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57、公爵家からの迎え
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静寂に包まれた王宮の廊下を、軽やかな足音が響く。
ライナス・アルヴィオンは微笑を浮かべたまま、シグルドの執務室の扉を叩いた。
「入れ」
いつものように低く響く声。
ライナスは余裕たっぷりに扉を開き、悠々と部屋の中へ入る。
「やあ、シグルド。ちょっと面白い報せが入ってきたよ」
シグルドは書類に目を通しながら、ちらりとライナスを見る。
「くだらない話なら帰れ」
「くだらないかどうかは、君が決めるといい」
ライナスは、持っていた紙をシグルドの机の上に放った。
それは、公爵家からの正式な使者の報せだった。
「公爵家より陛下へ申し上げます——
『公爵夫人エリオット・オルディスをお迎えに参ります。
陛下のご厚意に感謝しつつ、公爵夫人は本日中に公爵邸へお戻りいただきますよう願い申し上げます』
……だってさ」
シグルドはピクリと眉を動かす。
「迎えに……来た?」
その言葉には、抑えきれない不快感が滲んでいた。
ライナスはくつくつと笑う。
「どうする?そのまま返してやるかい?それとも……君が奪い取るか?君が何をしたところで動いてしまえば文句を言う人間もいないだろうな。多少の非難はあってもさ」
シグルドは冷たい視線をライナスに向けた。
「……まず、エリオットに伝える前に私に持ってきた理由は何だ?」
「それはもう、君がどう反応するか見たかったからさ」
ライナスは悪びれもせず肩をすくめる。
「いやいや、まさか素直に『はい、どうぞ』なんて言うわけないだろう?だって君、彼を王宮に迎えて以来、一度だって『公爵家に戻す』なんて言ったことない」
「……」
シグルドは指先で書状を弾く。
「断れ」
「そう言うと思ったよ。……でもね、エリオット本人に確認する気は?」
ライナスの問いに、シグルドの眉がわずかに寄る。
「エリオットは戻るつもりなどない」
「それは君が決めることじゃないんじゃないかな?」
その言葉に、シグルドは短く息を吐いた。
確かに、エリオットの意志を無視して決めるのは本意ではない。
「……連れて来てくれ」
ライナスの唇が、いたずらっぽく歪む。
「やれやれ、君もずいぶんと執着するねぇ」
ライナスは楽しげに踵を返し、エリオットの部屋へ向かった——。
※
「公爵家が迎えに?」
エリオットは思わず目を瞬かせた。
こんなに早く迎えが来るとは思っていなかった。
(ヴェロニクが焦ったのか?それとも……アドリアンが?)
ライナスは部屋の入口に寄りかかりながら、相変わらずの笑みを浮かべていた。
「さあ、公爵夫人。どうする?このまま王宮にいる?それとも、ご立派な公爵閣下のもとへお帰りになる?」
エリオットは少しの間、考え込んだ。
「……戻るべきかもしれません」
その答えに、ライナスがわずかに目を細めた。
「へぇ?」
「公爵家に戻れば、ある程度の危険は伴うでしょう。けれど物事は進展するはずです」
エリオットは自分を納得させるように言葉を重ねた。
けれど内心の迷いは拭えなかった。
(ここにいた方が安全なのは分かってる。でも、ずっと王宮にいれば、この問題を解決できない)
エリオットはふっと息を吐く。
「僕は、公爵夫人としての立場を全うしなければなりません」
ライナスはしばらく黙っていたが——やがて、くすくすと笑い出した。
「なるほどねぇ、じゃあその話、シグルドの前で言ってくれる?」
「……?」
「まあ、何せ皇帝陛下は君にご執心でいらっしゃるからねぇ」
「それは……」
エリオットが怪訝そうに眉を寄せる。
そのままライナスはエリオットをシグルドのもとへと連れて行った——。
※
ライナスは、ここで待っている、と廊下で言うのでエリオットは頷き、執務室の戸を叩いた。
中から入室を許可する声が響き、エリオットが執務室の扉を開くと、シグルドは机に肘をつきながら、書類を見ていた。
しかしエリオットの姿を見た途端、金色の瞳がわずかに鋭さを増す。
「迎えの件……聞いたか?」
「はい」
エリオットはまっすぐシグルドを見つめ、静かに頷いた。
「……戻るつもりか?」
「そうですね……僕は、公爵夫人です」
その言葉に、シグルドの眉がピクリと動いた。
「それがどうした」
「公爵夫人として、戻るべきかと」
シグルドは書類を乱暴に机へ置いた。
「戻るつもりなら、なぜ最初から王宮に来た?」
エリオットの背筋が、わずかに強張る。
「それは……」
「君は公爵家に戻って何をするつもりだ?」
シグルドの言葉には苛立ちが滲んでいた。
「最初にお話しした通りです、陛下。使用人たちを守らねばなりません……それに、証拠を掴みたいんです」
エリオットは揺るがない口調で答えた。
「ヴェロニクは何かを隠している。それを暴かなければ、問題は解決しません。幸いにもここで情報を得ることは出来ました。これを進めて行けば……」
シグルドは鋭くエリオットを見つめたまま、ゆっくりと立ち上がった。
「……君は、そんなに公爵家にこだわるのか」
低く、静かな声。
けれど、その奥には怒りと別の何かが混ざっていた。
エリオットは思わず息を呑んだ。
(なぜ、そんなに……?)
「他人のことなど放っておけばいい。そもそも、元々はどういう理由があろうと君を放置していた者たちだ。何の価値がある?」
シグルドがゆっくりと近づく。
「……え?」
「違うのか?自主的に君を助けた人間はいるのか、あの時に」
「陛下、何のお話を……」
おかしい、とエリオットは思う。
現状で自分はそこそこうまく立ち回ってきたつもりだ。
ヴェロニクにやりこまれた以前とは違い、味方も着実に増やしている。
しかしシグルドの言い回しは、以前の公爵家の使用人に対するものに聞こえた。
今のことならば、相手は皇帝だ。レオンのような人間を使って公爵家の内情を知ることはいくらでも出来るだろう。
けれど以前のことは──起こっていない未来の話、だ。
エリオットが戸惑いを口にした瞬間——。
「どうしても戻るというならば、もう少し情報を精査すべきだ。今のまま戻っても危険と引き換えでしかない。そんなことは、私が許さない。そして、君が戻るその日まで、私が直接見張らせてもらう」
シグルドの言葉にエリオットは目を瞬いた。
彼の金色の瞳は揺るぎなく、拒絶する隙を与えない。
(見張る……?)
エリオットは思わず眉を寄せた。
「……それは、どういう意味ですか?」
シグルドはゆっくりと距離を詰める。
広い執務室の中、逃げ場などどこにもなかった。
「君が公爵家に戻るのなら、それまで私の目の届くところにいろということだ」
低く、静かな声。
けれど、その奥には抑えきれない苛立ちと何か別の感情が潜んでいる。
「王宮にいる間、どこへ行くにも私が付き添う」
「——!」
エリオットは一瞬、言葉を失った。
「……そんなの、まるで囚われの身のようじゃありませんか」
「違うな」
シグルドはエリオットの顎を軽く持ち上げ、視線を合わせる。
「これは君を逃がさないための策だ」
(逃がさない……?)
エリオットの心臓が嫌なほど高鳴る。
「君が公爵家に戻るその時は私が直接送り届ける」
「……それは、過保護では?」
「そう思うなら、戻るのをやめるんだな」
エリオットはじっとシグルドを見つめた。
彼がここまで執着する理由が、わからない。
(なぜ……そんなに?)
「——あなたにとって、僕は何なんですか?」
思わず零れた言葉に、シグルドの金色の瞳が僅かに揺れる。
けれど、彼はすぐに口元を引き締め、静かに答えた。
「……言ったはずだ」
「……?」
「私は、君を守ると決めた」
エリオットは息を呑む。
(まるで……“あの人”のような)
シグルドの言葉の端々に、どこか懐かしさを感じてしまう。
(まさか……そんなはずはないのに)
エリオットは無意識に胸元を押さえた。
「——わかりました」
静かに告げると、シグルドは満足げに頷いた。
「ならば決まりだ。君は、私の監視下に置く」
(監視……ね)
エリオットは苦笑を浮かべつつも、シグルドの言葉に困惑はあっても嫌悪がない時分に気付く。これがアドリアンであったならば自分は明確に嫌悪感があっただろう。
浮かれてはいけないと思いながらも、目の前にいる音の執着がどこか嬉しく感じてしまう自分に、エリオットはやはり苦笑を浮かべた。
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次の更新→3/2 PM0:30頃
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本日九州コミティア参加します。
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ライナス・アルヴィオンは微笑を浮かべたまま、シグルドの執務室の扉を叩いた。
「入れ」
いつものように低く響く声。
ライナスは余裕たっぷりに扉を開き、悠々と部屋の中へ入る。
「やあ、シグルド。ちょっと面白い報せが入ってきたよ」
シグルドは書類に目を通しながら、ちらりとライナスを見る。
「くだらない話なら帰れ」
「くだらないかどうかは、君が決めるといい」
ライナスは、持っていた紙をシグルドの机の上に放った。
それは、公爵家からの正式な使者の報せだった。
「公爵家より陛下へ申し上げます——
『公爵夫人エリオット・オルディスをお迎えに参ります。
陛下のご厚意に感謝しつつ、公爵夫人は本日中に公爵邸へお戻りいただきますよう願い申し上げます』
……だってさ」
シグルドはピクリと眉を動かす。
「迎えに……来た?」
その言葉には、抑えきれない不快感が滲んでいた。
ライナスはくつくつと笑う。
「どうする?そのまま返してやるかい?それとも……君が奪い取るか?君が何をしたところで動いてしまえば文句を言う人間もいないだろうな。多少の非難はあってもさ」
シグルドは冷たい視線をライナスに向けた。
「……まず、エリオットに伝える前に私に持ってきた理由は何だ?」
「それはもう、君がどう反応するか見たかったからさ」
ライナスは悪びれもせず肩をすくめる。
「いやいや、まさか素直に『はい、どうぞ』なんて言うわけないだろう?だって君、彼を王宮に迎えて以来、一度だって『公爵家に戻す』なんて言ったことない」
「……」
シグルドは指先で書状を弾く。
「断れ」
「そう言うと思ったよ。……でもね、エリオット本人に確認する気は?」
ライナスの問いに、シグルドの眉がわずかに寄る。
「エリオットは戻るつもりなどない」
「それは君が決めることじゃないんじゃないかな?」
その言葉に、シグルドは短く息を吐いた。
確かに、エリオットの意志を無視して決めるのは本意ではない。
「……連れて来てくれ」
ライナスの唇が、いたずらっぽく歪む。
「やれやれ、君もずいぶんと執着するねぇ」
ライナスは楽しげに踵を返し、エリオットの部屋へ向かった——。
※
「公爵家が迎えに?」
エリオットは思わず目を瞬かせた。
こんなに早く迎えが来るとは思っていなかった。
(ヴェロニクが焦ったのか?それとも……アドリアンが?)
ライナスは部屋の入口に寄りかかりながら、相変わらずの笑みを浮かべていた。
「さあ、公爵夫人。どうする?このまま王宮にいる?それとも、ご立派な公爵閣下のもとへお帰りになる?」
エリオットは少しの間、考え込んだ。
「……戻るべきかもしれません」
その答えに、ライナスがわずかに目を細めた。
「へぇ?」
「公爵家に戻れば、ある程度の危険は伴うでしょう。けれど物事は進展するはずです」
エリオットは自分を納得させるように言葉を重ねた。
けれど内心の迷いは拭えなかった。
(ここにいた方が安全なのは分かってる。でも、ずっと王宮にいれば、この問題を解決できない)
エリオットはふっと息を吐く。
「僕は、公爵夫人としての立場を全うしなければなりません」
ライナスはしばらく黙っていたが——やがて、くすくすと笑い出した。
「なるほどねぇ、じゃあその話、シグルドの前で言ってくれる?」
「……?」
「まあ、何せ皇帝陛下は君にご執心でいらっしゃるからねぇ」
「それは……」
エリオットが怪訝そうに眉を寄せる。
そのままライナスはエリオットをシグルドのもとへと連れて行った——。
※
ライナスは、ここで待っている、と廊下で言うのでエリオットは頷き、執務室の戸を叩いた。
中から入室を許可する声が響き、エリオットが執務室の扉を開くと、シグルドは机に肘をつきながら、書類を見ていた。
しかしエリオットの姿を見た途端、金色の瞳がわずかに鋭さを増す。
「迎えの件……聞いたか?」
「はい」
エリオットはまっすぐシグルドを見つめ、静かに頷いた。
「……戻るつもりか?」
「そうですね……僕は、公爵夫人です」
その言葉に、シグルドの眉がピクリと動いた。
「それがどうした」
「公爵夫人として、戻るべきかと」
シグルドは書類を乱暴に机へ置いた。
「戻るつもりなら、なぜ最初から王宮に来た?」
エリオットの背筋が、わずかに強張る。
「それは……」
「君は公爵家に戻って何をするつもりだ?」
シグルドの言葉には苛立ちが滲んでいた。
「最初にお話しした通りです、陛下。使用人たちを守らねばなりません……それに、証拠を掴みたいんです」
エリオットは揺るがない口調で答えた。
「ヴェロニクは何かを隠している。それを暴かなければ、問題は解決しません。幸いにもここで情報を得ることは出来ました。これを進めて行けば……」
シグルドは鋭くエリオットを見つめたまま、ゆっくりと立ち上がった。
「……君は、そんなに公爵家にこだわるのか」
低く、静かな声。
けれど、その奥には怒りと別の何かが混ざっていた。
エリオットは思わず息を呑んだ。
(なぜ、そんなに……?)
「他人のことなど放っておけばいい。そもそも、元々はどういう理由があろうと君を放置していた者たちだ。何の価値がある?」
シグルドがゆっくりと近づく。
「……え?」
「違うのか?自主的に君を助けた人間はいるのか、あの時に」
「陛下、何のお話を……」
おかしい、とエリオットは思う。
現状で自分はそこそこうまく立ち回ってきたつもりだ。
ヴェロニクにやりこまれた以前とは違い、味方も着実に増やしている。
しかしシグルドの言い回しは、以前の公爵家の使用人に対するものに聞こえた。
今のことならば、相手は皇帝だ。レオンのような人間を使って公爵家の内情を知ることはいくらでも出来るだろう。
けれど以前のことは──起こっていない未来の話、だ。
エリオットが戸惑いを口にした瞬間——。
「どうしても戻るというならば、もう少し情報を精査すべきだ。今のまま戻っても危険と引き換えでしかない。そんなことは、私が許さない。そして、君が戻るその日まで、私が直接見張らせてもらう」
シグルドの言葉にエリオットは目を瞬いた。
彼の金色の瞳は揺るぎなく、拒絶する隙を与えない。
(見張る……?)
エリオットは思わず眉を寄せた。
「……それは、どういう意味ですか?」
シグルドはゆっくりと距離を詰める。
広い執務室の中、逃げ場などどこにもなかった。
「君が公爵家に戻るのなら、それまで私の目の届くところにいろということだ」
低く、静かな声。
けれど、その奥には抑えきれない苛立ちと何か別の感情が潜んでいる。
「王宮にいる間、どこへ行くにも私が付き添う」
「——!」
エリオットは一瞬、言葉を失った。
「……そんなの、まるで囚われの身のようじゃありませんか」
「違うな」
シグルドはエリオットの顎を軽く持ち上げ、視線を合わせる。
「これは君を逃がさないための策だ」
(逃がさない……?)
エリオットの心臓が嫌なほど高鳴る。
「君が公爵家に戻るその時は私が直接送り届ける」
「……それは、過保護では?」
「そう思うなら、戻るのをやめるんだな」
エリオットはじっとシグルドを見つめた。
彼がここまで執着する理由が、わからない。
(なぜ……そんなに?)
「——あなたにとって、僕は何なんですか?」
思わず零れた言葉に、シグルドの金色の瞳が僅かに揺れる。
けれど、彼はすぐに口元を引き締め、静かに答えた。
「……言ったはずだ」
「……?」
「私は、君を守ると決めた」
エリオットは息を呑む。
(まるで……“あの人”のような)
シグルドの言葉の端々に、どこか懐かしさを感じてしまう。
(まさか……そんなはずはないのに)
エリオットは無意識に胸元を押さえた。
「——わかりました」
静かに告げると、シグルドは満足げに頷いた。
「ならば決まりだ。君は、私の監視下に置く」
(監視……ね)
エリオットは苦笑を浮かべつつも、シグルドの言葉に困惑はあっても嫌悪がない時分に気付く。これがアドリアンであったならば自分は明確に嫌悪感があっただろう。
浮かれてはいけないと思いながらも、目の前にいる音の執着がどこか嬉しく感じてしまう自分に、エリオットはやはり苦笑を浮かべた。
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