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第1章・転生~尾張統一編
12話 炸裂する恐怖…今川水軍悪夢の海戦
しおりを挟む織田信長と明智光秀
二人は大混乱の極みにある今川水軍に止めを刺すため、第三の作戦を実行に移す。
『光秀!岡部と玄蕃が乗っている、2隻の安宅船に例の物を馳走するぞ。正確な狙いは要らんタップリと放て、面制圧だ!』
『ラジャー!』
ナパームで燃えボロボロ状態の敵船に、体当たり攻撃をかまし次々と沈めていく黒龍丸船団。
その中の2隻が雑魚の相手を止め、旗艦と見られる今川安宅船2隻に照準を合わせる。
信長は黒龍丸の船首・船尾・左舷・右舷に設置した22門の旋回式大砲を撃った!
「放てーーー!!!」
信長の号令とともに轟音が響き、今川水軍にとって絶望の炸裂砲弾が安宅船を直撃する。
「ぐわぁ!!!」
「船が…玄蕃様を乗せた安宅船が…真っ二つに爆発した!」
「もう終わりだ!死にたくねえ」
「あんな船がいるなんて!話が違うぞ!」
大砲は信長が収納ワールドの知識を活かし、堺から高賃金で引き抜いた鉄砲鍛冶達に火薬銃同様、秘密裏に作らせたものだった。
他の8隻の黒龍丸も、炎に包まれた船団の中を縦横無尽に駆け抜け、大砲を撃ち始める。
我先にと遠江方面へ逃走を図る今川水軍。いや、もう水軍とは呼べない、統率も何も無いバラバラの落武者船である。
◆□◆
旗艦の安宅船を失い、木材の破片にしがみついて浮いている岡部忠兵衛……その光景を呆然と見つめていた。
「馬鹿な……このような船が日ノ本に存在するとは……これは夢なのか?悪夢なのか……」
岡部の目に映るのは、もはや今川水軍ではない。信長が作り出した(怪物船団)10隻の黒龍丸に蹂躙される、ただの標的だった。
佐治為景率いる織田海軍(旧佐治水軍)50隻は、信長の指示通りに船を操り、ナパームを喰らった敵船に次々と火薬銃を掃射している。
為景の目に映るのは信長が、この戦いを勝利へと導いている、確固たる姿だった。
そして信長は黒龍丸を操り、岡部忠兵衛の旗艦が沈んだ海域へ向かう。信長の顔には勝利を確信した者の笑みが浮かんでいた。
海上に浮かぶ岡部忠兵衛に黒龍丸から救命ボートを差し向け、甲板上に連行させた信長。
12歳と聞いてはいたが岡部は信長の顔を見て、改めてその若さに驚きを隠せない。
「お前が信長か…!一体どこでこの様な船を…!」
「岡部忠兵衛!お前の運もここまでだ。今川義元の野望は、この海で終わりを告げた!」
信長は肩に掛けていたAPC9の銃口を岡部に向ける。奇妙な形をした得物が、火縄銃を進化させた武器だと直ぐに悟る。
「くっ……飛び道具とは!」
何故か?縄一つ打たれず、太刀すら取り上げられていない岡部は、信長に斬りかかった!
「忠兵衛!往生際が悪すぎるぞ!」
信長がAPC9を放つ。パパパパパパン!という乾いた音が鳴り響き、複数の弾丸が岡部の体に命中した。
しかし血は出ない。岡部は体に衝撃を受けただけで、意識が途絶えた…
「3~4時間は寝ているだろう。起きたら今川の内情を徹底的に吐かせる。手足を拘束して牢に放り込んでおけ!」
佐治為景
「信長様……貴方様は60隻で170隻もの水軍を壊滅させました。まさに麒麟児でございます。」
為景は震える声で頭を下げ呟やいた。信長は静かに頷く。
「この力こそが我らが天下を統一し、やがて来るであろう、南蛮の脅威に立ち向かうための第一歩となる!」
信長の言葉通り、この戦いは、伊勢湾や今川家の海の者達に衝撃を与え、織田水軍の名を轟かせることとなった。
今川水軍が壊滅したという報は、瞬く間に日ノ本中に広まって行く。
今川義元は大敗北に激怒するが信長の事を「日ノ本に災いをもたらす魔王」と恐れるようになる。
一方、織田家はこの勝利で伊勢湾から駿河湾迄の制海権を握り、海の覇者としての地位を確立した。
信長の評判は、「うつけ者」から「非凡なる才を持つ奇才」へと一変し、多くの武将たちが織田信長に注目し始める事となる。
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