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第三章 第三部
名馬の産地
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北街道の工事は、多少の問題を起こしつつも順調に進んでいる。農畜水産物ギルドと魔道具技術者ギルドもでき、諸々のトラブル対処以外には僕にはすることが少ない。領主としての仕事以外なら今のうちにしかできないだろう。そういうわけで厩舎係のシーラと一緒にパルニ公爵領に馬を見に来ている。
パルニ公爵領は領都のパルニ市を中心にして、北側に三つの市、そして南側に三つの市がある。さすがに直轄領ほどお互いに近いわけじゃないけど、一週間程度でそれぞれ行き来ができる。もちろん小さな町や村もたくさんあり、牧畜と酪農が盛んな地域だ。
直轄領ほどではないにしても領地は広く、でも領内は領軍の目が行き届いているので盗賊などの被害も比較的少ないらしい。通商路の一つがここを通っているから気合いの入れ方も違うのだろう。
クルディ王国からの物は、一番南にあるシグルド市から北へ向かうルートもあるけど、もう一つ西ルートもある。シグルド市からずっと海沿いを西へ進み、途中のアナージ市で北西に向かってパルニ公爵領のハーデム市、パルニ市、キドマ市を通って直轄領に入る、やや縦棒が倒れたL字のようになっている。
「なるほど。やっぱりある程度は囲ってるんだね」
「さすがに安全とは言っても越えられたら危ないでしょうね」
僕たちはキドマ市の東にあるポドマー市からさらに東にある町を順番に回っている。公爵領の北東の外れにある地域だ。このあたりはかなり広い範囲を塀で囲って魔獣や野獣が入らないようにしているようだ。さらに兵士たちが巡回しているので、まず町の中にいて襲われることはないらしい。
「名馬が多いというのは分かる気がするね」
「馬のためだけと言ったら馬には悪いですが、これだけの広さを管理するのは大変でしょうね」
「ここまで手がかけられるから育つんだろうね」
僕たちは身分を明かした上でここに来ている。公爵は王都にいて今はいないそうなので、とりあえず来たことだけは伝えてもらうことにした。購入前提ではなくてあくまで調査ということも伝えている。向こうは買ってほしいのかもしれないけど。
「おっしゃる通り、この町では妙に人懐っこい馬が生まれることがあります。話を聞く限り、男爵様のところにいる馬たちはこの周辺で生まれた馬のような気がしますね」
「うちの馬たちは人懐っこいどころではないですけどね」
シーラも驚くような、普通に四則計算ができる馬たちだから。子供たちだって僕が言ったことを理解して、自分の名前を選んだからね。
「それでは少し歩かせてもらいます」
「分かりました。帰る際には一言お声かけください」
「はい、分かりました」
シーラと一緒に、一頭の馬を連れて牧場を歩く。この馬は特に何の変哲もない普通の馬だ。
「それで旦那様、牧場を見て何か分かるのですか?」
「そうだねえ……。あのあたりに何かありそうだね」
僕は地面のステータスをチェックしながら牧場を歩く。このあたりか……。
「ここですか? 特に何もないようですが」
「実は色々とあるんだよね」
明らかにおかしな設定がされている。
「はあ、そうなんですね」
シーラはそう言うけど、見た目は普通だからね。それなら少し経験してもらおうか。少し離れた場所の設定を一時的に変えて……。
「シーラ、ここは何もないと思うけど、試しに立ってみて」
「ここですか? 普通に牧草が生えているだけですけ……暑っ!」
そこは気温を真夏よりも高くした。もちろん体を壊すようなことはない。
「それならここは?」
「ここも普通に見えますが……寒っ!」
「ねっ?」
「何ですか、これは?」
それぞれ一メートル四方だけ気温を変えただけ。短時間だから牧草に特に変化はないし、もちろんすぐに戻しておく。
「今のは僕がやったんだけど、あの異空間にもおかしなところがあったでしょ?」
「植物の育ち方がおかしかったですね。見る見るうちに成長していました」
「あれは僕がそうなるようにしていたんだけどね。今の暑いのも寒いのもそう。そこだけちょっとそう感じるように変えたわけ」
管理者の力で、一時的に気温を四〇度と一〇度に変更した。もちろんもう戻したけどね。
「そんなことができるんですね」
「普通はできないけどね。それでこの牧場だけど、これは僕がやったわけじゃないけど、その石のあるところが少しおかしくなってる」
「おかしいですか?」
「そう。害になるものじゃないし、もし何なら僕が買い取ればいいから、その馬を連れて石の横に立ってみて」
「あのー、私には何もないですか?」
「それはもちろん。危険なことはさせないよ」
「分かりました。では……」
シーラは馬を連れて膝くらいの高さがある石の横に立つ。
「もう少し待ってね」
「はい、特に私には何もありません」
「まあ馬にしか影響がないから大丈夫だよ」
「馬だけなんですか?」
「そう。ああ、そろそろ変化が出たね」
シーラが手綱を持っていた馬が、キョロキョロと周りを見渡すと、「あれっ?」と言いたげに首をかしげた。
「僕の言っていることは分かる?」
そう声をかけるとブンブンと首を立てに振った。
「さっきまでと全然違います!」
「この子は頭がよくなったんだよ。あの一分ほどでね」
真っ先に見つけたのがこの石のところだったけど、他にもこの牧場だけで何か所もあるようだ。簡単に言うと、【種族:[馬]】に限定して、一分間その場所で動かずに立っているだけで、[言語理解]が付くようになる。それ以外にもステータスの【知恵】や【知識】が上昇する場所もあったので順番に回ると、テノールとバスくらい人間味が出てきた。
「すごいと言っていいのかどうか分かりませんが、旦那様と同じことができる人がいたということですよね?」
「そうなるね」
僕よりもずっと力のある人だったんだろうけどね。それよりも、気になることが一つ。このあたりからしばらく北に向かうと、男性が生まれにくくなっていた村があるんだよね。今日のところはそれほど時間があるわけじゃないから調べられないけど、まとまった時間ができれば調査が必要かな。
「ところで旦那様、その馬はどうしますか?」
「とりあえずこの子は購入しようか。まだ若い雌だけど、うちの子たちと仲良くやってくれるかな。購入が終わるまでは普通の馬の真似をしておいてね」
声をかけられた馬が頷く。一頭だけというのもおかしいので、全部で四頭、雄と雌をそれぞれ二頭ずつ購入した。
◆ ◆ ◆
「旦那様、あの子だけ頭がいいというのは可哀想じゃありませんか?」
「でもね、本来は馬はあそこまで頭がいいものじゃないから。今回ちょっと調べる必要もあったから、ちょっと無茶をさせたけど」
動物実験のようなことは本当はしたくなかったけど、どれだけ影響が出るのかを調べておきたかった。でも僕にステータスの数値を直接下げることはできない。下げる場所を作ることはできるけど。
「他の子たちも頭を良くしませんか? おそらくその方が彼らのためにもなりますし、旦那様の役に立つと思うんです」
「あまりステータスをいじるのも問題になるんだけどね。それにみんなテノールやバスみたいになるけど大丈夫?」
「言いだしたからには責任は取ります。もし管理失格と思えるなら、いくらでも罰してください」
「……カローラから何か聞いた?」
「この鞭をいただきました。派手な音がするわりには痛くないそうです」
「僕が作ったものじゃないし、使ったこともないからね?」
結局それからカローラに相談してみると、うちにいる馬の頭を良くするくらいなら問題はないだろうということになった。だから屋敷の厩舎と異空間の厩舎には、そこにいるだけでステータスの【知恵】と【知識】の数値が向上し、[言語理解]が付く場所を用意した。数日すると、これまでテノールやバスほど人間味のなかったソプラノとアルトだけど、急に美容液を前足に取って顔に塗り始めるようになった。でも栗毛だから美白は無理じゃない?
パルニ公爵領は領都のパルニ市を中心にして、北側に三つの市、そして南側に三つの市がある。さすがに直轄領ほどお互いに近いわけじゃないけど、一週間程度でそれぞれ行き来ができる。もちろん小さな町や村もたくさんあり、牧畜と酪農が盛んな地域だ。
直轄領ほどではないにしても領地は広く、でも領内は領軍の目が行き届いているので盗賊などの被害も比較的少ないらしい。通商路の一つがここを通っているから気合いの入れ方も違うのだろう。
クルディ王国からの物は、一番南にあるシグルド市から北へ向かうルートもあるけど、もう一つ西ルートもある。シグルド市からずっと海沿いを西へ進み、途中のアナージ市で北西に向かってパルニ公爵領のハーデム市、パルニ市、キドマ市を通って直轄領に入る、やや縦棒が倒れたL字のようになっている。
「なるほど。やっぱりある程度は囲ってるんだね」
「さすがに安全とは言っても越えられたら危ないでしょうね」
僕たちはキドマ市の東にあるポドマー市からさらに東にある町を順番に回っている。公爵領の北東の外れにある地域だ。このあたりはかなり広い範囲を塀で囲って魔獣や野獣が入らないようにしているようだ。さらに兵士たちが巡回しているので、まず町の中にいて襲われることはないらしい。
「名馬が多いというのは分かる気がするね」
「馬のためだけと言ったら馬には悪いですが、これだけの広さを管理するのは大変でしょうね」
「ここまで手がかけられるから育つんだろうね」
僕たちは身分を明かした上でここに来ている。公爵は王都にいて今はいないそうなので、とりあえず来たことだけは伝えてもらうことにした。購入前提ではなくてあくまで調査ということも伝えている。向こうは買ってほしいのかもしれないけど。
「おっしゃる通り、この町では妙に人懐っこい馬が生まれることがあります。話を聞く限り、男爵様のところにいる馬たちはこの周辺で生まれた馬のような気がしますね」
「うちの馬たちは人懐っこいどころではないですけどね」
シーラも驚くような、普通に四則計算ができる馬たちだから。子供たちだって僕が言ったことを理解して、自分の名前を選んだからね。
「それでは少し歩かせてもらいます」
「分かりました。帰る際には一言お声かけください」
「はい、分かりました」
シーラと一緒に、一頭の馬を連れて牧場を歩く。この馬は特に何の変哲もない普通の馬だ。
「それで旦那様、牧場を見て何か分かるのですか?」
「そうだねえ……。あのあたりに何かありそうだね」
僕は地面のステータスをチェックしながら牧場を歩く。このあたりか……。
「ここですか? 特に何もないようですが」
「実は色々とあるんだよね」
明らかにおかしな設定がされている。
「はあ、そうなんですね」
シーラはそう言うけど、見た目は普通だからね。それなら少し経験してもらおうか。少し離れた場所の設定を一時的に変えて……。
「シーラ、ここは何もないと思うけど、試しに立ってみて」
「ここですか? 普通に牧草が生えているだけですけ……暑っ!」
そこは気温を真夏よりも高くした。もちろん体を壊すようなことはない。
「それならここは?」
「ここも普通に見えますが……寒っ!」
「ねっ?」
「何ですか、これは?」
それぞれ一メートル四方だけ気温を変えただけ。短時間だから牧草に特に変化はないし、もちろんすぐに戻しておく。
「今のは僕がやったんだけど、あの異空間にもおかしなところがあったでしょ?」
「植物の育ち方がおかしかったですね。見る見るうちに成長していました」
「あれは僕がそうなるようにしていたんだけどね。今の暑いのも寒いのもそう。そこだけちょっとそう感じるように変えたわけ」
管理者の力で、一時的に気温を四〇度と一〇度に変更した。もちろんもう戻したけどね。
「そんなことができるんですね」
「普通はできないけどね。それでこの牧場だけど、これは僕がやったわけじゃないけど、その石のあるところが少しおかしくなってる」
「おかしいですか?」
「そう。害になるものじゃないし、もし何なら僕が買い取ればいいから、その馬を連れて石の横に立ってみて」
「あのー、私には何もないですか?」
「それはもちろん。危険なことはさせないよ」
「分かりました。では……」
シーラは馬を連れて膝くらいの高さがある石の横に立つ。
「もう少し待ってね」
「はい、特に私には何もありません」
「まあ馬にしか影響がないから大丈夫だよ」
「馬だけなんですか?」
「そう。ああ、そろそろ変化が出たね」
シーラが手綱を持っていた馬が、キョロキョロと周りを見渡すと、「あれっ?」と言いたげに首をかしげた。
「僕の言っていることは分かる?」
そう声をかけるとブンブンと首を立てに振った。
「さっきまでと全然違います!」
「この子は頭がよくなったんだよ。あの一分ほどでね」
真っ先に見つけたのがこの石のところだったけど、他にもこの牧場だけで何か所もあるようだ。簡単に言うと、【種族:[馬]】に限定して、一分間その場所で動かずに立っているだけで、[言語理解]が付くようになる。それ以外にもステータスの【知恵】や【知識】が上昇する場所もあったので順番に回ると、テノールとバスくらい人間味が出てきた。
「すごいと言っていいのかどうか分かりませんが、旦那様と同じことができる人がいたということですよね?」
「そうなるね」
僕よりもずっと力のある人だったんだろうけどね。それよりも、気になることが一つ。このあたりからしばらく北に向かうと、男性が生まれにくくなっていた村があるんだよね。今日のところはそれほど時間があるわけじゃないから調べられないけど、まとまった時間ができれば調査が必要かな。
「ところで旦那様、その馬はどうしますか?」
「とりあえずこの子は購入しようか。まだ若い雌だけど、うちの子たちと仲良くやってくれるかな。購入が終わるまでは普通の馬の真似をしておいてね」
声をかけられた馬が頷く。一頭だけというのもおかしいので、全部で四頭、雄と雌をそれぞれ二頭ずつ購入した。
◆ ◆ ◆
「旦那様、あの子だけ頭がいいというのは可哀想じゃありませんか?」
「でもね、本来は馬はあそこまで頭がいいものじゃないから。今回ちょっと調べる必要もあったから、ちょっと無茶をさせたけど」
動物実験のようなことは本当はしたくなかったけど、どれだけ影響が出るのかを調べておきたかった。でも僕にステータスの数値を直接下げることはできない。下げる場所を作ることはできるけど。
「他の子たちも頭を良くしませんか? おそらくその方が彼らのためにもなりますし、旦那様の役に立つと思うんです」
「あまりステータスをいじるのも問題になるんだけどね。それにみんなテノールやバスみたいになるけど大丈夫?」
「言いだしたからには責任は取ります。もし管理失格と思えるなら、いくらでも罰してください」
「……カローラから何か聞いた?」
「この鞭をいただきました。派手な音がするわりには痛くないそうです」
「僕が作ったものじゃないし、使ったこともないからね?」
結局それからカローラに相談してみると、うちにいる馬の頭を良くするくらいなら問題はないだろうということになった。だから屋敷の厩舎と異空間の厩舎には、そこにいるだけでステータスの【知恵】と【知識】の数値が向上し、[言語理解]が付く場所を用意した。数日すると、これまでテノールやバスほど人間味のなかったソプラノとアルトだけど、急に美容液を前足に取って顔に塗り始めるようになった。でも栗毛だから美白は無理じゃない?
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