Jimmelle & Rayman I

あにらむあみにむ

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2.Hopeful Future

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 以前から、母国で何かやりたいというのは考えていたことだった。
 現在拠点としているこの国での仕事も、安定してもらえるようになってきた。自発的に出すイベントや発表物への反応も、手ごたえが続いているのを感じている。
 だから、そろそろ具体的な計画を立ち上げてもいいんじゃないだろうかと考えたところに、故郷にいる古い友人からの提案はやってきた。

 「――帰る? 国に? ――ここから出るのか?」
 切り出した話に、相棒が食い気味に訊いてくるのを「まさか」と否定する。
 「ちがうよ、えっと……展示会を開くために行くんだ、一時的な期間」
 「ああ……そういうことか」
 身を乗り出して驚いていたジムは、あからさまに落ち着いて納得した。自分はまた何か、微妙に異なる言葉選びをしてしまっていたらしい。
 「古い友人から連絡がきたんだ。この前参加したイベントで、インタビューされたじゃん。あれが向こうの国でも取り上げられて、結構、話題になってるって教えてくれた。それで、良いギャラリーを知ってるから、そこで何かやってみないかって」
 友人が送ってくれたギャラリーの情報を、ジムにも共有して見せる。
 「へぇ」「悪くないだろ?」
 タブレットを確認しながら、ジムが同意して頷く。
 「もともと考えてはいたんだ、故郷の国で何かをやるのは。ただ、もうすこしこの国で仕事をこなしていってからの方がいいんじゃないかって……あー、いや……違う、率直に言うと、自信がなかったんだと、思う。
 でも彼女から連絡がきて、もうやっても良いと思えて……つまり、今、やりたいんだ」
 こうして口に出してみると、漠然と構想を立てていながら自分自身で先送りにしていたのだと気付く。自身にばつの悪さを感じていたが、聞いていたジムは何ら気にする様子はなかった。
 「開催は?」
 「できれば……一年とちょっと先」
 「それは……何を開く?」
 「作品展示」
 「早いな……今から考えるのか?」
 「いや、展示作品の構想はもう出来てる。いくつかは設計まで終えてるから、素材があればすぐに作り始めることができる」
 「なるほどな……」
 タブレットを確認しながらジムが呟く。こういうとき、彼は頭の中でプロジェクトをどう立てるか考えてくれているのだ。当たり前に一緒に動いてくれることが嬉しくて、顔が緩む。
 「忙しくなるぞ。明日スタッフ達に共有する。リストとデザイン出しとけ」
 「ありがとう、ジム! だから僕はいつも君を信頼してるんだ!」
 「こういうのは“こき使ってる”って言うんだ、覚えとけ」
 歓喜のハグを早々に押さえられ、僕たちは今日の業務に戻った。本日のタスクをさっさと片付けなければならない。
 この先には、元々予定していた仕事もある。更なる取引の予定もある。その上で、短い期間で展示会の準備をしなければならない。
 多分、想像もつかないほど忙しくなる。
 漠然とした予想と、明確な予定。希望を抱かざるを得ない未来に、気分はすごく高揚していた。
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