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7 バイト先はストーキング会場
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とまあ、これが過去にあった話。
僕の中で臣君が初恋だったみたい。
大学生になった臣君を一目見たくて、彼の大学の近くのカフェで張り込んでいたら、なんと臣君が外を歩いていた。それからも何回かそこのカフェに行くと、決まった時間に臣君は通学しているのを知った。
とはいえ僕も大学一年生で暇ではないので、いつも通うわけにいかず効率を考えてそこのカフェでバイトを始めた。
仕事中に臣君をウォッチングするという特典を得たのだ。
バイト仲間の明美ちゃんは、そんな僕の事情を知っていて、面白おかしく僕に付き合ってくれているんだと思うけど、臣君が通ると明美ちゃんがからかうように話しかけてくるのだ。
「来たよ! 孤高のアルファ様」
「え、どこどこ!?」
そこに、なぜかもう一人バイトの乙葉君も加わる。
明美ちゃんはベータ女性の大学三年生。乙葉君はフリーターのオメガで二十歳の男の子。
明美ちゃんが先輩で、乙葉君は僕がバイトを始めた翌日にバイトにやってきたから同期みたいなものだった。
皆仲良しでカフェのバイトは忙しいながらもとても楽しかった。
「もー、僕の想い人だからね、乙葉君はオメガだから臣君を見てほしくない」
「うわっ、行動も何もしてないのに、奈月は面倒くさい奴だなぁ」
「だって、見てるだけで癒されるんだもん。それに、僕は過去に臣君に拒絶されたことあるし……」
乙葉君は男前な性格だけど、見た目はとても愛らしい男の子だった。明美ちゃんは姉御って感じの綺麗なお姉さん。
今日の臣君も光り輝いている。
カフェのテーブルを拭きながら「本日の臣君」を堪能していた。うん、今日も生きられる! 臣君を補給して僕は笑顔になった。
「……臣君、いってらっしゃい」
ぼそっと僕がつぶやくと、乙葉君が「それけっこー怖いからね」と笑いながら言ってきた。うん、わかってるよ、僕が怖いことやってるのくらい。そこで明美ちゃんが。
「乙葉君、いくらストーカー行為が気持ち悪いからって言って、恋する乙女をからかわないの!」
僕は乙女ではない。そしてさらっと明美ちゃんもひどいことを言っている。
「あ、二人ともそろそろバイト上がりの時間だよ。乙葉君、今日も授業始まるまでお茶つきあってくれる?」
明美ちゃんの号令で、僕たちはバイト上がりの時間を知った。
乙葉君は彼氏と暮らすフリーター。暇だから、朝彼氏が出勤すると同時に一緒に家をでて午前中だけカフェで働いているらしい。彼氏はお金持ちなので、ただの社会科見学だと言っていた。
僕は本気の金稼ぎのバイトをしているけど、大学一年の僕にそこまでの時間がないから、平日は数回だけ、午前の授業が始まるまでで働き、土日はしっかり働いていた。
「もちろーん。俺はカレピが帰ってくるまで暇だし。ねえ、たまには奈月も来たら?」
僕たちは早朝から働く朝番なので、会社員の方の出社前のひと時のピークタイムに働いていた。
いつもならそのまま急いで午前中の授業に向かうんだけど、もう僕の退学は決まっているし、いまさら授業を受ける気もなくなってしまった。このバイトもあと少しでやめるし、彼らとの接点もなくなる。
「うん、行こうかな」
「お、奈月珍しい。絶対学校はさぼらないのに、どうした?」
「ま、たまにはね。あ、ちょっと待っててくれる? 僕、店長に話があるから、あとで合流するね」
「おー、じゃあ駅前のカフェで待ってるね」
彼らはバイトがあがって着替えると先に出て行った。そして僕は来年にはバイトを辞めることを店長に伝えに行くと、店長は残念そうな顔をして「今までありがとうね、最後までよろしく」と言ってくれた。
待ち合わせのカフェに着くと、二人は盛り上がっていた。
「なっちゃん、こっちこっちぃ」
「おまたせ~」
明美ちゃんが席を引いてくれた。乙葉君がコーヒーを一口飲むと僕を見て聞いてきた。
「奈月、店長と何の話してたの?」
購入したカフェラテをテーブルに置くと、僕は席に座った。
「うん。後期が終わったら大学辞めることになったんだ。だからバイトも辞めるって店長に伝えてきた」
「「え……」」
楽しそうに会話していた二人の表情が一気に変わった。
僕の中で臣君が初恋だったみたい。
大学生になった臣君を一目見たくて、彼の大学の近くのカフェで張り込んでいたら、なんと臣君が外を歩いていた。それからも何回かそこのカフェに行くと、決まった時間に臣君は通学しているのを知った。
とはいえ僕も大学一年生で暇ではないので、いつも通うわけにいかず効率を考えてそこのカフェでバイトを始めた。
仕事中に臣君をウォッチングするという特典を得たのだ。
バイト仲間の明美ちゃんは、そんな僕の事情を知っていて、面白おかしく僕に付き合ってくれているんだと思うけど、臣君が通ると明美ちゃんがからかうように話しかけてくるのだ。
「来たよ! 孤高のアルファ様」
「え、どこどこ!?」
そこに、なぜかもう一人バイトの乙葉君も加わる。
明美ちゃんはベータ女性の大学三年生。乙葉君はフリーターのオメガで二十歳の男の子。
明美ちゃんが先輩で、乙葉君は僕がバイトを始めた翌日にバイトにやってきたから同期みたいなものだった。
皆仲良しでカフェのバイトは忙しいながらもとても楽しかった。
「もー、僕の想い人だからね、乙葉君はオメガだから臣君を見てほしくない」
「うわっ、行動も何もしてないのに、奈月は面倒くさい奴だなぁ」
「だって、見てるだけで癒されるんだもん。それに、僕は過去に臣君に拒絶されたことあるし……」
乙葉君は男前な性格だけど、見た目はとても愛らしい男の子だった。明美ちゃんは姉御って感じの綺麗なお姉さん。
今日の臣君も光り輝いている。
カフェのテーブルを拭きながら「本日の臣君」を堪能していた。うん、今日も生きられる! 臣君を補給して僕は笑顔になった。
「……臣君、いってらっしゃい」
ぼそっと僕がつぶやくと、乙葉君が「それけっこー怖いからね」と笑いながら言ってきた。うん、わかってるよ、僕が怖いことやってるのくらい。そこで明美ちゃんが。
「乙葉君、いくらストーカー行為が気持ち悪いからって言って、恋する乙女をからかわないの!」
僕は乙女ではない。そしてさらっと明美ちゃんもひどいことを言っている。
「あ、二人ともそろそろバイト上がりの時間だよ。乙葉君、今日も授業始まるまでお茶つきあってくれる?」
明美ちゃんの号令で、僕たちはバイト上がりの時間を知った。
乙葉君は彼氏と暮らすフリーター。暇だから、朝彼氏が出勤すると同時に一緒に家をでて午前中だけカフェで働いているらしい。彼氏はお金持ちなので、ただの社会科見学だと言っていた。
僕は本気の金稼ぎのバイトをしているけど、大学一年の僕にそこまでの時間がないから、平日は数回だけ、午前の授業が始まるまでで働き、土日はしっかり働いていた。
「もちろーん。俺はカレピが帰ってくるまで暇だし。ねえ、たまには奈月も来たら?」
僕たちは早朝から働く朝番なので、会社員の方の出社前のひと時のピークタイムに働いていた。
いつもならそのまま急いで午前中の授業に向かうんだけど、もう僕の退学は決まっているし、いまさら授業を受ける気もなくなってしまった。このバイトもあと少しでやめるし、彼らとの接点もなくなる。
「うん、行こうかな」
「お、奈月珍しい。絶対学校はさぼらないのに、どうした?」
「ま、たまにはね。あ、ちょっと待っててくれる? 僕、店長に話があるから、あとで合流するね」
「おー、じゃあ駅前のカフェで待ってるね」
彼らはバイトがあがって着替えると先に出て行った。そして僕は来年にはバイトを辞めることを店長に伝えに行くと、店長は残念そうな顔をして「今までありがとうね、最後までよろしく」と言ってくれた。
待ち合わせのカフェに着くと、二人は盛り上がっていた。
「なっちゃん、こっちこっちぃ」
「おまたせ~」
明美ちゃんが席を引いてくれた。乙葉君がコーヒーを一口飲むと僕を見て聞いてきた。
「奈月、店長と何の話してたの?」
購入したカフェラテをテーブルに置くと、僕は席に座った。
「うん。後期が終わったら大学辞めることになったんだ。だからバイトも辞めるって店長に伝えてきた」
「「え……」」
楽しそうに会話していた二人の表情が一気に変わった。
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