恋愛ファンタジー短編集【宵闇】

ちゃむにい

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聖女失格【2】※R18

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それはギルドから依頼された、護衛任務の時だった。荷台の隙間から見えた長いフサフサのしっぽにアリアは興味を惹かれた。

「もしかして、あれは獣人かしら?」

獣人は主人に対し従順なため、奴隷として人気があったが、大規模な魔物の侵攻で獣人国は壊滅的な被害を受け、大きく数を減らした。

(獣人国での戦いは、激戦だったわ)

危険度のわりに報酬が低く、採算が取れなかったため、クリスとマーガレットが撤退した後も、獣人の冒険者と共に魔物と戦い、追い払った。
そのために救国の聖女として獣人から崇められるのに耐えられなくて、復興を見届けてから、逃げるように移住したのだった。

(あの毛の色は獣人の貴族特有の色ね。なぜこんなところに?)

王都では獣人は獣扱いで、獣人差別が激しく、奴隷の取り扱いは極端に少ない。獣人の中でも貴族階級の獣人は、庶子であっても容姿が良いことで知られている。愛玩用として高値で売買されており、取引の多い地方でも滅多に見ることはなかった。

「おや? もしかして興味がおありですか? あの獣人は訳ありでね。今なら安くしておきますよ」

奴隷商人は商機を見出だしたのか、柔らかな猫なで声で、アリアに言った。

「必要ないわ」

そう言ったものの、アリアの目は奴隷商人が連れてきた、癖っ毛の獣人の奴隷に釘付けだった。

(可愛い。この子だったら、私でも最後まで出来るかも)

寝る間を惜しんで、実入りの良い依頼を受けていたため、冒険者を引退しても生活出来るだけの貯金は出来た。
今まで何度も、子供を得るために、適当な男に抱かれようとしたが、トラウマなのか、口付けどころか手を触ることすら出来ず、アリアは処女のままだった。

(奴隷だったら命令して無理やり行為をしてもらえるし……)

奴隷は主人の命令に逆らうことは出来ない。
もし、途中でアリアが泣き出したとしても、命令さえすれば行為が中断することはない。

(ロマという名前なのね。欲しいわ)

獣人は半分が獣なだけに、人間よりも繁殖能力が高いと言われている。ロマの性器も、薄布越しに見て分かるほど勃ち上がっていた。

若いだけに性欲も旺盛かもしれない。

首輪に掛けてある値札を見ると、なかなかの値段だったが、Aランク冒険者のアリアにとって手に入らないほどではなかった。

(奴隷なら、私を裏切ることはない)

アリアは、しばらく迷った後、「お願いします! なんでもするので、僕を買って下さい!」と必死に懇願するロマの声も後押しになり、「気が変わったわ」と商人を呼び止めると、獣人の奴隷ロマを買った。

そして護衛の依頼が終わった後、必要な物を買って少し良い宿に泊まり食事をしたあと、服を脱いで裸になった。

ロマは、最初こそ躊躇していたが、「貴方の子供が欲しいから、手助けをして欲しいの」と伝えて、抱き締めた。

(なんか、いい匂いがする……)

触れるのが怖くなることもなく、ロマの体温は高めで、心地良かった。何度か口付けを交わして肌を重ねると、ロマの瞳は次第に欲望に染まっていった。

「ご主人様、揉んでもいいですか?」
「いくらでも揉んでいいわ」

おずおずとロマは手を伸ばしてアリアの胸を触り、揉んだ。アリアの胸は大きく、ロマの手は止まらなかった。

「なんて柔らかいんだ……! こんなに女の人の体って柔らかいんだ……!」

ロマは、アリアの体を隅々まで触り、舐めて、興奮した声色で叫んだ。

「あぁ、もう我慢できない……! 今すぐにご主人様の中に入れたい……!」

ロマは指で秘所の入り口を愛撫すると、膨張した肉棒をズブズブと埋め込み、興奮した面持ちで、交尾をした。

「あぁッ……! これ、凄い……! これがご主人様の中……!」

初めてだから痛いかと思ったが、奴隷商人が渡したという媚薬入りの特製ジェルのおかげで、それほど痛みを感じることはなく処女膜を貫き、ロマの長くて硬い肉棒を根本まで受け入れることが出来た。
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