口が悪くてスミマセン。

秋の桜海祭編

文化祭ーミス桜海 3回戦②

「これってもしかして。」




杏ちゃんも気付いたようだ。







紙には次の3回戦の内容が書いてある。







「でも、これって嘘の可能性もありますよね。」






「確かにその可能性はあるかもしれない。……けどなんとなくだけど信じていい気がする。」





根拠は何もないが、そんな気がした。









次の3回戦目の内容、『クイズ』と『料理』





これが本当だとすると私が探さなきゃいけないパートナーは料理が出来る人だ。





それも少し腕に自信がある人が望ましいだろう。







なぜなら料理の場でも何か仕掛けてあるかもしれないからだ。











……けど、私には料理が出来る人に心当たりがない。






この学校にも料理部みたいなものがなく、料理ができる人は限られているだろう。










「先輩、大丈夫ですか？」






「大丈夫。ありがとう。」





杏ちゃんが心配して声をかける。







心当たりがなくても、そんなの関係無い。






一か八か全力で探すだけだ。









「杏ちゃんはパートナー決まった？」






「一応、私は料理できそうな人を一人知っているのでその人に頼み込んでみます。」






「そう、良かった。」






どうやら杏ちゃんの心配はする必要が無さそうだ。










そうこう考えているうちに3回戦の試合の時間に迫っていた。





スタッフの人が来て点呼が始まる。







2回戦で半分もの人が落とされ、先ほどよりも早く点呼が終わった。






一応、私達が3回戦に上がったのを見ると審査員はグルでは無さそうだ。





それだけがこの戦いの唯一の救いだった。












「会場の皆様、長らくお待たせいたしました。いよいよミス桜海高校決定戦3回戦開始です！」





そして3回戦の開始を告げるアナウンスが流れた。







「先輩、また後で会いましょう。」






「うん。杏ちゃんも頑張って。」







いよいよ、タイムリミットの迫る3回戦が幕を開けた。