267 / 273
最終部:領主であること
アイデンティティー
しおりを挟む
「エルシーデ~ス。よろしくお願いしマ~ス」
なぜに片言?
「なんで訛るんだ? もう治っただろ?」
ヤッてる最中から言葉が滑らかになり、終わった時には完全に普通に喋れたはずだ。
「ジャパニーズカルチャーを愛するステイツの人間として~、カタコトで話すのは当然デ~ス。これがアイデンティティーデ~ス」
エルシーが立派な胸に手をやりながら言い切った。どうやら日本人がイメージする日本オタクのアメリカ人を演じているみたいだ。その感性はよく分からない。ただエルシーはとにかく形から入る。日本に来たら日本のファッションを取り入れ、ガチガチのロリータファッションを身に着けていた。最初は日本語はほとんど話せなかったけど、いつの間にかペラペラと喋っていた。でも片言で話すことが粋なんだそうだ。意味が分からないけどそういうことらしい。
ちなみに彼女が着ているのはクラシカルなロリータファッションで、白とワインレッドをベースにしている。メチャクチャ似合う。貴族のドレスに近いけど、それよりももっとフリフリだ。今この部屋は多国籍なのか無国籍なのか分からないけど、多種多様だ。
いつも通りに着物姿のリュシエンヌがいる。タイスとミラベルはリュシエンヌから着付けを教わって着物を着るようになったけど、袴を穿くことが多い。ミラベルは座敷わらしだな。タイスは背が高めだから袴にブーツがよく似合う。はいからさんだ。
ベラのドレスは胸元やスカートの部分などに植物のモチーフが入るエルフの民族衣装になっている。ワンコとオリエはなぜかアンミラ風。でもスカートは長めだ。そこは貴族の妻としてあまり脚を見せるべきではないというのがある。夜はミニスカートも多いけど。
王都の商会では女性用の衣服やアクセサリーを作っているけど、せっかく領地の方にも商会作るんだから、こっちのファッションは王都以上に独自色を出すことにした。
まずは着物と浴衣。これは王都でも販売していた。正式なものは高くなるので、簡易的なワンタッチ帯を使って気軽に着れるようにした。そして袴も販売する。素材に関しても、この領地はフレージュ王国の中ではかなり暖かい方だから、夏場は麻などを使った涼しげなものも用意することにしている。
「エルシーには商会のファッション部門のデザイナーになってもらう」
リュシエンヌは着物を中心とした和装部門、ワンコとオリエにはこの屋敷の料理人たちにレシピを伝えるとともに、日本でよく見かけたアクセサリーや服などをデザインしてもらう。エルシーにはアメリカやヨーロッパでよく見かけたデザインを広めてもらうことにした。
ワンコやオリエは海外には行ったことは少ないはずだ。エルシーは日本好きだけどヨーロッパに行くことも多く、おそらくその途中で飛行機が落ちたのではないかということだ。外国文化という点ではエルシーが一番精通しているはずだ。
母さんは世代的には海外に行ってそうだけど、経済的に無理だったはずだ。俺も生まれたからな。
そうこうしている間に、エルシーがみんなに囲まれた。
「エルシーさん、胸を大きくするコツなどございますか?」
「大きなバストは才能ネ」
言い切られてリュシエンヌが半目になる。言い方は悪いけど、ちょっとやそっとの努力ではどうしようもないのが才能というものだ。
芸術でも勉強でも料理でも、何もしなくても他人よりも優れた部分がある人がいる。そこに努力が加わり、さらに発想が上乗せされれば、もう並の人間では太刀打ちできない。それが才能というものだろう。
「デモ育乳なら可能デ~ス。一緒にやりまショウ。目指せロケットおっぱいデ~ス」
エルシーが胸を突き出す。立派なロケットおっぱいだ。でもあれは遺伝じゃないか?
エルシーがさっそく講義を始めた。胸を大きくするには筋肉がなければならない。ほとんどが脂肪でできているとしても、その胸を支えているのは筋肉だからだ。ハリが出るし垂れにくくなる。それに筋トレで体幹を鍛えれば姿勢が良くなる。そうすれば胸を張るようになるので自然と胸が大きく見える。一番ダメなのが猫背でになること。見た目がカップ一つ二つ小さくなるそうだ。
「まずはプッシュアップデ~ス。無理なら膝を床につけても問題ありまセ~ン」
全員それなりにステータスが上がっているので、腕立て伏せくらいは軽々とこなしている。体をぴんと伸ばしたまま腕を曲げ、ギリギリのところで三秒耐えてから腕を伸ばす。上で休憩せず、そのまままた腕を曲げて体を下ろす。一〇回で一セット。休憩を挟んで一回二セット。これを朝昼晩それぞれ行う。
「でも筋トレばっかりすると胸が小さくなりマ~ス。栄養はしっかりと摂りましょうネ。しっかり食べてしっかり運動。これでバインバインデ~ス」
これでバインバインになったら苦労しないが、何もしなければ何も変わらない。リュシエンヌだけでなく、ベラとメイドが何人か、エルシーの指導で育乳をすることになった。その結果がどうなるかは、まあもう少し先になるだろう。
なぜに片言?
「なんで訛るんだ? もう治っただろ?」
ヤッてる最中から言葉が滑らかになり、終わった時には完全に普通に喋れたはずだ。
「ジャパニーズカルチャーを愛するステイツの人間として~、カタコトで話すのは当然デ~ス。これがアイデンティティーデ~ス」
エルシーが立派な胸に手をやりながら言い切った。どうやら日本人がイメージする日本オタクのアメリカ人を演じているみたいだ。その感性はよく分からない。ただエルシーはとにかく形から入る。日本に来たら日本のファッションを取り入れ、ガチガチのロリータファッションを身に着けていた。最初は日本語はほとんど話せなかったけど、いつの間にかペラペラと喋っていた。でも片言で話すことが粋なんだそうだ。意味が分からないけどそういうことらしい。
ちなみに彼女が着ているのはクラシカルなロリータファッションで、白とワインレッドをベースにしている。メチャクチャ似合う。貴族のドレスに近いけど、それよりももっとフリフリだ。今この部屋は多国籍なのか無国籍なのか分からないけど、多種多様だ。
いつも通りに着物姿のリュシエンヌがいる。タイスとミラベルはリュシエンヌから着付けを教わって着物を着るようになったけど、袴を穿くことが多い。ミラベルは座敷わらしだな。タイスは背が高めだから袴にブーツがよく似合う。はいからさんだ。
ベラのドレスは胸元やスカートの部分などに植物のモチーフが入るエルフの民族衣装になっている。ワンコとオリエはなぜかアンミラ風。でもスカートは長めだ。そこは貴族の妻としてあまり脚を見せるべきではないというのがある。夜はミニスカートも多いけど。
王都の商会では女性用の衣服やアクセサリーを作っているけど、せっかく領地の方にも商会作るんだから、こっちのファッションは王都以上に独自色を出すことにした。
まずは着物と浴衣。これは王都でも販売していた。正式なものは高くなるので、簡易的なワンタッチ帯を使って気軽に着れるようにした。そして袴も販売する。素材に関しても、この領地はフレージュ王国の中ではかなり暖かい方だから、夏場は麻などを使った涼しげなものも用意することにしている。
「エルシーには商会のファッション部門のデザイナーになってもらう」
リュシエンヌは着物を中心とした和装部門、ワンコとオリエにはこの屋敷の料理人たちにレシピを伝えるとともに、日本でよく見かけたアクセサリーや服などをデザインしてもらう。エルシーにはアメリカやヨーロッパでよく見かけたデザインを広めてもらうことにした。
ワンコやオリエは海外には行ったことは少ないはずだ。エルシーは日本好きだけどヨーロッパに行くことも多く、おそらくその途中で飛行機が落ちたのではないかということだ。外国文化という点ではエルシーが一番精通しているはずだ。
母さんは世代的には海外に行ってそうだけど、経済的に無理だったはずだ。俺も生まれたからな。
そうこうしている間に、エルシーがみんなに囲まれた。
「エルシーさん、胸を大きくするコツなどございますか?」
「大きなバストは才能ネ」
言い切られてリュシエンヌが半目になる。言い方は悪いけど、ちょっとやそっとの努力ではどうしようもないのが才能というものだ。
芸術でも勉強でも料理でも、何もしなくても他人よりも優れた部分がある人がいる。そこに努力が加わり、さらに発想が上乗せされれば、もう並の人間では太刀打ちできない。それが才能というものだろう。
「デモ育乳なら可能デ~ス。一緒にやりまショウ。目指せロケットおっぱいデ~ス」
エルシーが胸を突き出す。立派なロケットおっぱいだ。でもあれは遺伝じゃないか?
エルシーがさっそく講義を始めた。胸を大きくするには筋肉がなければならない。ほとんどが脂肪でできているとしても、その胸を支えているのは筋肉だからだ。ハリが出るし垂れにくくなる。それに筋トレで体幹を鍛えれば姿勢が良くなる。そうすれば胸を張るようになるので自然と胸が大きく見える。一番ダメなのが猫背でになること。見た目がカップ一つ二つ小さくなるそうだ。
「まずはプッシュアップデ~ス。無理なら膝を床につけても問題ありまセ~ン」
全員それなりにステータスが上がっているので、腕立て伏せくらいは軽々とこなしている。体をぴんと伸ばしたまま腕を曲げ、ギリギリのところで三秒耐えてから腕を伸ばす。上で休憩せず、そのまままた腕を曲げて体を下ろす。一〇回で一セット。休憩を挟んで一回二セット。これを朝昼晩それぞれ行う。
「でも筋トレばっかりすると胸が小さくなりマ~ス。栄養はしっかりと摂りましょうネ。しっかり食べてしっかり運動。これでバインバインデ~ス」
これでバインバインになったら苦労しないが、何もしなければ何も変わらない。リュシエンヌだけでなく、ベラとメイドが何人か、エルシーの指導で育乳をすることになった。その結果がどうなるかは、まあもう少し先になるだろう。
0
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる