新米エルフとぶらり旅

椎井瑛弥

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第三章 第四部

固形スープ

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「おかげさまで一息つけました。夏まではどうなるかと思っていましたが」
「こちらこそミルクには助かっています。さすがに牛も山羊も急に増やせるものではありませんので」

 今日はカルース男爵のところに来ている。今日も牧場でミルクを受け取って、それからついでに商談かな。これまで何回か追加で牛と山羊を購入している。潰して肉にするのではなく、すべてミルクのためだ。

 最初の頃はいきなりミルクの話を始めたからおかしなやつだと思われたかもしれないけど、最近ではずいぶん僕の考えが分かってくれたようだ。うちは肉ではなくミルクが必要だと。
 
「商店の方で牛肉酒が販売されているのを前にも見かけましたが、やはり牛が多いとよく飲まれるのですか?」
「あれは……強いて言えば、昔から作られている伝統的なもの、と言えばいいでしょうか。それほど飲む人は多くありませんので廃棄されることもありますね」
「それはもったいないですね」
「酒蔵の端を使っているだけですし、材料も売り物にならない細かい肉や筋も多いので損失はありません。手間でもありませんし」

 牛スジを食べる習慣はあまりないんだろうね。食感としては面白いけど、下処理に手間がかかるからどうしてもね。ここのところユーヴィ市の町中では、牛スジや蛸などの代わりにコンニャクを使うレシピが増えている。蛸がないからたこわさじゃなくてコンニャクわさになるけど、酒好きを中心に人気があるらしい。

「うちでも肉酒を少量作っているのですが、そこからこのようなものを作りましてね」

 僕は小さな樽を取り出してテーブルに置いた。

「それは、樽ですか?」
「これは肉酒からスープの素を作るための魔道具です」
「スープの素ですか?」
「はい。この上から肉酒を注ぎます。これは先ほどそこのお店で買ってきたものです。そしてここを押すと」

 ザラザラ……

「下からこのような粒が出てきます」

 だいたい一辺が三ミリくらいのサイコロ状の固まり。

「粒と呼ぶには大きいですね。これが先ほどの酒ですか?」
「はい、酒精アルコールを抜いて乾燥させて固めました。一粒で一人分になります」

 カップにサイコロ状の固形スープを一つ入れ、上からお湯を注いで軽く混ぜる。少ないように思えるかもしれないけど、肉酒はかなりしっかりとした味がするから、これくらいでも十分。

「こういう感じになります」
「これは……スープですね」
「ええ、肉酒はどれも基本はそうですが、蒸留酒に肉の旨味が溶け込んでいます。酒精アルコールが強いので旨味がやや隠れていますが、薄めるとよく分かるんですよ。ですのでそもそも酒精アルコールを抜いたものを乾燥して固めれば簡易スープとして使えるのではないかと」
「なるほど。家でも簡単に使えますし、屋外でもいいのでしょうね」
「ええ。料理人が作った本格的なスープには敵いませんが、冒険者や商人など、荷物を減らしたい人にもいいでしょうね。野営する場合に干し肉でスープを作りますが、味が出るまでに時間がかかりますから」

 野営の時、お湯を沸かして干し肉を細かく切ったり細く裂いたりしたものを入れて出汁を取る。肉はそのまま具になる。そこに食材を放り込んでスープにしたり、人によっては麦を入れておかゆにするらしい。ただしどうしても時間がかかるし、そのためは薪を集めなければいけない。火を使わずにパンとチーズだけっていうのもありだけど、夜の屋外は冷えるからね。

「こちらで肉酒が余るくらいなら、一部を固形スープにしてみてはどうでしょうか。廃棄するよりはいいでしょう」
「そうですね。ちなみにこの樽は……」
「実は樽がなくても熱を加え続ければ粉末になります。ただし風味が飛んでしまいますし、火加減も難しいですね。それで、うちが受け取っているミルクをこの書類のような形にしていただけるなら、業務用の大きな樽を用意しますが、いかがでしょうか」
「それでお願いします」

 カルース男爵に書類を見せたら即決だった。受け取るミルクの量をこれまでの二倍にする。支払う金額は一・七五倍にする。つまり量を増やして少しだけ値下げを頼んだ。

 さすがにいきなり半額とか無理は言わない。今までは片手間でできるくらいだったので、それがちょっとした作業になるくらいかな。でも牧場が受け取る合計金額は上がる。

 ペレクバ湖近くの貴族領では、元々肉のために雄牛を育てていて、そのために雌牛が必要だっただけ。ミルクはあまり活用されていない。チーズやバターは上流階級は口にするけど、庶民には届かない高級品。だからそこまでたくさん作っていない。

 ユーヴィ市でも牛と山羊を育てているけど、急には数は増えない。だから少しずつ買い増してもいるし、ここの牧場で用意してもらったミルクを使って乳製品を作っている。もちろん交換条件として燻製のノウハウを伝えている。

「ところでケネス殿、先ほどの固形スープは非常に有用だと思いますが、値段をどれくらいにすべきだと思いますか? あまり高くしても意味がないでしょうが……」
「そうですね。うちでも試験的に作って試しているところですが、銅貨一枚で三粒から四粒くらいでしょうか。それなら領民が毎日使うとしても、それほど負担にはならないと思います」
「やはりそれくらいが限界でしょうね」

 朝晩の食事を作るのに毎回何千円もかかれば負担は大きい。でも銅貨一枚で三粒なら、一粒あたり一〇〇円程度。スープの素としては高いかもしれないけど、レトルトのスープと比べれば安いこともある。具はないけどね。

「肉酒を作るために必要な費用と比較してでしょうね。ちなみにうちは王都で公営商店を持っていまして、そこでは一粒で銅貨三枚なら十分売れそうだという報告があります」
「と言うことは、この町で売れる一〇倍程度。やはりそれくらいにはなりますか」
「高くすれば売れるわけではありませんが、ここならではという特徴があれば、多少高くても売れるでしょうね。肉以外でも、魚でもいい味が出ますよ。アラでも作れると思います」
「なるど。これはうちでも研究してみます」



◆ ◆ ◆



 固形スープに関しては、先月肉酒の確認をしてから色々と試している。やはり冒険者にとっても便利だそうだ。軽く沸かせばそれでスープができるから。

 一人「彼女の料理よりもずっと美味いっすよ」と言って殴られた冒険者がいたけど、その彼女によると「あまりの言い草だったので胸で顔を押さえて落としてやりましたけどね‼」だそうだ。相変わらず仲が良さそうで何より。

 やはり町から町へと移動する商人たちにも人気のようだ。

「どうしても野営をする必要がありますし、その時の食事はこちら持ちということが多いですからね。あのスープなら味としては全然問題がありません」
「運搬は問題ないと思うけど、改善点はあります?」
「そうですね。箱を揺すりすぎると粉になってしまうようですが、それくらいは仕方ないでしょう」
「そこまで細かく管理はできないですね」

 小さなサイコロ状で出てきた固形スープを小さな箱に入れている。最初はいいけど、数が減ってくると箱の中で動く。そうすると次第にスープ同士がぶつかり合って角が削れてくる。それくらいなら仕方ない。すぐに完全に砕けるとかなら問題だけど、ある程度はね。そもそもそこまで商品管理が徹底されていない世界だから、多少大きい小さいは気にされないから。

 味に関しては微調整している。うちでは牛はミルクのために育てているので基本的には肉としては利用しない。だから必然的に魔獣の肉を使った肉酒が中心になる。

 猪肉は旨味が多い。熊肉は旨味がさらに多くて甘みが強い。蛇肉はあっさりしている。鳥肉——鶏肉ではなくて鳥肉、つまりスピアバードの肉——も蛇肉のようにあっさりしている。

 大森林の比較的浅い場所で手に入る肉はそのあたりだから、それらを組み合わせてあっさり系とこってり系を作っている。

 どちらかと言えば冒険者はこってり系を好み、商人はあっさり系を好む傾向にある。よく汗をかくかどうかで違うんだろうね。そこに香辛料スパイス香草ハーブを少し入れるだけで、家庭の味が一流料理店の味になる。そのあたりは王都の某ご夫妻に確認して、貴族のパーティーで出しても問題ないとお墨付きを貰っている。



◆ ◆ ◆



「私は肉酒は飲んだことがなかったが、このような使い方があるのだな」
「これは十分美味しいですね」

 今回は肉酒から作ったスープの素の単品数種類と、調合して味を調えたものを数種類、これを僕の弟子を謳っている料理長に渡してスープにしてもらった。

「料理長としてはどうだ?」
「そうですね。このスープの素だけでは深みという点では物足りませんが、他の食材を加えることでかなり高級感が出せると思います」
「ケネス殿もやっぱりそう思うか?」
「そうですね。料理長にも説明しましたが、このスープの素は旨味成分が凝縮したものになります」
「旨味成分?」
「はい。肉には肉の、茸には茸の、野菜には野菜の、それぞれ旨味があります。肉酒は肉の旨味が酒の中に溶け込んでいますので、そのスープには肉の旨味がすべて溶け込んでいます。ですが、それ単体ではどうしてもやや単調になります」

 スープとして使うなら、野菜の旨味を加えたいところ。

「ですので、これでベースを作り、そこに数種類の野菜を加えて煮込んだものを料理長に作ってもらいました」
「はい。これがそれになります」

 調合済みのスープの素をお湯に入れ、そこにニンジン、タマネギ、セロリ、ネギ、ブーケガルニっぽいものを加え、それを二時間ほど弱火で煮込んだ。もう少し煮込みたかったけどね。

「ほほう、これはなかなか上手いな」
「ええ、本当に。ですが、やはり料理長のスープの方が美味しいですね。慣れているからかもしれませんが」
「それはそうでしょうね。さすがに料理長が手間暇かけて作ったスープを超えれば大変なことですからね」
「師匠にそう言っていただけると嬉しいですね」
「ちなみにケネス殿が本気で作ったスープを一度口にしてみたいと思うが、どうだろうか?」
「ストックしてある分ならすぐに出せますが、それでもいいですか?」
「もちろんだ」

 スープの王様と言えばコンソメだろう。色々種類はあるけど、まず汚れを落とした牛すね肉と脛骨、鶏、鶏ガラの下茹でをする。とんでもない量のアクが出て来るので、しっかりと取って茹でこぼす。肉や骨に付いたアクをしっかり洗い流し、鍋もしっかりと洗う。再び鍋に水を入れたら沸かし、まずは強火でしっかりと煮込みつつアクを取る。アクは網じゃくしで取ったり卵の殻で吸着させたりする。弱火にしたら野菜とブーケガルニを入れ、アクを取りつつ弱火のままで煮込み続ける。

 ここまでは言ってしまえばブイヨンの作り方。ひたすらアクとの戦い。煮込む時間は六時間から丸一日くらいだろうか。ポイントは野菜が沈み始めるくらいまで。業務用の鍋になるととにかく時間がかかる。漉したら冷まして浮いた脂分を取り除く。

 ここからコンソメ作り。牛すね肉を粗めのミンチにし、それと一緒にに刻んだ野菜、トマトピューレ、卵白、水を鍋に入れる。そこにブイヨンを加え、強めの中火くらいで加熱し、卵白が焦げないようにゆっくりと混ぜる。卵白が固まり始めて中身がモソモソと動き始める。それからポコポコと沸いてきたら終わりが近付いてきた証拠。

 さらに追い香味野菜をして、そのまま静かにもう一、二時間ほど煮込む。浮いているミンチや野菜をそっと端にどけつつ、真ん中からお玉でそっと掬って布で漉す。雑に扱うと濁るので、この時が一番緊張する瞬間。漉すけど絶対に搾らない。鍋を傾けてもいいけど、ぐちゃっとなったらアウト。琥珀色で濁らないというのが絶対条件。

 熱いまま保存してあったコンソメを、もう一度軽く熱して器に注ぐ。

「……」
「……」
「……」
「……何だこれは」
「……何でしょう」
「……師匠、これは?」
「これはコンソメという名前のスープです。名前は『完成された』という意味ですね」
「これは……何を使っているのだ? とにかくスッと喉に流れ込むが、何の味なのかがまったく分からないのだが」
「料理長にレシピは渡しますが、牛すね肉、脛骨、鶏肉、鶏ガラ、香味野菜数種類、香草数種類、卵白、トマト……くらいですね」
「材料は普通ですが、それでこの風味になるのですね」
「とにかく手間がかかります。そして濁らないように気を使います。ですがスープの王様と呼ばれるくらいの風味があります。サラッとしていて飲みやすく、ですがお腹に溜まらない、という点が特徴ですね」

 コンソメは大変だよ。でも料理長ならきちんと作りそう。王都でコンソメが流行れば彼の功績だね。
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