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秋の桜海祭編
文化祭ーミス桜海 3回戦③
しおりを挟む第3回戦が始まると会場から歓声が上がる。
誰をパートナーとして連れてくるのか、2つのお題は何なのかなど、いろんな話し声が聞こえる。
いろんな人からの視線を感じるが、私は構っている暇はなかった。
「さくらっ!」
私の元へ吹雪が駆けつけてきた。
「私が力になれることはある?」
「えっと……誰か『料理』が得意な人を知らない?」
「料理?……ごめん、心当たりないや。私も探してみるから頑張って。」
「分かった、ありがとう吹雪。」
やっぱり『普段から家で料理してる』なんて話題に出る機会があまりないので探すのは困難なようだ。
(…………どうしようか。)
こうやって考えている間にも時間は過ぎていく。
「…………よし。」
私はとりあえず友達が多く、良く話す人にあたってみることにした。
探し始めてからすぐ、私は運良くその人を探すことができた。
「あ、松白君!」
「さくら!」
そう、私が探していたのは松白君だ。
「前にさくらに聞いていた内容とだいぶ違うけど大丈夫か?」
「うん、何とか。………ねぇ、松白君って料理できたりする?」
私は松白君にも聞いてみることにした。
「ごめん、俺料理ほとんどしないんだ。……でも、何で料理なんだ?」
「実はこの戦い仕組まれてるっぽくて、お題の1つに『料理』があるらしいんだ。」
「仕組まれてるって……どうなってるんだよ。」
「私にも詳しくは分からない。だけど今はどうしても勝ちたいんだ。だから、料理を出来る人を探しているの。」
「さくら………。」
どうやら松白君にも心当たりある人がいないようだ。
仕方ないが私は片っ端から頼んでみることにした。
そして私は松白君と別れようとした時、
「さくら、待った。」
私は松白君に止められる。
「どうしたの?松白君。」
「『料理』出来る人だったよな?一人心当たりのあるやつがいる。ついてきてくれ。」
幸運なことに、どうやら松白君に心当たりがある人がいるようだ。
私は言われるがままに松白君についていくことにした。
しかし、料理が出来る人って誰のことなんだ?
3年生の人だろうか?それとも、1年生の人だろうか。
ついていくこと数分、私は意外な場所に連れていかれる。
「え?ここって。」
そう、私達の教室だ。
そして松白君が探していたのは私達が良く知る人物だった。
「そんなに慌ててどうしたんだ?みさ。」
「勇………。さくらに力を貸してやってほしい。」
松白君が探していたのは笹山君だった。
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