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第一章 第三部
ウサギの話
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うちのペットのサラン。盗賊団を潰した時に、なぜか根城にいたアンゴラウサギっぽいウサギ。真っ白な毛をしていて、マイカの頭に乗るとまるでロシア帽をかぶったように一体化する。そのサランに異変が起きた。
「先輩、なんでサランが?」
「朝から来てるんだけど」
「え? じゃあこれは?」
どこから入ってきたのか、今日起きたらサランが僕の顔に張り付いていた。頭に乗せ替えたら洗面所で顔を洗ってリビングに移動。そこで今日の朝食はどうしようかとエリーと話しながらマイカを待っていた。さっきのはそこでのやり取り。
「マイカの頭の上にもいるね」
「先輩の頭にもいますよね」
「増えた?」
「最初から二匹いたのでなけれは増えたんでしょうね」
朝食にやってきたみんなもびっくりしている。
「リゼッタは何か聞いたことはない?」
「この惑星の大まかなことは分かっていますが、個々の生物の生態まではさすがに分かりません」
「私もリゼッタさんとよく似た感じですね~。ざっくりとした情報なら入っていますが~」
「私も商人としてこの国の中を移動しましたけど、ウサギがいきなり増えるとはこれまで聞いたことはありません」
「マリアンは?」
「いや、ワシは長生きじゃが、何でも知っとるわけではないし、さすがにウサギが分裂するとは聞いたことがないのう」
「調べた方がいいかな?」
「もっとふやして」
ミシェルはなかなか難しいことを言うね。
二匹になったサランを手に乗せて[鑑定(管理者用)]を使った。
【名前:[サラン]】
【種族:[アンゴウカウサギ]】
【年齢:[七]】
【性別:[雌]】
【スキル:[暗号][通信][分裂][哨戒][潜入][隠密][隠蔽][破壊工作][念話][俊足]】
【特徴:[ケネスの眷属][潜入捜査が得意][頭がいい][愛嬌]】
【名前:[サランA]】
【種族:[アンゴウカウサギ]】
【年齢:[〇]】
【性別:[雌]】
【スキル:[暗号][通信][分裂][哨戒][潜入][隠密][隠蔽][破壊工作][念話][俊足]】
【特徴:[サランの分体][ケネスの眷属][マイカの眷属][潜入捜査が得意][頭がいい][愛嬌]】
……種族がアンゴウカウサギって、暗号化? アンゴラウサギじゃなかった。左手がサラン、右手がサランAね。
《二人とも、ひょっとして念話が通じる》
《はっ》《はっ》
敬礼みたいに右の前足をピッと上げた。
《じゃあ、今からの話はみんなにも聞こえるようにしてくれる?》
《承知いたしました》《承知いたしました》
いきなり念話が聞こえたからか、みんながビクッとした。
「彼女たちは念話で話せるから、みんなにも聞こえるようにしてもらったからね」
サランは二匹とも雌なので『彼女たち』と呼ぶことにした。
「これまで話しかけてこなかったのはなんで?」
《話せるかと聞かれなかったのが一番の理由ではありますが、閣下を主人として認識するのに少し時間がかかったためでもあります》
《小官は今朝分かれてできたばかりであります》
閣下とか小官とか、話し方が軍人っぽいな。雌だから女性の軍人ね。スキルを見ると諜報員とか工作員とか、そういう活動に向いてるんだろうね。ウサギだけど。
「主人として認識するのに時間がかかったというのはどういうこと?」
《はい、閣下。しばらく閣下の日常生活を拝見し、その内容から閣下がおそらくこの屋敷の主人だろうと推測できました。ただし交尾の体勢を考えると奥様方の方が上位のようにも思え、判断を決めかねておりました。最終的には閣下が奥様方全員を屈服させたのを見て、小官の主人であると認識いたしました》
「……」
「こんな話を聞かされてワシはどういう反応をしたらいいのじゃ」
「ごめん」
場の空気が微妙になってしまった。これが[破壊工作]か!
「この子たちはアンゴウカウサギって種族で潜入捜査が得意みたいだね。暗号化して念話で通信するんだって。だから念話が盗聴されることがないみたいだね」
「わ、私はそんな子を頭やお腹に乗せていたのですか……」
「基本的にはしっかりとした真面目ないい子たちだよ。二匹とも雌ね。どちらにも[ケネスの眷属]が付いてるんだけど、こっちの子は名前が[サランA]で、特徴に[マイカの眷属]も付いてるね。とりあえずこっちはマイカに渡すね」
おそるおそるサランAを受け取るマイカ。サランAが首を傾げてからマイカの頭に乗った。
《閣下、我々は分裂で数を増やしますが、一にして全、全にして一であります。離れていても同一個体から分裂した者同士は意思疎通が可能であります。しかも一番元となった個体を隊長として認識しております》
「この前の盗賊の件とか、他に漏れたりしてない?」
《我々は一度ある集団から離れると、その集団の個体とは一切意思疎通ができなくなります。前所属集団の個体に情報が漏洩することはありません》
「それならいいか」
「じゃあ私から質問を一ついいですか?」
《どうぞ、マイカ様》
「なんで頭に乗るんですか?」
《我々は哨戒任務が得意で、視界を確保するために主人と認めた人物や主人に親しい人物の頭に乗る癖があります。なぜか頭がいいのです》
[頭がいい]ってそういうこと?
「主人のために偵察哨戒を行うとは、配下としての心得がしっかりと身に付いていますね」
《はい、リゼッタ様。主人の安全あっての我々です。そのことは常に心得ております》
「そうですね~。偵察は重要ですからね~」
《はい、カロリッタ様。我々にとっては隠密偵察が基本であります。発見された場合は愛嬌でごまかします》
「もっとふえないの?」
《はい、ミシェル様。すぐには増えませんが、栄養事情が改善しましたので、小隊までなら近日中に編成が可能であります》
「ミシェル、ごちそうを用意してあげなきゃね」
「うん!」
《エリー様、ありがとうございます》
「盗賊の根城にいたそうじゃが、お主なら逃げることもできたのではないのかの?」
《はい、マリアン様。可能か不可能かで言えば可能ではありました。しかし小官は戦闘力に関しては不安がありますので、確実に逃げられるタイミングを図っておりました》
サランからアンゴウカウサギの習性などを聞いたところ、彼女たちはいわゆる魔獣に当たるらしい。魔獣とは言っても人や家畜などを襲うことはなく、至って静かに人がいない地域でコロニーを作り、集団で生活しているらしい。足は速いけど戦闘能力はほとんどなく、敵が近付く前に逃げるのだとか。連絡は集団内だけで使える特殊な[念話]によって行っている。
敵がコロニーに近付いてきた場合、わざとコロニーから離れた場所に姿を表し、敵を別の方向へと誘導するらしい。そしてある程度離れたところで一気に加速して敵を引き離し、遠回りをして戻ってくる。もし戻ることが難しいという判断になった場合は集団との意思疎通を断ち、まったく別の場所へ移動して新しいコロニーを作り始めるのだとか。そういうキツネか何かがいたよね。
以前はどこかの森の中で暮らしていたそうだ。ある時に敵がコロニーに近付き、囮として敵を引きつけた際にコロニーを離れて放浪を始めたと。それからうっかり人間に捕まり、かごに入れられて売られていたところを回り回ってあの盗賊の根城に連れてこられ、そこに僕たちが現れたので少し様子を見ていたというのが現状らしい。
《ここは草も美味で魔素もかなり濃いので、分裂するには最高の環境であります》
「食べたいものがあれば言ってくれれば、大抵のものなら用意できるからね」
《はっ。その際にはよろしくお願いします》
牧草地はいくらでも増やせるから問題ないけどね。あっ、そうだ。
「一応聞くけど、雄はいなくてもいいの?」
《交尾で子供を作ることもありますが、少ないと思われます。分裂のほうが成体を増やすことができますので、そちらの方が一般的であります》
分裂した場合は当然ながら元の個体ほぼそのままなので、成体ばっかり増えるよね。うちにはどれだけ増えてもサランそっくりの雌のアンゴウカウサギしかいなくなる。近々ウサギの軍隊ができそうだ。実際に今朝は四匹に増えて菱形のフォーメーションで行進していた。
サランBには[ミシェルの眷属]が付いていたけど、サランCには今のところは[ケネスの眷属]のみ。
「調べさせてもらったら七歳だったんだけど、そんなもの?」
《小官はもっと長く生きているはずです。分裂すれば一時的に体内の魔力が下がりますが、若返った気がしますので、分裂することが影響しているのかしれません》
「分裂すると魔力が下がるというのは、魔石に溜まった魔力を使うからだろうね」
《そうだと思われます。分裂直後は胸のあたりがスカスカします。ですので連続して分裂はできません。しばらく時間が必要であります》
「ちなみにその口調は? 嫌とか不快とかではないけど、珍しいかなと思って」
《いやあ、お恥ずかしい話でありますが……》
彼女が軍隊口調なのは、ある町に潜り込んでたまたま兵隊の訓練を目の当たりにし、その一糸乱れぬ統一美に感銘を受けたかららしい。アンゴウカウサギ全体がそうではないと。
《小官は元々が少し変わり者でして》
そういうことらしい。軍隊口調のもふもふウサギが揃ってピッと前足を上げるのは可愛いんだよ。増えて困るものでもないし、ゆっくり生活してもらおう。
「先輩、なんでサランが?」
「朝から来てるんだけど」
「え? じゃあこれは?」
どこから入ってきたのか、今日起きたらサランが僕の顔に張り付いていた。頭に乗せ替えたら洗面所で顔を洗ってリビングに移動。そこで今日の朝食はどうしようかとエリーと話しながらマイカを待っていた。さっきのはそこでのやり取り。
「マイカの頭の上にもいるね」
「先輩の頭にもいますよね」
「増えた?」
「最初から二匹いたのでなけれは増えたんでしょうね」
朝食にやってきたみんなもびっくりしている。
「リゼッタは何か聞いたことはない?」
「この惑星の大まかなことは分かっていますが、個々の生物の生態まではさすがに分かりません」
「私もリゼッタさんとよく似た感じですね~。ざっくりとした情報なら入っていますが~」
「私も商人としてこの国の中を移動しましたけど、ウサギがいきなり増えるとはこれまで聞いたことはありません」
「マリアンは?」
「いや、ワシは長生きじゃが、何でも知っとるわけではないし、さすがにウサギが分裂するとは聞いたことがないのう」
「調べた方がいいかな?」
「もっとふやして」
ミシェルはなかなか難しいことを言うね。
二匹になったサランを手に乗せて[鑑定(管理者用)]を使った。
【名前:[サラン]】
【種族:[アンゴウカウサギ]】
【年齢:[七]】
【性別:[雌]】
【スキル:[暗号][通信][分裂][哨戒][潜入][隠密][隠蔽][破壊工作][念話][俊足]】
【特徴:[ケネスの眷属][潜入捜査が得意][頭がいい][愛嬌]】
【名前:[サランA]】
【種族:[アンゴウカウサギ]】
【年齢:[〇]】
【性別:[雌]】
【スキル:[暗号][通信][分裂][哨戒][潜入][隠密][隠蔽][破壊工作][念話][俊足]】
【特徴:[サランの分体][ケネスの眷属][マイカの眷属][潜入捜査が得意][頭がいい][愛嬌]】
……種族がアンゴウカウサギって、暗号化? アンゴラウサギじゃなかった。左手がサラン、右手がサランAね。
《二人とも、ひょっとして念話が通じる》
《はっ》《はっ》
敬礼みたいに右の前足をピッと上げた。
《じゃあ、今からの話はみんなにも聞こえるようにしてくれる?》
《承知いたしました》《承知いたしました》
いきなり念話が聞こえたからか、みんながビクッとした。
「彼女たちは念話で話せるから、みんなにも聞こえるようにしてもらったからね」
サランは二匹とも雌なので『彼女たち』と呼ぶことにした。
「これまで話しかけてこなかったのはなんで?」
《話せるかと聞かれなかったのが一番の理由ではありますが、閣下を主人として認識するのに少し時間がかかったためでもあります》
《小官は今朝分かれてできたばかりであります》
閣下とか小官とか、話し方が軍人っぽいな。雌だから女性の軍人ね。スキルを見ると諜報員とか工作員とか、そういう活動に向いてるんだろうね。ウサギだけど。
「主人として認識するのに時間がかかったというのはどういうこと?」
《はい、閣下。しばらく閣下の日常生活を拝見し、その内容から閣下がおそらくこの屋敷の主人だろうと推測できました。ただし交尾の体勢を考えると奥様方の方が上位のようにも思え、判断を決めかねておりました。最終的には閣下が奥様方全員を屈服させたのを見て、小官の主人であると認識いたしました》
「……」
「こんな話を聞かされてワシはどういう反応をしたらいいのじゃ」
「ごめん」
場の空気が微妙になってしまった。これが[破壊工作]か!
「この子たちはアンゴウカウサギって種族で潜入捜査が得意みたいだね。暗号化して念話で通信するんだって。だから念話が盗聴されることがないみたいだね」
「わ、私はそんな子を頭やお腹に乗せていたのですか……」
「基本的にはしっかりとした真面目ないい子たちだよ。二匹とも雌ね。どちらにも[ケネスの眷属]が付いてるんだけど、こっちの子は名前が[サランA]で、特徴に[マイカの眷属]も付いてるね。とりあえずこっちはマイカに渡すね」
おそるおそるサランAを受け取るマイカ。サランAが首を傾げてからマイカの頭に乗った。
《閣下、我々は分裂で数を増やしますが、一にして全、全にして一であります。離れていても同一個体から分裂した者同士は意思疎通が可能であります。しかも一番元となった個体を隊長として認識しております》
「この前の盗賊の件とか、他に漏れたりしてない?」
《我々は一度ある集団から離れると、その集団の個体とは一切意思疎通ができなくなります。前所属集団の個体に情報が漏洩することはありません》
「それならいいか」
「じゃあ私から質問を一ついいですか?」
《どうぞ、マイカ様》
「なんで頭に乗るんですか?」
《我々は哨戒任務が得意で、視界を確保するために主人と認めた人物や主人に親しい人物の頭に乗る癖があります。なぜか頭がいいのです》
[頭がいい]ってそういうこと?
「主人のために偵察哨戒を行うとは、配下としての心得がしっかりと身に付いていますね」
《はい、リゼッタ様。主人の安全あっての我々です。そのことは常に心得ております》
「そうですね~。偵察は重要ですからね~」
《はい、カロリッタ様。我々にとっては隠密偵察が基本であります。発見された場合は愛嬌でごまかします》
「もっとふえないの?」
《はい、ミシェル様。すぐには増えませんが、栄養事情が改善しましたので、小隊までなら近日中に編成が可能であります》
「ミシェル、ごちそうを用意してあげなきゃね」
「うん!」
《エリー様、ありがとうございます》
「盗賊の根城にいたそうじゃが、お主なら逃げることもできたのではないのかの?」
《はい、マリアン様。可能か不可能かで言えば可能ではありました。しかし小官は戦闘力に関しては不安がありますので、確実に逃げられるタイミングを図っておりました》
サランからアンゴウカウサギの習性などを聞いたところ、彼女たちはいわゆる魔獣に当たるらしい。魔獣とは言っても人や家畜などを襲うことはなく、至って静かに人がいない地域でコロニーを作り、集団で生活しているらしい。足は速いけど戦闘能力はほとんどなく、敵が近付く前に逃げるのだとか。連絡は集団内だけで使える特殊な[念話]によって行っている。
敵がコロニーに近付いてきた場合、わざとコロニーから離れた場所に姿を表し、敵を別の方向へと誘導するらしい。そしてある程度離れたところで一気に加速して敵を引き離し、遠回りをして戻ってくる。もし戻ることが難しいという判断になった場合は集団との意思疎通を断ち、まったく別の場所へ移動して新しいコロニーを作り始めるのだとか。そういうキツネか何かがいたよね。
以前はどこかの森の中で暮らしていたそうだ。ある時に敵がコロニーに近付き、囮として敵を引きつけた際にコロニーを離れて放浪を始めたと。それからうっかり人間に捕まり、かごに入れられて売られていたところを回り回ってあの盗賊の根城に連れてこられ、そこに僕たちが現れたので少し様子を見ていたというのが現状らしい。
《ここは草も美味で魔素もかなり濃いので、分裂するには最高の環境であります》
「食べたいものがあれば言ってくれれば、大抵のものなら用意できるからね」
《はっ。その際にはよろしくお願いします》
牧草地はいくらでも増やせるから問題ないけどね。あっ、そうだ。
「一応聞くけど、雄はいなくてもいいの?」
《交尾で子供を作ることもありますが、少ないと思われます。分裂のほうが成体を増やすことができますので、そちらの方が一般的であります》
分裂した場合は当然ながら元の個体ほぼそのままなので、成体ばっかり増えるよね。うちにはどれだけ増えてもサランそっくりの雌のアンゴウカウサギしかいなくなる。近々ウサギの軍隊ができそうだ。実際に今朝は四匹に増えて菱形のフォーメーションで行進していた。
サランBには[ミシェルの眷属]が付いていたけど、サランCには今のところは[ケネスの眷属]のみ。
「調べさせてもらったら七歳だったんだけど、そんなもの?」
《小官はもっと長く生きているはずです。分裂すれば一時的に体内の魔力が下がりますが、若返った気がしますので、分裂することが影響しているのかしれません》
「分裂すると魔力が下がるというのは、魔石に溜まった魔力を使うからだろうね」
《そうだと思われます。分裂直後は胸のあたりがスカスカします。ですので連続して分裂はできません。しばらく時間が必要であります》
「ちなみにその口調は? 嫌とか不快とかではないけど、珍しいかなと思って」
《いやあ、お恥ずかしい話でありますが……》
彼女が軍隊口調なのは、ある町に潜り込んでたまたま兵隊の訓練を目の当たりにし、その一糸乱れぬ統一美に感銘を受けたかららしい。アンゴウカウサギ全体がそうではないと。
《小官は元々が少し変わり者でして》
そういうことらしい。軍隊口調のもふもふウサギが揃ってピッと前足を上げるのは可愛いんだよ。増えて困るものでもないし、ゆっくり生活してもらおう。
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