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王立学院編
クレハと父と戦場で
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執筆日 2025年10月26日
クレハ視点
……あれはあの夏の出来事であった
――――戦の中盤頃、某(それがし)は退屈に飽いておった。
「……ふ、こんなものか。マイリ師匠の舞棍術と北斗神拳に比べると退屈でござ候。」
某は中二病真っ盛りの痛い妖怪であった。名を坐導 紅葉(ざどう くれは)と云ふ。
戦場で慢心していた。
葉をくわえ、鞘をくるくる回したり風車でカッコつけがしていた……。
父が見ておらぬ故、調子に乗られ遊ばれていたのだ。
唯舞(紅葉、お調子に乗られ遊ばれているわよ。)
お調子に乗られ遊ばれていたら、雑魚妖怪が名乗りをあげてきてな。
「……お初にお目にかかる。ワタクシはドラール・ドラキュリアス。
先祖の仇、ここでとらせてもらう!」
名が面白過ぎてその後の言葉は覚えていない。
(ドラドラか……ドラゴンク〇ストかDBか迷うな……いや、もしや青狸のあの方か?)
適当にかわ……
お……結構つよ、いや割と……
投げナイフだから母と同じだと先読みし過ぎた。軌道が全然違った。チクチクグサグサダメージが入るのは痛いでござ候。
吸血鬼はナイフとワイヤーで紅葉を切り刻む。
そこそこに痛いでござる。
しまった、読み違えた。
思いっきりワイヤーに貫通して瀕死でござるだ。
※語尾混乱
「遺言は、アリマスか?憎き雑魚ザドウの兵士よ。
雑魚、雑魚、雑魚。ああつまらない戦いでした。」
吸血鬼が物を言う。雑魚雑魚煩いわ!俺は序盤のモンスターじゃないでござる。
もう人生一度ゲームオーバーかと思った時、逢魔が時にカツカツと黒靴の音が響いた。
「何事ですか?」
ドラールが目をやると、威風堂々とした艶やかな黒服に赤いマントを身に包んだ黒と緑の髪をした烏族の壮年の男が姿を現した。
長刀を持ち、その顔は険しい。紅葉を睨みつけマントを紅葉に投げつけた。
「……愚息が世話になったようだな。私がお相手つかまろう。
いささか、こやつには戦場は早かったようだ。」
「ちょ、父さん!俺はまだ負けていない!!!」
(超ラッキーでござ候、クソザコの某はおとなしく雑草でも抜いてろでござる……。)
「下がっていろ。」
瀕死だから加減してくれたけど後で投げ飛ばされるんだろうなぁ。
クレハ視点
……あれはあの夏の出来事であった
――――戦の中盤頃、某(それがし)は退屈に飽いておった。
「……ふ、こんなものか。マイリ師匠の舞棍術と北斗神拳に比べると退屈でござ候。」
某は中二病真っ盛りの痛い妖怪であった。名を坐導 紅葉(ざどう くれは)と云ふ。
戦場で慢心していた。
葉をくわえ、鞘をくるくる回したり風車でカッコつけがしていた……。
父が見ておらぬ故、調子に乗られ遊ばれていたのだ。
唯舞(紅葉、お調子に乗られ遊ばれているわよ。)
お調子に乗られ遊ばれていたら、雑魚妖怪が名乗りをあげてきてな。
「……お初にお目にかかる。ワタクシはドラール・ドラキュリアス。
先祖の仇、ここでとらせてもらう!」
名が面白過ぎてその後の言葉は覚えていない。
(ドラドラか……ドラゴンク〇ストかDBか迷うな……いや、もしや青狸のあの方か?)
適当にかわ……
お……結構つよ、いや割と……
投げナイフだから母と同じだと先読みし過ぎた。軌道が全然違った。チクチクグサグサダメージが入るのは痛いでござ候。
吸血鬼はナイフとワイヤーで紅葉を切り刻む。
そこそこに痛いでござる。
しまった、読み違えた。
思いっきりワイヤーに貫通して瀕死でござるだ。
※語尾混乱
「遺言は、アリマスか?憎き雑魚ザドウの兵士よ。
雑魚、雑魚、雑魚。ああつまらない戦いでした。」
吸血鬼が物を言う。雑魚雑魚煩いわ!俺は序盤のモンスターじゃないでござる。
もう人生一度ゲームオーバーかと思った時、逢魔が時にカツカツと黒靴の音が響いた。
「何事ですか?」
ドラールが目をやると、威風堂々とした艶やかな黒服に赤いマントを身に包んだ黒と緑の髪をした烏族の壮年の男が姿を現した。
長刀を持ち、その顔は険しい。紅葉を睨みつけマントを紅葉に投げつけた。
「……愚息が世話になったようだな。私がお相手つかまろう。
いささか、こやつには戦場は早かったようだ。」
「ちょ、父さん!俺はまだ負けていない!!!」
(超ラッキーでござ候、クソザコの某はおとなしく雑草でも抜いてろでござる……。)
「下がっていろ。」
瀕死だから加減してくれたけど後で投げ飛ばされるんだろうなぁ。
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