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第343話
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「まったく、あいつ等二人ともしょうもないわね。大口叩いといてやられるとか、本当に情けないったらないわ」
俺たちが改めて気を引き締めていた時、空間の奥から女性の声が聞こえてきた。ここまで二戦とも男性だったので、女性が相手となる事に少なからず驚きがある。
アイオリス王国やその周辺に存在する国家においても、基本的には男尊女卑の考え方が強い。そんな中、暗き闇に付き従う者たちの中の一人とはいえ、女性が四天王の様な立場にいるという事に驚いた。実力主義だからなのか分からないが、その辺だけは柔軟な考えをしているのかと、ほんの少しだけ感心してしまった。
空間の奥から現れたのは、目元や手脚などに魚の鱗の様なものが生えている、二十代前半の肌が白く髪の青い女性。
最初に戦ったミスリルゴーレムと融合した男、その次に戦ったグリフォンと融合した男が変化した姿と比べると、奥から現れた女性の姿は、人間の時との違いが少ないといっていいだろう。
そしてその全身からは、暗き闇の魔力とはまた違う、強い魔性を秘めた水属性の魔力を周囲に放っている。
「まあ、貴方たちみたいな三流に負ける奴ら、偉大なる主様には必要ないけれど」
女性はそう言って、死んでいった二人の事を見下して評価する。
この女性も自分の事を第一だと考えており、それ以外は敵や邪魔な存在だと思っている様だ。やはり、暗き闇に付き従っている者たちは、組織というよりも個人主義の集まりみたいだな。
「身体に生えている魚の様な鱗に、強い魔性を秘めた水属性の暗き魔力」
「土・風属性の魔物の次は、水属性の魔物ときたか」
ジャック爺とローザさんは、現れた女性の身体的特徴と、放っている魔力からその正体を看破する。
「水属性の魔物の中でも、強い魔性を秘めている暗き魔力となれば……」
「海に住む厄介な魔物、船乗りの天敵であるセイレーンだね」
海に生息する魔物の中で、船乗りたちが特に警戒する魔物。それがセイレーン。
歌声に魔力を込めることで、幻惑・睡眠・魅了などといった異常状態を引き起こし、船乗りたちや乗っているお客さんたちを海へと誘い込む、異常状態のスペシャリストといってもいい魔物だ。
この歌声による異常状態の魔法を防ぐには、外からの音や魔力を完全に防ぐ魔道具を用意したり、身体全体を覆う様に魔力を纏わせるという方法がある。正し、魔道具を用意するにしても魔力を纏わせるにしても、知っておかなければいけない、注意しておかなければならない事がある。
それは、魔道具が放つ魔力や纏わせる魔力が、歌声による異常状態の魔法をかけてくるセイレーンの魔力よりも、量・質ともに高くなければいけないという事だ。魔道具で音や魔力を防ごうとしようとも、魔力を纏わせて防ごうとしようとも、セイレーンの魔法に込められた魔力の量・質に劣っていれば意味がないのだ。
なので、セイレーンの様な特殊な戦い方をする魔物と戦う時、そういった所も気にしながら戦わなければいけない。単純にセイレーンに近づいて叩きのめせばいいという、脳筋の戦闘方法ではいいカモになる事は間違いない。
セイレーンの歌声による状態異常の魔法そのものや、その魔法に込められた魔力の量や質、ジャック爺たちやイザベラたちが異常状態にかかっていないかなど、戦闘中は一瞬たりとも気を抜く事は出来ない。
(ミスリルゴーレムやグリフォンとも違う、特殊な戦い方をしてくる相手だ。より一層集中していかないといけないな)
俺たちが改めて気を引き締めていた時、空間の奥から女性の声が聞こえてきた。ここまで二戦とも男性だったので、女性が相手となる事に少なからず驚きがある。
アイオリス王国やその周辺に存在する国家においても、基本的には男尊女卑の考え方が強い。そんな中、暗き闇に付き従う者たちの中の一人とはいえ、女性が四天王の様な立場にいるという事に驚いた。実力主義だからなのか分からないが、その辺だけは柔軟な考えをしているのかと、ほんの少しだけ感心してしまった。
空間の奥から現れたのは、目元や手脚などに魚の鱗の様なものが生えている、二十代前半の肌が白く髪の青い女性。
最初に戦ったミスリルゴーレムと融合した男、その次に戦ったグリフォンと融合した男が変化した姿と比べると、奥から現れた女性の姿は、人間の時との違いが少ないといっていいだろう。
そしてその全身からは、暗き闇の魔力とはまた違う、強い魔性を秘めた水属性の魔力を周囲に放っている。
「まあ、貴方たちみたいな三流に負ける奴ら、偉大なる主様には必要ないけれど」
女性はそう言って、死んでいった二人の事を見下して評価する。
この女性も自分の事を第一だと考えており、それ以外は敵や邪魔な存在だと思っている様だ。やはり、暗き闇に付き従っている者たちは、組織というよりも個人主義の集まりみたいだな。
「身体に生えている魚の様な鱗に、強い魔性を秘めた水属性の暗き魔力」
「土・風属性の魔物の次は、水属性の魔物ときたか」
ジャック爺とローザさんは、現れた女性の身体的特徴と、放っている魔力からその正体を看破する。
「水属性の魔物の中でも、強い魔性を秘めている暗き魔力となれば……」
「海に住む厄介な魔物、船乗りの天敵であるセイレーンだね」
海に生息する魔物の中で、船乗りたちが特に警戒する魔物。それがセイレーン。
歌声に魔力を込めることで、幻惑・睡眠・魅了などといった異常状態を引き起こし、船乗りたちや乗っているお客さんたちを海へと誘い込む、異常状態のスペシャリストといってもいい魔物だ。
この歌声による異常状態の魔法を防ぐには、外からの音や魔力を完全に防ぐ魔道具を用意したり、身体全体を覆う様に魔力を纏わせるという方法がある。正し、魔道具を用意するにしても魔力を纏わせるにしても、知っておかなければいけない、注意しておかなければならない事がある。
それは、魔道具が放つ魔力や纏わせる魔力が、歌声による異常状態の魔法をかけてくるセイレーンの魔力よりも、量・質ともに高くなければいけないという事だ。魔道具で音や魔力を防ごうとしようとも、魔力を纏わせて防ごうとしようとも、セイレーンの魔法に込められた魔力の量・質に劣っていれば意味がないのだ。
なので、セイレーンの様な特殊な戦い方をする魔物と戦う時、そういった所も気にしながら戦わなければいけない。単純にセイレーンに近づいて叩きのめせばいいという、脳筋の戦闘方法ではいいカモになる事は間違いない。
セイレーンの歌声による状態異常の魔法そのものや、その魔法に込められた魔力の量や質、ジャック爺たちやイザベラたちが異常状態にかかっていないかなど、戦闘中は一瞬たりとも気を抜く事は出来ない。
(ミスリルゴーレムやグリフォンとも違う、特殊な戦い方をしてくる相手だ。より一層集中していかないといけないな)
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