128 / 278
第三章 第二部
独白:あるエルフの留学生(二)
しおりを挟む
数日後、レオンツィオ殿下の離宮にお邪魔させていただくことになりました。待望の魔道具拝見です。
殿下に見せていただいた魔道具は、調理用のものが中心でした。鉄板やグリルは目新しくはありませんが、かなり効率が良くなっているようです。どうやらあのケネス殿は料理が得意だそうです。滞在した時にはかなりの数のレシピを残していったとか。料理長が嬉しそうに話してくれました。
馬車は既存のものを改造したものだそうですが、車輪の振動を抑える、客室に揺れが伝わらないようにする、内部にマジックバッグをいくつも備える、などの特徴がありました。魔道具だけではなく材料の点でも気になる部分がたくさんありました。車輪は魔獣の皮のようですね。
最後に「これは私にしか意味のないものだが」と言って殿下が見せてくれたのが指輪でした。あまりアクセサリーに興味がない私でもうっとりするような繊細なデザインとそこに埋め込まれた数々の宝石。そして書き込まれた数々の術式。そう思ってあらためて先ほど見せていただいたものを見直すと、細かなところにかなりたくさんの術式が書き込まれていることが分かりました。
鉄板やグリルは単に温度を上げて下げるだけではなく、人の手が近付いたらそこだけ温度が下がるようになっています。もちろん食材は熱いままですので焼いている肉に触れば火傷はするでしょうが、焼けた鉄板に触るよりはマシでしょう。
ゼラチンを抽出するという樽も、中をよく見てみると術式は一〇どころではありません。なぜ樽なのかは料理長にも分からないということでしたが、樽をよく使う方だそうです。樽ですか……。
馬車の改造点をまとめた説明書も見せてもらいましたが、この馬車は使用者のことをよく考えて作られています。客車を浮かせて揺れを減らしているだけではなく、外からの音もある程度は減らせるようになっています。ある程度になっているのは、完全に音を消すと外で何かがあった時に気付かないからだそうです。各所に[強化]がかけられていて、これでは横転しようが竜に踏まれようが、壊れることはないでしょう。さらには軽量化がかけられているので、この馬車を引く馬の負担も減ります。そもそも軽くなれば振動も減りますから雑音も減るわけです。
私もこれまで、にひゃ……こほん……いえ、それなりに長く生きてきましたが、これほどの技術と魔法を組み合わせられる技術者には会ったことがありません。活躍しただの、自分の役目は終わっただの、国を育てたいだの、大口を叩いたこともありましたが、今になって考えれば恥ずかしい限りです。
それから私は同志を集めて、ユーヴィ男爵領に勉強に行きたいと宰相に申し出ました。それなりの立場にある身ですからさすがに無理かと思いましたが、意外にもすんなり許可が降りました。もちろんすぐにユーヴィ男爵領に向かえるわけではなく、仕事の引き継ぎもありますので、出発は年明けということになりました。
年内に引き継ぎを終え、出発の準備をしていました。ユーヴィ男爵領に向かうメンバーが集められるということでしたが、先日集まったメンバー以外にもかなり増えていますが、女性ばかりなのはどういうことでしょうか? たしかに技術者は女性の方が多いのは間違いありませんが……。
はい? 好印象を与えるため? 女好きな方ですか? なるほど、奥様が多いと。一〇人近い……一〇人⁉ この場がざわつきました。しかし、ここにいるみんなはそれでいいのですか? はあ、いいのですか。まあ、私も好かれるかどうかは分かりませんが、お会いするだけはお会いしてみます。そういうわけで、私を含めて一九人がユーヴィ市へ向かうことになりました。
ユーヴィ市までは思った以上に距離がありました。そう言えばあの方は夏に殿下の元を訪れて、それから西で魔獣の暴走を退け、そして秋に王都に来て叙爵ですか。どうすればそのような行動ができ……[転移]でしょうね。
あれは時空間魔法の中でもかなり上位の魔法で、行ったことのある場所に移動できるそうですが、もちろん遠ければ遠いほど魔力の消費は激しくなります。普通の魔法使いなら壁の向こうに移動するとか、建物から出るとか、隣の建物へ移動とか、そのような使い方しかしません。もちろん私にも使えません。王都とユーヴィ市の間を移動できるようなら、一体どれほどの魔力量があるのでしょう。
そして念願の対面です。いえ、謁見と言ってもいいでしょうか。領主邸の場所を聞いて向かいます。
来訪の理由を伝えるとケネス様の執務室に案内されました。私たちの前に現れたケネス様は……この方はひょっとして……
「男爵閣下の御尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じます」
直視できませんでした。私ごときは床でも見ていればいいのです。このように這いつくばって。ああ、床が愛おしい。
この方は断じてエルフではありません! 私が森で会った長老などでも辿り着けないような高みにいらっしゃいます。おそらく伝説に出てくるハイエルフという種族ではないのでしょうか。本能がそう訴えました。そう考えればこれまでのことが納得ができます。
高度な魔法、高度な技術、さらにそれらを組み合わせて使いこなす発想力。どうすれば食材に含まれている成分の一つだけを魔法で取り出そうという発想になるのですか? どのような頭をしていれば食材に魔法を使うという発想に辿り着けるのですか? なぜそのような成分を知っているのですか?
閣下の案内で町の中を案内していただきましたが、どれもこれも発想が普通ではありません。魔道具と魔道具を繋げるというのはまだ分かります。ですが、部屋と部屋を魔道具で繋ぐというのは、どうすればそのような考え方ができるのか、まったく分かりません。
しかし、あらためて説明されれば、なるほどと納得できることばかりです。一つ一つの魔道具に魔石を取り付けるのは手間なのでまとめるというのは理解できます。ですが我々のような一般人はその発想に辿り着けません。
結局一日案内していただいて分かったことは、私たちは魔法や魔道具について何も分かっていなかったのだということでした。
魔道具と魔法と道具は違います。当たり前ですが、魔法でできることは魔法ですればいいのです。単なる道具でいいなら道具で済ませてもいいのです。魔道具は魔道具にしかできないことをすればいいのです。そんな基本的なことが分かっていませんでした。
例えば調理用の鉄板です。肉を焼くだけなら普通の鉄板で十分です。魔道具にすれば火力が安定するでしょう。ですがそれだけです。薪は必要ありませんが、その代わりに魔石が必要です。あえて魔道具にする必要はありません。
ですが閣下の作った鉄板は違いました。火傷をしないような配慮がなされていました。熱くなっても手が触れそうになったらその部分の温度を下げるというのは、実際にそのようなことを経験したか、あるいはそのようなことが起こり得ることを知っていて、さらにそれを防ぐという意思がなければなりません。これは薪で調理する場合は不可能です。魔道具ならではでしょう。
閣下の作ったものを見ていると、あの尊い頭の中がどうなっているのか知りたくなります。いえ、パカッと、ではありませんよ? 発想の源を知りたいだけです。できれば近くに控えて色々と教わりたいところですが……。
はい、奥様。何でしょうか? あっ、はい、ではカローラ様とお呼びすればいいのですね? いえ、踏みつけられるのが好きなわけでは……ないはずですが、なぜか閣下の前の床が素敵に感じられました。はい、素質ですか? それはどのような……はい……え? よろしいのですか⁉ 分かりました。では、しかるべき時にお伺いします。
殿下に見せていただいた魔道具は、調理用のものが中心でした。鉄板やグリルは目新しくはありませんが、かなり効率が良くなっているようです。どうやらあのケネス殿は料理が得意だそうです。滞在した時にはかなりの数のレシピを残していったとか。料理長が嬉しそうに話してくれました。
馬車は既存のものを改造したものだそうですが、車輪の振動を抑える、客室に揺れが伝わらないようにする、内部にマジックバッグをいくつも備える、などの特徴がありました。魔道具だけではなく材料の点でも気になる部分がたくさんありました。車輪は魔獣の皮のようですね。
最後に「これは私にしか意味のないものだが」と言って殿下が見せてくれたのが指輪でした。あまりアクセサリーに興味がない私でもうっとりするような繊細なデザインとそこに埋め込まれた数々の宝石。そして書き込まれた数々の術式。そう思ってあらためて先ほど見せていただいたものを見直すと、細かなところにかなりたくさんの術式が書き込まれていることが分かりました。
鉄板やグリルは単に温度を上げて下げるだけではなく、人の手が近付いたらそこだけ温度が下がるようになっています。もちろん食材は熱いままですので焼いている肉に触れば火傷はするでしょうが、焼けた鉄板に触るよりはマシでしょう。
ゼラチンを抽出するという樽も、中をよく見てみると術式は一〇どころではありません。なぜ樽なのかは料理長にも分からないということでしたが、樽をよく使う方だそうです。樽ですか……。
馬車の改造点をまとめた説明書も見せてもらいましたが、この馬車は使用者のことをよく考えて作られています。客車を浮かせて揺れを減らしているだけではなく、外からの音もある程度は減らせるようになっています。ある程度になっているのは、完全に音を消すと外で何かがあった時に気付かないからだそうです。各所に[強化]がかけられていて、これでは横転しようが竜に踏まれようが、壊れることはないでしょう。さらには軽量化がかけられているので、この馬車を引く馬の負担も減ります。そもそも軽くなれば振動も減りますから雑音も減るわけです。
私もこれまで、にひゃ……こほん……いえ、それなりに長く生きてきましたが、これほどの技術と魔法を組み合わせられる技術者には会ったことがありません。活躍しただの、自分の役目は終わっただの、国を育てたいだの、大口を叩いたこともありましたが、今になって考えれば恥ずかしい限りです。
それから私は同志を集めて、ユーヴィ男爵領に勉強に行きたいと宰相に申し出ました。それなりの立場にある身ですからさすがに無理かと思いましたが、意外にもすんなり許可が降りました。もちろんすぐにユーヴィ男爵領に向かえるわけではなく、仕事の引き継ぎもありますので、出発は年明けということになりました。
年内に引き継ぎを終え、出発の準備をしていました。ユーヴィ男爵領に向かうメンバーが集められるということでしたが、先日集まったメンバー以外にもかなり増えていますが、女性ばかりなのはどういうことでしょうか? たしかに技術者は女性の方が多いのは間違いありませんが……。
はい? 好印象を与えるため? 女好きな方ですか? なるほど、奥様が多いと。一〇人近い……一〇人⁉ この場がざわつきました。しかし、ここにいるみんなはそれでいいのですか? はあ、いいのですか。まあ、私も好かれるかどうかは分かりませんが、お会いするだけはお会いしてみます。そういうわけで、私を含めて一九人がユーヴィ市へ向かうことになりました。
ユーヴィ市までは思った以上に距離がありました。そう言えばあの方は夏に殿下の元を訪れて、それから西で魔獣の暴走を退け、そして秋に王都に来て叙爵ですか。どうすればそのような行動ができ……[転移]でしょうね。
あれは時空間魔法の中でもかなり上位の魔法で、行ったことのある場所に移動できるそうですが、もちろん遠ければ遠いほど魔力の消費は激しくなります。普通の魔法使いなら壁の向こうに移動するとか、建物から出るとか、隣の建物へ移動とか、そのような使い方しかしません。もちろん私にも使えません。王都とユーヴィ市の間を移動できるようなら、一体どれほどの魔力量があるのでしょう。
そして念願の対面です。いえ、謁見と言ってもいいでしょうか。領主邸の場所を聞いて向かいます。
来訪の理由を伝えるとケネス様の執務室に案内されました。私たちの前に現れたケネス様は……この方はひょっとして……
「男爵閣下の御尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じます」
直視できませんでした。私ごときは床でも見ていればいいのです。このように這いつくばって。ああ、床が愛おしい。
この方は断じてエルフではありません! 私が森で会った長老などでも辿り着けないような高みにいらっしゃいます。おそらく伝説に出てくるハイエルフという種族ではないのでしょうか。本能がそう訴えました。そう考えればこれまでのことが納得ができます。
高度な魔法、高度な技術、さらにそれらを組み合わせて使いこなす発想力。どうすれば食材に含まれている成分の一つだけを魔法で取り出そうという発想になるのですか? どのような頭をしていれば食材に魔法を使うという発想に辿り着けるのですか? なぜそのような成分を知っているのですか?
閣下の案内で町の中を案内していただきましたが、どれもこれも発想が普通ではありません。魔道具と魔道具を繋げるというのはまだ分かります。ですが、部屋と部屋を魔道具で繋ぐというのは、どうすればそのような考え方ができるのか、まったく分かりません。
しかし、あらためて説明されれば、なるほどと納得できることばかりです。一つ一つの魔道具に魔石を取り付けるのは手間なのでまとめるというのは理解できます。ですが我々のような一般人はその発想に辿り着けません。
結局一日案内していただいて分かったことは、私たちは魔法や魔道具について何も分かっていなかったのだということでした。
魔道具と魔法と道具は違います。当たり前ですが、魔法でできることは魔法ですればいいのです。単なる道具でいいなら道具で済ませてもいいのです。魔道具は魔道具にしかできないことをすればいいのです。そんな基本的なことが分かっていませんでした。
例えば調理用の鉄板です。肉を焼くだけなら普通の鉄板で十分です。魔道具にすれば火力が安定するでしょう。ですがそれだけです。薪は必要ありませんが、その代わりに魔石が必要です。あえて魔道具にする必要はありません。
ですが閣下の作った鉄板は違いました。火傷をしないような配慮がなされていました。熱くなっても手が触れそうになったらその部分の温度を下げるというのは、実際にそのようなことを経験したか、あるいはそのようなことが起こり得ることを知っていて、さらにそれを防ぐという意思がなければなりません。これは薪で調理する場合は不可能です。魔道具ならではでしょう。
閣下の作ったものを見ていると、あの尊い頭の中がどうなっているのか知りたくなります。いえ、パカッと、ではありませんよ? 発想の源を知りたいだけです。できれば近くに控えて色々と教わりたいところですが……。
はい、奥様。何でしょうか? あっ、はい、ではカローラ様とお呼びすればいいのですね? いえ、踏みつけられるのが好きなわけでは……ないはずですが、なぜか閣下の前の床が素敵に感じられました。はい、素質ですか? それはどのような……はい……え? よろしいのですか⁉ 分かりました。では、しかるべき時にお伺いします。
1
あなたにおすすめの小説
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる