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第三章 第二部
留学生たちの案内
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「ところで閣下、その子は何でしょうか?」
「あ、紹介を忘れていました」
案内に出かけようとしたところ、ジェナさんが僕の肩に乗っているサランを見ながら言った。パッと見た感じは白い毛の固まりにしか見えないけど、よく見ると顔があるしヒゲも動く。
「この町のところどころで見かけると思いますが、アンゴウカウサギという害のない魔獣で、今はこの領地の連絡係です。言葉は話せませんが[念話]が使えますし、筆談でも大丈夫です」
《サランと申します。よろしくお願いいたします》
「あ、こちらこそよろしくお願いいたします。代表のジェナです」
ここにいる全員が[念話]を使えるから、みんなが一斉に頭を下げた。
「この領地にはユーヴィ市以外に五つの町があって、ユーヴィ市とそれぞれの町の間には彼女たちを使った連絡網を整備中です」
「その子たちが走るのですか?」
「いえ、彼女たちは離れた場所の仲間と意思疎通が取れます。それを繋ぐことで、別の町にいるギルド職員と連絡が取れます」
「距離はどれくらいなのでしょうか?」
「一匹一匹は無理をすれば二〇キロ、通常で一五キロくらいですが、無理せずに一〇キロずつ繋いでいます。西のナルヴァ町までおよそ二〇〇キロほどありますから、二〇匹ほどで繋ぎます」
「[念話]が使える人を並べて伝えるのと形は同じでしょうか?」
「形は同じですね。ですが種族特有の[念話]を使うので、人が話すよりも早く遠くまで届くようですね。僕たちではそれそのものは受け取れないようです。こうやって普通に念話で話すことはできますが」
「閣下、町に来た時も気になったのですが、あの建物は何でしょうか?」
「あれは集合住宅です。王都にもあったと思いますが、主にギルド職員や職業訓練学校の教員の宿舎になります。奥が家族向け、手前が単身向け、そして道を挟んで一戸建て住宅です」
「ものすごく美しい建物ですね」
「ありがとうございます。できる限り無駄を省きました。建てるのが早くなりますからね。では一戸建て住宅の中を見てみましょうか。こちらは紹介用として一つ空けてありますので、誰も住んでいない物件です」
「明るい……」
「この建物は基本的に魔道具で構成されています。照明、キッチン、お風呂、トイレは魔道具になっています。汚水は地下に集められ、そこで[分解]と[浄化]によって無害になってから地面に戻されます」
「魔道具に魔石がないようですが」
「魔石はありません。使われているのはこれです」
キッチンの一角にある四角い箱を手に持った。すると照明が消えた。
「これは燃料箱と呼ばれるものです。魔石の代わりと思ってください。これそのものは、今は僕にしか作れませんが、いずれは他の人に作ってもらいたいと思っています。これは空になれば市民生活ギルドで充填されたものと交換してもらえます。交換は無料です」
燃料箱を戻すとまた明るくなった。
「これでどれくらい使えますか?」
「普通に使えば一か月から二か月は使えます。向こうの集合住宅の方は集中管理になっていますので、部屋ごとで交換する必要はありません」
「中身はどうなっているのですか?」
「簡単に言えば、複数の魔石を繋ぎ合わせたものです。そう言ってしまうと有り難みがない気もしますけどね。実際の中身はこうです」
立方体に整えられた魔石が縦四✕横四✕三段に並んでいる。つまり四八個の魔石の集合体だ。
「これは四八個の魔石を繋げたものです。外側の箱の部分は魔力の充填に使われます。魔石の間に挟まっているものは魔石を使う順番を指示するためのものです」
「では今から総合ギルドに入ります。この町のギルドは一か所に集められています。冒険者ギルドは冒険者部門と呼ばれることもあります」
「これは何階建てですか?」
「八階ですね。ではどうぞ」
みんなを連れて中に入る。一階にはギルドの受付が並んでいる。
「受付はギルドごとなのですね」
「さすがに受付は分けないとややこしくなりますからね。でも後ろで処理をする職員は全ギルドで共通です。少しずつ全てのギルドの仕事も覚えてもらう形ですね」
「そのメリットは何でしょうか?」
「欠員が出ても補充が容易なことですね。僕が領主になる前は、三つあったギルドがそれぞれギリギリの人数でやっていましたね。では上の階に移動します。この昇降機も先ほどの燃料箱と同じ仕組みで動いています。場合によっては大きなものを運びますので、かなり広く作られています」
とりあえずエレベーターで屋上まで移動する。彼女たちはギルド職員になるわけじゃないから、細かな説明は今のところ必要ない。魔道具が使われているところだけの説明でいいだろう。
「ここが屋上です。あちらが西になります」
ここからは領内がほぼ見渡せる。そのずっと向こうには大森林がある。
「あの向こうが大森林ですか?」
「そうです。その手前に壁があるのが見えるでしょう。あれがナルヴァ町です」
「ここは見張り塔も兼ねているのですね」
「意図してそうしたわけではありませんけどね。ここはギルド職員の休憩所にもなっていますので、誰かしらが上がってきます。その時期が近付いたら見張り塔として使われるでしょう」
高さの関係で東の方は見えない。キヴィオ市の方まで見えたら見えたで問題になったかもしれないね。
「それでは下へ移動します」
エレベーターで二階まで移動する。二階部分は現在はほぼ倉庫として使われている。
「ここが先ほどの燃料箱を充填するための部屋です」
二階の一室が専用の部屋として使われている。空いている棚に置けば自動で充填される。
「燃料箱の中身は魔石です。魔石は空になった瞬間、あるいは充填していっぱいになった瞬間に破損することが多くなります。ですので残り五パーセントで警告を出し、三パーセントで使用できなくし、九八パーセント以上は充填できないように設定されています」
「元となる魔力はどこから来ているのですか?」
「大森林からです」
「「「「え?」」」」
「みなさんは魔力の素になるものが存在するという話を知っているかと思います」
「「「「はい」」」」
「ここではそれを魔力の素なので『魔素』とします。この魔素は溜まりすぎると淀み、そこに強い魔獣が生まれる原因となります。大森林はどういうわけかその魔素が非常に濃いのです。その中でも特に濃い部分から魔素を吸い出し、一度別の場所に貯め、それをさらに別の場所で魔力に変換し、ここで燃料箱の充填に使う、そういう流れです」
「「「「……」」」」
「とりあえずここを最後にしましょうか。ここは職業訓練学校です。職人たちを集めている場所です」
「どのような職業の訓練に使われているのでしょうか?」
「職業に就く前の段階の礼儀作法や読み書き計算もあります。職業としては織り、染め、仕立て、料理、陶芸、木工、大工、左官、鍛冶などです。他に学びたいものがある場合は市民生活ギルドで申し込み、うまく教員が見つかれば新しい訓練項目にするという流れです」
「訓練を受ける費用はどれくらいでしょうか?」
「無料です」
「え? お金は取らないのですか?」
「はい、いわゆる先行投資という形ですね。まずは一定以上の腕を持った職人を育てることが重要です。ここは王都とは違って人材が不足していますから」
「ここで閣下に魔道具製作を教えていただくことはできませんか?」
「できなくはないですが、ここで職業訓練としては無理ですね。まずはみなさんにはこれからの町作りで使うものを、僕が作ったものを真似て作ってもらうことになります。基本的には実地訓練です。教わるのではなく、僕が作ったものを見て、そこから学んでください。それが一番の早道です。明日からさっそく始めます」
「分かりました。よろしくお願いいたします」
「あ、紹介を忘れていました」
案内に出かけようとしたところ、ジェナさんが僕の肩に乗っているサランを見ながら言った。パッと見た感じは白い毛の固まりにしか見えないけど、よく見ると顔があるしヒゲも動く。
「この町のところどころで見かけると思いますが、アンゴウカウサギという害のない魔獣で、今はこの領地の連絡係です。言葉は話せませんが[念話]が使えますし、筆談でも大丈夫です」
《サランと申します。よろしくお願いいたします》
「あ、こちらこそよろしくお願いいたします。代表のジェナです」
ここにいる全員が[念話]を使えるから、みんなが一斉に頭を下げた。
「この領地にはユーヴィ市以外に五つの町があって、ユーヴィ市とそれぞれの町の間には彼女たちを使った連絡網を整備中です」
「その子たちが走るのですか?」
「いえ、彼女たちは離れた場所の仲間と意思疎通が取れます。それを繋ぐことで、別の町にいるギルド職員と連絡が取れます」
「距離はどれくらいなのでしょうか?」
「一匹一匹は無理をすれば二〇キロ、通常で一五キロくらいですが、無理せずに一〇キロずつ繋いでいます。西のナルヴァ町までおよそ二〇〇キロほどありますから、二〇匹ほどで繋ぎます」
「[念話]が使える人を並べて伝えるのと形は同じでしょうか?」
「形は同じですね。ですが種族特有の[念話]を使うので、人が話すよりも早く遠くまで届くようですね。僕たちではそれそのものは受け取れないようです。こうやって普通に念話で話すことはできますが」
「閣下、町に来た時も気になったのですが、あの建物は何でしょうか?」
「あれは集合住宅です。王都にもあったと思いますが、主にギルド職員や職業訓練学校の教員の宿舎になります。奥が家族向け、手前が単身向け、そして道を挟んで一戸建て住宅です」
「ものすごく美しい建物ですね」
「ありがとうございます。できる限り無駄を省きました。建てるのが早くなりますからね。では一戸建て住宅の中を見てみましょうか。こちらは紹介用として一つ空けてありますので、誰も住んでいない物件です」
「明るい……」
「この建物は基本的に魔道具で構成されています。照明、キッチン、お風呂、トイレは魔道具になっています。汚水は地下に集められ、そこで[分解]と[浄化]によって無害になってから地面に戻されます」
「魔道具に魔石がないようですが」
「魔石はありません。使われているのはこれです」
キッチンの一角にある四角い箱を手に持った。すると照明が消えた。
「これは燃料箱と呼ばれるものです。魔石の代わりと思ってください。これそのものは、今は僕にしか作れませんが、いずれは他の人に作ってもらいたいと思っています。これは空になれば市民生活ギルドで充填されたものと交換してもらえます。交換は無料です」
燃料箱を戻すとまた明るくなった。
「これでどれくらい使えますか?」
「普通に使えば一か月から二か月は使えます。向こうの集合住宅の方は集中管理になっていますので、部屋ごとで交換する必要はありません」
「中身はどうなっているのですか?」
「簡単に言えば、複数の魔石を繋ぎ合わせたものです。そう言ってしまうと有り難みがない気もしますけどね。実際の中身はこうです」
立方体に整えられた魔石が縦四✕横四✕三段に並んでいる。つまり四八個の魔石の集合体だ。
「これは四八個の魔石を繋げたものです。外側の箱の部分は魔力の充填に使われます。魔石の間に挟まっているものは魔石を使う順番を指示するためのものです」
「では今から総合ギルドに入ります。この町のギルドは一か所に集められています。冒険者ギルドは冒険者部門と呼ばれることもあります」
「これは何階建てですか?」
「八階ですね。ではどうぞ」
みんなを連れて中に入る。一階にはギルドの受付が並んでいる。
「受付はギルドごとなのですね」
「さすがに受付は分けないとややこしくなりますからね。でも後ろで処理をする職員は全ギルドで共通です。少しずつ全てのギルドの仕事も覚えてもらう形ですね」
「そのメリットは何でしょうか?」
「欠員が出ても補充が容易なことですね。僕が領主になる前は、三つあったギルドがそれぞれギリギリの人数でやっていましたね。では上の階に移動します。この昇降機も先ほどの燃料箱と同じ仕組みで動いています。場合によっては大きなものを運びますので、かなり広く作られています」
とりあえずエレベーターで屋上まで移動する。彼女たちはギルド職員になるわけじゃないから、細かな説明は今のところ必要ない。魔道具が使われているところだけの説明でいいだろう。
「ここが屋上です。あちらが西になります」
ここからは領内がほぼ見渡せる。そのずっと向こうには大森林がある。
「あの向こうが大森林ですか?」
「そうです。その手前に壁があるのが見えるでしょう。あれがナルヴァ町です」
「ここは見張り塔も兼ねているのですね」
「意図してそうしたわけではありませんけどね。ここはギルド職員の休憩所にもなっていますので、誰かしらが上がってきます。その時期が近付いたら見張り塔として使われるでしょう」
高さの関係で東の方は見えない。キヴィオ市の方まで見えたら見えたで問題になったかもしれないね。
「それでは下へ移動します」
エレベーターで二階まで移動する。二階部分は現在はほぼ倉庫として使われている。
「ここが先ほどの燃料箱を充填するための部屋です」
二階の一室が専用の部屋として使われている。空いている棚に置けば自動で充填される。
「燃料箱の中身は魔石です。魔石は空になった瞬間、あるいは充填していっぱいになった瞬間に破損することが多くなります。ですので残り五パーセントで警告を出し、三パーセントで使用できなくし、九八パーセント以上は充填できないように設定されています」
「元となる魔力はどこから来ているのですか?」
「大森林からです」
「「「「え?」」」」
「みなさんは魔力の素になるものが存在するという話を知っているかと思います」
「「「「はい」」」」
「ここではそれを魔力の素なので『魔素』とします。この魔素は溜まりすぎると淀み、そこに強い魔獣が生まれる原因となります。大森林はどういうわけかその魔素が非常に濃いのです。その中でも特に濃い部分から魔素を吸い出し、一度別の場所に貯め、それをさらに別の場所で魔力に変換し、ここで燃料箱の充填に使う、そういう流れです」
「「「「……」」」」
「とりあえずここを最後にしましょうか。ここは職業訓練学校です。職人たちを集めている場所です」
「どのような職業の訓練に使われているのでしょうか?」
「職業に就く前の段階の礼儀作法や読み書き計算もあります。職業としては織り、染め、仕立て、料理、陶芸、木工、大工、左官、鍛冶などです。他に学びたいものがある場合は市民生活ギルドで申し込み、うまく教員が見つかれば新しい訓練項目にするという流れです」
「訓練を受ける費用はどれくらいでしょうか?」
「無料です」
「え? お金は取らないのですか?」
「はい、いわゆる先行投資という形ですね。まずは一定以上の腕を持った職人を育てることが重要です。ここは王都とは違って人材が不足していますから」
「ここで閣下に魔道具製作を教えていただくことはできませんか?」
「できなくはないですが、ここで職業訓練としては無理ですね。まずはみなさんにはこれからの町作りで使うものを、僕が作ったものを真似て作ってもらうことになります。基本的には実地訓練です。教わるのではなく、僕が作ったものを見て、そこから学んでください。それが一番の早道です。明日からさっそく始めます」
「分かりました。よろしくお願いいたします」
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