女神なんてお断り!~感情を封印された女神が3人のハイスペ神様兼王子に溺愛されまして

紅位碧子 kurenaiaoko

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「リュウイ?」

 アーレイが扉に視線を向ける。

 「報告に上がりました。来客中でしたら、一旦失礼します」

 おそらく疫病のことだろう。先に報告をもらわなくては。

 「入って」

 リュウイが室内に入ると、女神一人を、三人の神様が取り囲む不思議な光景に一瞬足が止まったようだ。

 「三人は私の様子を見に来ただけだから、気にしないで」

 「ーーはい」

 気にするな、と言われても異様な光景だが、ミルラが目配せすると、分かった、と頷く。

 「三人は身内だから大丈夫よ。話して」

 身内と言う言葉に少なからず違和感があったのかリュウイは念のため防音すると状況を話はじめた。

 アーレイが一瞬どう表現したらよいか分からず沈黙する。

 「疫病だけでなくて、魔、魔獣??魔獣まで出たの?つまり、今回の疫病の発生地点付近で魔獣も出たのね?」

 リュウイが頷く。

 今回の疫病は、天界樹の近くで発生し、近くの村に広がりを見せている。早く対応しないと感染が拡大してしまうため、ジーエンから薬をもらい対応する必要がある。

 ただし、魔獣が出たのは今回初めてである。

 もともと天界樹は天界の神仏の霊力の源にもなっていて、そこに入ることが出来るのは大地の女神だけだ。

 また、魔界にも魔界樹があり、そちらも魔力の源になっていているのだか、最近の疫病騒ぎにアーレイは天界樹と魔界樹が繋がりがあるのでは?と踏んでいる。

 その矢先で、魔獣が天界に現れたことの意味はまだ分からないけれど、きっと何か大きな意味があるはず。

 「天界では槍に、剣に、毒に。こっちでは魔獣か……」

 リュウイが何のことかと訝しげな表情でリンセイを見る。

 「リュウイ、まだ話をしてないけど、天界でいろいろありすぎて……」

 後で私から話そう、とジーエンがアーレイを遮るようにリュウイに伝える。リュウイはそれならば、と説明を続けた。リュウイはいつもアーレイを過保護すぎるくらいに扱ってくれる。きっと何が起きたか心配でたまらないのだろう。

 「魔獣の種類は狼と龍の種類と報告が。数は5体程目撃されています」

 「ウエイ、何か聞いてますか?」

 「いや、特には。ただ、天界樹付近に魔獣って、俺が知る限り聞いたことないぜ?そもそも、天界には結界もあるし、魔獣は通れないからな」

 「天界樹に何か起きているのかも知れない」

 「確かに、リンセイの言う通りかも」

 アーレイは繋がりそうで、繋がらないパズルに首をかしげていた。とりあえず、現状から何とかしなければ、と対応策を頭でまとまる。

 「リュウイ、このまま残ってジーエンと疫病の薬のことをまとめて。薬の手配が出来たら、救護班を。私は先にお母様に報告に行くから、戻ったら、ウエイ、悪いけど一緒に天界樹まで来てくれない?」

 ジーエンとリュウイはさっそく薬の詳細を詰めに入るのだろう。二人が部屋の隅に移動し、こっちは気にするな、と雰囲気を出す。

 ベッド脇からひょいと立ち上がったウエイが、ふいにアーレイの髪を撫でる。

 「俺はしばらくいるし、魔獣は連れて帰るから、安心しろよ。その前にちょっと魔界の様子も探っとく」

 「ウエイ、ありがとう。助かる」

 アーレイはウエイを見上げて微笑んだ。ウエイが恥ずかしいのかさっと視線を外した。

 この縁者石のお告げが出たタイミングで、魔獣が出たとすると裏で何かが起きている、と考えたほうが良さそうだ。

 「じゅあ、悪いけど、私は行くから。みんなもよろしくね。後で貴賓室に行くから」

 何だか本当にたくさんのことが同時に起こりすぎている。

 (人生を決めるのは、誰でもなく自分だからっ!)

 アーレイはこの先どんなことがあろうと、自分が大好きな存在を守るために生きよう、と強く願った。

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