テイマーは足でまといという理由でクビになりました

ナオリン

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元パーティの仲間がやってきました

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 そんな事を考えていると、部屋の外からドンドン!!とノックの音がして、返事をする前に勝手にドアを開け、飛び込んで来た者が居た。銀翼のメンバー、魔法使いのヒルダだ。ヒルダは私に駆け寄り抱きつく。

 「ユリ~~。クビになったんだって?!」

 そう言うと、半泣きで私の頭を抱き締めたまま撫でる。

 「アイツ、バカなの?!」

 あっ、今度は怒り出した。

 「アンタのお陰でウチらのパーティはBからAに上がったってのに……。今まで皆のフォロー全てやってたのユリなのに~~!!」

 もぉアイツ、見る目無さ過ぎ!!とヒルダが叫んだ。

 「……ヒルダ……ちょっ……苦しい……。」

 「ぷ~」

 私とスーちゃんが抗議の声を上げると、ごめん、とヒルダは慌てて離れた。危うくヒルダの胸で窒息するところだったわ。恐るべし、Fカップ。

 そしてヒルダは私の隣にポスンと腰を下ろした。

 「……で、これからどうするつもり?」

 ヒルダが私に尋ねた。

 「うん、暫くゆっくり休んでそれから新しいパーティを探すつもり……。」

 「そっか、じゃあ冒険者を辞めるつもりは無いのね?」

 ヒルダが念押しした。私がうん、と頷くと、ヒルダはニヤリと笑って、

 「良かった。」

 と、答えた。

 ん?なんで悪い顔……?心無しか、そう見えたのは気のせいか……?

 ヒルダは、んじゃあまた来るわね。と言い残して手を振りながら出ていった。いつもながら賑やかなお姉さんだよね~と、スーちゃんに言いながら、その日はゆっくり休んだ。

 数日後、ゆっくり休んで心身共にリフレッシュした私が新しいパーティを探しにギルドに行くと、そこにはヒルダが待っていた。

 「ユリ~~♪。」

 と、手を振るヒルダ。

 「どうしたの?」

 と、私が首を傾げると、ヒルダはニッコリ笑った。

 「新しいパーティ探しに来たんでしょ?私が紹介してあげる♪」

 えっ?と戸惑う私の手を引っ張りヒルダはあるアジトに連れて行く。コンコンとノックすると、中から出てきたのは元パーティメンバーの戦士、リカルドだった。

 「おう、来たか。入れ入れ。」

 戸惑いながら二人に促され中に入ると、テーブルに着いていたのは、ディエゴとロティ以外の元パーティの面々だった。

 「えっ?みんな……、どうしたの?」

 不思議に思った私が尋ねると、皆が笑った。

 「俺達も銀翼辞めたんだよ。」

 「それで新しいパーティを作ったの。」

 「やっぱりユリと一緒が良いし……。」

 えーーっ!みんな私の為にこんな事を……?良い人達だ……。

 ちょっと感動してうるっとなると、ヒルダが肩にポンと手を置いた。

 「大丈夫、ユリの為だけじゃないから(笑)」

 ユリの事は唯のきっかけなのよ、とヒルダが言うと、他の面々も頷いた。
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