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第一章 第一部
庭付き一戸建て世界
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「リゼッタ、そろそろ野営の準備をしようか」
《野営もいいですが、ケネスは無属性の時空間魔法も使えまよね? 使えるなら異空間を作ってその中に入るということもできるはずです。いきなり森の中で野営するよりも快適で安全だと思いますよ》
「あー、使えるかな?」
《Q>時空間魔法で異空間を作って中に入れる?》
《A>可能です。理屈は魔法鞄と同じです。出入り口があってその中に別空間がある、それを思い浮かべてください。内部の異空間も魔力量と想像次第で変化します。ただし一度作った異空間の環境は一度に大きくは変更できません》
《Q>少しならできるってこと?》
《A>はい。少しずつなら可能です。DIYで週末ごとに少しずつ家のリフォームを進めるのと同じです。マスターはエルフですので、百年単位で考えればほとんど違うものに作り替えることも可能です。普通は一度消してから作り直します》
だろうね。人間ならその間に死んじゃうしね。
《A>内部の広さにもよりますが、物を持ち込むことは可能です。例えば木の苗を持ち込んで根付かせれば大木に育ちます。常春でも常夏でも万年雪でも、好きなように思い浮かべてください》
《Q>了解》
《A>個人的には、青い海と白い砂浜が続くビーチで、愛しのマスターとパラソルの下、デッキチェアに寝転んで見つめ合いながら二人でトロピカルジュースを飲む、という空間が最高ですね。もちろんジュースは一つ、ストローは二本です。ジュースがなくなって二人は見つめ合い、自然と顔が近付いていき二人は……あっ……》
何その願望ダダ漏れ。たまに人が変わったようになるよね。
ええっと……環境はとりあえず常春で、寝泊まりできる小さな家があればいいか。横や裏に倉庫代わりの小屋とか菜園とかがあってもいいかも。少し離れたところに小さな森。ハンモックを吊るしたりとかね。
家の方は一階にはまずホール、それから応接室にリビング、ダイニング、キッチン、風呂、洗面所、トイレ、洗濯部屋、そして収納部屋をいくつか。
二階には個室を複数、それと二階にも洗面所とトイレも配置。部屋数は少ないよりは多いほうがいいな。どこを自分の部屋にするか選ぶ楽しみもあるし、それなりに増やしておこう。
部屋が増えるなら万が一に備えてトイレと洗面所も増やしておこうか、一階のトイレや洗面所も一緒に増やしておこう。それならリビングやダイニング、キッチン、風呂も広げておこうか。男女別にした方がいいよね。まあこんなものかな?
どこが小さな家だ。
「異空間に家を建てようと思うけど、何か希望はある? 当然リゼッタの個室も作るけど」
《ありがとうございます。部屋をいただけるだけで十分です。家が持ち運びできるようなものですので、これ以上の贅沢もないでしょう》
「そりゃそうだね。それじゃ今から作るよ」
森、草原、家、小屋、菜園、家の内部、それらをイメージしながら魔力を込める。ぼわんと目の前に黒っぽいモヤモヤが現れた。
《Q>何これ?》
《A>その黒い部分が出入り口です。そこを通って中に入ります。出る時は入った時と同じ場所に出ます。出入り口は外からでも中からでも消すことができます。この異空間は所有者の付属物扱いですので、外へ出た状態で出入口を消せば勝手に追ってきます。出入り口を開けたままだと追ってきません》
《Q>中に人がいる状態でも移動させられる?》
《A>できます。マスターが出入り口を開いて中にリゼッタさんが入るとしましょう。出入口を閉じて別の場所へ行き、そこで出入口を開けば、そこにリゼッタさんがいます》
黒いモヤモヤから中に入って出入口を消す。消してもそこに出入口があることがなんとなく分かるので、出る時に困ることはなさそう。でも分かりやすいように今度目印でも置いとこうか。
前には白い壁の二階建ての大きな家。少し向こうには小さな森も見える。
《これがケネスがイメージした家なんですね》
「日本の家じゃなくて、日本人がイメージするアメリカの家かな。細かいところは日本風に変えてるけどね。靴で歩く回るんじゃなくて、ホールの途中で脱いで室内履きに替える形だし、裏口のところも同じだね。なんとなく家の中で靴は履きたくないかな」
《一階部分が共同のスペース、二階部分がそれぞれのスペースなんですね》
「完成してから広げるのは時間がかかるそうだから、狭いよりはと思ってね。使い道がないけど」
《どこのホテルですかと言いたいくらいですが。ですが、これだけ広ければ同行者が増えても大丈夫ですね》
「増えるかな? 別に増やすつもりはないけど」
《増やしたいと思わなくても増やさざるを得ないこともあると思いますよ。ケネスは人が良さそうですから》
「それはフラグ? まあそれはその時に考えるよ。そうそう、リゼッタも自分の部屋を選んでね」
まずは家の中を一通りチェック。水回りがどうなっているのか気になったけど、蛇口をひねれば水とお湯が出た。しかも瞬時に。温度調節もバッチリ。ここにも魔法が使われているらしい。トイレは温水洗浄便座だった。排水も魔法で処理されているらしい。どういう理屈でこの家が維持されてるのか分からないけど、考えるのは放棄した。
次は家の周りをチェック。裏に家と同じくらいの大きさの菜園があって散水用の蛇口がついていた。こちらも水とお湯がある。菜園にお湯っているかな?
そんな感じで中と外を見て回ったら、そろそろ夕食の時間。そこでちょっとした問題が。
「リゼッタ、そろそろ人間の姿に戻らない?」
《いえ、私はどちらが本来の姿というわけではありませんので、この姿のままで結構です》
やっぱり人間の姿になるのが嫌なんだろうなあ。でもねえ。
「そろそろ夕食にしよう思うんだけど、どう?」
《はい、そろそろいい時間ですね。実は、私は料理を作るのはあまり得意ではなくて》
「まあ僕が作ってもいいけどね。料理は好きだし。とりあえずマジックバッグに入っていた食材を使おうと思うんだけど」
《はい、それで問題ありません》
「いや、リゼッタはその姿で食べるの?」
《この姿のほうが食材の消費が抑えられると思いますので、その方がいいのではないでしょうか?》
「食材なんていくらでも入ってるから問題ないと思うけどね」
《それでも無駄遣いは良くありません。贅沢は敵です》
「確かにそれだとあまり量は作らなくてもいいから、一人分を作るのと変わらないかな」
《はい》
やりますか。
「でーもなー、せーっかく二人で旅をしてるのにー、一人分だけ作るのかー。作り甲斐がない気もするけどー、リゼッタが嫌がるならーまあ仕方ないかなー(棒読み)」
《……何か妙な不自然さを感じますが、言っている内容自体は全然おかしくないのが腹立たしく感じます》
「リゼッタの顔を見てー、話をしながら食べる方がー、ぜーったいに美味しいと思うんだけどなー(棒読み)」
《……あ~もうっ、分かりました。食事の時は人の姿になります》
「リゼッタとーキッチンでー、いっしょにー料理を作りたいなー(棒読み)」
《……なんですか、さっきからその言い方は! 分かりましたっ! 人の姿で一緒に料理もしますっ!」
「よーし! さあ一緒に作ろう!」
実はカローラさんからもらったマジックバッグには彼女からの手紙が入っていた。
『リゼッタは容姿と性格に少しコンプレックスを持っています。自分を過小評価しがちで、普段から自分をかなり抑えていますが、本当はものすごく可愛らしい女の子です。ケネスさんとは相性が良さそうですので、できるだけ褒めて構って愛でて撫でてあげてください。降格したことになっていますが、建前上そうせざるを得なかったためで、実際は気分転換に休暇を与えていることになっています。ケネスさんにはご面倒をお掛けしますが、できる限り息抜きをさせてあげてください。そしてこの同行が、実は仕事ではなく休暇だということは、どこかのタイミングで伝えてあげてください』
愛でて撫でる? いいの? するよ?
『追記 このマジックバッグには諸々のお詫びの分だけではなく、このお願いの分も入っています。様子を見ながら中身は補充しますが、他に必要な物があればメモを入れてください。いくらでも追加します』
自動補充機能付き。監視付きと言えなくもない。変なものを入れたらマズそうだな。いきなりリゼッタを入れなくて良かった。
う~ん、コンプレックスねえ。
「何か思うところでもありますか?」
「いや、リゼッタの見た目って、かなり可愛いし好みだし可愛いと思うけど……どうしてそこまで嫌がってたの?」
「あの、面と向かって可愛いとか好みだとか言われると、少々恥ずかしいのですが……しかも可愛いを二回言いましたよね。しかもどうして頭を撫でるのですか? 確かに私は背が低いですが」
さっそく撫でてしまった。いい高さに頭があるんだよなあ。
リゼッタの人としての姿を一言で表すと『やや小柄な委員長』。服装がだらしないと注意されそう。大きくてキリッとした目、引き締まった表情、髪は肩くらいの長さで、地毛だろうけどダークチョコレートの色をベースに、上から横にかけてミルクチョコレートの色のメッシュが少し。改めて見ると、ものすごくリスっぽい。獣人ではないので耳や尻尾はない。
残念だとは思ってないよ。
「他人に言わせると、人としての私の見た目は性格そのままだそうです。初めて見た人はほぼ間違いなく「ああ~(納得)」って言います。何ですか「ああ~(納得)」って! それでなんとなく気恥ずかしくなりまして、できる限り人の姿は見せないように……」
「別に馬鹿にされてたわけじゃないでしよ? 真面目で頑張り屋って部分が顔に出てるだけだから、気にしなくてもいいと思うけどね。とりあえず夕食にしようか。リゼッタの好きなものを作ろう」
「……はい」
リゼッタはイメージ通りナッツ系が好きらしいので、今日の夕食はナッツと鶏肉の炒め物、ナッツとカリカリベーコンを入れたサラダ、パンとスープ。
夕食後は順番にお風呂に入ってからそれぞれの部屋へ。お風呂に入らなくても[浄化]で綺麗にできるけど、それではさすがに疲れは取れない。湯船の中で手足を伸ばして「ヹ~~~~~っ」と声を出すのも醍醐味だと思ってる。
今日はとりあえず色々あった。ええっと……死んで、生き返って、エルフになって、リスをお供に異世界に来て、異空間で寝泊まり。
うん、落ち着いて考えてみてもよく分からない。
《野営もいいですが、ケネスは無属性の時空間魔法も使えまよね? 使えるなら異空間を作ってその中に入るということもできるはずです。いきなり森の中で野営するよりも快適で安全だと思いますよ》
「あー、使えるかな?」
《Q>時空間魔法で異空間を作って中に入れる?》
《A>可能です。理屈は魔法鞄と同じです。出入り口があってその中に別空間がある、それを思い浮かべてください。内部の異空間も魔力量と想像次第で変化します。ただし一度作った異空間の環境は一度に大きくは変更できません》
《Q>少しならできるってこと?》
《A>はい。少しずつなら可能です。DIYで週末ごとに少しずつ家のリフォームを進めるのと同じです。マスターはエルフですので、百年単位で考えればほとんど違うものに作り替えることも可能です。普通は一度消してから作り直します》
だろうね。人間ならその間に死んじゃうしね。
《A>内部の広さにもよりますが、物を持ち込むことは可能です。例えば木の苗を持ち込んで根付かせれば大木に育ちます。常春でも常夏でも万年雪でも、好きなように思い浮かべてください》
《Q>了解》
《A>個人的には、青い海と白い砂浜が続くビーチで、愛しのマスターとパラソルの下、デッキチェアに寝転んで見つめ合いながら二人でトロピカルジュースを飲む、という空間が最高ですね。もちろんジュースは一つ、ストローは二本です。ジュースがなくなって二人は見つめ合い、自然と顔が近付いていき二人は……あっ……》
何その願望ダダ漏れ。たまに人が変わったようになるよね。
ええっと……環境はとりあえず常春で、寝泊まりできる小さな家があればいいか。横や裏に倉庫代わりの小屋とか菜園とかがあってもいいかも。少し離れたところに小さな森。ハンモックを吊るしたりとかね。
家の方は一階にはまずホール、それから応接室にリビング、ダイニング、キッチン、風呂、洗面所、トイレ、洗濯部屋、そして収納部屋をいくつか。
二階には個室を複数、それと二階にも洗面所とトイレも配置。部屋数は少ないよりは多いほうがいいな。どこを自分の部屋にするか選ぶ楽しみもあるし、それなりに増やしておこう。
部屋が増えるなら万が一に備えてトイレと洗面所も増やしておこうか、一階のトイレや洗面所も一緒に増やしておこう。それならリビングやダイニング、キッチン、風呂も広げておこうか。男女別にした方がいいよね。まあこんなものかな?
どこが小さな家だ。
「異空間に家を建てようと思うけど、何か希望はある? 当然リゼッタの個室も作るけど」
《ありがとうございます。部屋をいただけるだけで十分です。家が持ち運びできるようなものですので、これ以上の贅沢もないでしょう》
「そりゃそうだね。それじゃ今から作るよ」
森、草原、家、小屋、菜園、家の内部、それらをイメージしながら魔力を込める。ぼわんと目の前に黒っぽいモヤモヤが現れた。
《Q>何これ?》
《A>その黒い部分が出入り口です。そこを通って中に入ります。出る時は入った時と同じ場所に出ます。出入り口は外からでも中からでも消すことができます。この異空間は所有者の付属物扱いですので、外へ出た状態で出入口を消せば勝手に追ってきます。出入り口を開けたままだと追ってきません》
《Q>中に人がいる状態でも移動させられる?》
《A>できます。マスターが出入り口を開いて中にリゼッタさんが入るとしましょう。出入口を閉じて別の場所へ行き、そこで出入口を開けば、そこにリゼッタさんがいます》
黒いモヤモヤから中に入って出入口を消す。消してもそこに出入口があることがなんとなく分かるので、出る時に困ることはなさそう。でも分かりやすいように今度目印でも置いとこうか。
前には白い壁の二階建ての大きな家。少し向こうには小さな森も見える。
《これがケネスがイメージした家なんですね》
「日本の家じゃなくて、日本人がイメージするアメリカの家かな。細かいところは日本風に変えてるけどね。靴で歩く回るんじゃなくて、ホールの途中で脱いで室内履きに替える形だし、裏口のところも同じだね。なんとなく家の中で靴は履きたくないかな」
《一階部分が共同のスペース、二階部分がそれぞれのスペースなんですね》
「完成してから広げるのは時間がかかるそうだから、狭いよりはと思ってね。使い道がないけど」
《どこのホテルですかと言いたいくらいですが。ですが、これだけ広ければ同行者が増えても大丈夫ですね》
「増えるかな? 別に増やすつもりはないけど」
《増やしたいと思わなくても増やさざるを得ないこともあると思いますよ。ケネスは人が良さそうですから》
「それはフラグ? まあそれはその時に考えるよ。そうそう、リゼッタも自分の部屋を選んでね」
まずは家の中を一通りチェック。水回りがどうなっているのか気になったけど、蛇口をひねれば水とお湯が出た。しかも瞬時に。温度調節もバッチリ。ここにも魔法が使われているらしい。トイレは温水洗浄便座だった。排水も魔法で処理されているらしい。どういう理屈でこの家が維持されてるのか分からないけど、考えるのは放棄した。
次は家の周りをチェック。裏に家と同じくらいの大きさの菜園があって散水用の蛇口がついていた。こちらも水とお湯がある。菜園にお湯っているかな?
そんな感じで中と外を見て回ったら、そろそろ夕食の時間。そこでちょっとした問題が。
「リゼッタ、そろそろ人間の姿に戻らない?」
《いえ、私はどちらが本来の姿というわけではありませんので、この姿のままで結構です》
やっぱり人間の姿になるのが嫌なんだろうなあ。でもねえ。
「そろそろ夕食にしよう思うんだけど、どう?」
《はい、そろそろいい時間ですね。実は、私は料理を作るのはあまり得意ではなくて》
「まあ僕が作ってもいいけどね。料理は好きだし。とりあえずマジックバッグに入っていた食材を使おうと思うんだけど」
《はい、それで問題ありません》
「いや、リゼッタはその姿で食べるの?」
《この姿のほうが食材の消費が抑えられると思いますので、その方がいいのではないでしょうか?》
「食材なんていくらでも入ってるから問題ないと思うけどね」
《それでも無駄遣いは良くありません。贅沢は敵です》
「確かにそれだとあまり量は作らなくてもいいから、一人分を作るのと変わらないかな」
《はい》
やりますか。
「でーもなー、せーっかく二人で旅をしてるのにー、一人分だけ作るのかー。作り甲斐がない気もするけどー、リゼッタが嫌がるならーまあ仕方ないかなー(棒読み)」
《……何か妙な不自然さを感じますが、言っている内容自体は全然おかしくないのが腹立たしく感じます》
「リゼッタの顔を見てー、話をしながら食べる方がー、ぜーったいに美味しいと思うんだけどなー(棒読み)」
《……あ~もうっ、分かりました。食事の時は人の姿になります》
「リゼッタとーキッチンでー、いっしょにー料理を作りたいなー(棒読み)」
《……なんですか、さっきからその言い方は! 分かりましたっ! 人の姿で一緒に料理もしますっ!」
「よーし! さあ一緒に作ろう!」
実はカローラさんからもらったマジックバッグには彼女からの手紙が入っていた。
『リゼッタは容姿と性格に少しコンプレックスを持っています。自分を過小評価しがちで、普段から自分をかなり抑えていますが、本当はものすごく可愛らしい女の子です。ケネスさんとは相性が良さそうですので、できるだけ褒めて構って愛でて撫でてあげてください。降格したことになっていますが、建前上そうせざるを得なかったためで、実際は気分転換に休暇を与えていることになっています。ケネスさんにはご面倒をお掛けしますが、できる限り息抜きをさせてあげてください。そしてこの同行が、実は仕事ではなく休暇だということは、どこかのタイミングで伝えてあげてください』
愛でて撫でる? いいの? するよ?
『追記 このマジックバッグには諸々のお詫びの分だけではなく、このお願いの分も入っています。様子を見ながら中身は補充しますが、他に必要な物があればメモを入れてください。いくらでも追加します』
自動補充機能付き。監視付きと言えなくもない。変なものを入れたらマズそうだな。いきなりリゼッタを入れなくて良かった。
う~ん、コンプレックスねえ。
「何か思うところでもありますか?」
「いや、リゼッタの見た目って、かなり可愛いし好みだし可愛いと思うけど……どうしてそこまで嫌がってたの?」
「あの、面と向かって可愛いとか好みだとか言われると、少々恥ずかしいのですが……しかも可愛いを二回言いましたよね。しかもどうして頭を撫でるのですか? 確かに私は背が低いですが」
さっそく撫でてしまった。いい高さに頭があるんだよなあ。
リゼッタの人としての姿を一言で表すと『やや小柄な委員長』。服装がだらしないと注意されそう。大きくてキリッとした目、引き締まった表情、髪は肩くらいの長さで、地毛だろうけどダークチョコレートの色をベースに、上から横にかけてミルクチョコレートの色のメッシュが少し。改めて見ると、ものすごくリスっぽい。獣人ではないので耳や尻尾はない。
残念だとは思ってないよ。
「他人に言わせると、人としての私の見た目は性格そのままだそうです。初めて見た人はほぼ間違いなく「ああ~(納得)」って言います。何ですか「ああ~(納得)」って! それでなんとなく気恥ずかしくなりまして、できる限り人の姿は見せないように……」
「別に馬鹿にされてたわけじゃないでしよ? 真面目で頑張り屋って部分が顔に出てるだけだから、気にしなくてもいいと思うけどね。とりあえず夕食にしようか。リゼッタの好きなものを作ろう」
「……はい」
リゼッタはイメージ通りナッツ系が好きらしいので、今日の夕食はナッツと鶏肉の炒め物、ナッツとカリカリベーコンを入れたサラダ、パンとスープ。
夕食後は順番にお風呂に入ってからそれぞれの部屋へ。お風呂に入らなくても[浄化]で綺麗にできるけど、それではさすがに疲れは取れない。湯船の中で手足を伸ばして「ヹ~~~~~っ」と声を出すのも醍醐味だと思ってる。
今日はとりあえず色々あった。ええっと……死んで、生き返って、エルフになって、リスをお供に異世界に来て、異空間で寝泊まり。
うん、落ち着いて考えてみてもよく分からない。
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