口が悪くてスミマセン。

秋の桜海祭編

体育祭ークラス別対抗リレー⑤

いよいよ最後から二番目の走者が、全員スタートしそれぞれのクラスのアンカーの人達がコースに入る。







(凄いメンツだなぁ。)








アンカーはどの人も今の桜海高校を引っ張るエースばかりだ。








その中にはもちろん松白君と勢也君の姿もある。二人はこの競技でも勝負することになっているからだ。







勝負の内容は区間での記録なので、全体の順位は関係ない。だから何も気にせずに戦うことができるのだ。








ただ………………。








松白君は間違いなくクラス順位の1位も獲るつもりだろう。






遠くからではあるが松白君がとても集中しているのが分かるからだ。










「「わあああああああ！」」







現在1位の人の姿が見えた。トップは変わらず勢也君のクラスだ。






その後の後続も見える、順位は変わらず3位だが、2位と3位は少し1位に離されたようだ。








これが松白君のプレッシャーにならなければいいが。












「さくら、松白君なら大丈夫だよ。」







「えっ？」








「さっきからそわそわしすぎだよ一人だけ。」







吹雪に言われて気づいたが、どうやら不安が顔に出ていたらしい。








(そうだ、私は松白君を信じるって決めたんだ。…………よしっ。)












「頑張れー！」






私は人一倍声を出して応援を始めた。










そして………………。







順位は変わらず勢也君が最初にたすきを受け取りスタートした。






勢也君は最初からトップギアで走り出す。







そして遅れて2位と3位の松白君がスタートする。











(…………!?)







松白君も最初から凄まじい勢いで走る。






そして、あっという間に2位を抜き順位が上がった。







「「わあああああああ。」」







その光景に観客は大きな声が上がる。







いよいよ勢也と松白君の一騎討ちが始まったのだ。