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秋の桜海祭編
文化祭ーミス桜海 3回戦の結果
しおりを挟む私達がステージ側に戻ると、ちょうど結果発表が行われようとしていた。
「お、戻ってきたな、染井。」
笹山君は安心した顔でこちらを見る。
「ごめんね、ちょっと遅くなっちゃった。」
「大丈夫だ、気にするな。」
そして私は、杏ちゃんと笹山君と共に結果が発表されるのを待つ。
全力は尽くした、後は結果を待つのみだ。
「お待たせいたしました。3回戦の審査結果をお伝えいたします。」
アナウンスが流れると同時に少しだけ私に緊張が走る。
(大丈夫、大丈夫…………。)
私は自分に言い聞かせるように落ち着かせた。
「決勝戦に行ける合格者は………。」
「3年生の橘 蜜柑と…………。」
「2年生の染井 桜です!」
名前が呼ばれたはずなのに心臓のドキドキが止まらない。
「私、今名前呼ばれたよね?」
思わず私は確認した。
「あぁ、しっかり呼ばれたさ。……決勝戦応援してるから頑張れよ。」
「うん、笹山君ありがとうね。」
そして笹山君は私とハイタッチを交わし、静かに去っていった。
笹山君が去った後、ステージのスクリーンに審査結果が表示された。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼3回戦 審査結果
1位 橘 蜜柑ペア 料理90点 クイズ100点
1位 染井 桜ペア 料理95点 クイズ95点
…………。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
結果は橘先輩と同率1位だった。
笹山君のお陰で何とか橘先輩と同じ位置までたどり着いた。
「さすが染井先輩ですね、後は頑張って下さい。協力できることがあるなら何でもやりますから。」
「杏ちゃんもありがとう。絶対に優勝して見せるから。」
杏ちゃんは私とハイタッチを交わし笑顔で去っていく。
そしてステージ横は静かになる。
今ステージ側にいるのは決勝に行ける人だけになる。
つまり………。
「決勝前に随分と余裕ですわね。」
私と橘先輩だけだ。
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