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24.夜会
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カッツェが示唆していた通り、夜会での仕事がカレンの元に舞い込んできた。
主にベテランの職員が選ばれる中で恐縮しきりであったが、誰もが優しく頑張ろうと声掛けしてくれたことが自信を抱かせてくれた。
今回選ばれずにいたソフィアに至っては、「緊張して絶対に失敗するから私には無理よ」と選出されなかったことを喜んでいたくらいだった。
国王陛下主催の夜会には日頃食堂を利用しない上位貴族も多く参会する。
そのため、大仕事を任された職員たちには業務時間外にマナーレッスンの時間が設けられることになった。言葉遣いや立ち居振る舞い、夜会に相応しい作法を夜の食堂で派遣教師に教え込まれる。
カレンは所作の美しさを褒められ、早々に合格点をもらうことが出来た。イノール家での教育がこんな形で活きたことに複雑な思いを抱かずにいられなかったが、これまでの人生が無駄ではなかったと前向きに捉えることも出来た。
そうして幾日かが過ぎて迎えた、夜会当日。
日頃の水色の制服とは打って変わり、夜会用に支給された制服はしっとりとした光沢を放つ黒一色だった。
髪色も含めると全身が黒色に染まってしまうカレンの不安を悟ったのか、統括責任者のマーリルが幅広の白いリボンで髪をまとめ上げ、送り出してくれた。
◇◆◇
初めて目にする王城の広間にカレンは圧倒される。
絢爛豪華なシャンデリアはあまりにも眩く、柱に施された精巧な細工を隅々まで浮かび上がらせている。高い天井を囲む壁面には色鮮やかなステンドグラスが嵌め込まれており、これもまたシャンデリアの灯りを浴びて散りばめられた宝石の如く、きらきらと光を乱反射させている。
磨かれた石床は一片の曇りも知らず、疵を付けてしまいそうで歩くのが怖い。
物語の挿絵では伝わらない、特別な空気がそこには流れていた。
(何て美しいの。まるでお料理には見えないわ)
カレンたち食堂職員が立つのは入場口から離れた壁際で、王族お抱えの料理人が腕によりをかけて作った料理が目の前に用意されている。その優美な盛り付けに目を瞠ってしまう。
目に映る全てのものが現実離れしているようで、カレンは緊張よりも未知なる世界への遭遇に高揚していた。
やがて参会者の入場が始まると静まり返っていた広間は俄に賑やかさを増す。
夜会服を纏った紳士淑女は遠目に見ても華やかで身のこなしが美しく、益々遠い世界を覗き見ている感覚に陥る。
ようやく人の出入りが終わった頃、朗々と国王陛下の入場が告げられて、カレンら職員は頭を下げた。
「国のため、民のため、日夜身命を賭して国造りに貢献する皆に深く感謝する。どうか今夜はその身を労って欲しい」
けして多くはない言葉を残して国王は広間を後にする。
社交界デビューをしていないカレンにとって国王のお言葉をいただくのは初めてのことで、その深みのある声が耳にこだました。
カレンの立場は国造りをする者を更に下から支える小さな力に過ぎないが、その一端を担えていることはとても幸運なのではないだろうか。
(あの家にいたらこんな名誉は受けられなかった。院長とソフィアに出会わなければ、私はここにいられなかったに違いないわ)
離籍制度に救われて、王城職員として拾い上げられた。そして国王陛下主催の夜会に職員として選出されている。きっと、ありふれた道筋ではない。
浮ついた自らを自覚していたカレンは唇を引き結んで気持ちを改めた。
「こちらに果実水のグラスを並べてもらえますか?」
「果実水のみですね?」
「はい。お酒は抜きです」
給仕の男性に請われて銀盆に果実水を注いだグラスを並べる。
楽団の軽やかな演奏を背に参会者の会話は盛り上がっているようで、給仕たちが忙しなく動き回っている。壁際から動くことのない食堂職員は彼らの要望に応じ、飲み物や軽食の手配りをしていた。
「こんばんは」
そう声を掛けてきたのは、いつも疲れた顔で食事をしていく見慣れた顔の文官だった。洗練された夜会服と綺麗に撫で付けられた髪は日頃の印象とは程遠い。
「どちらをお取りいたしますか?」
「じゃあ、これを」
カレンも普段より落ち着きを持たせた声で対応すると、文官は眉を軽く上げつつも蒸し魚を指し示すので小皿に取り分けて丁重に渡す。
「お互い、いつも通りとはいかないね」
ひっそりと囁いた文官の顔に疲れの混じった苦笑が浮かぶ。労いの場とは言え、参会者もまた気の抜けない時間が続くのだろう。苦労が偲ばれて思わず微笑み返してしまう。
文官を見送ると付近を巡回の騎士が通り過ぎていった。
背筋のピンと伸びた騎士も食堂でよく見掛ける一人で、確か豆類が苦手だったと記憶している。しかし堂々たる様で歩く彼からは豆を除いて欲しいと要求する平時の姿は想像出来ない。
現実と非現実が入り混じったような不思議な感覚の中、カレンは与えられた仕事を粛々とこなす。求めに応じて飲食物を提供し、料理の詳細を尋ねられれば説明をする。わざわざ壁際まで足を運ぶ者はそう多くないが、誠心誠意を込めて応対に当たった。
そんな折、広間の中央から数人の集団がこちらに向かって来るのが見えた。
「やぁ、美味しそうだね」
連れ立った五人の男性のうち、二人に見覚えがあった。
集団を率いるように先頭を歩き、気安い調子で声を掛けてきた男性。レグデンバーに昼食を配達した際、帰りに出くわした快活な老人だ。今日も乱れなく整えられた口髭が美しい。
そしてもう一人、最後尾に構えているのがまさしくレグデンバーその人で、深緑の騎士服は皺ひとつ見受けられない。彼は老人とは打って変わり、やけに真剣な顔つきをしていた。
「前にもお会いしたね、お嬢さん。ちょっと取り分けてもらえるかい?」
「かしこまりました」
立ち並ぶ職員の中、明らかにカレンへと向けられた言葉に深々と礼をして皿を取る。「好き嫌いはないからね」と言い添えられたため、会話の合間につまめそうなものを中心に盛り付けることにした。
「ミラベルト卿のお好きなセムル茸がありますよ。君、これもいくつか取ってもらえるかな?」
一緒にやって来た壮年の男性がある料理を指す。ミラベルト卿と呼ばれた老人はにこにこと頷いているので「かしこまりました」と茸を掴み上げる。その間、夜会服を着た男性たちはセムル茸の美味しい食べ方について話に花を咲かせていた。
上位貴族というだけで気難しい印象を抱いていたカレンは和気藹々とした雰囲気の男性たちに面食らっていた。ただし、表情には出さずに恭しい手つきで料理を取り分ける。
「お待たせいたしました」
「私がお持ちしますよ」
差し出した皿を横から腕を伸ばした若手が受け取る。ミラベルトは周囲の対応に慣れているらしく、好きにさせている節がある。長らく人の上に立ってきた年長者の貫禄を感じずにはいられなかった。
「ところでお嬢さん。今就いている仕事をどう思うかね?」
「私、でしょうか?」
「そう、君だよ」
皿を渡して安堵していたカレンにミラベルトから唐突な質問が投げ掛けられた。
礼儀作法や提供される料理に関しての知識はあらかじめ学んできたが、このような質問は全く想定しておらず、思わずピシリと固まってしまう。
(これは……お答えするべきなの?)
無作法に同僚に向き直って助けを求めることも出来ない。内心で焦るカレンの視界にミラベルトの後方に控えるレグデンバーの姿が入った。
何も言葉を発しない彼だが僅かに顎を引いたのを見て、何故だか答えるべきだと確信する。
意を決したカレンは小さく息を吸って口を開いた。
「非常にやり甲斐を感じております」
「ほう、どんなところに?」
(どんなところ……さっき感じたばかりね)
「先程の国王陛下のお言葉をお借りするならば、食堂をご利用いただく皆様は身命を賭して国造りに邁進されております。そのような方々をお支えする一端を担えることは誇りであり、微力ながらも尽力して参りたいと考えております」
言い切ったカレンの鼓動は早鐘を打っていた。
これまでの人生で自らの意思を明確に言葉にしたのは数えるほどしかない。
衆人環視の元、明らかに重要な立場の人物に思いを伝えるのは非常に勇気の要ることだった。
善人を絵に描いたような風貌のミラベルトの瞳が意外にも鋭いことに今更ながらに気付く。まるで心の内を見透かすような眼差しが、すっと糸のように細められて彼が破顔した。
「よく出来たお嬢さんだね。素晴らしい考えだ」
「ありがとうございます」
「私は人事管理の仕事に就いているものでね、とても参考になるよ」
先日見掛けた際のバッジを思い出す。あの豪奢な作りは人事を司る部署の中でも上位の役職に違いない。
回答次第では職を失っていたのでは、と気付いて肝を冷やすカレンを知ってか知らずか、温厚な老人は「これからも励みなさい」と笑っている。
「ミラベルト卿、こちらにおられましたか」
集団の後方に控えるレグデンバーの更に後ろから声が掛かった。
振り返るミラベルトにつられてそちらに視線を移したカレンの瞳が映したのは、ふんわりと靡くチョコレート色の髪。
「やぁ、レグデンバー侯爵」
老人の声が軽快に響いた。
主にベテランの職員が選ばれる中で恐縮しきりであったが、誰もが優しく頑張ろうと声掛けしてくれたことが自信を抱かせてくれた。
今回選ばれずにいたソフィアに至っては、「緊張して絶対に失敗するから私には無理よ」と選出されなかったことを喜んでいたくらいだった。
国王陛下主催の夜会には日頃食堂を利用しない上位貴族も多く参会する。
そのため、大仕事を任された職員たちには業務時間外にマナーレッスンの時間が設けられることになった。言葉遣いや立ち居振る舞い、夜会に相応しい作法を夜の食堂で派遣教師に教え込まれる。
カレンは所作の美しさを褒められ、早々に合格点をもらうことが出来た。イノール家での教育がこんな形で活きたことに複雑な思いを抱かずにいられなかったが、これまでの人生が無駄ではなかったと前向きに捉えることも出来た。
そうして幾日かが過ぎて迎えた、夜会当日。
日頃の水色の制服とは打って変わり、夜会用に支給された制服はしっとりとした光沢を放つ黒一色だった。
髪色も含めると全身が黒色に染まってしまうカレンの不安を悟ったのか、統括責任者のマーリルが幅広の白いリボンで髪をまとめ上げ、送り出してくれた。
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絢爛豪華なシャンデリアはあまりにも眩く、柱に施された精巧な細工を隅々まで浮かび上がらせている。高い天井を囲む壁面には色鮮やかなステンドグラスが嵌め込まれており、これもまたシャンデリアの灯りを浴びて散りばめられた宝石の如く、きらきらと光を乱反射させている。
磨かれた石床は一片の曇りも知らず、疵を付けてしまいそうで歩くのが怖い。
物語の挿絵では伝わらない、特別な空気がそこには流れていた。
(何て美しいの。まるでお料理には見えないわ)
カレンたち食堂職員が立つのは入場口から離れた壁際で、王族お抱えの料理人が腕によりをかけて作った料理が目の前に用意されている。その優美な盛り付けに目を瞠ってしまう。
目に映る全てのものが現実離れしているようで、カレンは緊張よりも未知なる世界への遭遇に高揚していた。
やがて参会者の入場が始まると静まり返っていた広間は俄に賑やかさを増す。
夜会服を纏った紳士淑女は遠目に見ても華やかで身のこなしが美しく、益々遠い世界を覗き見ている感覚に陥る。
ようやく人の出入りが終わった頃、朗々と国王陛下の入場が告げられて、カレンら職員は頭を下げた。
「国のため、民のため、日夜身命を賭して国造りに貢献する皆に深く感謝する。どうか今夜はその身を労って欲しい」
けして多くはない言葉を残して国王は広間を後にする。
社交界デビューをしていないカレンにとって国王のお言葉をいただくのは初めてのことで、その深みのある声が耳にこだました。
カレンの立場は国造りをする者を更に下から支える小さな力に過ぎないが、その一端を担えていることはとても幸運なのではないだろうか。
(あの家にいたらこんな名誉は受けられなかった。院長とソフィアに出会わなければ、私はここにいられなかったに違いないわ)
離籍制度に救われて、王城職員として拾い上げられた。そして国王陛下主催の夜会に職員として選出されている。きっと、ありふれた道筋ではない。
浮ついた自らを自覚していたカレンは唇を引き結んで気持ちを改めた。
「こちらに果実水のグラスを並べてもらえますか?」
「果実水のみですね?」
「はい。お酒は抜きです」
給仕の男性に請われて銀盆に果実水を注いだグラスを並べる。
楽団の軽やかな演奏を背に参会者の会話は盛り上がっているようで、給仕たちが忙しなく動き回っている。壁際から動くことのない食堂職員は彼らの要望に応じ、飲み物や軽食の手配りをしていた。
「こんばんは」
そう声を掛けてきたのは、いつも疲れた顔で食事をしていく見慣れた顔の文官だった。洗練された夜会服と綺麗に撫で付けられた髪は日頃の印象とは程遠い。
「どちらをお取りいたしますか?」
「じゃあ、これを」
カレンも普段より落ち着きを持たせた声で対応すると、文官は眉を軽く上げつつも蒸し魚を指し示すので小皿に取り分けて丁重に渡す。
「お互い、いつも通りとはいかないね」
ひっそりと囁いた文官の顔に疲れの混じった苦笑が浮かぶ。労いの場とは言え、参会者もまた気の抜けない時間が続くのだろう。苦労が偲ばれて思わず微笑み返してしまう。
文官を見送ると付近を巡回の騎士が通り過ぎていった。
背筋のピンと伸びた騎士も食堂でよく見掛ける一人で、確か豆類が苦手だったと記憶している。しかし堂々たる様で歩く彼からは豆を除いて欲しいと要求する平時の姿は想像出来ない。
現実と非現実が入り混じったような不思議な感覚の中、カレンは与えられた仕事を粛々とこなす。求めに応じて飲食物を提供し、料理の詳細を尋ねられれば説明をする。わざわざ壁際まで足を運ぶ者はそう多くないが、誠心誠意を込めて応対に当たった。
そんな折、広間の中央から数人の集団がこちらに向かって来るのが見えた。
「やぁ、美味しそうだね」
連れ立った五人の男性のうち、二人に見覚えがあった。
集団を率いるように先頭を歩き、気安い調子で声を掛けてきた男性。レグデンバーに昼食を配達した際、帰りに出くわした快活な老人だ。今日も乱れなく整えられた口髭が美しい。
そしてもう一人、最後尾に構えているのがまさしくレグデンバーその人で、深緑の騎士服は皺ひとつ見受けられない。彼は老人とは打って変わり、やけに真剣な顔つきをしていた。
「前にもお会いしたね、お嬢さん。ちょっと取り分けてもらえるかい?」
「かしこまりました」
立ち並ぶ職員の中、明らかにカレンへと向けられた言葉に深々と礼をして皿を取る。「好き嫌いはないからね」と言い添えられたため、会話の合間につまめそうなものを中心に盛り付けることにした。
「ミラベルト卿のお好きなセムル茸がありますよ。君、これもいくつか取ってもらえるかな?」
一緒にやって来た壮年の男性がある料理を指す。ミラベルト卿と呼ばれた老人はにこにこと頷いているので「かしこまりました」と茸を掴み上げる。その間、夜会服を着た男性たちはセムル茸の美味しい食べ方について話に花を咲かせていた。
上位貴族というだけで気難しい印象を抱いていたカレンは和気藹々とした雰囲気の男性たちに面食らっていた。ただし、表情には出さずに恭しい手つきで料理を取り分ける。
「お待たせいたしました」
「私がお持ちしますよ」
差し出した皿を横から腕を伸ばした若手が受け取る。ミラベルトは周囲の対応に慣れているらしく、好きにさせている節がある。長らく人の上に立ってきた年長者の貫禄を感じずにはいられなかった。
「ところでお嬢さん。今就いている仕事をどう思うかね?」
「私、でしょうか?」
「そう、君だよ」
皿を渡して安堵していたカレンにミラベルトから唐突な質問が投げ掛けられた。
礼儀作法や提供される料理に関しての知識はあらかじめ学んできたが、このような質問は全く想定しておらず、思わずピシリと固まってしまう。
(これは……お答えするべきなの?)
無作法に同僚に向き直って助けを求めることも出来ない。内心で焦るカレンの視界にミラベルトの後方に控えるレグデンバーの姿が入った。
何も言葉を発しない彼だが僅かに顎を引いたのを見て、何故だか答えるべきだと確信する。
意を決したカレンは小さく息を吸って口を開いた。
「非常にやり甲斐を感じております」
「ほう、どんなところに?」
(どんなところ……さっき感じたばかりね)
「先程の国王陛下のお言葉をお借りするならば、食堂をご利用いただく皆様は身命を賭して国造りに邁進されております。そのような方々をお支えする一端を担えることは誇りであり、微力ながらも尽力して参りたいと考えております」
言い切ったカレンの鼓動は早鐘を打っていた。
これまでの人生で自らの意思を明確に言葉にしたのは数えるほどしかない。
衆人環視の元、明らかに重要な立場の人物に思いを伝えるのは非常に勇気の要ることだった。
善人を絵に描いたような風貌のミラベルトの瞳が意外にも鋭いことに今更ながらに気付く。まるで心の内を見透かすような眼差しが、すっと糸のように細められて彼が破顔した。
「よく出来たお嬢さんだね。素晴らしい考えだ」
「ありがとうございます」
「私は人事管理の仕事に就いているものでね、とても参考になるよ」
先日見掛けた際のバッジを思い出す。あの豪奢な作りは人事を司る部署の中でも上位の役職に違いない。
回答次第では職を失っていたのでは、と気付いて肝を冷やすカレンを知ってか知らずか、温厚な老人は「これからも励みなさい」と笑っている。
「ミラベルト卿、こちらにおられましたか」
集団の後方に控えるレグデンバーの更に後ろから声が掛かった。
振り返るミラベルトにつられてそちらに視線を移したカレンの瞳が映したのは、ふんわりと靡くチョコレート色の髪。
「やぁ、レグデンバー侯爵」
老人の声が軽快に響いた。
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