51 / 348
第51話
しおりを挟む
ダミアンから溢れ出た絶対的な自信から感じた、私の確信は正しかったわ。前回公演を見にきた時よりも、俳優さん女優さんたち全員の演技の質が上がり、表現の幅も大きく広がっていた。そんな彼らが役になりきって演技する事で、劇場内にいるお客さんたちの視線を釘付けにして、全員の心を劇へと引き込んで離さなかったわ。
(流石は、長年王都の第一線で活躍してきた役者たちだわ。それに、オーナーであるダミアンの人望も影響しているのでしょうね。皆が長くこの劇場や劇団で働きたいと思えるように、オーナーでありながら先頭に立って色々とやってきたものね)
それから、役者を支える裏方の人々の動きも素晴らしかったわね。照明の魔道具での暗転のタイミングや、役者たちの衣装から小道具、さらには演出など全てが高レベルのものだったわ。全員の心を劇に引き込んで離さなかったのは、こういった裏方で支える人々の力もあってこそね。
私たちは興奮冷めやらぬ状態のままに、ダミアンの部屋へと足を進めているわ。私たち四人とセバスで、あの場面が良かった、あそこの演出は凄かったと、先程までの素晴らしき公演の感想を語り合う。
セバスは、お爺様が現役の頃からカノッサ公爵家に仕えているだけあり、演劇に関しての知識や見識が非常に高い。色々な豆知識と共に、演出や表現についての細かい補足をしてくれる。それらを聞きながら演劇を振り返ると、また違った発見が色々とあって、ダミアンの部屋と到着するまで話が途切れる事なく続いたわね。
「ダミアン殿、セバスです」
「おっ、来たか!!入ってくれ!!」
私たちはダミアンの許可を得たので、部屋の扉を開けて中へと入る。ダミアンは椅子に座りながら、自分の机の上にある書類に目を通しつつ、一つ一つの書類へとサインを記入している。
「申し訳ないのですが、この一枚が終わるまでお待ちいただけますか?」
「ええ、大丈夫よ」
「ありがとうございます」
ダミアンは手際よく書類の中身を確認し、さらにその書類に関連した別の書類を確認して、二枚の書類にサインを記入してから羽ペンをペンスタンドへと戻す。
「お待たせして申し訳ありません」
「さっきも言ったけど、全然構わないわよ。ダミアンは自分の仕事をしているだけのなのだから、そこまで気にしなくていいわよ」
「そう言っていただけて助かります。……それでは、ご友人方を私にご紹介いただけますか」
「そうね。それじゃあ、…………」
私はダミアンに、大切な親友たちの事を紹介していく。最初にクララを紹介した時には少し驚いた程度の表情だったダミアンだけど、ナタリーさん・マルグリット様と続けて紹介していく事に、心底驚いたといった表情にまで変わっていたわ。
そして全員の紹介が終わった所で、本題である打ち上げの料理についての話をしていく。ダミアンはブリュノさんのお店の事を昔からご存じの様で、私たちの差し入れの料理がブリュノさんの所の料理だと知って、もの凄く喜んでいるわ。
私たちはダミアンの先導の元、劇場・劇団に所属する人たちの待つ食堂へと向かう。そして到着早々、私たちの差し入れを期待して待っていた皆さんの前へと、セバスの持つマジックバックから次々と料理を取り出していき、手際よく準備を済ませていく。
「皆、今日も一日ご苦労様!!今日の打ち上げは、イザベラお嬢様からの差し入れの料理で楽しもう。何とこの料理、あのブリュノの所の料理だそうだ」
ダミアンがもたらした情報に、皆が喜びの声を上げていく。皆ブリュノさんの料理の美味しさを知っている様で、待ちきれないとばかりに料理をジッと見つめている。
「皆待ちきれないようだから、これ以上の言葉はいらんな。さあ、美味しい料理をお腹一杯食べようか!!」
『オォォォォ!!』
(流石は、長年王都の第一線で活躍してきた役者たちだわ。それに、オーナーであるダミアンの人望も影響しているのでしょうね。皆が長くこの劇場や劇団で働きたいと思えるように、オーナーでありながら先頭に立って色々とやってきたものね)
それから、役者を支える裏方の人々の動きも素晴らしかったわね。照明の魔道具での暗転のタイミングや、役者たちの衣装から小道具、さらには演出など全てが高レベルのものだったわ。全員の心を劇に引き込んで離さなかったのは、こういった裏方で支える人々の力もあってこそね。
私たちは興奮冷めやらぬ状態のままに、ダミアンの部屋へと足を進めているわ。私たち四人とセバスで、あの場面が良かった、あそこの演出は凄かったと、先程までの素晴らしき公演の感想を語り合う。
セバスは、お爺様が現役の頃からカノッサ公爵家に仕えているだけあり、演劇に関しての知識や見識が非常に高い。色々な豆知識と共に、演出や表現についての細かい補足をしてくれる。それらを聞きながら演劇を振り返ると、また違った発見が色々とあって、ダミアンの部屋と到着するまで話が途切れる事なく続いたわね。
「ダミアン殿、セバスです」
「おっ、来たか!!入ってくれ!!」
私たちはダミアンの許可を得たので、部屋の扉を開けて中へと入る。ダミアンは椅子に座りながら、自分の机の上にある書類に目を通しつつ、一つ一つの書類へとサインを記入している。
「申し訳ないのですが、この一枚が終わるまでお待ちいただけますか?」
「ええ、大丈夫よ」
「ありがとうございます」
ダミアンは手際よく書類の中身を確認し、さらにその書類に関連した別の書類を確認して、二枚の書類にサインを記入してから羽ペンをペンスタンドへと戻す。
「お待たせして申し訳ありません」
「さっきも言ったけど、全然構わないわよ。ダミアンは自分の仕事をしているだけのなのだから、そこまで気にしなくていいわよ」
「そう言っていただけて助かります。……それでは、ご友人方を私にご紹介いただけますか」
「そうね。それじゃあ、…………」
私はダミアンに、大切な親友たちの事を紹介していく。最初にクララを紹介した時には少し驚いた程度の表情だったダミアンだけど、ナタリーさん・マルグリット様と続けて紹介していく事に、心底驚いたといった表情にまで変わっていたわ。
そして全員の紹介が終わった所で、本題である打ち上げの料理についての話をしていく。ダミアンはブリュノさんのお店の事を昔からご存じの様で、私たちの差し入れの料理がブリュノさんの所の料理だと知って、もの凄く喜んでいるわ。
私たちはダミアンの先導の元、劇場・劇団に所属する人たちの待つ食堂へと向かう。そして到着早々、私たちの差し入れを期待して待っていた皆さんの前へと、セバスの持つマジックバックから次々と料理を取り出していき、手際よく準備を済ませていく。
「皆、今日も一日ご苦労様!!今日の打ち上げは、イザベラお嬢様からの差し入れの料理で楽しもう。何とこの料理、あのブリュノの所の料理だそうだ」
ダミアンがもたらした情報に、皆が喜びの声を上げていく。皆ブリュノさんの料理の美味しさを知っている様で、待ちきれないとばかりに料理をジッと見つめている。
「皆待ちきれないようだから、これ以上の言葉はいらんな。さあ、美味しい料理をお腹一杯食べようか!!」
『オォォォォ!!』
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる