悪役令嬢だからってここまでする ⁉︎

sora

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「も……やだぁ」
弄ばれてからかわられて、愛でられて、バロットの腕の中で囚われて優しいキスやいやらしいキスをされ続け膝が笑い出す。も、悶え死んじゃうからね?赤面した顔を見られたくなくて俯き震える。

も、いい加減にーー

「いい加減にしろ。お前、仕事はサボりか。大した隊長殿だな。我が家の指導はそんなに甘いのだろうか。いや、お前がそんなに生き生きとして、私をからかっている所を見ると余裕なのだろうな。父上には私が進言しようではないか。何、気にするな。今の3倍、いや、5倍位鍛錬が増えるだけだ。礼は要らないぞ」

絶対零度の声質で、私の心の声が現実に聞こえてきたと思ったら、ルゼリフィアが出てきてた。

よ、良かったあぁぁ‼︎ すごい、ルゼリフィアが主導権取ってるよ⁉︎ さすがだね!

バロットたじたじだし。良い気味だわ。

「可愛らしいお嬢様はもう終わりですか、残念ですね」
「お前、何を言っている」
ルゼリフィアの声質が更に下がる。
「事実を申したまでですよ?」
悪びれずに笑むバロット。
「私はいつも可愛いだろうが。軽口叩いてないでさっさと去れ」
「ははっ、違いないですね。ではまた」

名残惜しげに軽くルゼリフィアの唇にキスを落とし居なくなる。

ル、ルゼリフィアでもそんな軽口叩くんだね、意外!

ねぇ、ねぇルゼリフィア。

「何だ?」

あ、やっぱ通じるんだ。てか、私みたいな別人格がルゼリフィアの中に居て嫌じゃない?

「お前も私なのだろう」

えーー‼︎ 違うと思うよ!
とか言いながら、アルドの前ではやらかしちゃって本当にごめんなさいです。

「やらかした、とは狂ーー」

いやあああぁぁぁぁ‼︎ 駄目!駄目だよ、ルゼリフィア。貴女の口からその呼び名は聞きたくない。

「まだ、傷は収まらぬか」

そんな、簡単に無理。しかも、アルドに会いに行って更にアルドと妹て名乗るあばずれにぐちゃぐちゃに傷付けられた。
ルゼリフィアはその場面、見てなかったの?

「ああ」

? 何となくも感じられずなのかな?  

「そうだな」

あの、じゃあ一から聞いてもらっていいかな? 私一人じゃ抱えきれなくて。助けてほしい。

「ああ、部屋に戻るぞ」

うん。


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