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第三章 第二部
キヴィオ子爵領での出稼ぎ 六月
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六月になり、パダ町とヴァスタ村が正式にユーヴィ男爵領に入った。この二つがうちに入ってくれたのは本当にありがたい。あまりにも嬉しいので、一人で森を切り拓いてさっさと街道を通してしまおうかと思えるくらいだけど、土木工事などの長期の仕事を作るのも領主の仕事。だから僕はせいぜい準備くらいしかしない。
ユーヴィ男爵領は人口が増えているけど、あれはある意味では作業員たちが留まってくれているから。だから物が売れ、飲食店に人が入り、好景気が続いている。作業員の一部はギルド職員や衛兵としてユーヴィ市が雇うことになった。それ以外にも結婚するなどして定住を決めた人も多い。それ以外の作業員たち全員がずっと残ってくれるわけでもないから、できる限り割が良い仕事を与え、できる限り長く留まってくれるように願うしかない。
パダ町とヴァスタ村の件と同時にキヴィオ市が移転も発表された。移転場所は[地図]で見れば、現在のキヴィオ市からラクヴィ伯爵領のエス町へ向かう街道の三分の一あたり。南にはサミ町がある。領地的にはほぼ真ん中になるのかな。
「ケネス殿、よろしくお願いします」
「いえ、こちらこそ。かなり広いので杭を打つのも大変だったんじゃないですか?」
「こちらは杭を打つだけですから。それで、我々は上から『すべて本人に任せるように』と言われていますが、それでいいのですか?」
「ええ、大丈夫ですよ。何かあれば声をかけるかもしれませんが、作業は一人でやりますのでゆっくりしていてください」
今回は冒険者として依頼を受けるという形になっている。正直なところ形だけなんだけど、それも場合によっては必要なんだよね。
ある貴族が別の貴族の領都を新しく作る、という言葉だけを聞くと、作られる側としては多少は恥ずかしく思うだろう。つまり自分のところではそれができないと言っているようなものだから。しかも作るのが男爵で作られるのが子爵だ。だから建前上は冒険者に頼んだということになる。指名依頼というやつだね。そういうわけで今回はケネス殿だ。
今は新キヴィオ市の北の城壁を作る場所にいる。予定では町の中を二本の川が流れることになる。町の規模としてはこれまでよりも二回りくらい大きくなった。キヴィオ子爵領は最初は男爵領だったから、旧キヴィオ市は子爵領としてはやや小さめだった。街道が城門とはややずれるので、その部分の修正も僕がすることになっている。城門は東西南北の城壁にそれぞれ五ヶ所ずつ。城門の上、そして四方の角には見張り台も付ける。
ではやりますか。
普通に歩けば一日がかりになってしまう。さすがにそこまで時間はかけたくないので、[転移]で移動しながらとりあえずまず城壁本体を立てる。
今回はキヴィオ市の城壁に合わせてあらかじめ石材を接合しておいたので、掘って差し込んで固定、掘って差し込んで固定、これを繰り返す。城門や川のところの処理だけはとりあえず最後にするとして、そこ以外に城壁を突き刺す。見た目を整えるのはとりあえずあとで。ひたすら掘って刺して固定、掘って刺して固定、掘って刺して固定。[魔力紐]と[魔力手]のおかげだ。
お昼を挟んで午後二時あたりかな、なんとか城壁が繋がった。そこから見張り塔、それから城壁の上に登る階段を設置し、空いた空間に城門を設置。川が城壁の下を通るところはとりあえず鉄格子をはめ込んでおく。全体を整えて滑らかにする。そして城壁の中をなるべく平らにして……。終わりかな?
「ありがとうございました。ところで我々は本当に見ているだけでよかったのでしょうか?」
「はい。大丈夫ですよ。ではここの写真も撮りましたのでこれを提出してきます。どなたかにサインをいただきたいのですが」
「では私が」
撮った写真にサインをしてもらったら、なくさないようにマジックバッグに入れる。
「僕の方はこれで終わりですが、みなさんはどうされますか?」
「我々はおかしな者が居座らないように当面は交代で見回りを続けますので、ケネス殿は我々のことは気にせずにお戻りください」
「分かりました。ではみなさんもお気を付けて」
◆ ◆ ◆
「なあ、城壁って一日でできるんだな」
「いや、普通はできないだろ。でも城壁だよなあ、これ」
「話には聞いていたけど、何なんだろうな、あの人」
「すごいはずなのに、そうは見えない人だったな。気安くて軽い感じなのに丁寧で」
「これまで信じてなかったんだけど、大森林の暴走を四人で止めたっていうのも多分本当だな」
「本当の実力者ってのはああいう人なんだろうな」
「でも、あの人を実力者とすれば、他の冒険者はどうなるんだ?」
「……何だろうな」
◆ ◆ ◆
「ではこちらの処理をお願いします」
キヴィオ市の冒険者ギルドに移動してハンナさんに手続きをしてもらう。
「はい、分かりました。これは……やっぱり早く移転できそうですね」
「予定ではいつ頃からなんですか? あ、聞いてもよかったですか?」
「大丈夫ですよ。ケネスさん案件ですからね」
「その言われ方もどうかと思いますが……」
案件って日常的にポンポン使われる言葉じゃないよね。それが使われるのって重大事件か厄介ごとが多くない?
「いえ、領主様とギルド長からは『おそらく一日で終わるだろうから、作業の翌日から建設に入れるようにする』と異口同音に聞いています」
「まあそうなりますよね。あのお二人なら」
ちょうど人が途切れたタイミングのようで、ついつい二人とも口が軽くなる。
「あの時に受付に来た人がいつの間にか隣の領主様ですか……」
「ハンナさんはお変わりありませんか?」
「実はですね、このたび結婚することになりまして、今月までの勤務になります」
「そうでしたか。おめでとうございます。それなら最後にお会いできてよかったです」
「いえ、でもケネスさんには多分またお会いしますよ」
「あれ? ひょっとしてうちに?」
「はい。夫がユーヴィ市を拠点に仕事をすることになりまして、私もおそらく店を手伝うか、もしくはギルドで募集があれば働かせてもらおうと思っています」
本人に向かって言っていいかどうか分からないから言わないけど、ハンナさんってものすごく普通だから、うちに来てくれるとありがたいね。うちのギルド、わりと濃い人が多いから。
「ハンナさんなら歓迎しますよ。しかしお店ですか……」
「ケネスさんと会ったことがあるそうですよ。ラデクという名前です」
「記憶に……ないですね。まあ、わりとお店を回って話はしましたけどね。名前までは聞いていないことが多いですけど」
露店でも商店でも、それなりに人と話はしてたんだよね。でも日本でもよくあるじゃない、何度も通って顔も覚えられているのに名前を言ったことないしマスターの名前も知らない喫茶店って。また来たねって言われるけど、向こうは僕の名前を知らないしこっちもわざわざ言わない。
「ヒントです。ユーヴィ市で会って、それからしばらくしてキヴィオ市でも会ったそうです」
「あ! 行商で布を売っていた人じゃないですか?」
「そうです。ケネスさんと話をしたのは自慢になるって言っていましたよ。元々は何でも扱っていたそうですが、最近はユーヴィ市の服が面白いと言って服の店を出すことに決めたそうです。器用なので自分で仕立てるつもりだと」
「ではお店ができたら覗きに行くことにしますね」
「はい、お待ちしています」
これもご縁かな。あの時反物のように布を巻いて売っていた人だね。折り畳むよりも巻く方が折り目が付かずに上等に見えるから高値で売れると言っていた。物の扱いにこだわりがあるなと思った記憶がある。キヴィオ市で会った時にはサイレントベアに襲われかけたと言っていた。
最初はそのラデクさんが売っていた布でエリーが服を仕立ててたんだよね。それがいつの間にか自分で染めたり織ったり仕立てたり売ったり、まあうちの妻たちのアクティブなこと。
さて、いつまでもここにいても仕方がないので戻りますか。
ユーヴィ男爵領は人口が増えているけど、あれはある意味では作業員たちが留まってくれているから。だから物が売れ、飲食店に人が入り、好景気が続いている。作業員の一部はギルド職員や衛兵としてユーヴィ市が雇うことになった。それ以外にも結婚するなどして定住を決めた人も多い。それ以外の作業員たち全員がずっと残ってくれるわけでもないから、できる限り割が良い仕事を与え、できる限り長く留まってくれるように願うしかない。
パダ町とヴァスタ村の件と同時にキヴィオ市が移転も発表された。移転場所は[地図]で見れば、現在のキヴィオ市からラクヴィ伯爵領のエス町へ向かう街道の三分の一あたり。南にはサミ町がある。領地的にはほぼ真ん中になるのかな。
「ケネス殿、よろしくお願いします」
「いえ、こちらこそ。かなり広いので杭を打つのも大変だったんじゃないですか?」
「こちらは杭を打つだけですから。それで、我々は上から『すべて本人に任せるように』と言われていますが、それでいいのですか?」
「ええ、大丈夫ですよ。何かあれば声をかけるかもしれませんが、作業は一人でやりますのでゆっくりしていてください」
今回は冒険者として依頼を受けるという形になっている。正直なところ形だけなんだけど、それも場合によっては必要なんだよね。
ある貴族が別の貴族の領都を新しく作る、という言葉だけを聞くと、作られる側としては多少は恥ずかしく思うだろう。つまり自分のところではそれができないと言っているようなものだから。しかも作るのが男爵で作られるのが子爵だ。だから建前上は冒険者に頼んだということになる。指名依頼というやつだね。そういうわけで今回はケネス殿だ。
今は新キヴィオ市の北の城壁を作る場所にいる。予定では町の中を二本の川が流れることになる。町の規模としてはこれまでよりも二回りくらい大きくなった。キヴィオ子爵領は最初は男爵領だったから、旧キヴィオ市は子爵領としてはやや小さめだった。街道が城門とはややずれるので、その部分の修正も僕がすることになっている。城門は東西南北の城壁にそれぞれ五ヶ所ずつ。城門の上、そして四方の角には見張り台も付ける。
ではやりますか。
普通に歩けば一日がかりになってしまう。さすがにそこまで時間はかけたくないので、[転移]で移動しながらとりあえずまず城壁本体を立てる。
今回はキヴィオ市の城壁に合わせてあらかじめ石材を接合しておいたので、掘って差し込んで固定、掘って差し込んで固定、これを繰り返す。城門や川のところの処理だけはとりあえず最後にするとして、そこ以外に城壁を突き刺す。見た目を整えるのはとりあえずあとで。ひたすら掘って刺して固定、掘って刺して固定、掘って刺して固定。[魔力紐]と[魔力手]のおかげだ。
お昼を挟んで午後二時あたりかな、なんとか城壁が繋がった。そこから見張り塔、それから城壁の上に登る階段を設置し、空いた空間に城門を設置。川が城壁の下を通るところはとりあえず鉄格子をはめ込んでおく。全体を整えて滑らかにする。そして城壁の中をなるべく平らにして……。終わりかな?
「ありがとうございました。ところで我々は本当に見ているだけでよかったのでしょうか?」
「はい。大丈夫ですよ。ではここの写真も撮りましたのでこれを提出してきます。どなたかにサインをいただきたいのですが」
「では私が」
撮った写真にサインをしてもらったら、なくさないようにマジックバッグに入れる。
「僕の方はこれで終わりですが、みなさんはどうされますか?」
「我々はおかしな者が居座らないように当面は交代で見回りを続けますので、ケネス殿は我々のことは気にせずにお戻りください」
「分かりました。ではみなさんもお気を付けて」
◆ ◆ ◆
「なあ、城壁って一日でできるんだな」
「いや、普通はできないだろ。でも城壁だよなあ、これ」
「話には聞いていたけど、何なんだろうな、あの人」
「すごいはずなのに、そうは見えない人だったな。気安くて軽い感じなのに丁寧で」
「これまで信じてなかったんだけど、大森林の暴走を四人で止めたっていうのも多分本当だな」
「本当の実力者ってのはああいう人なんだろうな」
「でも、あの人を実力者とすれば、他の冒険者はどうなるんだ?」
「……何だろうな」
◆ ◆ ◆
「ではこちらの処理をお願いします」
キヴィオ市の冒険者ギルドに移動してハンナさんに手続きをしてもらう。
「はい、分かりました。これは……やっぱり早く移転できそうですね」
「予定ではいつ頃からなんですか? あ、聞いてもよかったですか?」
「大丈夫ですよ。ケネスさん案件ですからね」
「その言われ方もどうかと思いますが……」
案件って日常的にポンポン使われる言葉じゃないよね。それが使われるのって重大事件か厄介ごとが多くない?
「いえ、領主様とギルド長からは『おそらく一日で終わるだろうから、作業の翌日から建設に入れるようにする』と異口同音に聞いています」
「まあそうなりますよね。あのお二人なら」
ちょうど人が途切れたタイミングのようで、ついつい二人とも口が軽くなる。
「あの時に受付に来た人がいつの間にか隣の領主様ですか……」
「ハンナさんはお変わりありませんか?」
「実はですね、このたび結婚することになりまして、今月までの勤務になります」
「そうでしたか。おめでとうございます。それなら最後にお会いできてよかったです」
「いえ、でもケネスさんには多分またお会いしますよ」
「あれ? ひょっとしてうちに?」
「はい。夫がユーヴィ市を拠点に仕事をすることになりまして、私もおそらく店を手伝うか、もしくはギルドで募集があれば働かせてもらおうと思っています」
本人に向かって言っていいかどうか分からないから言わないけど、ハンナさんってものすごく普通だから、うちに来てくれるとありがたいね。うちのギルド、わりと濃い人が多いから。
「ハンナさんなら歓迎しますよ。しかしお店ですか……」
「ケネスさんと会ったことがあるそうですよ。ラデクという名前です」
「記憶に……ないですね。まあ、わりとお店を回って話はしましたけどね。名前までは聞いていないことが多いですけど」
露店でも商店でも、それなりに人と話はしてたんだよね。でも日本でもよくあるじゃない、何度も通って顔も覚えられているのに名前を言ったことないしマスターの名前も知らない喫茶店って。また来たねって言われるけど、向こうは僕の名前を知らないしこっちもわざわざ言わない。
「ヒントです。ユーヴィ市で会って、それからしばらくしてキヴィオ市でも会ったそうです」
「あ! 行商で布を売っていた人じゃないですか?」
「そうです。ケネスさんと話をしたのは自慢になるって言っていましたよ。元々は何でも扱っていたそうですが、最近はユーヴィ市の服が面白いと言って服の店を出すことに決めたそうです。器用なので自分で仕立てるつもりだと」
「ではお店ができたら覗きに行くことにしますね」
「はい、お待ちしています」
これもご縁かな。あの時反物のように布を巻いて売っていた人だね。折り畳むよりも巻く方が折り目が付かずに上等に見えるから高値で売れると言っていた。物の扱いにこだわりがあるなと思った記憶がある。キヴィオ市で会った時にはサイレントベアに襲われかけたと言っていた。
最初はそのラデクさんが売っていた布でエリーが服を仕立ててたんだよね。それがいつの間にか自分で染めたり織ったり仕立てたり売ったり、まあうちの妻たちのアクティブなこと。
さて、いつまでもここにいても仕方がないので戻りますか。
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