28 / 124
夏の合宿編
合宿2日目ービーチフラッグス②
しおりを挟む昼ごはんを食べ終えたころには多くの桜海の生徒が砂浜に集まっていた。
そして、『誰が勝つのか』という単純な疑問にみんなは始まる前から盛り上がっていた。
私は一度更衣室で着替えを済まして、砂浜にいるみんなの所に戻ろうとしていた。
(うーん、どこにいるのだろうか。)
これだけの人数が行き来していると、どこにいるのか分からない。
「はぁ~、場所決めとくんだったな。」
「あれ?さくら何してんの。」
ため息をつく私に聞き覚えのある声が聞こえた。
振り向くと松白君が立っていた。
「あれっ、松白君は参加しないの?」
「参加するけどまだ時間があるからさ、適当にぶらついてたんだ。」
「そうなんだ。」
そう言う松白君はどこか楽しそうだった。
そして私は松白君に聞いてみたいことがあったので質問してみた。
「松白君はさ、胆試しの願いが叶うっていう話し信じる?」
吹雪から聞いた噂話程度のことだったが、他の人がどう思っているのか気になったのだ。
噂話になるということは、実は本当に願いが叶ったりするのだろうか?
すると松白君は答える
「さぁーどうだろうな。」
やはり、半信半疑といった所だろうか。
松白君は続ける
「でも俺、最後のトリやりたいし頑張るから。」
「へぇーそれなら頑張ってね。……で、誰を指名するの?」
「え?さくらに決まってるじゃん。」
「え!えぇ‼」
思わず驚いた声が出てしまった。
完全に他人事だと思っていた私にとっては驚きの内容だった。
そして、松白君と話していると………。
「よーし!準備が終わったから男子は海の家前に集まれぇ。」
山口先生の声が聞こえた。
「じゃあ、俺そろそろ行くから。……あ、あっちで吹雪達が待ってたよ。」
「う、うん分かった。」
それだけ言って松白君は集合場所へ向かった。
そして私もいろいろ考えながら吹雪達のいる方へと向かった。
「さくら、こっちこっち~。」
「さくらさん始まりますよー。」
待っていた吹雪と星宮ちゃんに合流して一緒にビーチフラッグスが始まるのを見守っていた。
他人事では無くなってしまったビーチフラッグス。
どうなってしまうのだろうか?
いろいろな複雑な気持ちを整理し考えていると、
「よーい………。」
そういって担当の先生がスターターピストルを高くあげる。
『パンッ』
そして大きい音が鳴り響き、ビーチフラッグスの第一陣がスタートした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
春に狂(くる)う
転生新語
恋愛
先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/
カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる