13 / 41
13
「リュウイ?」
アーレイが扉に視線を向ける。
「報告に上がりました。来客中でしたら、一旦失礼します」
おそらく疫病のことだろう。先に報告をもらわなくては。
「入って」
リュウイが室内に入ると、女神一人を、三人の神様が取り囲む不思議な光景に一瞬足が止まったようだ。
「三人は私の様子を見に来ただけだから、気にしないで」
「ーーはい」
気にするな、と言われても異様な光景だが、ミルラが目配せすると、分かった、と頷く。
「三人は身内だから大丈夫よ。話して」
身内と言う言葉に少なからず違和感があったのかリュウイは念のため防音すると状況を話はじめた。
アーレイが一瞬どう表現したらよいか分からず沈黙する。
「疫病だけでなくて、魔、魔獣??魔獣まで出たの?つまり、今回の疫病の発生地点付近で魔獣も出たのね?」
リュウイが頷く。
今回の疫病は、天界樹の近くで発生し、近くの村に広がりを見せている。早く対応しないと感染が拡大してしまうため、ジーエンから薬をもらい対応する必要がある。
ただし、魔獣が出たのは今回初めてである。
もともと天界樹は天界の神仏の霊力の源にもなっていて、そこに入ることが出来るのは大地の女神だけだ。
また、魔界にも魔界樹があり、そちらも魔力の源になっていているのだか、最近の疫病騒ぎにアーレイは天界樹と魔界樹が繋がりがあるのでは?と踏んでいる。
その矢先で、魔獣が天界に現れたことの意味はまだ分からないけれど、きっと何か大きな意味があるはず。
「天界では槍に、剣に、毒に。こっちでは魔獣か……」
リュウイが何のことかと訝しげな表情でリンセイを見る。
「リュウイ、まだ話をしてないけど、天界でいろいろありすぎて……」
後で私から話そう、とジーエンがアーレイを遮るようにリュウイに伝える。リュウイはそれならば、と説明を続けた。リュウイはいつもアーレイを過保護すぎるくらいに扱ってくれる。きっと何が起きたか心配でたまらないのだろう。
「魔獣の種類は狼と龍の種類と報告が。数は5体程目撃されています」
「ウエイ、何か聞いてますか?」
「いや、特には。ただ、天界樹付近に魔獣って、俺が知る限り聞いたことないぜ?そもそも、天界には結界もあるし、魔獣は通れないからな」
「天界樹に何か起きているのかも知れない」
「確かに、リンセイの言う通りかも」
アーレイは繋がりそうで、繋がらないパズルに首をかしげていた。とりあえず、現状から何とかしなければ、と対応策を頭でまとまる。
「リュウイ、このまま残ってジーエンと疫病の薬のことをまとめて。薬の手配が出来たら、救護班を。私は先にお母様に報告に行くから、戻ったら、ウエイ、悪いけど一緒に天界樹まで来てくれない?」
ジーエンとリュウイはさっそく薬の詳細を詰めに入るのだろう。二人が部屋の隅に移動し、こっちは気にするな、と雰囲気を出す。
ベッド脇からひょいと立ち上がったウエイが、ふいにアーレイの髪を撫でる。
「俺はしばらくいるし、魔獣は連れて帰るから、安心しろよ。その前にちょっと魔界の様子も探っとく」
「ウエイ、ありがとう。助かる」
アーレイはウエイを見上げて微笑んだ。ウエイが恥ずかしいのかさっと視線を外した。
この縁者石のお告げが出たタイミングで、魔獣が出たとすると裏で何かが起きている、と考えたほうが良さそうだ。
「じゅあ、悪いけど、私は行くから。みんなもよろしくね。後で貴賓室に行くから」
何だか本当にたくさんのことが同時に起こりすぎている。
(人生を決めるのは、誰でもなく自分だからっ!)
アーレイはこの先どんなことがあろうと、自分が大好きな存在を守るために生きよう、と強く願った。
アーレイが扉に視線を向ける。
「報告に上がりました。来客中でしたら、一旦失礼します」
おそらく疫病のことだろう。先に報告をもらわなくては。
「入って」
リュウイが室内に入ると、女神一人を、三人の神様が取り囲む不思議な光景に一瞬足が止まったようだ。
「三人は私の様子を見に来ただけだから、気にしないで」
「ーーはい」
気にするな、と言われても異様な光景だが、ミルラが目配せすると、分かった、と頷く。
「三人は身内だから大丈夫よ。話して」
身内と言う言葉に少なからず違和感があったのかリュウイは念のため防音すると状況を話はじめた。
アーレイが一瞬どう表現したらよいか分からず沈黙する。
「疫病だけでなくて、魔、魔獣??魔獣まで出たの?つまり、今回の疫病の発生地点付近で魔獣も出たのね?」
リュウイが頷く。
今回の疫病は、天界樹の近くで発生し、近くの村に広がりを見せている。早く対応しないと感染が拡大してしまうため、ジーエンから薬をもらい対応する必要がある。
ただし、魔獣が出たのは今回初めてである。
もともと天界樹は天界の神仏の霊力の源にもなっていて、そこに入ることが出来るのは大地の女神だけだ。
また、魔界にも魔界樹があり、そちらも魔力の源になっていているのだか、最近の疫病騒ぎにアーレイは天界樹と魔界樹が繋がりがあるのでは?と踏んでいる。
その矢先で、魔獣が天界に現れたことの意味はまだ分からないけれど、きっと何か大きな意味があるはず。
「天界では槍に、剣に、毒に。こっちでは魔獣か……」
リュウイが何のことかと訝しげな表情でリンセイを見る。
「リュウイ、まだ話をしてないけど、天界でいろいろありすぎて……」
後で私から話そう、とジーエンがアーレイを遮るようにリュウイに伝える。リュウイはそれならば、と説明を続けた。リュウイはいつもアーレイを過保護すぎるくらいに扱ってくれる。きっと何が起きたか心配でたまらないのだろう。
「魔獣の種類は狼と龍の種類と報告が。数は5体程目撃されています」
「ウエイ、何か聞いてますか?」
「いや、特には。ただ、天界樹付近に魔獣って、俺が知る限り聞いたことないぜ?そもそも、天界には結界もあるし、魔獣は通れないからな」
「天界樹に何か起きているのかも知れない」
「確かに、リンセイの言う通りかも」
アーレイは繋がりそうで、繋がらないパズルに首をかしげていた。とりあえず、現状から何とかしなければ、と対応策を頭でまとまる。
「リュウイ、このまま残ってジーエンと疫病の薬のことをまとめて。薬の手配が出来たら、救護班を。私は先にお母様に報告に行くから、戻ったら、ウエイ、悪いけど一緒に天界樹まで来てくれない?」
ジーエンとリュウイはさっそく薬の詳細を詰めに入るのだろう。二人が部屋の隅に移動し、こっちは気にするな、と雰囲気を出す。
ベッド脇からひょいと立ち上がったウエイが、ふいにアーレイの髪を撫でる。
「俺はしばらくいるし、魔獣は連れて帰るから、安心しろよ。その前にちょっと魔界の様子も探っとく」
「ウエイ、ありがとう。助かる」
アーレイはウエイを見上げて微笑んだ。ウエイが恥ずかしいのかさっと視線を外した。
この縁者石のお告げが出たタイミングで、魔獣が出たとすると裏で何かが起きている、と考えたほうが良さそうだ。
「じゅあ、悪いけど、私は行くから。みんなもよろしくね。後で貴賓室に行くから」
何だか本当にたくさんのことが同時に起こりすぎている。
(人生を決めるのは、誰でもなく自分だからっ!)
アーレイはこの先どんなことがあろうと、自分が大好きな存在を守るために生きよう、と強く願った。
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハーレム異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーレムです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。
真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。
狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。
私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。
なんとか生きてる。
でも、この世界で、私は最低辺の弱者。
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。