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第三章 第三部
ファッションショー
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目の前では新作のドレスを着たモデルたちがランウェイを歩いている。足をクロスさせるようなモデル歩きはミレナさんの指導だ。モデルをしているのは『不屈の闘志』と呼ばれている集団にいる女性たち、総勢二五人。最初は罰として、彼女たちを神輿のようなものに乗せて町中を練り歩くというのを考えたんだけど、わざわざそこまでしても意味がないと考えてやめた。それなら別のことをしてもらおうと。
「世界は違いますが、まさか自分でファッションショーが開催できるとは思いませんでした」
「この国はファッションに関してはまだまだだからね」
そういうわけで服飾ギルドの主催でファッションショーを催している。これについて相談を持って行った先はミレナさんのお店。彼女はファッションショー関係の仕事をしていたわけじゃないけど好きでよく見ていたそうで、相談に行ったら協力してくれることになった。演出は彼女が手がけている。もちろん彼女が関わっていることも発表している。
ちなみに彼女がペトラさんに言った罰はディスコのお立ち台のイメージだったらしい。
◆ ◆ ◆
「ミレナさんがペトラさんに伝えた罰の件で少し話をしたくてですね」
「あ、マズかったですか?」
「いえいえ、あれは効果的でしたが、あれからファッションショーを思い出しまして」
「ファッションショーですか」
僕はそれほど詳しくないけど、パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークで年に二回ずつあることくらいは知っている。もちろん対象にする相手が違うから同じにはできないだろうけど、ああいうイベントができないかと思って相談に来た。
ファッションショーとこっちの世界の人に言っても意味が分からないだろうから、そこは同郷で一応ファッション業界にいた知り合いを頼ることにした。
「同じにはできないでしょうけど、裏で着替えてランウェイを歩いてくるっと回ってまた戻って、という形ならできると思います。ぜひ協力させてください」
「それはぜひお願いします」
「でも姿勢とか振る舞いとかは私には分かりません。知っているのは足を一直線上に置いたりクロスさせたりするくらいですね」
「いわゆるモデル歩きというやつですね」
「はい。私自身がそれほど姿勢が良くないので、着こなしを見せるならそれなりの姿勢をするように指導もしたいですけど……」
「指導ですか……」
!
「一人ぴったりな人を知っています。一度向こうにも相談してみます。無理ならペトラさんにお願いしましょう。あの人も姿勢がいいですから」
「そうですね。いざとなれば母に頼んでみます」
◆ ◆ ◆
こういうイベントを通して、服装に気を使えばどういう違いが出るかということを知ってもらいたいというのがミレナさんの考え。だから今後は定期的に開催することになった。今回は仮設で会場を作ったけど、イベント用の会場を作る必要があるかも。城壁を動かして広げた意味が少しずつ出てきている。あくまで結果論だけど。
そしてモデルたちについて、僕自身にはそれほど迷惑がかかっていなかったから見て見ぬふりをしていたけど、これ以上仕事をさぼらせるわけにもいかなかった。それで各ギルド長からの指示という形で呼び出して、罰としてモデルをさせることになった。
僕は彼女たちが集まった場所には行なかったけど、その場にいた無関係な職員によれば、メンバーが増えるにつれて徐々に顔色が悪くなっていったそうだ。呼び出された理由は誰もが分かっているからね。『不屈の闘志』のメンバーは、ある意味では秘密結社的なところもあって、実際にどれだけのメンバーがいるかはメンバー以外には知られていなかったらしい。そういう人たちがいるらしい、どうもあの人もそうらしい、周りはそんな感じで見ていたそうだ。
シュチェパーンカさんだけは「領主様は我々のしていることに気付いた上で合わせてくれていたのですね」などと感激して拗らせてしまった。僕としては合わせていたわけじゃなくて気にしていなかっただけなんだけど。その彼女が片手を胸に置き、もう片方の指先をスッと伸ばすポーズが様になっている。いや、そのウィンクはいらないから。
「まさか私の指導の結果がこのような形で目に見えるようになるとは……」
「このような催しならぴったりでしょう」
「はい、そう思います」
もう一つ、ポーズの付け方などについては、お隣からちょっと指導に来てもらった。もちろんキヴィオ市の冒険者ギルドにいるポリーナさん。まるで動き方が舞台女優のようだったので、美しい指の伸ばし方や足の動かし方を指導してもらうことになった。
◆ ◆ ◆
「実はポリーナさんに仕事を頼みたいと思いまして」
「ギルドにではなく私に依頼ですか?」
「はい、実は一つ催しを計画していまして……」
僕はファッションショーを計画していることを説明した。もちろんポリーナさんを借りるなら子爵やレオニートさんに許可を貰う必要はあるけど。
「こういう舞台の上を歩いて、ここでくるっと回って戻ってくるわけです。その際の美しい立ち振る舞いをポリーナさんに指導していただけないかと思いまして」
「この舞台は……これはなんという名前だったでしょうか? ここまで出かかっているのですが!」
そう言いながら片手で首に触り、片手を顔に乗せて大きく仰け反る。あれ? この反応ってひょっとして……。安直だけど、やっぱりあれ?
「それはランウェイですね。キャットウォークという言い方もあります。ちなみに、パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク。知っている名前はありますか?」
「いえ、ございません」
「では、宝塚……」
「あっ」
思ったよりも早かった。
「ははあ、なるほど、私はそのためにここに……」
「やはり、何か思い出しましたか?」
「はい。どうやら昔の願いを叶えるためにこちらに来ることになったそうです」
両腕を大きく広げて力説。そのあたりは記憶が戻っても変わらなさそう。
「願いですか」
「はい」
「思い出しましたが、私は交通事故で車椅子の生活になりまして……」
ポリーナさんは物心がついたころから宝塚やOSKが好きだったそうだ。それでいずれは頑張って入団したいと思って演劇や立ち振る舞いの練習をしていたらしい。もちろん専門的な教育を受ける余裕はなかったので、あくまで独学で。でも中学生のころに交通事故で車椅子生活になってしまった。
交通事故って、事故直後は当然だけど、しばらく経ってからでも異変が出ることがあるらしい。ポリーナさんの場合は事故で何か月も入院して、退院後に車椅子での生活を始めてしばらく経ってからパッタリと倒れたそうだ。そうだというのは、死後に管理者から聞いたらしい。脳に損傷があったと。
「担当の方からは、『宝塚』という言葉を聞けば思い出すと言われておりました」
「なかなかハードルが高いですね。そもそも宝塚を知っている人がほとんどいない世界ですから」
「ほとんどと言うことは、知っている方が他にもいらっしゃるということでしょうか?」
「ええ、もしよろしければその時に紹介しましょう」
「よろしくお願いします」
ミレナさんの時にも思ったけど、過去の記憶がある人って意外といるんだなと感じた。普通に寿命で死んだ場合はそんなことはないようだけど、管理者の不手際とか何かのトラブルとか、そういう場合は配慮されるんだろうね。でもキーワード的なものを聞いたり口にしたりしない限り思い出せないようになっていて、自分が転生者だと気付かない人が多いんだと思う。転生者だと分かっても、それだけで幸せかどうかは分からないけどね。
◆ ◆ ◆
ポリーナさんにはマイカとミレナさんとフランシスさんを紹介した。会話の内容から、どうも日本人として死んだ時の年齢は、年下の方からポリーナさん、マイカ、ミレナさん、僕、フランシスさんの順番になるようだ。年齢じゃなくて何年ごろの話だったのかとなると、早い方からポリーナさん、フランシスさん、ミレナさん、僕、マイカの順になると思う。女性に年齢を聞くのは問題だから、あくまで推測。
フランシスさんはどうも僕が思っていたよりも上だったようで、バブルの終わりごろの世代らしい。お立ち台経験者だった。それで映える振る舞いについては彼女にも協力してもらった。扇子はいらないと言ったけど。
今回モデルたちが着ているのは町にある衣料品店が作った普通のものばかりだ。店の名前や作った人の名前が読み上げられるので、広告代わりにもなるだろう。もっとも場違いな服を持ち込んだお店もあり、そこはきちんと説明してお帰りいただいた。
「あの『領主様はこういうのがお好きだと聞きしまして』って持ち込まれた衣装はすごかったですね。さすがにボンデージはマズいので夜のお店に回ってもらいますが」
「さすがにあれはね。ちなみにああいうのは僕の趣味じゃないからね」
ちょっと勘違いした服というか衣装というか、さすがにこの場で着用してはダメそうなものは持ち帰ってもらい、あらためて夜のお店に紹介することになった。夜のお店? あるよ、僕が領主になる前から。あえて言わなかったけど、一緒にお酒を飲む位の店から娼館まで一通り。
元のユーヴィ市くらいの規模の町でも、町があって人がいるならそういうお店もある。そういうお店で働いている人たちもたくさんいる。日本では昔は「飲む・打つ・買う」って言われたそうだけど、娯楽が少ない世界だからそもそも「打つ」はない。個人個人でちょっと賭けるくらいはあるそうだけど、大勢が集まる賭博場はこの町にはない。そうなると「飲む」か「買う」のどちらか、あるいは両方になる。どの世界でもみんな同じようなことを考えるんだよ。
それはいいとして、僕がSMが好きだと言ったのは、カローラとジェナのどっち?
「世界は違いますが、まさか自分でファッションショーが開催できるとは思いませんでした」
「この国はファッションに関してはまだまだだからね」
そういうわけで服飾ギルドの主催でファッションショーを催している。これについて相談を持って行った先はミレナさんのお店。彼女はファッションショー関係の仕事をしていたわけじゃないけど好きでよく見ていたそうで、相談に行ったら協力してくれることになった。演出は彼女が手がけている。もちろん彼女が関わっていることも発表している。
ちなみに彼女がペトラさんに言った罰はディスコのお立ち台のイメージだったらしい。
◆ ◆ ◆
「ミレナさんがペトラさんに伝えた罰の件で少し話をしたくてですね」
「あ、マズかったですか?」
「いえいえ、あれは効果的でしたが、あれからファッションショーを思い出しまして」
「ファッションショーですか」
僕はそれほど詳しくないけど、パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークで年に二回ずつあることくらいは知っている。もちろん対象にする相手が違うから同じにはできないだろうけど、ああいうイベントができないかと思って相談に来た。
ファッションショーとこっちの世界の人に言っても意味が分からないだろうから、そこは同郷で一応ファッション業界にいた知り合いを頼ることにした。
「同じにはできないでしょうけど、裏で着替えてランウェイを歩いてくるっと回ってまた戻って、という形ならできると思います。ぜひ協力させてください」
「それはぜひお願いします」
「でも姿勢とか振る舞いとかは私には分かりません。知っているのは足を一直線上に置いたりクロスさせたりするくらいですね」
「いわゆるモデル歩きというやつですね」
「はい。私自身がそれほど姿勢が良くないので、着こなしを見せるならそれなりの姿勢をするように指導もしたいですけど……」
「指導ですか……」
!
「一人ぴったりな人を知っています。一度向こうにも相談してみます。無理ならペトラさんにお願いしましょう。あの人も姿勢がいいですから」
「そうですね。いざとなれば母に頼んでみます」
◆ ◆ ◆
こういうイベントを通して、服装に気を使えばどういう違いが出るかということを知ってもらいたいというのがミレナさんの考え。だから今後は定期的に開催することになった。今回は仮設で会場を作ったけど、イベント用の会場を作る必要があるかも。城壁を動かして広げた意味が少しずつ出てきている。あくまで結果論だけど。
そしてモデルたちについて、僕自身にはそれほど迷惑がかかっていなかったから見て見ぬふりをしていたけど、これ以上仕事をさぼらせるわけにもいかなかった。それで各ギルド長からの指示という形で呼び出して、罰としてモデルをさせることになった。
僕は彼女たちが集まった場所には行なかったけど、その場にいた無関係な職員によれば、メンバーが増えるにつれて徐々に顔色が悪くなっていったそうだ。呼び出された理由は誰もが分かっているからね。『不屈の闘志』のメンバーは、ある意味では秘密結社的なところもあって、実際にどれだけのメンバーがいるかはメンバー以外には知られていなかったらしい。そういう人たちがいるらしい、どうもあの人もそうらしい、周りはそんな感じで見ていたそうだ。
シュチェパーンカさんだけは「領主様は我々のしていることに気付いた上で合わせてくれていたのですね」などと感激して拗らせてしまった。僕としては合わせていたわけじゃなくて気にしていなかっただけなんだけど。その彼女が片手を胸に置き、もう片方の指先をスッと伸ばすポーズが様になっている。いや、そのウィンクはいらないから。
「まさか私の指導の結果がこのような形で目に見えるようになるとは……」
「このような催しならぴったりでしょう」
「はい、そう思います」
もう一つ、ポーズの付け方などについては、お隣からちょっと指導に来てもらった。もちろんキヴィオ市の冒険者ギルドにいるポリーナさん。まるで動き方が舞台女優のようだったので、美しい指の伸ばし方や足の動かし方を指導してもらうことになった。
◆ ◆ ◆
「実はポリーナさんに仕事を頼みたいと思いまして」
「ギルドにではなく私に依頼ですか?」
「はい、実は一つ催しを計画していまして……」
僕はファッションショーを計画していることを説明した。もちろんポリーナさんを借りるなら子爵やレオニートさんに許可を貰う必要はあるけど。
「こういう舞台の上を歩いて、ここでくるっと回って戻ってくるわけです。その際の美しい立ち振る舞いをポリーナさんに指導していただけないかと思いまして」
「この舞台は……これはなんという名前だったでしょうか? ここまで出かかっているのですが!」
そう言いながら片手で首に触り、片手を顔に乗せて大きく仰け反る。あれ? この反応ってひょっとして……。安直だけど、やっぱりあれ?
「それはランウェイですね。キャットウォークという言い方もあります。ちなみに、パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク。知っている名前はありますか?」
「いえ、ございません」
「では、宝塚……」
「あっ」
思ったよりも早かった。
「ははあ、なるほど、私はそのためにここに……」
「やはり、何か思い出しましたか?」
「はい。どうやら昔の願いを叶えるためにこちらに来ることになったそうです」
両腕を大きく広げて力説。そのあたりは記憶が戻っても変わらなさそう。
「願いですか」
「はい」
「思い出しましたが、私は交通事故で車椅子の生活になりまして……」
ポリーナさんは物心がついたころから宝塚やOSKが好きだったそうだ。それでいずれは頑張って入団したいと思って演劇や立ち振る舞いの練習をしていたらしい。もちろん専門的な教育を受ける余裕はなかったので、あくまで独学で。でも中学生のころに交通事故で車椅子生活になってしまった。
交通事故って、事故直後は当然だけど、しばらく経ってからでも異変が出ることがあるらしい。ポリーナさんの場合は事故で何か月も入院して、退院後に車椅子での生活を始めてしばらく経ってからパッタリと倒れたそうだ。そうだというのは、死後に管理者から聞いたらしい。脳に損傷があったと。
「担当の方からは、『宝塚』という言葉を聞けば思い出すと言われておりました」
「なかなかハードルが高いですね。そもそも宝塚を知っている人がほとんどいない世界ですから」
「ほとんどと言うことは、知っている方が他にもいらっしゃるということでしょうか?」
「ええ、もしよろしければその時に紹介しましょう」
「よろしくお願いします」
ミレナさんの時にも思ったけど、過去の記憶がある人って意外といるんだなと感じた。普通に寿命で死んだ場合はそんなことはないようだけど、管理者の不手際とか何かのトラブルとか、そういう場合は配慮されるんだろうね。でもキーワード的なものを聞いたり口にしたりしない限り思い出せないようになっていて、自分が転生者だと気付かない人が多いんだと思う。転生者だと分かっても、それだけで幸せかどうかは分からないけどね。
◆ ◆ ◆
ポリーナさんにはマイカとミレナさんとフランシスさんを紹介した。会話の内容から、どうも日本人として死んだ時の年齢は、年下の方からポリーナさん、マイカ、ミレナさん、僕、フランシスさんの順番になるようだ。年齢じゃなくて何年ごろの話だったのかとなると、早い方からポリーナさん、フランシスさん、ミレナさん、僕、マイカの順になると思う。女性に年齢を聞くのは問題だから、あくまで推測。
フランシスさんはどうも僕が思っていたよりも上だったようで、バブルの終わりごろの世代らしい。お立ち台経験者だった。それで映える振る舞いについては彼女にも協力してもらった。扇子はいらないと言ったけど。
今回モデルたちが着ているのは町にある衣料品店が作った普通のものばかりだ。店の名前や作った人の名前が読み上げられるので、広告代わりにもなるだろう。もっとも場違いな服を持ち込んだお店もあり、そこはきちんと説明してお帰りいただいた。
「あの『領主様はこういうのがお好きだと聞きしまして』って持ち込まれた衣装はすごかったですね。さすがにボンデージはマズいので夜のお店に回ってもらいますが」
「さすがにあれはね。ちなみにああいうのは僕の趣味じゃないからね」
ちょっと勘違いした服というか衣装というか、さすがにこの場で着用してはダメそうなものは持ち帰ってもらい、あらためて夜のお店に紹介することになった。夜のお店? あるよ、僕が領主になる前から。あえて言わなかったけど、一緒にお酒を飲む位の店から娼館まで一通り。
元のユーヴィ市くらいの規模の町でも、町があって人がいるならそういうお店もある。そういうお店で働いている人たちもたくさんいる。日本では昔は「飲む・打つ・買う」って言われたそうだけど、娯楽が少ない世界だからそもそも「打つ」はない。個人個人でちょっと賭けるくらいはあるそうだけど、大勢が集まる賭博場はこの町にはない。そうなると「飲む」か「買う」のどちらか、あるいは両方になる。どの世界でもみんな同じようなことを考えるんだよ。
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