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第四章 第一部
オライエ市にて(一)
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「すごーい!」
「高いです!」
「速い!」
ミシェルとカリンとリーセが歓声を上げる。結局は空を飛んで移動している。なかなか僕一人で四人を運ぶのは大変だけど、何とかなっているね。
どうやっているかと言えば、僕がジェナを後ろから抱きしめるような姿勢になり、ミシェルが肩車、カリンとリーセがそれぞれ右腕と左腕にしがみ付いている。
最初ミシェルには後ろからしがみ付いてもらうと思ったけど、首が絞まって危険なことになったからこの形になった。それほど長時間ではないから大丈夫だろう。
体を[魔力手]で掴んで飛ぶということもやろうとしたけど、あれだと自分で掴んでいるのとは違ってものすごく不安らしい。宙ぶらりんになるから分からないでもない。それにくすぐったいらしい。だから補助のような形で使っている。
[魔力手]も慣れると形を変えられるようになったから、薄く伸ばして曲げ、椅子のようにしている。グラグラしないように腰のあたりを包み込むような形にして、さらに足も乗せられるようにしているから安定感は抜群。今は僕の前と横に透明な椅子がある状態。
「ケネス様に包み込まれているような気がします」
「カリン、その言い方はヤコミナから教わったの?」
「はい。行ける限り行きなさいと。できれば最後まで行きなさいと言われました」
「もう、あの人は子供に何を教えてるのか……」
「知らない人に触られたら大声を出しなさいと言われました。ケネス様に触られたら『責任を取って』と言うようにと言われました。私から触った場合はどうなるのですか?」
「それは僕の責任じゃないから関係なしね」
レンス、ヤコミナ、カリン、リーセの一家、そしてイェルンとイレーナの夫婦は屋敷の裏にある離れで暮らしている。ヤコミナとイレーナは昼間は庭掃除などをしているけど使用人としては雇っていない。
雇いたくないとかお金を払いたくないとかではない。使用人として雇われるとなるとどうしても家族のために使える時間が限られてしまう。だから二人は空いている時間に敷地内の掃除や家事の手伝いをするだけになっている。もちろん何も渡さないことはあり得ないので、異空間の方で作っている作物などを主に渡している。
「まあまあ、ありがとうございます。私としてはカリンとリーセを貰っていただけるだけで十分ですのに、こんなにたくさんいただいて」
「まるで決定事項のように言うのはどうなの?」
毎回そのようなやりとりになっているけど、そのヤコミナとイレーナ、そして家政婦長のフェナに色々と教え込まれているらしい。こうやって子供のうちから色々と教わるから、シルッカみたいにグイグイ来る感じになるんだろうね。
もちろん今後ずっと三人を連れて歩くようなことはしないけど、いくつかの町ではみんなで買い物をするのもいいと思う。とりあえず今日のところはオライエ市にそれなりの時間には到着したいから、やや速度を上げている。
「あれがオライエ市?」
「そうだろうね。とりあえず町に入ってご飯にしようか」
「うん」
お昼を少し過ぎたあたり、オライエ市の近くで地面に降りたら北側の城門に向かって歩く。ここは通商路とは言っても、実はこの街道を整備して通商路としたのは国ではなくかつてのパルニ公爵。王都から東側の貴族領だけに富を独占させるわけにはいかないと、シグルド市までしっかりとした街道を作った。
普通に考えれば王都から東に向かって国境のヴァリガ市まで行けばペレクバ川を使ってヴェリキ王国やクルディ王国とも交易ができるから、わざわざパルニ公爵領から南へ向かう意味はなかった。でも東側は陸路も船も使えて便利だけど、どうしても王都までは遠回りになる。結局直轄領の東からずっと南まで続いている山をぐるっと迂回することになるから。
王都から国境のヴァリガ市までの陸路で行こうとすると、山があるので一度やや北に膨らんでしまう。王都からパルニ公爵領を通って南から回れば、ほぼ同じ時間でシグルド市の手前まで行けてしまう。つまりヴァリガ市からシグルド市まで船に乗る時間がほぼ丸々節約できることになる。船を使うのにもお金がかかるからね。
そのような経緯があってパルニ公爵がこの街道を通商路として整備すると、ある程度の商人は南に流れた。そうするとこれまで商人が多く通ることによって儲けが出ていた貴族は不満を持つようになった。そうするとその貴族たちが結託してなんとか東へ商人を流そうとする。場合によっては非合法なやり方で。だからパルニ公爵は街道周辺の警備をキッチリと行うようになった。結果としてそれが野獣や魔獣、さらには盗賊を減らすことにもつながり、より領内を安全に保つことができるようになった。
「では身分証を確認します……徒歩ですか?」
「ええ」
「あ、はい。問題ありませんので、みなさんご一緒にどうぞ」
「ありがとう」
やつぱり貴族の身分証を見たらこのような反応になった。歩いて入ることはまずないからね。でも入市税を払う必要はないから、身分証のチェックってあまり意味はないんだよね。
「それで閣下、食事はどこで取りますか?」
「あのあたりの屋台を見て回ろうか。気に入ったのがあればそれで、なければどこかで良さそうなお店を聞けばいいと思う」
町の中にある飲食店がダメではないけど、どこも同じに近い。特徴が出るのは屋台だね。
「パパ、あれ何?」
「あれ?」
ミシェルに袖を引かれてそっちを見ると、屋台の看板に書かれているのは、イカ? 丸ごと使ってタレで焼く姿焼きじゃなくて、大阪の粉もんの方のイカ焼き。『大阪のイカ焼き』とも呼ばれる方。
小麦粉で作った生地に切ったイカの身を入れ、鉄板で焼きながら上からプレスする。卵を足すと「デラ」になる。名古屋弁の「でら」じゃなくて「デラックス」の略らしい。ソースを塗って二つ折りにして、クレープのような包み紙に入れて渡される。ユーヴィ市でもクレープを売っているから、近いと言えば近いね。
「五つください」
「はいよ」
おじさんが手早く焼いてパパッと渡してくれる。こういうのは職人芸だね。
◆ ◆ ◆
「おいひい」
「ミシェル、飲み込んでから喋るようにね」
「んぐんぐ……はーい」
それ以降子供たち三人は無心で食べる。僕も二つ折りのイカ焼きを一口食べる。……なるほど、イカは生ではなくて、一夜干しか干物を水で戻して使っているっぽい。それを使えば出汁にもなるだろうし。
「これは軽食になるのでしょうか?」
「そうだね、きちんとした食事としては量がやや少ないかもしれないね」
「美味しかったです」
「あれは海にいるのですか?」
「そう、うちでもたまにタコやイカは料理に使ったと思うけど、この先では見ると思うよ」
使用人の人数が増えたから全員で一緒に食事をすることはないけど、使える食材は同じなので、たまには魚介類を使うこともある。魚はほとんどが川魚だね。それ以外の物は、できれば僕は迷惑をかけたくないんだけど、たまにヴァウラさんがやって来て保存庫に入れておいてくれる。あの人、管理者としては僕よりも上のはずなんだけど、なぜか僕のことをケネス様って呼ぶんだよね。
「他にも美味しそうな屋台があるから、順番に見てみようか」
「「はいっ」」
「それじゃ向こう——」
「おい、兄ちゃん、えれーベッピンを連れてるじゃねえか。俺たちにも分けてくれよ」
移動しようかと思ったら四人連れがニヤニヤ笑いながら近付いてきた。うーん、テンプレ? マイカが喜びそう。
「高いです!」
「速い!」
ミシェルとカリンとリーセが歓声を上げる。結局は空を飛んで移動している。なかなか僕一人で四人を運ぶのは大変だけど、何とかなっているね。
どうやっているかと言えば、僕がジェナを後ろから抱きしめるような姿勢になり、ミシェルが肩車、カリンとリーセがそれぞれ右腕と左腕にしがみ付いている。
最初ミシェルには後ろからしがみ付いてもらうと思ったけど、首が絞まって危険なことになったからこの形になった。それほど長時間ではないから大丈夫だろう。
体を[魔力手]で掴んで飛ぶということもやろうとしたけど、あれだと自分で掴んでいるのとは違ってものすごく不安らしい。宙ぶらりんになるから分からないでもない。それにくすぐったいらしい。だから補助のような形で使っている。
[魔力手]も慣れると形を変えられるようになったから、薄く伸ばして曲げ、椅子のようにしている。グラグラしないように腰のあたりを包み込むような形にして、さらに足も乗せられるようにしているから安定感は抜群。今は僕の前と横に透明な椅子がある状態。
「ケネス様に包み込まれているような気がします」
「カリン、その言い方はヤコミナから教わったの?」
「はい。行ける限り行きなさいと。できれば最後まで行きなさいと言われました」
「もう、あの人は子供に何を教えてるのか……」
「知らない人に触られたら大声を出しなさいと言われました。ケネス様に触られたら『責任を取って』と言うようにと言われました。私から触った場合はどうなるのですか?」
「それは僕の責任じゃないから関係なしね」
レンス、ヤコミナ、カリン、リーセの一家、そしてイェルンとイレーナの夫婦は屋敷の裏にある離れで暮らしている。ヤコミナとイレーナは昼間は庭掃除などをしているけど使用人としては雇っていない。
雇いたくないとかお金を払いたくないとかではない。使用人として雇われるとなるとどうしても家族のために使える時間が限られてしまう。だから二人は空いている時間に敷地内の掃除や家事の手伝いをするだけになっている。もちろん何も渡さないことはあり得ないので、異空間の方で作っている作物などを主に渡している。
「まあまあ、ありがとうございます。私としてはカリンとリーセを貰っていただけるだけで十分ですのに、こんなにたくさんいただいて」
「まるで決定事項のように言うのはどうなの?」
毎回そのようなやりとりになっているけど、そのヤコミナとイレーナ、そして家政婦長のフェナに色々と教え込まれているらしい。こうやって子供のうちから色々と教わるから、シルッカみたいにグイグイ来る感じになるんだろうね。
もちろん今後ずっと三人を連れて歩くようなことはしないけど、いくつかの町ではみんなで買い物をするのもいいと思う。とりあえず今日のところはオライエ市にそれなりの時間には到着したいから、やや速度を上げている。
「あれがオライエ市?」
「そうだろうね。とりあえず町に入ってご飯にしようか」
「うん」
お昼を少し過ぎたあたり、オライエ市の近くで地面に降りたら北側の城門に向かって歩く。ここは通商路とは言っても、実はこの街道を整備して通商路としたのは国ではなくかつてのパルニ公爵。王都から東側の貴族領だけに富を独占させるわけにはいかないと、シグルド市までしっかりとした街道を作った。
普通に考えれば王都から東に向かって国境のヴァリガ市まで行けばペレクバ川を使ってヴェリキ王国やクルディ王国とも交易ができるから、わざわざパルニ公爵領から南へ向かう意味はなかった。でも東側は陸路も船も使えて便利だけど、どうしても王都までは遠回りになる。結局直轄領の東からずっと南まで続いている山をぐるっと迂回することになるから。
王都から国境のヴァリガ市までの陸路で行こうとすると、山があるので一度やや北に膨らんでしまう。王都からパルニ公爵領を通って南から回れば、ほぼ同じ時間でシグルド市の手前まで行けてしまう。つまりヴァリガ市からシグルド市まで船に乗る時間がほぼ丸々節約できることになる。船を使うのにもお金がかかるからね。
そのような経緯があってパルニ公爵がこの街道を通商路として整備すると、ある程度の商人は南に流れた。そうするとこれまで商人が多く通ることによって儲けが出ていた貴族は不満を持つようになった。そうするとその貴族たちが結託してなんとか東へ商人を流そうとする。場合によっては非合法なやり方で。だからパルニ公爵は街道周辺の警備をキッチリと行うようになった。結果としてそれが野獣や魔獣、さらには盗賊を減らすことにもつながり、より領内を安全に保つことができるようになった。
「では身分証を確認します……徒歩ですか?」
「ええ」
「あ、はい。問題ありませんので、みなさんご一緒にどうぞ」
「ありがとう」
やつぱり貴族の身分証を見たらこのような反応になった。歩いて入ることはまずないからね。でも入市税を払う必要はないから、身分証のチェックってあまり意味はないんだよね。
「それで閣下、食事はどこで取りますか?」
「あのあたりの屋台を見て回ろうか。気に入ったのがあればそれで、なければどこかで良さそうなお店を聞けばいいと思う」
町の中にある飲食店がダメではないけど、どこも同じに近い。特徴が出るのは屋台だね。
「パパ、あれ何?」
「あれ?」
ミシェルに袖を引かれてそっちを見ると、屋台の看板に書かれているのは、イカ? 丸ごと使ってタレで焼く姿焼きじゃなくて、大阪の粉もんの方のイカ焼き。『大阪のイカ焼き』とも呼ばれる方。
小麦粉で作った生地に切ったイカの身を入れ、鉄板で焼きながら上からプレスする。卵を足すと「デラ」になる。名古屋弁の「でら」じゃなくて「デラックス」の略らしい。ソースを塗って二つ折りにして、クレープのような包み紙に入れて渡される。ユーヴィ市でもクレープを売っているから、近いと言えば近いね。
「五つください」
「はいよ」
おじさんが手早く焼いてパパッと渡してくれる。こういうのは職人芸だね。
◆ ◆ ◆
「おいひい」
「ミシェル、飲み込んでから喋るようにね」
「んぐんぐ……はーい」
それ以降子供たち三人は無心で食べる。僕も二つ折りのイカ焼きを一口食べる。……なるほど、イカは生ではなくて、一夜干しか干物を水で戻して使っているっぽい。それを使えば出汁にもなるだろうし。
「これは軽食になるのでしょうか?」
「そうだね、きちんとした食事としては量がやや少ないかもしれないね」
「美味しかったです」
「あれは海にいるのですか?」
「そう、うちでもたまにタコやイカは料理に使ったと思うけど、この先では見ると思うよ」
使用人の人数が増えたから全員で一緒に食事をすることはないけど、使える食材は同じなので、たまには魚介類を使うこともある。魚はほとんどが川魚だね。それ以外の物は、できれば僕は迷惑をかけたくないんだけど、たまにヴァウラさんがやって来て保存庫に入れておいてくれる。あの人、管理者としては僕よりも上のはずなんだけど、なぜか僕のことをケネス様って呼ぶんだよね。
「他にも美味しそうな屋台があるから、順番に見てみようか」
「「はいっ」」
「それじゃ向こう——」
「おい、兄ちゃん、えれーベッピンを連れてるじゃねえか。俺たちにも分けてくれよ」
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