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第四章 第一部
ラーシ市と魚(二)
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一般的な知識でも専門的な知識でも同じだと思うけど、インプットがなければアウトプットはできない。人は自分が知っていることしか分からない。僕だって知らないことはいくらでもある。
物知りになりたければ知るしかない。頭に入れようとしても抜けていくことは多いけど、それが抜けないように鍛えることができる人が物知りなんだと思う。
「ジェナは頭は良い。それは間違いない。でも言い方は悪いけど、その頭に入っている知識量が少ない」
「少ないですか……」
「これはジェナに限った話じゃないよ。フェリン王国の大半の人に当てはまるんだけど、とにかく頭に入っている情報量が少なすぎる。これは町がお互いに遠すぎるとか、そのせいで行き来が少ないとか、この国の根本的な欠点が原因ではあるんだけど。人は知らないことはどうやっても理解できない。だから理解したければ知って覚えるしかない。そのためには自分からその機会を得ようとするしかない」
「自分から機会を得る……」
ジェナは僕の言葉を繰り返しながら考えている。彼女は真面目ではあるんだけど、少々融通が利かないところがあって、納得できないと気が済まないところがある。それはそれで個性ではあるんだけど、納得できない限りは頭に入らないことになってしまう。
「そう、待っていても情報は入ってこない。あの普段ゴロゴロしているマイカだって、興味があることにはとことん積極的になるでしょ? それがみんなにはない。知らないことがあってもいい、とりあえず生きて行ければいい、それが以前のユーヴィ男爵領だった。今は情報が増え始めたから、今後は少しずつ変わると思うけど」
「たしかに、私が移住してそれなりになりますが、料理だけではなく色々な物が増えた気がします」
「料理のレシピだって同じ。理解できなくても、まずは頭に入れることが大切。手順を覚えてから理解できることだってある。そして『この調味料を使えばこういう味になるのか。それなら次はこれに使ってみたらどうなるんだろう』って試行錯誤するのもいい勉強になると思う。ジェナが真面目なのは分かるけど、考えすぎると覚えられなくなるよ」
「考えすぎると覚えられない……」
すぐに何かが変わるわけでもないけど、考え方を変えるきっかけになればいいかな。とりあえずこの町で一泊したら朝市で魚介類などを買い込んで、それから東へ向かおう。
◆ ◆ ◆
「ジェナもご主人様に対してかなり気安くなりましたね」
「そうでしょうか。自分ではあまり分かりませんが」
「自分の変化というものは自分では分からないものですよ」
カローラがジェナの変化を感じ取ってか、そのような感想を口にした。まあ連日一緒だからね。これまで屋敷で仕事をしている時には同じ部屋にはいたけど、他の人もいるから。
「私だって最初はご主人様がこれだけ素晴らしい方になるとは分かりませんでした。でも心の底から屈服させられて初めて私はこの方に虐げられるために生まれて来たと、この方に身も心も全て捧げることこそが私のすべきことだと理解できたのです」
それって僕の魂と肉体の修復が終わって意識を取り戻す前の話だよね。屈服も何も、僕は意識もなく寝ていただけだと思うんだけど、本当に何をしたの?
「なるほど、私にしてみれば、閣下の授爵の式典で漏らしたことや、あるいは閣下と初めて言葉を交わした際に床に這いつくばったことがそれにあたるのでしょうね」
「そうです。全てをさらけ出して初めて分かることがあります」
「たしかに。私も最近は町中で閣下にさらけ出すことが多くなりました。もちろん閣下以外に見られることはありませんが」
「そ、それはどのようなことですか? 私にもできます?」
話がちょっとおかしな方向に進んでいる気がする。こっちはとりあえず気にしないようにしよう。
◆ ◆ ◆
「謎の生物ですよ?」
「不定形」
「いや、そこまでではないから」
ラーシ市で買った魚介類を並べている。セラのコメントは、おそらくユーヴィ市の多くの人が言いそうなことだとは思う。
「二人には見せたことはなかった?」
「足の部分は見たはずですが、全体がこうだとは知りませんでした」
「うん、ブツブツが付いた部分だけ」
「そうだったかも」
タコもイカも料理で使ってはいたけど、使うのは僕がほとんどだったし、切ってしまうと分からないからね。形がそのままのイカやタコを見せたことはなかったようだ。
キラとセラの二人は料理ができなくはないけど、レパートリーは限られている。それに味よりも量が基本だったから、以前は何でも焼けばOKという感じだったね。
「玉焼きっていう食べ物は、このたこ焼きを元にした食べ物の可能性がある。どこかで技術が伝わった可能性があるんだよ。ねえ、エリー」
そう言いながらたこ焼きを焼く。串で転がす。
「はい。もう少し大きくて生地も硬めですが、見た目は似ていますね。玉焼きの方が少し大きいですが」
かつてキヴィオ市——ややこしい言い方だけど、現旧キヴィオ市——で玉焼きを初めて見て、それからたこ焼きは何回か作っている。
違いがあるとすれば、玉焼きの型はたこ焼きよりも少し大きい。つまりできあがりが大きい。体積は三倍くらいあるかな。
でもその大きさだとさすがに串でコロコロと転がして丸くするのは難しい。だからシャバシャバの生地ではなく、やや粘り気のある生地になっている。イメージとしては搗きたての餅を転がしながら焼く感じ。
最近では出汁も使うようになってバリエーションも増え、さらには甘い玉焼きも増えている。砂糖もかなり手に入りやすくなったから、小豆あんも増えるだろうね。
海が遠いユーヴィ男爵領では魚を見たことがない人もいる。見たことはあっても川の魚くらいで、海の魚は見たことがない人がほとんど。さらにはエビやカニ、タコ、イカなどは謎の生き物だろうね。貝だって石だと思いそう。
「このタコとイカはよく見る魚介類の中でも特殊な方かな。いずれはこの町でももう少し魚が食べられるようになるといいんだけど、その方法が思いつかなくてね」
「マジックバッグでは運べないです?」
「できるけど、町で消費するだけの量を買い付けるのは難しいでしょ。そこに海があるならともかく」
「あなた、少し思ったのですが、あの転移ドアを使って海の水ごと魚を運べないのですか?」
「転移ドアね……」
「海の中でこちらと繋げるのは無理でしょうか?」
転移ドアか……。
マノンが言ったように、あの転移ドアを海中に沈めて繋げれば、おそらくは海水をドアを通してユーヴィ市まで運ぶことはできる。ただし何らかの方法で開け閉めを制御しないといけない。海水を川に流すわけにもいかないから。
「たしかに海水だけなら持って来ることはできると思うけど……魚まで来るかどうかだね。魚は人が思っている以上に敏感だから、そう簡単に吸い込まれてくれないと思う」
「あら~、無理ですか」
「お前様、そこはエサで誘き寄せるのは無理かの?」
「エサでねえ」
海の中で転移ドアを開き、ユーヴィ市に海水を運ぶ。パイプのないパイプラインと思えばいい。転移ドアの近くにエサを吊るし、近くに来たら吸い込まれるようにしたらいいかな?
問題はユーヴィ市に来る水が多すぎることだけど、魚だけ集めて残りは海に戻せばいいかな。そしてフィルターを付けて魚が吸い込まれないようにして、かつ一定以下のサイズの魚はまた吸い込まれて海に戻るようにすればいいだろうか。
いずれと思っていたけど、どこか適当な場所を使ってテストをしてもいいかも。とりあえず町から遠いところに一つ施設を作って試してみようか。新しい産業にできればいいから。
「エサに何を使うかが問題だけど、やろうと思えばやれるかな。近いうちにテストしてみるよ」
「ワシも手伝える時は手伝う」
「無理のない範囲でね。そもそもどんな魚がいるかも分からないから」
新しく施設を作るのももったいないから、テストはあの農地の一つを使ってやってみよう。
物知りになりたければ知るしかない。頭に入れようとしても抜けていくことは多いけど、それが抜けないように鍛えることができる人が物知りなんだと思う。
「ジェナは頭は良い。それは間違いない。でも言い方は悪いけど、その頭に入っている知識量が少ない」
「少ないですか……」
「これはジェナに限った話じゃないよ。フェリン王国の大半の人に当てはまるんだけど、とにかく頭に入っている情報量が少なすぎる。これは町がお互いに遠すぎるとか、そのせいで行き来が少ないとか、この国の根本的な欠点が原因ではあるんだけど。人は知らないことはどうやっても理解できない。だから理解したければ知って覚えるしかない。そのためには自分からその機会を得ようとするしかない」
「自分から機会を得る……」
ジェナは僕の言葉を繰り返しながら考えている。彼女は真面目ではあるんだけど、少々融通が利かないところがあって、納得できないと気が済まないところがある。それはそれで個性ではあるんだけど、納得できない限りは頭に入らないことになってしまう。
「そう、待っていても情報は入ってこない。あの普段ゴロゴロしているマイカだって、興味があることにはとことん積極的になるでしょ? それがみんなにはない。知らないことがあってもいい、とりあえず生きて行ければいい、それが以前のユーヴィ男爵領だった。今は情報が増え始めたから、今後は少しずつ変わると思うけど」
「たしかに、私が移住してそれなりになりますが、料理だけではなく色々な物が増えた気がします」
「料理のレシピだって同じ。理解できなくても、まずは頭に入れることが大切。手順を覚えてから理解できることだってある。そして『この調味料を使えばこういう味になるのか。それなら次はこれに使ってみたらどうなるんだろう』って試行錯誤するのもいい勉強になると思う。ジェナが真面目なのは分かるけど、考えすぎると覚えられなくなるよ」
「考えすぎると覚えられない……」
すぐに何かが変わるわけでもないけど、考え方を変えるきっかけになればいいかな。とりあえずこの町で一泊したら朝市で魚介類などを買い込んで、それから東へ向かおう。
◆ ◆ ◆
「ジェナもご主人様に対してかなり気安くなりましたね」
「そうでしょうか。自分ではあまり分かりませんが」
「自分の変化というものは自分では分からないものですよ」
カローラがジェナの変化を感じ取ってか、そのような感想を口にした。まあ連日一緒だからね。これまで屋敷で仕事をしている時には同じ部屋にはいたけど、他の人もいるから。
「私だって最初はご主人様がこれだけ素晴らしい方になるとは分かりませんでした。でも心の底から屈服させられて初めて私はこの方に虐げられるために生まれて来たと、この方に身も心も全て捧げることこそが私のすべきことだと理解できたのです」
それって僕の魂と肉体の修復が終わって意識を取り戻す前の話だよね。屈服も何も、僕は意識もなく寝ていただけだと思うんだけど、本当に何をしたの?
「なるほど、私にしてみれば、閣下の授爵の式典で漏らしたことや、あるいは閣下と初めて言葉を交わした際に床に這いつくばったことがそれにあたるのでしょうね」
「そうです。全てをさらけ出して初めて分かることがあります」
「たしかに。私も最近は町中で閣下にさらけ出すことが多くなりました。もちろん閣下以外に見られることはありませんが」
「そ、それはどのようなことですか? 私にもできます?」
話がちょっとおかしな方向に進んでいる気がする。こっちはとりあえず気にしないようにしよう。
◆ ◆ ◆
「謎の生物ですよ?」
「不定形」
「いや、そこまでではないから」
ラーシ市で買った魚介類を並べている。セラのコメントは、おそらくユーヴィ市の多くの人が言いそうなことだとは思う。
「二人には見せたことはなかった?」
「足の部分は見たはずですが、全体がこうだとは知りませんでした」
「うん、ブツブツが付いた部分だけ」
「そうだったかも」
タコもイカも料理で使ってはいたけど、使うのは僕がほとんどだったし、切ってしまうと分からないからね。形がそのままのイカやタコを見せたことはなかったようだ。
キラとセラの二人は料理ができなくはないけど、レパートリーは限られている。それに味よりも量が基本だったから、以前は何でも焼けばOKという感じだったね。
「玉焼きっていう食べ物は、このたこ焼きを元にした食べ物の可能性がある。どこかで技術が伝わった可能性があるんだよ。ねえ、エリー」
そう言いながらたこ焼きを焼く。串で転がす。
「はい。もう少し大きくて生地も硬めですが、見た目は似ていますね。玉焼きの方が少し大きいですが」
かつてキヴィオ市——ややこしい言い方だけど、現旧キヴィオ市——で玉焼きを初めて見て、それからたこ焼きは何回か作っている。
違いがあるとすれば、玉焼きの型はたこ焼きよりも少し大きい。つまりできあがりが大きい。体積は三倍くらいあるかな。
でもその大きさだとさすがに串でコロコロと転がして丸くするのは難しい。だからシャバシャバの生地ではなく、やや粘り気のある生地になっている。イメージとしては搗きたての餅を転がしながら焼く感じ。
最近では出汁も使うようになってバリエーションも増え、さらには甘い玉焼きも増えている。砂糖もかなり手に入りやすくなったから、小豆あんも増えるだろうね。
海が遠いユーヴィ男爵領では魚を見たことがない人もいる。見たことはあっても川の魚くらいで、海の魚は見たことがない人がほとんど。さらにはエビやカニ、タコ、イカなどは謎の生き物だろうね。貝だって石だと思いそう。
「このタコとイカはよく見る魚介類の中でも特殊な方かな。いずれはこの町でももう少し魚が食べられるようになるといいんだけど、その方法が思いつかなくてね」
「マジックバッグでは運べないです?」
「できるけど、町で消費するだけの量を買い付けるのは難しいでしょ。そこに海があるならともかく」
「あなた、少し思ったのですが、あの転移ドアを使って海の水ごと魚を運べないのですか?」
「転移ドアね……」
「海の中でこちらと繋げるのは無理でしょうか?」
転移ドアか……。
マノンが言ったように、あの転移ドアを海中に沈めて繋げれば、おそらくは海水をドアを通してユーヴィ市まで運ぶことはできる。ただし何らかの方法で開け閉めを制御しないといけない。海水を川に流すわけにもいかないから。
「たしかに海水だけなら持って来ることはできると思うけど……魚まで来るかどうかだね。魚は人が思っている以上に敏感だから、そう簡単に吸い込まれてくれないと思う」
「あら~、無理ですか」
「お前様、そこはエサで誘き寄せるのは無理かの?」
「エサでねえ」
海の中で転移ドアを開き、ユーヴィ市に海水を運ぶ。パイプのないパイプラインと思えばいい。転移ドアの近くにエサを吊るし、近くに来たら吸い込まれるようにしたらいいかな?
問題はユーヴィ市に来る水が多すぎることだけど、魚だけ集めて残りは海に戻せばいいかな。そしてフィルターを付けて魚が吸い込まれないようにして、かつ一定以下のサイズの魚はまた吸い込まれて海に戻るようにすればいいだろうか。
いずれと思っていたけど、どこか適当な場所を使ってテストをしてもいいかも。とりあえず町から遠いところに一つ施設を作って試してみようか。新しい産業にできればいいから。
「エサに何を使うかが問題だけど、やろうと思えばやれるかな。近いうちにテストしてみるよ」
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