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第172話
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ローザ・“ナターシャ”・アウレリアと言えば、王都にあるナターシャ魔道具店本店を取り仕切る、十五代目“ナターシャ”その人だ。歴代の“ナターシャ”たち同様に魔道具師として超一流の腕を誇り、魔法使いとしても、ジャック爺に引けを取らない程の腕を誇る稀代の魔女。
そして、副都レゼルホルンを治めている副王である、ラインハルト王弟殿下。幼い時より魔法の才に優れ、勉学や武芸に関しても非常に優秀であったと言われている、文武両道という言葉が相応しい存在。一部の噂では、余りにも優秀過ぎた為に兄である現陛下に恐れられてしまい、副都レゼルホルンへと送られてしまったとの話がある。事実かどうかは分からないが、それくらいに出来る人だったのだろう。
「ジャック爺、そんな大物二人と繋がりがあったんだね」
「まあ、長年王城に勤めておったしの。色んなものとの繋がりがあるんじゃよ」
「賢者様。ローザ様は、その……大変な王族嫌いであったと聞き及んでいるのですが……」
「その噂は、俺も知ってます。確か、王族の者たちが無理難題を言い続けた結果、嫌気がさして人付き合いを制限したとか」
「ジーク殿の言う事も、ウォルターの言う事も事実じゃ。ローザが若い頃から、王族たちが無理難題を吹っ掛けておったし、女性としても嫌な思いをしたと言っておったからの。儂も何度も助けに入っておったが、ローザが王族たちに対して嫌悪する様になってからは、呼び出されても王城にくる事はなくなった」
「それ、大丈夫だったの?」
「王族たちは無視された事に腹を立てておったが、ローザはその頃から既に一流の魔道具師であり、幾つもの画期的な魔道具を生み出しておった事から、その功績を鑑みておとがめなしとなったんじゃ」
「そんな王族嫌いの人が、今回の王族絡みの事に協力してくれるの?」
「普通なら関わる事すら嫌がるじゃろうが、今回の場合は例外じゃな。親戚とはいえ、アウレリアの身内であるカトリーヌお嬢さんが、今回の一件に関わっておるからの。ローザは自分の家族や親戚、お店の従業員たちを凄く大切にしておるからな」
どうやら、当代“ナターシャ”とジャック爺の付き合いは相当長く、両者の仲ももの凄く良好の様だ。ローザさんとの過去を語るその顔は笑顔であり、とても楽しそうに、懐かしそうにしているのが分かるな。
「王弟殿下の方は、やっぱり王城勤めの関係で?」
「そうじゃな。小さい頃から聡明な子であったから、儂に魔法を教わりに来たんじゃ。魔法に関する知識や基礎に関して、ラインハルトに色々と叩き込んだの。今にして思えば、ウォルターよりも前に真面に魔法を教えたのは、ラインハルトくらいじゃの」
「今でも連絡は取り合ってるの?急に立会人頼んでも大丈夫なの?」
「その辺に関しても心配無用じゃ。ラインハルトとは常日頃から密に連絡を取っておるし、王城勤めを辞めた時にも、副都に来ないかと誘われた程の仲じゃよ。今回の立会人の件も、ラインハルトなら快く引き受けてくれるじゃろう」
「そんな楽観的な考えで大丈夫なのかな」
「万事儂らに任せておけ。ジーク殿もウォルターも、ドラゴンの背に乗ったつもりでおるんじゃ」
わっはっはと笑うジャック爺に、俺は一抹の不安を抱く。だが、本当に王弟殿下や当代“ナターシャ”の力を借りる事が出来るのなら、これ以上ない程の援軍となるだろう。自信満々のジャック爺が、上手く協力を取り付けてくれる事を信じよう。
そして、副都レゼルホルンを治めている副王である、ラインハルト王弟殿下。幼い時より魔法の才に優れ、勉学や武芸に関しても非常に優秀であったと言われている、文武両道という言葉が相応しい存在。一部の噂では、余りにも優秀過ぎた為に兄である現陛下に恐れられてしまい、副都レゼルホルンへと送られてしまったとの話がある。事実かどうかは分からないが、それくらいに出来る人だったのだろう。
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「まあ、長年王城に勤めておったしの。色んなものとの繋がりがあるんじゃよ」
「賢者様。ローザ様は、その……大変な王族嫌いであったと聞き及んでいるのですが……」
「その噂は、俺も知ってます。確か、王族の者たちが無理難題を言い続けた結果、嫌気がさして人付き合いを制限したとか」
「ジーク殿の言う事も、ウォルターの言う事も事実じゃ。ローザが若い頃から、王族たちが無理難題を吹っ掛けておったし、女性としても嫌な思いをしたと言っておったからの。儂も何度も助けに入っておったが、ローザが王族たちに対して嫌悪する様になってからは、呼び出されても王城にくる事はなくなった」
「それ、大丈夫だったの?」
「王族たちは無視された事に腹を立てておったが、ローザはその頃から既に一流の魔道具師であり、幾つもの画期的な魔道具を生み出しておった事から、その功績を鑑みておとがめなしとなったんじゃ」
「そんな王族嫌いの人が、今回の王族絡みの事に協力してくれるの?」
「普通なら関わる事すら嫌がるじゃろうが、今回の場合は例外じゃな。親戚とはいえ、アウレリアの身内であるカトリーヌお嬢さんが、今回の一件に関わっておるからの。ローザは自分の家族や親戚、お店の従業員たちを凄く大切にしておるからな」
どうやら、当代“ナターシャ”とジャック爺の付き合いは相当長く、両者の仲ももの凄く良好の様だ。ローザさんとの過去を語るその顔は笑顔であり、とても楽しそうに、懐かしそうにしているのが分かるな。
「王弟殿下の方は、やっぱり王城勤めの関係で?」
「そうじゃな。小さい頃から聡明な子であったから、儂に魔法を教わりに来たんじゃ。魔法に関する知識や基礎に関して、ラインハルトに色々と叩き込んだの。今にして思えば、ウォルターよりも前に真面に魔法を教えたのは、ラインハルトくらいじゃの」
「今でも連絡は取り合ってるの?急に立会人頼んでも大丈夫なの?」
「その辺に関しても心配無用じゃ。ラインハルトとは常日頃から密に連絡を取っておるし、王城勤めを辞めた時にも、副都に来ないかと誘われた程の仲じゃよ。今回の立会人の件も、ラインハルトなら快く引き受けてくれるじゃろう」
「そんな楽観的な考えで大丈夫なのかな」
「万事儂らに任せておけ。ジーク殿もウォルターも、ドラゴンの背に乗ったつもりでおるんじゃ」
わっはっはと笑うジャック爺に、俺は一抹の不安を抱く。だが、本当に王弟殿下や当代“ナターシャ”の力を借りる事が出来るのなら、これ以上ない程の援軍となるだろう。自信満々のジャック爺が、上手く協力を取り付けてくれる事を信じよう。
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