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第四章 第一部
魚を確保せよ
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少し前に話が出た「魚ごと海水を海から引っ張って来る転移ドア」を海に沈めることにした。これはマノンの案。
我が家で出される料理に関して言うと、かつては僕がエリーに教えていた。マイカが来てからはマイカがエリーに教えていた。僕は料理はしていたけど、レパートリーが偏っていたからね。
レパートリー的には和食も作るマイカの方が偏りが少ないけど、彼女の場合は「僕の好みを完全に押さえていた」訳で、別の意味では非常に偏っていた。そのエリーが一通りのレパートリーを覚えると、マイカはお役御免とばかりに手を抜き始めた。本来のぐーたら気質が出たらしい。コーラの時は張り切っていたけどね。
それからは他のみんなも料理を頑張り始めたので、みんなそれなりに上達した。その中でもずっと高い水準で頑張っているのがマノンだった。
マノンは武闘家として冒険者をしていたけど、それはたまたま都合でそうなっただけで、基本はおっとりしている。だからどちらかと言えば戦うよりも料理をしている方が似合っていると思う。
僕が領主になる前に屋台をした時には責任者になっていたし、ボツになったけど飲食店をするという計画もあった。悪阻が少しひどかったようなので、さすがに厨房に立つのは難しかった。
本人もあの頃は乗り気だったし、いずれ飲食店ができればいいんだけどね。領主夫人が飲食店で厨房に立つというのはどうかという意見もあるかもしれないけど、やりたいことはやったらいいと思う。もちろん危険がないという前提で。
◆ ◆ ◆
「この先には何もないのう」
「ずっと西へ行けば別の大陸があるようだけどね。マリアンは向こうへは行ったことはなかった?」
「覚えている限りではないはずじゃ。たまに散歩する程度で、ほとんどあの山で寝ておったから。こっちから積極的に動いたのは、マリーの時とお前様の時だけじゃ」
マリアンと一緒にいるこの場所は、この大陸の一番西からさらに少し沖合に進んだところ。この海の中に巨大な転移ドアを設置する。別に四角くする必要はないから丸くして、直径が一〇メートルほど。上に向けて海中に沈めて固定する。これは送り出し側、つまり吸い込み側になる。
転移ドアは[転移]の魔法とは違って、移動の魔法じゃない。二つのドアの間を移動できる魔道具で、空間が歪められて向こうに繋がっている。だからこちら側のドアから石を投げれば、向こう側のドアから石が飛び出す。それならそのドアを上に向けて海に沈めれば?
マノンの発想は強引かもしれないけど、理屈で考えれば海水ごと運ぶのに向いている。
まず吸い込み側だけど、上を向いた転移ドアが稼働すれば、ドアの前にある水が重力に引かれてドアの中に落ちることで吸い込まれることになる。でも魚が逃げてしまうことがあり得るので、どれだけが吸い込まれるかは分からない。
受け入れは大森林に近い方にある例の農地を試しに使ってみることにした。もちろんそのまま巨大な生簀にするようなことはない。何が起きるか分からないから。
農地の上に巨大なプールを作り、そこに受け入れ側の転移ドアを設置してそれを開くと、向こう側から海水と、上手く行けば魚も流れて来るはず。そのままでは海水が溢れ出してしまうので、プールの反対側に海水排出用の転移ドアを別で設置する。余分な海水は海へと戻す。
理屈の上ではこうなっているけど、これが上手く機能するかどうかは分からない。
「それじゃ向こうに戻って確認しようか」
「……出て来ないね」
「やはり逃げたんじゃろう。水の流れが急すぎるからのう」
プールには転移ドアからダバダバと海水が吹き出しているけど魚はほとんど出てこない。まあ吸い込まれそうになったら必死に逃げるよね。
「仕方ないか。転移ドアを回収しよう」
「また考えれば良いだけじゃろ」
無駄になったのは僕の労力だけで、何かにお金が使われたわけでもないから問題ではないけどね。
◆ ◆ ◆
「これはワシも想像できんかった。見事に詰まっておるのう」
「さすがにこれなら魚は来ないね」
マリアンと二人で結界を張って海の潜ると、転移ドアには巨大なイカが詰まっていた。いや、詰まると言うべきか塞がると言うべきか。これは種類としてはダイオウイカでもクラーケンでもないと思うけど、巨大なコウイカらしいイカの胴体部分が転移ドアに乗っかっていた。
これならさすがに魚が通れない。隙間はあるから、ここから海水がドアを通って向こうに行っているけど、ある程度の大きさの魚は通れないから、それで小魚しか来ていなかったらしい。
「とりあえずこのイカは……どうしようか」
「適当に容器でも作って、そこで泳がせればいいと思うが」
「そうだね。まあ見せるための容器をいずれは作ってもいいかな」
水族館じゃないけど、これくらい大きなイカならガラスの容器に入れて見せたら面白いかも。でもかなり大きいから、容器もそれなりに大きくなるね。[強化]を何重かにすれば大丈夫かな? さすがに……ええっと……三〇メートル以上あると足だってそれなりに太い。しっかり作っておかないと壊されそうだ。
石で縦横が二〇〇メートル✕二〇〇メートルで深さが五〇メートルくらいの容器を作ってイカと海水をその中に入れる。それをとりあえず異空間に入れる。このイカが何を食べるかは分からないけど、下手にプールに入れたらそこにいる魚が根こそぎ食べられるかもしれないから少し様子を見よう。
「これでプールの方に魚が入るかどうか、もう少し待ってみようか」
「そうじゃのう。一日二日待っても入らなければ片付ければいいじゃろ」
「そうだね。急いで結果を出す必要もないからね。でもエサを設置するのは無理かな」
「これだけ勢いがあるとエサは無意味じゃな。それよりも水の勢いで吸い込む方がいいじゃろう」
最初はエサを置いて魚をおびき寄せようかと思ったけど、それなりに吸い込まれる勢いが強いので、エサを置いてもあまり意味がなさそうに思えた。だから結局は転移ドアに水が吸い込まれる勢いだけで周囲から魚を集めようと思っている。
今は吸い込み用の転移ドアは一つだけだけど、複数設置すれば効率が上がるかもしれない。それもこれもまずはこの転移ドアの結果次第だけど。
◆ ◆ ◆
「これは副産物みたいなものだけど、海水に困らなくなったから塩と苦汁は問題なくなるね。他にも昆布などの海藻もある程度は吸い込まれるみたいだから、そちらも多少は期待できるかも」
「あなた、昆布は海に生えているのですよね?」
「そうだよ」
「農地に植えたら増えませんか?」
「さすがに海藻は無理じゃない?」
海藻を農地に植えるという発想はなかった。ええっと、たしか昆布は二年目の物が出回るらしく、もし成長速度が五〇倍だとすれば、二週間弱で使えるようになるのか。でもさすがに土にそのまま植えても無理だろうから、とりあえず水の中に植えることになりそうだね。
「畑にそのままは無理だと思うけど、巨大な水槽の底に砂や石を入れて、そこに胞子を入れて育つのを待つしかないかなあ」
「そもそも昆布はどのようにして育つのですか?」
「昆布は野菜のように種で増えるんじゃなくて、茸のように胞子を飛ばして増えるんだよ。水中だけど。それが海底の石などに付着して大きくなる」
「その胞子はどこから出るのですか?」
「葉っぱのように伸びている部分の一番下と言ったらいいのかな。この細くなった部分の上のところね」
魚もそうだけど、昆布も採れるなら採りたい。むしろ養殖かな。
昆布って海で採るイメージがあるけど、ちゃんと養殖もある。養殖の方が見た目が綺麗で、やや柔らかめになる。
しかしあの農地で昆布が育つとして、胞子が水中を漂っているだけでは意味がない。ちゃんと石なり砂なりにくっつかないとダメだと思う。
この不思議農地は、土そのものが弄られているのではなく、ここの空間の設定が変えられている。だから手に持っているだけでは育たないけど、「植える」という行為をすれば昆布でも育つ可能性がある。
設定では高さ三メートルになっているようだから、昆布が生える場所をそれ以下にすれば五〇倍で育つ可能性がある。
「さて、魚はどうなったかな?」
プールを見ると大量の魚がいるね。うーん、色とりどり。
「それでは昆布の養殖を始めますか」
とりあえずガラスで巨大な水槽を作る。その中に砂と石と岩を入れる。そこに昆布付きの岩を入れる。これは海で岩に張り付いていた昆布をそのまま持って来た。
昆布は二年で枯れるから、もし五〇倍で育つとすれば二週間弱。とりあえずこれでしばらく待ちますか。
「不思議な光景じゃな」
「昆布の子供がいっぱいいるね」
「これがあの昆布のう……」
美味しいからって見た目がいいとは限らないよね。
「これから大きくなって一度枯れるんだよ。そうしたら同じところからまた生えて、その二回目に生えたのが僕が料理で使っている昆布だね」
「なぜ枯らすのじゃ?」
「小さくて薄いから食材として考えたら二年目の方が向いてるんだよ。別の使い方があれば集めてもいいけどね」
我が家で出される料理に関して言うと、かつては僕がエリーに教えていた。マイカが来てからはマイカがエリーに教えていた。僕は料理はしていたけど、レパートリーが偏っていたからね。
レパートリー的には和食も作るマイカの方が偏りが少ないけど、彼女の場合は「僕の好みを完全に押さえていた」訳で、別の意味では非常に偏っていた。そのエリーが一通りのレパートリーを覚えると、マイカはお役御免とばかりに手を抜き始めた。本来のぐーたら気質が出たらしい。コーラの時は張り切っていたけどね。
それからは他のみんなも料理を頑張り始めたので、みんなそれなりに上達した。その中でもずっと高い水準で頑張っているのがマノンだった。
マノンは武闘家として冒険者をしていたけど、それはたまたま都合でそうなっただけで、基本はおっとりしている。だからどちらかと言えば戦うよりも料理をしている方が似合っていると思う。
僕が領主になる前に屋台をした時には責任者になっていたし、ボツになったけど飲食店をするという計画もあった。悪阻が少しひどかったようなので、さすがに厨房に立つのは難しかった。
本人もあの頃は乗り気だったし、いずれ飲食店ができればいいんだけどね。領主夫人が飲食店で厨房に立つというのはどうかという意見もあるかもしれないけど、やりたいことはやったらいいと思う。もちろん危険がないという前提で。
◆ ◆ ◆
「この先には何もないのう」
「ずっと西へ行けば別の大陸があるようだけどね。マリアンは向こうへは行ったことはなかった?」
「覚えている限りではないはずじゃ。たまに散歩する程度で、ほとんどあの山で寝ておったから。こっちから積極的に動いたのは、マリーの時とお前様の時だけじゃ」
マリアンと一緒にいるこの場所は、この大陸の一番西からさらに少し沖合に進んだところ。この海の中に巨大な転移ドアを設置する。別に四角くする必要はないから丸くして、直径が一〇メートルほど。上に向けて海中に沈めて固定する。これは送り出し側、つまり吸い込み側になる。
転移ドアは[転移]の魔法とは違って、移動の魔法じゃない。二つのドアの間を移動できる魔道具で、空間が歪められて向こうに繋がっている。だからこちら側のドアから石を投げれば、向こう側のドアから石が飛び出す。それならそのドアを上に向けて海に沈めれば?
マノンの発想は強引かもしれないけど、理屈で考えれば海水ごと運ぶのに向いている。
まず吸い込み側だけど、上を向いた転移ドアが稼働すれば、ドアの前にある水が重力に引かれてドアの中に落ちることで吸い込まれることになる。でも魚が逃げてしまうことがあり得るので、どれだけが吸い込まれるかは分からない。
受け入れは大森林に近い方にある例の農地を試しに使ってみることにした。もちろんそのまま巨大な生簀にするようなことはない。何が起きるか分からないから。
農地の上に巨大なプールを作り、そこに受け入れ側の転移ドアを設置してそれを開くと、向こう側から海水と、上手く行けば魚も流れて来るはず。そのままでは海水が溢れ出してしまうので、プールの反対側に海水排出用の転移ドアを別で設置する。余分な海水は海へと戻す。
理屈の上ではこうなっているけど、これが上手く機能するかどうかは分からない。
「それじゃ向こうに戻って確認しようか」
「……出て来ないね」
「やはり逃げたんじゃろう。水の流れが急すぎるからのう」
プールには転移ドアからダバダバと海水が吹き出しているけど魚はほとんど出てこない。まあ吸い込まれそうになったら必死に逃げるよね。
「仕方ないか。転移ドアを回収しよう」
「また考えれば良いだけじゃろ」
無駄になったのは僕の労力だけで、何かにお金が使われたわけでもないから問題ではないけどね。
◆ ◆ ◆
「これはワシも想像できんかった。見事に詰まっておるのう」
「さすがにこれなら魚は来ないね」
マリアンと二人で結界を張って海の潜ると、転移ドアには巨大なイカが詰まっていた。いや、詰まると言うべきか塞がると言うべきか。これは種類としてはダイオウイカでもクラーケンでもないと思うけど、巨大なコウイカらしいイカの胴体部分が転移ドアに乗っかっていた。
これならさすがに魚が通れない。隙間はあるから、ここから海水がドアを通って向こうに行っているけど、ある程度の大きさの魚は通れないから、それで小魚しか来ていなかったらしい。
「とりあえずこのイカは……どうしようか」
「適当に容器でも作って、そこで泳がせればいいと思うが」
「そうだね。まあ見せるための容器をいずれは作ってもいいかな」
水族館じゃないけど、これくらい大きなイカならガラスの容器に入れて見せたら面白いかも。でもかなり大きいから、容器もそれなりに大きくなるね。[強化]を何重かにすれば大丈夫かな? さすがに……ええっと……三〇メートル以上あると足だってそれなりに太い。しっかり作っておかないと壊されそうだ。
石で縦横が二〇〇メートル✕二〇〇メートルで深さが五〇メートルくらいの容器を作ってイカと海水をその中に入れる。それをとりあえず異空間に入れる。このイカが何を食べるかは分からないけど、下手にプールに入れたらそこにいる魚が根こそぎ食べられるかもしれないから少し様子を見よう。
「これでプールの方に魚が入るかどうか、もう少し待ってみようか」
「そうじゃのう。一日二日待っても入らなければ片付ければいいじゃろ」
「そうだね。急いで結果を出す必要もないからね。でもエサを設置するのは無理かな」
「これだけ勢いがあるとエサは無意味じゃな。それよりも水の勢いで吸い込む方がいいじゃろう」
最初はエサを置いて魚をおびき寄せようかと思ったけど、それなりに吸い込まれる勢いが強いので、エサを置いてもあまり意味がなさそうに思えた。だから結局は転移ドアに水が吸い込まれる勢いだけで周囲から魚を集めようと思っている。
今は吸い込み用の転移ドアは一つだけだけど、複数設置すれば効率が上がるかもしれない。それもこれもまずはこの転移ドアの結果次第だけど。
◆ ◆ ◆
「これは副産物みたいなものだけど、海水に困らなくなったから塩と苦汁は問題なくなるね。他にも昆布などの海藻もある程度は吸い込まれるみたいだから、そちらも多少は期待できるかも」
「あなた、昆布は海に生えているのですよね?」
「そうだよ」
「農地に植えたら増えませんか?」
「さすがに海藻は無理じゃない?」
海藻を農地に植えるという発想はなかった。ええっと、たしか昆布は二年目の物が出回るらしく、もし成長速度が五〇倍だとすれば、二週間弱で使えるようになるのか。でもさすがに土にそのまま植えても無理だろうから、とりあえず水の中に植えることになりそうだね。
「畑にそのままは無理だと思うけど、巨大な水槽の底に砂や石を入れて、そこに胞子を入れて育つのを待つしかないかなあ」
「そもそも昆布はどのようにして育つのですか?」
「昆布は野菜のように種で増えるんじゃなくて、茸のように胞子を飛ばして増えるんだよ。水中だけど。それが海底の石などに付着して大きくなる」
「その胞子はどこから出るのですか?」
「葉っぱのように伸びている部分の一番下と言ったらいいのかな。この細くなった部分の上のところね」
魚もそうだけど、昆布も採れるなら採りたい。むしろ養殖かな。
昆布って海で採るイメージがあるけど、ちゃんと養殖もある。養殖の方が見た目が綺麗で、やや柔らかめになる。
しかしあの農地で昆布が育つとして、胞子が水中を漂っているだけでは意味がない。ちゃんと石なり砂なりにくっつかないとダメだと思う。
この不思議農地は、土そのものが弄られているのではなく、ここの空間の設定が変えられている。だから手に持っているだけでは育たないけど、「植える」という行為をすれば昆布でも育つ可能性がある。
設定では高さ三メートルになっているようだから、昆布が生える場所をそれ以下にすれば五〇倍で育つ可能性がある。
「さて、魚はどうなったかな?」
プールを見ると大量の魚がいるね。うーん、色とりどり。
「それでは昆布の養殖を始めますか」
とりあえずガラスで巨大な水槽を作る。その中に砂と石と岩を入れる。そこに昆布付きの岩を入れる。これは海で岩に張り付いていた昆布をそのまま持って来た。
昆布は二年で枯れるから、もし五〇倍で育つとすれば二週間弱。とりあえずこれでしばらく待ちますか。
「不思議な光景じゃな」
「昆布の子供がいっぱいいるね」
「これがあの昆布のう……」
美味しいからって見た目がいいとは限らないよね。
「これから大きくなって一度枯れるんだよ。そうしたら同じところからまた生えて、その二回目に生えたのが僕が料理で使っている昆布だね」
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