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16.大通りの外れにて
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針を動かすたびに光沢を帯びた白い糸がランプの光を反射する。
ソフィアに案内された商店で購入したのは指二本程度の幅を持った真っ青なリボン。さり気なく聞き出した彼女好みの色を選んだ。
「贈る相手は髪の長い方なのね?」などと推理をしていたので、自分が贈られる張本人だとは気付いていないようだった。
そんなやりとりを思い出して、くすりと笑みが漏れる。針先が青地に描くのは散りばめられた白い小花。周囲に優しい笑顔を振りまくソフィアの印象を花で表現してみた。
(今頃ソフィアも頑張っているのかしら)
じっくりと時間を掛けてハンカチを選んでいた親友を思い出す。一人きりで頑張りたいから、と助言に頼らずに取り組む姿勢を見せていた。
カレンは手元のリボンに目を落とす。細幅の生地に刺繍をするのは初めてのことで、カレンにとっても挑戦の作品となる。しっかりと木枠で固定してピンと張ったリボン。そこに最初の一針を入れる瞬間は緊張した。要領が掴めればすいすいと針は泳いでいく。
結ぶ際の邪魔にならないよう、中央を避けて両端にだけ施すので仕上がりまで時間は掛からない。しかしソフィアに贈るのは、彼女がハンカチの刺繍を終えたときと決めている。
今このときの自身と同じように、ソフィアも刺繍を楽しんでいて欲しい。そんな気持ちで針を進めた。
◇◇◆◇◇
「カレン、おつかいを頼んでもいいかい?」
「はい、何でしょう?」
声を掛けられたのは夕方当番の日、いつもより早めに出勤したときのことだった。夕食に向けて忙しなく動く料理人のうちの一人がカレンの姿を認めるや否や、そう尋ねてきたのだ。
「夕食に使うチーズが足りなくてね、配達人が量を間違えたみたいなんだ。ちょっと工房まで取りに行ってきてくれるかい?」
カレンよりずっと年配の料理人が申し訳なさそうな表情を浮かべる。
料理がなくてはカレンの仕事はないも同然なので即諾して引き受けた。一転してにこやかな顔つきで礼を述べた料理人は、思い出したように手近な棚をガサゴソと漁り出す。ややあって引きずり出してきたのは、工房までの地図が描かれた小さなメモだった。
「大通りを外れた場所にあるからわかり辛くてね。地図の通りに行けば迷うことはないから」
手渡されたメモに視線を走らせて逡巡する。
(大通りの外れ……大丈夫かしら)
父であるイノール子爵と出くわすことがないように大通りの利用はずっと避けてきた。今ここで通ることに問題はないだろうか。
地図には貴族も訪れる大通りから脇の道に逸れた場所に目当ての工房が記載されている。これを見る限りでは大通りをそう長く歩かずに済むようだが、先日修道院でリースに注意を促されたばかりでもある。
思いを巡らせながらふと頭を上げると、料理人たちは休む間もなく働いている。ここでカレンが断れば、彼らは別の誰かを探しておつかいを頼まなくてはならないのだろう。
余計な手間を掛けさせることになるし、何よりも手隙のカレンが今更引き受けないことの不自然さが際立ってしまう。
「わかりました。行ってきます」
「そんなに重たくはないはずだから頼んだよ」
色々な思いを飲み込んで笑顔で受け答えると、料理人が相好を崩して仕事に戻っていく。
外に出るなら必要ないだろう、と頭に巻いたばかりの三角巾を外す。丁寧に畳んでポケットにしまい、地図を持って食堂を後にした。
職員用の門を潜って城壁に沿った石畳を歩く。直に辿り着いたのは合同訓練が披露された王城前広場だった。大勢の市民が詰めかけて賑わいを見せていた広場には今は数名の騎士の影しかなく、その静謐さが美しい景観と相まって厳かな空気を醸し出している。
半円形の広場から放射状に伸びた道筋のうち、正門から真正面に続く道が王都の大通りへと繋がっている。綺麗に整えられたその道を慎重な足取りで歩いていると、大通りの方から見るからに豪奢な馬車が正門に向かって走ってきた。
軽快な車輪の音を立てて通り過ぎていく馬車を横目に見たカレンはこれが本来の王城前広場の姿であることを実感し、自分には縁遠い世界のようだとも思った。
もし。
もし父の持ってきた縁談が成立していたら。
この髪の色が厭われることもなく、伯爵の後妻に入っていたとしたら。
先程のような立派な馬車に乗って社交の場に立ったり、あるいはこの道を通って登城することもあったのだろうか。
想像の中の自分はつまらない顔をしていた。
誰かと一緒に美味しいケーキを食べることも、肩を並べて買い物に出掛けることも、軽い冗談で笑い合うこともなかったのではないかと思う。
たとえ贅沢な暮らしを約束されたとしても、荒れた指先で得た給金の方がカレンにはずっと重く価値のあるものだ。
馬車に揺られて移動するよりも、一歩一歩硬い地面を踏みしめて歩く今の自分の方が生きる喜びに溢れている。
しばらく歩くと手入れの行き届いた街路樹が並び、その向こうに立派な門構えの商店が散見するようになった。馬車が二台すれ違っても余裕がありそうな道は茶やオレンジといった明るい色合いの石畳が敷き詰められており、華やかに街を彩っている。
大通りに入ったことに気付いたカレンはメモを取り出して地図を確認する。いくらか進んだところに隣の通りに入る道がある。帽子屋の看板を右に曲がる、と添え書きされているので顔を上げて再び歩き出す。
初めての大通りは目に楽しいものだった。通りに面した店舗の壁には大きなガラス窓が設えられており、様々な商品が展示されている。ドレス、靴、銀細工、食器。そのいずれもが繊細で美しかった。
「帽子……ここだわ」
目当ての看板を見つけたカレンは帽子屋脇のほっそりとした横道を迷いなく右折する。さほど長くないその道を抜けると大通りと遜色ない街並みが広がっていた。
清潔な道路には木の葉一枚落ちておらず、立ち並ぶ店舗の壁にはシミひとつ見当たらない。それぞれの店の前には見目良く身なりを整えた屈強な男が直立不動している。
するりと掠めた風に芳しい香りが乗っていて、ここが飲食店街であることをようやく悟った。まだ夕食には少し早い時間のせいか、客らしい人影はない。
一方、足を進めた先の工房は賑わいを見せていた。飲食店街にある工房だからか店内は驚くほど明るく、ピカピカに磨かれたケースにはずらりとチーズが並んでいる。
カレンが配達の数量が間違っていた旨を切り出すと、店員は狼狽した様子で奥へと引っ込んだ。やがてバスケットに詰められたチーズと伝票を手に戻り、カレンが恐縮してしまうくらいに頭を下げられる。食堂の料理人からは煮込みの仕上げに使うと聞かされているため、まだ調理には十分に間に合う時間なのだが、そう伝えても謝罪は続いた。
「二度と同じ過ちは繰り返しませんので、どうかこれからもご贔屓に」
別れ際の言葉と平身低頭な態度に、あぁそうか、と納得した。
カレンはあくまでおつかいの者で、背後にいる雇い主は王城の機関。小さな失敗が信用問題に繋がり、今後の取引にも影響を及ぼすことになるのだろう。
途端に身の引き締まる思いを抱く。食堂職員の制服を着ている限り、カレンの振る舞いは自身の責任だけに留まらない。
(みっともない真似は出来ないわね)
物珍しそうに辺りを見回すことを控え、来た道を引き返すことにする。背後からカラカラと車輪の音が近付いても振り返らず、そっと道端に寄ってやり過ごす。美しい装飾の馬車が追い越していったのを確認して、また歩く。
あと少しで大通りへ戻る横道に辿り着こうかというとき、通り過ぎたはずの馬車がカレンの行く先で停車した。道の真ん中で止まったことを不審に思い、さすがにそちらの様子を窺うと慌てた素振りで降りてきた御者が恭しく扉を開いた。
ほっそりした足首に次いで鈍く艶めく焦げ茶色のドレスがするりと現れる。そして前屈みで馬車を降りてきたのは、カレンの見知った金髪の女性だった。
ソフィアに案内された商店で購入したのは指二本程度の幅を持った真っ青なリボン。さり気なく聞き出した彼女好みの色を選んだ。
「贈る相手は髪の長い方なのね?」などと推理をしていたので、自分が贈られる張本人だとは気付いていないようだった。
そんなやりとりを思い出して、くすりと笑みが漏れる。針先が青地に描くのは散りばめられた白い小花。周囲に優しい笑顔を振りまくソフィアの印象を花で表現してみた。
(今頃ソフィアも頑張っているのかしら)
じっくりと時間を掛けてハンカチを選んでいた親友を思い出す。一人きりで頑張りたいから、と助言に頼らずに取り組む姿勢を見せていた。
カレンは手元のリボンに目を落とす。細幅の生地に刺繍をするのは初めてのことで、カレンにとっても挑戦の作品となる。しっかりと木枠で固定してピンと張ったリボン。そこに最初の一針を入れる瞬間は緊張した。要領が掴めればすいすいと針は泳いでいく。
結ぶ際の邪魔にならないよう、中央を避けて両端にだけ施すので仕上がりまで時間は掛からない。しかしソフィアに贈るのは、彼女がハンカチの刺繍を終えたときと決めている。
今このときの自身と同じように、ソフィアも刺繍を楽しんでいて欲しい。そんな気持ちで針を進めた。
◇◇◆◇◇
「カレン、おつかいを頼んでもいいかい?」
「はい、何でしょう?」
声を掛けられたのは夕方当番の日、いつもより早めに出勤したときのことだった。夕食に向けて忙しなく動く料理人のうちの一人がカレンの姿を認めるや否や、そう尋ねてきたのだ。
「夕食に使うチーズが足りなくてね、配達人が量を間違えたみたいなんだ。ちょっと工房まで取りに行ってきてくれるかい?」
カレンよりずっと年配の料理人が申し訳なさそうな表情を浮かべる。
料理がなくてはカレンの仕事はないも同然なので即諾して引き受けた。一転してにこやかな顔つきで礼を述べた料理人は、思い出したように手近な棚をガサゴソと漁り出す。ややあって引きずり出してきたのは、工房までの地図が描かれた小さなメモだった。
「大通りを外れた場所にあるからわかり辛くてね。地図の通りに行けば迷うことはないから」
手渡されたメモに視線を走らせて逡巡する。
(大通りの外れ……大丈夫かしら)
父であるイノール子爵と出くわすことがないように大通りの利用はずっと避けてきた。今ここで通ることに問題はないだろうか。
地図には貴族も訪れる大通りから脇の道に逸れた場所に目当ての工房が記載されている。これを見る限りでは大通りをそう長く歩かずに済むようだが、先日修道院でリースに注意を促されたばかりでもある。
思いを巡らせながらふと頭を上げると、料理人たちは休む間もなく働いている。ここでカレンが断れば、彼らは別の誰かを探しておつかいを頼まなくてはならないのだろう。
余計な手間を掛けさせることになるし、何よりも手隙のカレンが今更引き受けないことの不自然さが際立ってしまう。
「わかりました。行ってきます」
「そんなに重たくはないはずだから頼んだよ」
色々な思いを飲み込んで笑顔で受け答えると、料理人が相好を崩して仕事に戻っていく。
外に出るなら必要ないだろう、と頭に巻いたばかりの三角巾を外す。丁寧に畳んでポケットにしまい、地図を持って食堂を後にした。
職員用の門を潜って城壁に沿った石畳を歩く。直に辿り着いたのは合同訓練が披露された王城前広場だった。大勢の市民が詰めかけて賑わいを見せていた広場には今は数名の騎士の影しかなく、その静謐さが美しい景観と相まって厳かな空気を醸し出している。
半円形の広場から放射状に伸びた道筋のうち、正門から真正面に続く道が王都の大通りへと繋がっている。綺麗に整えられたその道を慎重な足取りで歩いていると、大通りの方から見るからに豪奢な馬車が正門に向かって走ってきた。
軽快な車輪の音を立てて通り過ぎていく馬車を横目に見たカレンはこれが本来の王城前広場の姿であることを実感し、自分には縁遠い世界のようだとも思った。
もし。
もし父の持ってきた縁談が成立していたら。
この髪の色が厭われることもなく、伯爵の後妻に入っていたとしたら。
先程のような立派な馬車に乗って社交の場に立ったり、あるいはこの道を通って登城することもあったのだろうか。
想像の中の自分はつまらない顔をしていた。
誰かと一緒に美味しいケーキを食べることも、肩を並べて買い物に出掛けることも、軽い冗談で笑い合うこともなかったのではないかと思う。
たとえ贅沢な暮らしを約束されたとしても、荒れた指先で得た給金の方がカレンにはずっと重く価値のあるものだ。
馬車に揺られて移動するよりも、一歩一歩硬い地面を踏みしめて歩く今の自分の方が生きる喜びに溢れている。
しばらく歩くと手入れの行き届いた街路樹が並び、その向こうに立派な門構えの商店が散見するようになった。馬車が二台すれ違っても余裕がありそうな道は茶やオレンジといった明るい色合いの石畳が敷き詰められており、華やかに街を彩っている。
大通りに入ったことに気付いたカレンはメモを取り出して地図を確認する。いくらか進んだところに隣の通りに入る道がある。帽子屋の看板を右に曲がる、と添え書きされているので顔を上げて再び歩き出す。
初めての大通りは目に楽しいものだった。通りに面した店舗の壁には大きなガラス窓が設えられており、様々な商品が展示されている。ドレス、靴、銀細工、食器。そのいずれもが繊細で美しかった。
「帽子……ここだわ」
目当ての看板を見つけたカレンは帽子屋脇のほっそりとした横道を迷いなく右折する。さほど長くないその道を抜けると大通りと遜色ない街並みが広がっていた。
清潔な道路には木の葉一枚落ちておらず、立ち並ぶ店舗の壁にはシミひとつ見当たらない。それぞれの店の前には見目良く身なりを整えた屈強な男が直立不動している。
するりと掠めた風に芳しい香りが乗っていて、ここが飲食店街であることをようやく悟った。まだ夕食には少し早い時間のせいか、客らしい人影はない。
一方、足を進めた先の工房は賑わいを見せていた。飲食店街にある工房だからか店内は驚くほど明るく、ピカピカに磨かれたケースにはずらりとチーズが並んでいる。
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「二度と同じ過ちは繰り返しませんので、どうかこれからもご贔屓に」
別れ際の言葉と平身低頭な態度に、あぁそうか、と納得した。
カレンはあくまでおつかいの者で、背後にいる雇い主は王城の機関。小さな失敗が信用問題に繋がり、今後の取引にも影響を及ぼすことになるのだろう。
途端に身の引き締まる思いを抱く。食堂職員の制服を着ている限り、カレンの振る舞いは自身の責任だけに留まらない。
(みっともない真似は出来ないわね)
物珍しそうに辺りを見回すことを控え、来た道を引き返すことにする。背後からカラカラと車輪の音が近付いても振り返らず、そっと道端に寄ってやり過ごす。美しい装飾の馬車が追い越していったのを確認して、また歩く。
あと少しで大通りへ戻る横道に辿り着こうかというとき、通り過ぎたはずの馬車がカレンの行く先で停車した。道の真ん中で止まったことを不審に思い、さすがにそちらの様子を窺うと慌てた素振りで降りてきた御者が恭しく扉を開いた。
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