元ロクデナシで今勇者

椎井瑛弥

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第十四部:それぞれの思惑

シュウジは平等

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 今日も夜になってからスキュラたちの家にお邪魔していた。そしてちょうどところだ。
「私たちの目的はマスターの奥さんになることです」
「はい。でも他の人たちを押し退けるのはダメです」
「押し付けていいのは腰だけです。こうグリグリッと」
「私たちは押されて押されて、そして一番出されます」
「つまり奥散おくさんですね」
「エグランティーヌ、上手いこと言ったような顔はやめろ」
 今はベッドでまったりしている。この子たちはホントに元気だな。
「でもマスター、私たちばかり相手にしていいのですか? 昨日もでしたが」
「お前たちばかり相手にしてるわけじゃないさ」
 ブランディーヌの問いかけに対するこの言葉は本当だ。実際に俺の本体はここにはいない。先ほどまで屋敷でミレーヌの相手をしていた。それならここにいる俺は何者なのか。
「お前たちに【化身アバター】という能力のことは教えたな?」
「はい。まさかマスターが人ではなく神だとは想像もできませんでした」
「他にも人として使える【複体】や【分身】があって、それを使って数を増やしている」
 この子たちには俺のことをある程度は伝えた。全部話すのはもっとしてからだろうからということだ。俺の能力については初めて抱いた時に【化身アバター】と【複体】を使ったので、俺が体を増やせることは知っている。実験都市の城壁を作る時にも見ている。あの時はさらに【分身】も使っていた。でもどうやって増えたかまでは詳しくは知らないはずだ。
 今回は俺本人がいて、【化身アバター】を使って二体の化身アバターを出した。さらに【複体】を使うと一人につき二体、合計六体の複体が現れた。化身アバターも一人の人間だと【複体】は受け取ったようだった。これで俺と同じステータスが九人になる。そこで【分身】を使うとそれぞれから分身が出た。これで合計一八人。全員が全く同じステータスだ。
 俺が相手をするのはミレーヌ、フラン、エミリア、リュシエンヌ、ワンコ、オリエ、ベラ、オレリー、シュザンヌ、アネット、ジゼル。そしてスキュラたち五人の合計一六人。二人余ったのでイネスとエステルのところにも向かわせた。それからそれぞれの寝室にお邪魔してよろしくやっていた。
「ステータスもそのままだから分からないだろう」
「はい。言われても気づかないですね」
「でもマスターの奥さんが増えて分身を使えばステータスが下がるんじゃないですか?」
 よく覚えてたな。前にちょっと口にしただけだったのに。
「俺のステータスが落ちても、お前たちも手加減してくれるようになったから大丈夫だ」
 最初はだいしゅきホールドで首と腰を潰されるかと思った。全力で抱きつかれたからな。それにステータスの数値が下がった分身の相手はスキュラたち以外にさせればいい。ミレーヌとフランを除けば、妻たちはほとんどが普通の数値だ。ベラとエステルは魔法に関する数値が高め、オリエは体力や腕力などが高いけど、他はわりと普通だ。
「私たちはマスターが大好きなので怪我をさせることはありません」
 ブランディーヌが「ふんす!」と拳を握りしめる。うん、可愛い。成体にはなったけど行動が幼いな。やっぱり天真爛漫という言葉が似合う。
「とりあえずお前たちだけ相手にしてるわけじゃない。俺がここにいる間は遠慮しなくていいということだ」
 この子たちは魔物だけど、普通の魔物じゃない。妻と呼ぶのは難しいけど、それでも家族の一員だ。妻たちを抱くのと同じようにこの子たちも抱く。それが愛の神である俺のなすべきことだ。
「それならまだまだ大丈夫だということですね?」
 アルベルティーヌが俺の首筋に舌を這わせながら聞いてきた。子供っぽいところが多いけど、それでも色気が出てきたな。腰回りも男を誘うような動きが増えた気がする。
「もちろんだ。覚悟はできたか?」
「「「きゃーーーー‼‼」」」
 さて、期待に応えるためにもう少し頑張るか。この子たちの体力が尽きるまで。

 ◆◆◆

 ほとんどは事を終えている。まだ続けているのはリュシエンヌとワンコとベラだけか。リュシエンヌはSMがメインだから、前戯というか道具でいじめるのに時間がかかる。ワンコは白目を剥くまで続けることが多い。ベラは前も後ろもだから満足するには時間がかかることが多い。三人とも特殊な性癖持ちだから、俺にもおかしなスキルがビシビシ付くけど、端から非表示にしている。【女王様】って、俺は男だぞ。
 ミレーヌとフランの女神組、そしてオレリーとシュザンヌとアネットとジゼルの使用人組はわりと淡泊だ。アネットは露出狂のがあるけど、内容は普通だ。エミリアとオリエはピロートークの方がより甘えが強くなる。イネスは相変わらず自分の体を実験隊のようにしているし、エステルは最近抱き始めたけど、使う言葉がひどい。とりあえず下品だ。おかげで俺に【教師】というスキルが付いた。セミナーでは付かなかったから、何か条件があるんだろう。
 俺本体と化身アバターと複体と分身は五感が共有できるので、シャワー室でバッタリというのはない。お互いに自然と時間調節ができる。ああ、フランは五感を共有する際に感覚も重ねているけど、快感が強すぎても困るので俺はそれはやってない。
 実はこの前スキュラたちを抱いた時に、試しに五人分の触覚を重ねてみた。その結果分かったことは、だということだ。あれはヤバい。
 五人分重ねたら五倍どころじゃなくて一〇〇倍とか一〇〇〇倍とかに思えた。一気に出るものが出て腰が砕けたからな。だから普段は視覚と聴覚のみ共有して、他は必要に応じて共有することにしている。
 しかしこうやって一八人分の視覚が共有できると処理能力が落ちるというのも分かる。どうしてもあっちはどうだこっちはどうだと気にしてしまうからな。気になるというか目移りしてしまう。みんな可愛いからな。
 例えばミレーヌが神域で召喚などの細かな作業をしようという時になって、屋敷で俺がミレーヌの化身アバターを抱き始めたらどうなるか。気になってしようがないだろう。何かしらのミスがあったら困るから、大切な仕事をする時には化身アバターを解除するというのも分かる。
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