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16 まとめ
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「奈月、話を整理しよう。臣君への恋愛感情はいったん置いておくぞ」
「う、うん?」
突然乙葉君は、何かを思い出したかのように僕に向き合う。
「まず奈月は処女をなくすために誰かを探していた。それは臣君で叶った。しかしまだ淫乱ではないだろう」
「そ、それもそうだよね?」
僕はもうすぐ風俗に入るのは決まっている。
そして、社長との約束で処女を捨てられた。しかし、淫乱……ではないと思う。たぶんだけど、僕は何かの主義を極めたわけではなく、ただひたすら臣君に気持ち良くさせてもらっていただけだ。
「奈月、たかだか三日間の経験で淫乱レベルにまでにはならない。お前、臣君になにかご奉仕したか?」
「ご、ご奉仕って?」
「そんなことを、女の子の前で俺は言えない」
明美ちゃんが噴きだした。
「ちょっと、さっきからさぁ、なっちゃんの問題真剣に考えるつもりある? 今その話は本当にどうでもよくない?」
「必要だ! 明美ちゃんはとりあえず俺の話を聞いて」
「お、おう……」
明美ちゃんは乙葉君に押されていた。
「で、奈月」
「はい! 教官!」
なぜか乙葉君が教官モードに入った。
「臣君を使え。まだお前の性風俗入りには期限がある。たくさん経験というのはたくさんの男というわけではない。たった一人の男を骨抜きにしてこそ風俗での価値が上がる。お前がその技を身に着けたら、今後早く稼いで早く足を洗える可能性が出てくる」
「そ、そうなの?」
「そうだ。お前は性風俗界の女王様になるんだ!」
「ぶぶっ、乙葉君突然なに?」
そこでまたも明美ちゃんが噴き出す。
「とにかく、風俗入りまでは臣君と幸せな時間を作った方がいい。確かに奈月と叔父さんの金問題に他人の臣君が介入することはできない。だったら、まずは奈月のミッションをクリアしていこう」
「そ、それはそうだけど……」
「お前は長年の恋が実ったばかりだ。それをすぐに諦める必要はない。それに臣君だって恋が実ったばかりでお前に捨てられたらそれこそかわいそうだ」
僕は黙ってしまった。彼に体と心をささげながら、彼の前から消えることばかり考えていた。彼の気持ちを考えてなかった。
「別れた後、奈月が最高だったと語れるくらいに、お前はラブラブに過ごせ。とりあえずに課題は叶ったわけだし、期限まで奈月は何もしなくてもいいんだ。今を楽しもう」
「でも、これ以上臣君の貴重な時間をもらうのは……僕はこれから彼を裏切るのに」
「は? お前は馬鹿か。臣君は今盛り上がっている」
「え、もりあ?」
「そう、盛り上がっている。股間の方じゃないぞ、気分だ」
そこで明美ちゃんの突っ込み。
「ちょいちょい、へんなこと言うのやめてよー、結構シリアスな話なのに、乙葉君なに楽しんじゃってるのよ」
そう言いながらも笑っている明美ちゃんも大概だよ? この二人、気が合うみたい。
「こんな話は真剣にしても仕方ないよ、明美ちゃん。奈月の今後を楽しくしていかないと。現状風俗が避けられないっていうなら、より未来の負担を軽減する思い出が必要じゃない?」
「ま、まあそうね。でも私が弁護士をみつけようか? さすがに風俗を受け入れるのは違うよ」
明美ちゃんはそんなことまで考えてくれていたのか。泣けてくる。
「明美ちゃん! これは奈月と臣君の問題だよ。二人に愛があれば乗り越えられる。弁護士は臣君が奈月を諦める時まで待とう」
「え、じゃあ、乙葉君にはまだ作戦が?」
「ああ、とにかくだ。奈月は馬鹿だ。奈月は一度アルファがどんなものか身をもって経験するべきだ」
「ふーん。なるほどね」
二人はなぜか話が通じているみたいだが僕には全くわからない。それに、僕は馬鹿なの?
「ひどくない? さっきからバカバカってさ」
「お前の方がひどいぞ。風俗入るから、もう関係は解除ね! って、どこの世界にそれを許す男がいるんだよ」
「う……」
「とにかく、風俗入るからじゃあね、って言ったら臣君ならどうすると思う?」
「ドン引きじゃない?」
「違う! もしかしたら今の会社を売ってでも金を作るかもしれない。金が作れなかったときは、お前の数年先までを予約して借金して破産するかだ。恋人が借金してるって言ったら、男なら金を作るだろう。俺はそれを最初にするべきだと思うけど、お前は臣君の負担になりたくないと言っているし、叔父さんの借金を臣君が払うのもおかしいというのも納得だ」
まくしたてる乙葉君に、明美ちゃんが手をたたいて関心している。
「おお、乙葉君がまとめに入ってる」
「う、うん?」
突然乙葉君は、何かを思い出したかのように僕に向き合う。
「まず奈月は処女をなくすために誰かを探していた。それは臣君で叶った。しかしまだ淫乱ではないだろう」
「そ、それもそうだよね?」
僕はもうすぐ風俗に入るのは決まっている。
そして、社長との約束で処女を捨てられた。しかし、淫乱……ではないと思う。たぶんだけど、僕は何かの主義を極めたわけではなく、ただひたすら臣君に気持ち良くさせてもらっていただけだ。
「奈月、たかだか三日間の経験で淫乱レベルにまでにはならない。お前、臣君になにかご奉仕したか?」
「ご、ご奉仕って?」
「そんなことを、女の子の前で俺は言えない」
明美ちゃんが噴きだした。
「ちょっと、さっきからさぁ、なっちゃんの問題真剣に考えるつもりある? 今その話は本当にどうでもよくない?」
「必要だ! 明美ちゃんはとりあえず俺の話を聞いて」
「お、おう……」
明美ちゃんは乙葉君に押されていた。
「で、奈月」
「はい! 教官!」
なぜか乙葉君が教官モードに入った。
「臣君を使え。まだお前の性風俗入りには期限がある。たくさん経験というのはたくさんの男というわけではない。たった一人の男を骨抜きにしてこそ風俗での価値が上がる。お前がその技を身に着けたら、今後早く稼いで早く足を洗える可能性が出てくる」
「そ、そうなの?」
「そうだ。お前は性風俗界の女王様になるんだ!」
「ぶぶっ、乙葉君突然なに?」
そこでまたも明美ちゃんが噴き出す。
「とにかく、風俗入りまでは臣君と幸せな時間を作った方がいい。確かに奈月と叔父さんの金問題に他人の臣君が介入することはできない。だったら、まずは奈月のミッションをクリアしていこう」
「そ、それはそうだけど……」
「お前は長年の恋が実ったばかりだ。それをすぐに諦める必要はない。それに臣君だって恋が実ったばかりでお前に捨てられたらそれこそかわいそうだ」
僕は黙ってしまった。彼に体と心をささげながら、彼の前から消えることばかり考えていた。彼の気持ちを考えてなかった。
「別れた後、奈月が最高だったと語れるくらいに、お前はラブラブに過ごせ。とりあえずに課題は叶ったわけだし、期限まで奈月は何もしなくてもいいんだ。今を楽しもう」
「でも、これ以上臣君の貴重な時間をもらうのは……僕はこれから彼を裏切るのに」
「は? お前は馬鹿か。臣君は今盛り上がっている」
「え、もりあ?」
「そう、盛り上がっている。股間の方じゃないぞ、気分だ」
そこで明美ちゃんの突っ込み。
「ちょいちょい、へんなこと言うのやめてよー、結構シリアスな話なのに、乙葉君なに楽しんじゃってるのよ」
そう言いながらも笑っている明美ちゃんも大概だよ? この二人、気が合うみたい。
「こんな話は真剣にしても仕方ないよ、明美ちゃん。奈月の今後を楽しくしていかないと。現状風俗が避けられないっていうなら、より未来の負担を軽減する思い出が必要じゃない?」
「ま、まあそうね。でも私が弁護士をみつけようか? さすがに風俗を受け入れるのは違うよ」
明美ちゃんはそんなことまで考えてくれていたのか。泣けてくる。
「明美ちゃん! これは奈月と臣君の問題だよ。二人に愛があれば乗り越えられる。弁護士は臣君が奈月を諦める時まで待とう」
「え、じゃあ、乙葉君にはまだ作戦が?」
「ああ、とにかくだ。奈月は馬鹿だ。奈月は一度アルファがどんなものか身をもって経験するべきだ」
「ふーん。なるほどね」
二人はなぜか話が通じているみたいだが僕には全くわからない。それに、僕は馬鹿なの?
「ひどくない? さっきからバカバカってさ」
「お前の方がひどいぞ。風俗入るから、もう関係は解除ね! って、どこの世界にそれを許す男がいるんだよ」
「う……」
「とにかく、風俗入るからじゃあね、って言ったら臣君ならどうすると思う?」
「ドン引きじゃない?」
「違う! もしかしたら今の会社を売ってでも金を作るかもしれない。金が作れなかったときは、お前の数年先までを予約して借金して破産するかだ。恋人が借金してるって言ったら、男なら金を作るだろう。俺はそれを最初にするべきだと思うけど、お前は臣君の負担になりたくないと言っているし、叔父さんの借金を臣君が払うのもおかしいというのも納得だ」
まくしたてる乙葉君に、明美ちゃんが手をたたいて関心している。
「おお、乙葉君がまとめに入ってる」
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