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第2章
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「はぁ……なんかすごい嫌な汗かいた気がする……」
扉が閉まり、俺が肩をすくめると、レイがそっと俺の腰を撫でた。
「アランの言葉を気にするな」
「気にしてないけど……レイ、ちょっと過保護すぎだよ」
「お前を守るのは当然だ」
レイはじっと俺を見つめたまま、淡々と言う。
その真剣な目に思わずドキッとする。
「うぅ……レイがかっこよすぎるんですけど……」
思わず呟くと、レイは片眉をわずかに上げた。
「何か言ったか?」
「いや、なんでもないです」
アランが去った後も、レイは俺を抱き寄せたまま微動だにしなかった。
その腕の力がさっきより強くなってる気がするんだけど……。
「なあ、レイ……そろそろ離し……」
「いやだ」
即答。早い。俺に最後まで言わせなかったぞ。おい。
「いや、さすがに執務室でずっとこうされてるのも……」
「問題ない」
「問題しかないんだけど!!」
レイは俺の言葉を一切聞く気がないらしい。
困ったな……どうやってこの状況から逃れよう。
「……そういやさ」
ふと、俺は軽く冗談を言ってみることにした。
「もし、俺がアランと浮気したらどうする?なーんて……」
「……」
レイの動きが止まる。
あれ?反応ない?意外とスルーされ──
「……カイル」
レイが立ち上がり、低い声が耳元で囁かれる。
「な、なに?」
レイの手が、さっきより強く俺の腰に回る。
空気が一気に重くなるのを感じた。
「もう一度言え」
「……え?」
「今の言葉を、もう一度言ってみろ」
レイの目がすでに据わっている。
やばい、冗談が通じてない。
てか、これ……地雷を踏んで、ね……?
「いやいや、ほら、冗談だって! こう、レイを試しただけで──」
「……浮気するつもりか?」
「しないしない!! 絶対しない!!!」
即座に否定するけど、レイの視線は鋭いままだった。
「……お前が他の男に靡く可能性があるなら、今ここで確実に“俺のもの”にするまでだ」
「はっ?」
あれ、待って待って、なんでそうなるの!?
俺のものって、そんな意味深な……やつじゃないよな??
「いや、だから冗談……」
「冗談でも、言っていいことと悪いことがある」
言い切ると同時に、レイは俺を抱き上げて。そのままソファに座らせた。
そうしてから、がっと押し倒される。
「レ、レイ!?」
「……お前が他の男を気にする暇など与えない」
ぐいっと顎を持ち上げられ、レイの顔が至近距離に迫る。
「ちょ、冗談って言ってるのに!?」
「浮気を考える暇がなくなるくらい……今日一日、俺だけを感じさせてやる」
「えぇぇぇ!!?」
ベッドじゃなくて執務室のソファですけど!?
てか、うん!意味深な方だッ……!
レイ、場所考えて!!
「お前がアランに靡く可能性があるなら、その芽はこの場で摘む」
「だから靡かないって!! てか、アラン怖いし!!」
「なら、なぜそんなことを言った?」
「いや、ちょっとレイの反応を見たくて……」
「なるほど?試すお前が悪い」
そのまま、唇が近づいてきた。
推しの独占欲って、冗談で刺激すると命に関わるんだな……。
俺はそんなことを考えながら、逃げ場のない甘い唇に飲み込まれていった。
※
「ま……っ、レイ、それ以上は本当に……っ」
衣服はもはや意味がないくらいにレイによって乱されていた。
キスで騒いでいた今までが阿保らしくなるくらいだ。
色々な場所を触れられ見られ……今は逞しい身体に伸し掛かられている。
「……やめてはやらない……カイル。お前は誰にも渡さない」
そう言ったレイの熱く滾ったものが、俺の中にゆっくりと侵入してくる。
それは見た目からして到底、受け入れるには無理そうだったにも関わらず、俺の身体は当然のように受け入れた。
抗う暇もない。というか、抗う気すらないらしい、俺の身体。
身体ごとレイが大好きってか……。
「あ……あ……っ!レイ……っ」
下半身から伝わる熱が、容赦なく理性を溶かしていく。
脳が焼き切れるって、きっとこういうことを言うんだろうな……。
「……ぁ、レイのが……入って……っ」
多少の時間が空いていても、俺の身体はレイをしっかり覚えてたらしい。
圧迫感はあっても痛みなんかなくて、どんどんと中に楔が埋まっていく。
案じるより産むがやすしって言うけど……いや、これ、産むどころか埋まってるな……!
レイがほとんどを収めた時、俺の瞼にそっとキスを落とした。
「……カイル、俺のことを覚えててくれたんだな……」
「……っあ……っ」
優しい声が、耳元で囁かれる。
なんだろうな……この状況なのに、その声だけで安心してしまう自分がいるのが怖い。
レイは満足そうに微笑んでいる。
それが本当に綺麗で、こっちがぐちゃぐちゃにされてるのも忘れるくらいだった。
──やばい、推しが最高にかっこいい……。
レイにされるがまま、俺は甘さの中でぼんやりと彼を見つめるしかなかった。
※
翌朝、俺は寝室のベッドで目覚めることになった。
「……あれ……寝室……?なんか体痛い……」
「当然だ」
隣で微笑むレイが、昨夜の出来事をありありと思い出させる。
ああ、そうだわ。
散々と執務室であれやこれやされた後に、寝室に移動して更にあれやこれやと……。
「カイル」
「……なに?」
「浮気がどうとか、二度と言うな。次はもっと手加減出来なくなるぞ」
ひえ。これで手加減……。
俺、今日動けなさそうなのに⁈
レイは笑みを深めながらそんな風に言い、俺の髪を撫でた。
いや、微笑むな。怖いから。
「……言いません」
レイに全力(ではないのか?)で抱かれた俺は、二度と軽々しく浮気発言はしないと心に誓った。
扉が閉まり、俺が肩をすくめると、レイがそっと俺の腰を撫でた。
「アランの言葉を気にするな」
「気にしてないけど……レイ、ちょっと過保護すぎだよ」
「お前を守るのは当然だ」
レイはじっと俺を見つめたまま、淡々と言う。
その真剣な目に思わずドキッとする。
「うぅ……レイがかっこよすぎるんですけど……」
思わず呟くと、レイは片眉をわずかに上げた。
「何か言ったか?」
「いや、なんでもないです」
アランが去った後も、レイは俺を抱き寄せたまま微動だにしなかった。
その腕の力がさっきより強くなってる気がするんだけど……。
「なあ、レイ……そろそろ離し……」
「いやだ」
即答。早い。俺に最後まで言わせなかったぞ。おい。
「いや、さすがに執務室でずっとこうされてるのも……」
「問題ない」
「問題しかないんだけど!!」
レイは俺の言葉を一切聞く気がないらしい。
困ったな……どうやってこの状況から逃れよう。
「……そういやさ」
ふと、俺は軽く冗談を言ってみることにした。
「もし、俺がアランと浮気したらどうする?なーんて……」
「……」
レイの動きが止まる。
あれ?反応ない?意外とスルーされ──
「……カイル」
レイが立ち上がり、低い声が耳元で囁かれる。
「な、なに?」
レイの手が、さっきより強く俺の腰に回る。
空気が一気に重くなるのを感じた。
「もう一度言え」
「……え?」
「今の言葉を、もう一度言ってみろ」
レイの目がすでに据わっている。
やばい、冗談が通じてない。
てか、これ……地雷を踏んで、ね……?
「いやいや、ほら、冗談だって! こう、レイを試しただけで──」
「……浮気するつもりか?」
「しないしない!! 絶対しない!!!」
即座に否定するけど、レイの視線は鋭いままだった。
「……お前が他の男に靡く可能性があるなら、今ここで確実に“俺のもの”にするまでだ」
「はっ?」
あれ、待って待って、なんでそうなるの!?
俺のものって、そんな意味深な……やつじゃないよな??
「いや、だから冗談……」
「冗談でも、言っていいことと悪いことがある」
言い切ると同時に、レイは俺を抱き上げて。そのままソファに座らせた。
そうしてから、がっと押し倒される。
「レ、レイ!?」
「……お前が他の男を気にする暇など与えない」
ぐいっと顎を持ち上げられ、レイの顔が至近距離に迫る。
「ちょ、冗談って言ってるのに!?」
「浮気を考える暇がなくなるくらい……今日一日、俺だけを感じさせてやる」
「えぇぇぇ!!?」
ベッドじゃなくて執務室のソファですけど!?
てか、うん!意味深な方だッ……!
レイ、場所考えて!!
「お前がアランに靡く可能性があるなら、その芽はこの場で摘む」
「だから靡かないって!! てか、アラン怖いし!!」
「なら、なぜそんなことを言った?」
「いや、ちょっとレイの反応を見たくて……」
「なるほど?試すお前が悪い」
そのまま、唇が近づいてきた。
推しの独占欲って、冗談で刺激すると命に関わるんだな……。
俺はそんなことを考えながら、逃げ場のない甘い唇に飲み込まれていった。
※
「ま……っ、レイ、それ以上は本当に……っ」
衣服はもはや意味がないくらいにレイによって乱されていた。
キスで騒いでいた今までが阿保らしくなるくらいだ。
色々な場所を触れられ見られ……今は逞しい身体に伸し掛かられている。
「……やめてはやらない……カイル。お前は誰にも渡さない」
そう言ったレイの熱く滾ったものが、俺の中にゆっくりと侵入してくる。
それは見た目からして到底、受け入れるには無理そうだったにも関わらず、俺の身体は当然のように受け入れた。
抗う暇もない。というか、抗う気すらないらしい、俺の身体。
身体ごとレイが大好きってか……。
「あ……あ……っ!レイ……っ」
下半身から伝わる熱が、容赦なく理性を溶かしていく。
脳が焼き切れるって、きっとこういうことを言うんだろうな……。
「……ぁ、レイのが……入って……っ」
多少の時間が空いていても、俺の身体はレイをしっかり覚えてたらしい。
圧迫感はあっても痛みなんかなくて、どんどんと中に楔が埋まっていく。
案じるより産むがやすしって言うけど……いや、これ、産むどころか埋まってるな……!
レイがほとんどを収めた時、俺の瞼にそっとキスを落とした。
「……カイル、俺のことを覚えててくれたんだな……」
「……っあ……っ」
優しい声が、耳元で囁かれる。
なんだろうな……この状況なのに、その声だけで安心してしまう自分がいるのが怖い。
レイは満足そうに微笑んでいる。
それが本当に綺麗で、こっちがぐちゃぐちゃにされてるのも忘れるくらいだった。
──やばい、推しが最高にかっこいい……。
レイにされるがまま、俺は甘さの中でぼんやりと彼を見つめるしかなかった。
※
翌朝、俺は寝室のベッドで目覚めることになった。
「……あれ……寝室……?なんか体痛い……」
「当然だ」
隣で微笑むレイが、昨夜の出来事をありありと思い出させる。
ああ、そうだわ。
散々と執務室であれやこれやされた後に、寝室に移動して更にあれやこれやと……。
「カイル」
「……なに?」
「浮気がどうとか、二度と言うな。次はもっと手加減出来なくなるぞ」
ひえ。これで手加減……。
俺、今日動けなさそうなのに⁈
レイは笑みを深めながらそんな風に言い、俺の髪を撫でた。
いや、微笑むな。怖いから。
「……言いません」
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