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第四章 第一部
故郷の森へ向かって
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船でリーグ市を出て二日目、午後になってトゥークン市が見えてきた。ここまでは船が苦手なジェナの代わりにフロレスタと一緒だった。
少し時間としては早いけど、今日は進むのはやめておいて、トゥークン市でゆっくりしてから帰ることにする。
「あなた様、まだ日も高いですので、とりあえずご休憩とまいりましょうか」
「その言い方は誰から聞いたの?」
「マイカさんからです。屋敷と一体化するにはどうしたらいいのかと聞かれてからですが、たまに一緒にお茶をするようになりました」
「変な影響を受けないようにね」
◆ ◆ ◆
今いるクルディ王国はフェリン王国と隣同士ではあるけど、似ているようで違うところは多い。そもそも人口が違うし町の数も違う。運河沿いなら一日歩けばそれなりの規模の町があるね。
フェリン王国はとにかく広いけれど、山や森が多く、まとまった平らな土地は少ない。盆地が連続しているような地形が延々と続いているので、見通しが良くない。その中に街道を通して町と町を結んでいる。
一方でクルディ王国は森は多いけど起伏はあまりない。そして大きな運河が通っているので、運河に沿って町が発達している。流通の点でもこちらの方が何歩も先に進んでいるだろう。
そして社会システムの面でもかなり違う。
フェリン王国では三〇〇人くらいまでなら村、それ以上になると町、一〇〇〇人を超えると市になる。領都は一〇〇〇人に達していなくても市と呼ばれる。市でも人が住んでいる場所という意味では町と呼ばれるけどね。クルディ王国には村はないけど町と市はある。村がないのは無闇に領地を広げないため。
フェリン王国は建国当初、とにかく領土を広げることを第一の目標にしていたので、今でも領地の広さは税にはそれほど影響しない。最も影響するのは市の数。誰が見ても市の数は領地の成長を示す基準として分かりやすい。
町や村の数は税にあまり関係ないので、ユーヴィ男爵領だって市はユーヴィ市だけでにして町を一〇〇か所増やすこともできる。でもそうすると一〇〇人の町長に給料を払う必要が出るけど、国に市を増やして税を払うよりは安い。
だからどれだけ領地が広くても、どれだけ領民が多くても、市の数を増やさない貴族は多い。伯爵領、辺境伯領、公爵領には複数の市があるけど、子爵領以下は少ない。
例えばお隣のキヴィオ子爵領だって新キヴィオ市と旧キヴィオ市だけ。他は五〇〇人から八〇〇人くらいの町が多い。実は一〇〇〇人を超えても王都に報告しなければ誰にも分からないわけだから、実際には一〇〇〇人超えの町は多いと思う。
一方でクルディ王国は領地の広さと人口を基準にしているので、領主は無駄に領地を広げたくはない。だから全体的に人口密度が上がる。上がると言ってもタワーマンションのようなものはなく、せいぜい四階から六階くらいの集合住宅が並んでいる感じ。
全体的には主に運河沿いに町ができていて、水運で成り立っている。だから運河から離れた場所に住むのは珍しい。
もちろんエルフの町であるサニティのように森の中にあるような町はあるらしいけど、それらの町は完全に独自路線で運営されているらしい。つまり国の支援は一切受けない。
運河沿いに町があれば運河が活用できる。でも運河から離れれば物を運ぶのも大変になる。そのようなメリットとデメリットを考え、それでも運河沿いで暮らすことを選ばなかった人たちはそれなりにいるようだ。
ちなみにサニティのように国の支援を受けていない場合はクルディ王国の町だとは認められないので、国としては存在はしているのは知っているけど存在しない場所として扱われる。フェリン王国で言えば、町の外にある集落のような扱いになる。
◆ ◆ ◆
「閣下、世界が輝いて見えます」
「顔付きが変わったね」
「閣下のお陰です」
エルフの顔って切れ長の目でやや耳が長いって特徴だけど、もちろん一人一人全然違う。例えばカローラを標準的とすれば、エリーはややたれ目で優しい顔立ちになる。だから余計に割烹着が似合うんだけどね。ジェナは少しつり目でキリッとした表情。秘書系と言えばいいんだろうか。
ただジェナは真面目だから頑張らなければいけないという思いが強くて、表情に余裕がないことが多かった。でも今日はこれまでとは全く違って、生き生きと言うか晴れ晴れと言うか、まあ明るくなった。
ご想像の通り、ジェナには子供ができた。早いか遅いかの違いなら早くてもいいだろうと僕から言った。フロレスタを入れていいのかどうか分からないけど、ジェナで一二人目になる。
妻になった順としては、リゼッタ、カロリッタ、エリー、マイカ、マリアン、セラ、キラ、カローラ、マノン、フロレスタ、エルケ、ジェナとなる。エルケもこの夏で成人だから、まあね。
ここからサニティへ向かって南に進むことになる。進む先を見ると、面白いね。クルディ王国は運河を中心に発展している。つまり運河がない地域には人が少ない。
「分かりやすくていいね」
「久しぶりに見ましたが、改めて見てみるとかなり違和感がありますね」
この北東から南西に向かっている運河の両側には町ができている。今は町の南東に出たところだけど、小さな集落っぽいものが点々としているだけで、他には何もない。
「これはこれで馴染みがあるのかなあ」
「閣下の暮らしていた日本という国もこのような場所があったのですか?」
「運河じゃなくて車……まあ馬なしの馬車だったけどね」
日本でも郊外に行けば幹線道路沿いに複合商業施設がある程度の間隔を空けて存在するけど、それと似たようなもの。
さすがにトゥークン市を出てすぐに森があるわけじゃなく、森はもう少し先らしい。でもそれまでが何もなさそうなのが余計に発展している場所としていない場所の違いを際立たせている。
町を出てしばらく歩くと、草原の中に獣道のように草の生えていない道が伸びるようになった。ここまではみんなバラバラの場所を歩いて来たけど、道を間違えないように同じところを歩くんだろうね。
「飛べば関係ないけどね」
「楽ではありますね。私も嬉しいですし」
ジェナを抱っこしながらそれなりの高さを飛ぶ。それなりと言っても五〇メートルもない。ほとんど人もいないから、とりあえず森に入るまではこれでいいか。
今のところは視界を遮るような物は何もない。ただ進むのみ。
「一応森に近づいたら歩くことにすればいいかな」
「このあたりは何もありませんので、それでいいと思います」
森のあたりまで一気に[瞬間移動]を使うのでもいいんだけど、急いでも何がある訳ではないので飛んでいる。
「閣下はどのようにして魔法を身につけているのですか?」
「どのようにして……ねえ」
なかなか説明が難しい。魔法は魔力があれば誰にでも訓練次第で使えるようになる。一方で適性もあって、火魔法、水魔法、風魔法、土魔法はそれぞれの属性への適性が低いと効果が落ちる。
ところが本来は魔法には属性はない。この世界の魔法は基本的には物理現象だから、温度を上げれば火がつくし、温度を下げれば凍る。
この一見矛盾した考えを何とか自分なりに解釈して、使いやすい形に変えているのが今の状況かな。
「今はこうやって飛んでいるけど、本来の[飛翔]は違うんだよ」
「ではこの飛んでいる状態はどのようにして起きているのですか?」
「いや、[飛翔]は使っているけど、それを改造しているから、[飛翔(改)]と呼ぶべきかな」
「改造ですか」
魔法の改造なんてやる人はほとんどいないと思う。なぜならそのような考えができる人がいないから。
結局は魔法使いの弟子になって教わると、師匠のやり方をそのまま真似ることになる。そしてこの世界では詠唱が一般的なので、詠唱の仕方も師匠を真似ることになる。
弟子が一人前になって弟子に教えるようになると、やっぱり師匠から教わった方法をそのまま教えるから、結局みんな同じになる。
頭の中でイメージして、術式を読み上げ、それから最後に魔法名を口にする。本来はイメージだけでも十分なんだけど、それだと安定しないから詠唱を行い、最後の確認に魔法名を叫ぶ。
実際に詠唱の一部を省略しても魔法は発動するし、[火弾]をイメージをしながら[氷弾]と口にしても、イメージ通りに[火弾]になる。ただしイメージが弱いので魔法も弱くなる。
そんな風に魔法講座をしながら森へ向かって進む。ここまでは楽をしたから、森の中は歩いて進むことになるかな。そうなると基本的には毎日ユーヴィ市に戻ることになるね。
少し時間としては早いけど、今日は進むのはやめておいて、トゥークン市でゆっくりしてから帰ることにする。
「あなた様、まだ日も高いですので、とりあえずご休憩とまいりましょうか」
「その言い方は誰から聞いたの?」
「マイカさんからです。屋敷と一体化するにはどうしたらいいのかと聞かれてからですが、たまに一緒にお茶をするようになりました」
「変な影響を受けないようにね」
◆ ◆ ◆
今いるクルディ王国はフェリン王国と隣同士ではあるけど、似ているようで違うところは多い。そもそも人口が違うし町の数も違う。運河沿いなら一日歩けばそれなりの規模の町があるね。
フェリン王国はとにかく広いけれど、山や森が多く、まとまった平らな土地は少ない。盆地が連続しているような地形が延々と続いているので、見通しが良くない。その中に街道を通して町と町を結んでいる。
一方でクルディ王国は森は多いけど起伏はあまりない。そして大きな運河が通っているので、運河に沿って町が発達している。流通の点でもこちらの方が何歩も先に進んでいるだろう。
そして社会システムの面でもかなり違う。
フェリン王国では三〇〇人くらいまでなら村、それ以上になると町、一〇〇〇人を超えると市になる。領都は一〇〇〇人に達していなくても市と呼ばれる。市でも人が住んでいる場所という意味では町と呼ばれるけどね。クルディ王国には村はないけど町と市はある。村がないのは無闇に領地を広げないため。
フェリン王国は建国当初、とにかく領土を広げることを第一の目標にしていたので、今でも領地の広さは税にはそれほど影響しない。最も影響するのは市の数。誰が見ても市の数は領地の成長を示す基準として分かりやすい。
町や村の数は税にあまり関係ないので、ユーヴィ男爵領だって市はユーヴィ市だけでにして町を一〇〇か所増やすこともできる。でもそうすると一〇〇人の町長に給料を払う必要が出るけど、国に市を増やして税を払うよりは安い。
だからどれだけ領地が広くても、どれだけ領民が多くても、市の数を増やさない貴族は多い。伯爵領、辺境伯領、公爵領には複数の市があるけど、子爵領以下は少ない。
例えばお隣のキヴィオ子爵領だって新キヴィオ市と旧キヴィオ市だけ。他は五〇〇人から八〇〇人くらいの町が多い。実は一〇〇〇人を超えても王都に報告しなければ誰にも分からないわけだから、実際には一〇〇〇人超えの町は多いと思う。
一方でクルディ王国は領地の広さと人口を基準にしているので、領主は無駄に領地を広げたくはない。だから全体的に人口密度が上がる。上がると言ってもタワーマンションのようなものはなく、せいぜい四階から六階くらいの集合住宅が並んでいる感じ。
全体的には主に運河沿いに町ができていて、水運で成り立っている。だから運河から離れた場所に住むのは珍しい。
もちろんエルフの町であるサニティのように森の中にあるような町はあるらしいけど、それらの町は完全に独自路線で運営されているらしい。つまり国の支援は一切受けない。
運河沿いに町があれば運河が活用できる。でも運河から離れれば物を運ぶのも大変になる。そのようなメリットとデメリットを考え、それでも運河沿いで暮らすことを選ばなかった人たちはそれなりにいるようだ。
ちなみにサニティのように国の支援を受けていない場合はクルディ王国の町だとは認められないので、国としては存在はしているのは知っているけど存在しない場所として扱われる。フェリン王国で言えば、町の外にある集落のような扱いになる。
◆ ◆ ◆
「閣下、世界が輝いて見えます」
「顔付きが変わったね」
「閣下のお陰です」
エルフの顔って切れ長の目でやや耳が長いって特徴だけど、もちろん一人一人全然違う。例えばカローラを標準的とすれば、エリーはややたれ目で優しい顔立ちになる。だから余計に割烹着が似合うんだけどね。ジェナは少しつり目でキリッとした表情。秘書系と言えばいいんだろうか。
ただジェナは真面目だから頑張らなければいけないという思いが強くて、表情に余裕がないことが多かった。でも今日はこれまでとは全く違って、生き生きと言うか晴れ晴れと言うか、まあ明るくなった。
ご想像の通り、ジェナには子供ができた。早いか遅いかの違いなら早くてもいいだろうと僕から言った。フロレスタを入れていいのかどうか分からないけど、ジェナで一二人目になる。
妻になった順としては、リゼッタ、カロリッタ、エリー、マイカ、マリアン、セラ、キラ、カローラ、マノン、フロレスタ、エルケ、ジェナとなる。エルケもこの夏で成人だから、まあね。
ここからサニティへ向かって南に進むことになる。進む先を見ると、面白いね。クルディ王国は運河を中心に発展している。つまり運河がない地域には人が少ない。
「分かりやすくていいね」
「久しぶりに見ましたが、改めて見てみるとかなり違和感がありますね」
この北東から南西に向かっている運河の両側には町ができている。今は町の南東に出たところだけど、小さな集落っぽいものが点々としているだけで、他には何もない。
「これはこれで馴染みがあるのかなあ」
「閣下の暮らしていた日本という国もこのような場所があったのですか?」
「運河じゃなくて車……まあ馬なしの馬車だったけどね」
日本でも郊外に行けば幹線道路沿いに複合商業施設がある程度の間隔を空けて存在するけど、それと似たようなもの。
さすがにトゥークン市を出てすぐに森があるわけじゃなく、森はもう少し先らしい。でもそれまでが何もなさそうなのが余計に発展している場所としていない場所の違いを際立たせている。
町を出てしばらく歩くと、草原の中に獣道のように草の生えていない道が伸びるようになった。ここまではみんなバラバラの場所を歩いて来たけど、道を間違えないように同じところを歩くんだろうね。
「飛べば関係ないけどね」
「楽ではありますね。私も嬉しいですし」
ジェナを抱っこしながらそれなりの高さを飛ぶ。それなりと言っても五〇メートルもない。ほとんど人もいないから、とりあえず森に入るまではこれでいいか。
今のところは視界を遮るような物は何もない。ただ進むのみ。
「一応森に近づいたら歩くことにすればいいかな」
「このあたりは何もありませんので、それでいいと思います」
森のあたりまで一気に[瞬間移動]を使うのでもいいんだけど、急いでも何がある訳ではないので飛んでいる。
「閣下はどのようにして魔法を身につけているのですか?」
「どのようにして……ねえ」
なかなか説明が難しい。魔法は魔力があれば誰にでも訓練次第で使えるようになる。一方で適性もあって、火魔法、水魔法、風魔法、土魔法はそれぞれの属性への適性が低いと効果が落ちる。
ところが本来は魔法には属性はない。この世界の魔法は基本的には物理現象だから、温度を上げれば火がつくし、温度を下げれば凍る。
この一見矛盾した考えを何とか自分なりに解釈して、使いやすい形に変えているのが今の状況かな。
「今はこうやって飛んでいるけど、本来の[飛翔]は違うんだよ」
「ではこの飛んでいる状態はどのようにして起きているのですか?」
「いや、[飛翔]は使っているけど、それを改造しているから、[飛翔(改)]と呼ぶべきかな」
「改造ですか」
魔法の改造なんてやる人はほとんどいないと思う。なぜならそのような考えができる人がいないから。
結局は魔法使いの弟子になって教わると、師匠のやり方をそのまま真似ることになる。そしてこの世界では詠唱が一般的なので、詠唱の仕方も師匠を真似ることになる。
弟子が一人前になって弟子に教えるようになると、やっぱり師匠から教わった方法をそのまま教えるから、結局みんな同じになる。
頭の中でイメージして、術式を読み上げ、それから最後に魔法名を口にする。本来はイメージだけでも十分なんだけど、それだと安定しないから詠唱を行い、最後の確認に魔法名を叫ぶ。
実際に詠唱の一部を省略しても魔法は発動するし、[火弾]をイメージをしながら[氷弾]と口にしても、イメージ通りに[火弾]になる。ただしイメージが弱いので魔法も弱くなる。
そんな風に魔法講座をしながら森へ向かって進む。ここまでは楽をしたから、森の中は歩いて進むことになるかな。そうなると基本的には毎日ユーヴィ市に戻ることになるね。
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