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外の世界
しおりを挟むゴトンッ
ドアノブに手が当たったが痛みはなく当たったと言うの感覚が残った。
「今までありがとう、」
「嗚呼」
「ちあきは出ないの?」
無言なちあき。
静かにドアを開ける。
すると引き込まえれるような感覚。
足がぶつかった扉に部屋の外に出たことに気がつく。
振り返って扉の元に寄ろうとしたがもうそこに扉は無かった。
1人。
ここがどこなのかも分からない。
部屋を出たところで元の場所には戻れない。
そんな気がした。
1人。
何も見えない。
匂いもしない。
口の中を噛もうが血の味はしない。
足がひんやりと何かの上を歩くだけ。
「ちあき…」
「ちあきッ」
「ごめん…私を1人にッしないで」
惨めなうめき声のような声が耳を突き刺す。
自分の声。
嗚呼。
「世良」
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